【個】つめたいゆび
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月6日
そう。これで最後。
最後の無茶にしようと――決めていたの。
★Talk
#十埼・竜
#虚ヶ谷・ワチカ
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十埼・竜 2022年11月7日
(――――何を)
(何を言っているんだろう、と、茫然としてしまったせいで)
(彼女が小さな赤い瓶の中身を煽るまで、何の言葉もかけられずにいた。)
十埼・竜 2022年11月7日
(きみはどう見たって“要救助者”で)
、、、、、、、、、、、、、、、 、、、、、、、、、、、
(理由もなくそれを見捨てる選択は、誰にとってもあり得ない)
(気付く)
(さっきの“恐怖”の波は、苦痛に対してじゃなくて、ぼくに向けられたものだったのか)
十埼・竜 2022年11月7日
……よく飲めました。
(今は、笑顔で。いつもどおり、穏やかな声音で。)
とりあえず……座って落ち着きなよ。(背中をさすり、促す。)
保健室からは是非お小言を喰らってほしいけど、ここに担架が到着するまではきっとまだもう少しあるからさ。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
(数度喉が動いて、中身を全部飲み干して、)
……こ、れで、大丈夫!だよ。
(ね、と笑ってみせて。――でも、「ならもう大丈夫だね」と君が行ってしまうのが怖いのだ。本当は、この薬は、本当は、“完全な解毒剤ではないから”)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
(飲み過ぎたのだ。何処まで飲めるかを試す実験だから、当然なんだけど――飲み過ぎて、きっと、“この解毒薬は余り効果を発揮しない”。毒が打ち勝ってしまうのは判っていた。)
うん、……ありがとう。
(ゆっくりと椅子の上の錠剤を拾って、腰を下ろす。)
……またお小言喰らうのかぁ。この前は痛み止めを改造し過ぎって怒られちゃったからな。白のクラスなのにね、保健室常連みたいになっちゃって。(困ったね、と笑う)
――…竜くンも、吃驚しただろ。 大丈夫?
(知り合いが倒れているなんて状況、いかばかりの心境だろう。許されるなら、そっとその頬にまだ暖かい手を伸ばして)
(無効票)
十埼・竜 2022年11月7日
…………
嘘をついてないよね?
十埼・竜 2022年11月7日
……きみもまた厄介なやりかたで保健室困らせてんなあ……
(隣に座ったのは、体調崩してひっくり返った時を心配してだ)
(それに、“波”がよく聴こえる)
(温度の薄い頬に触れたものが、ちゃんと暖かいことに安堵して、目を伏せて)
…………きみは心配のバランスがおかしいぜ。
十埼・竜 2022年11月7日
なぜ。
どういうつもりで、こんな無茶を?
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
(心臓が跳ねた)
(駄目。悟られるな。駄目、駄目……落ち着いて、息を吸って、吐いて)
……本当に、大丈夫だよ。
心配性だな、竜くンは。
(そう。“もしかしたら”“大丈夫かもしれない”。解毒剤が巧く効いて、症状の全てを緩和してくれるかもしれないのは、本当だ。……その可能性が、限りなく低いだけで)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
えへへ。だって此処、研究設備が凄く整ってるから色々とやりたくて……あと、怪我すると普通に痛いし。
…わっち、ぶきっちょだから。身体を動かそうとするとすぐ転ぶンだよね。
(これも本当。わっちは本当に毒と薬以外では不器用で、準備体操中に転ぶなんて茶飯事だからだ)
(彼の膚は少し冷たい。いつも通り。今はまだ、いつも通りの自分達だった)
――。(温度を分け合うように手を触れたまま、視線を僅かに逸らし)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
……。護りたい人がいるの。
其の人の為、其れだけ。……要らない、って突っぱねられるかもしれないけどね。
(無効票)
十埼・竜 2022年11月7日
…………。
(荒くなる呼吸、高まる動悸。)
(隠そうとしている。)
(……それを暴いて糾弾するのは、ぼく(ラジオ)の仕事じゃ、ない。)
大丈夫な子は冷たい教室の床に転がらないの。
(ついでに心拍も呼吸も止まりかけて)(……とは、まだ、言えない。“再演”は続いている。綻びの種を撒くわけには、いかなかった。)
十埼・竜 2022年11月7日
……学校でまだよかったけどさ。こうして誰かに見つけられるし、医療体制も手厚いし。
でもな、こういうのは誰か立会人を置くもんだぜ。きみが何飲んで(と、まだ散らばっているだろう机の上の錠剤、瓶を指さして)どうなった、っての、誰も喋れなかったら治す方も対応できない。
(視線を瓶に向けさせる、その一方で)
(――――こっそり一錠、散らばった錠剤を掌に隠した。下手な手だから、見とがめられるかも知れないけれど。)
(……医療班に提出する気なのだ。何が起きているかを正直に言わない彼女が「何を飲んだのか」まで隠匿するのは、どうしても避けたかった。)
十埼・竜 2022年11月7日
…………護りたいひと。
それが、毒と、どうつながるの?
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
……。
(気付かれなかった?)
(そ、と盗み見るように相手の横顔を見る。…気付かれていないなら、良いのだけれど。なんだか其れは其れで不気味な沈黙に思えて、わっちも竜くンに失礼だな、と思った。嘘なんてすぐ見破って…聴き破ってしまう人だと思っていたのに)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
……う。
……うう。
(しかし正論でぺちぺちされると、わっちは何も言えないのである……!)
そ、そうだけど…! そうだけどぉ…(彼が指さした方角、瓶と散らばった錠剤へ視線を送り)…わ、わっち、友達少ないし…みンなの楽しいを、邪魔したくなかった……ってゆうか。結果的に竜くンの楽しいを邪魔してしまったワケですが。
(しょんぼりと肩を落とす。錠剤が一錠減った事には、気付いていないようだった)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
毒、って言い方がちょっとアレか。薬って言えば良い?
其の人を助けるための、薬。……っていうととてもむず痒いので、わっちは毒と呼ンでいる訳ですが…まあ結果的には薬になるンかな。
其の人ね、ちょっと悩みを抱えてて。
わっちに出来る事と言えば、こうして薬を作る事くらいで。
だから、効力自体は人を害するものじゃないンだ。一粒二粒ならね。
(無効票)
十埼・竜 2022年11月7日
まーーーーー今から毒飲みますから見守っててね💕って言われたらまず止め…………(る、と言い切れなかった……なぜか……!!)(この学園内で、死ぬギリギリまでボコる、みたいなスタイルを何度も目にしているせいかもしれない)
(しょんぼりした肩を、とん、と叩いて。)
十埼・竜 2022年11月7日
ぼくを呼べ。
十埼・竜 2022年11月7日
じゃあ薬でいいじゃん、何照れてんだよ……!
…………(掌に隠した錠剤を、ポケットに滑り込ませて。)
…………………………それで、その「誰かの為の薬」を、きみは何錠?
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
止め……?(あれ? 続きの「る」は? って顔をしている)
(まあでも、止めてくれるなときっと自分は飲んでしまうのだろうが)
(叩かれた肩。視線を改めて彼に向け、)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
……。
(目を見開いた)
…竜くンを? で、でも…竜くン、忙しいのに、この前までだって、修学旅行の準備とかあったでしょ、なのに、
(あわあわとして、)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
いや、一般の人には間違いなく毒っていうか……説明が、説明が難しい…! でも、其の人には薬になる筈なの! きっと……楽になってくれる、筈で……
……。
(怒られる前のワンちゃんみたいに縮こまり)
覚えてるのは、20錠。
そこからは、身体が痛くて、……覚えてない…
(無効票)
十埼・竜 2022年11月7日
申し訳ないと思うならやめるか頻度を下げろっつってんだよ!
いいかい。(目を見開く、その鼻先に指を突きつける)
誰かにあげるつもりなら、作ってすぐに飲む必要ないわけだよね?
実験と治験のタイミングはコントロールできるよね?
ぼくを呼べ。
バイタルチェックくらいはできるし、保健室から人呼べるし、今日具合悪いからバイト休みますって言えるし、きみのバカ(強調した)にそうドン引きもしない。
目ェこんなんなるけど!!!(チベットスナギツネみたいな顔をして)
十埼・竜 2022年11月7日
(その指先で、きみの額を弾く。)
嫌いにならないし、置いて行きもしないよ。
ごめん20錠はちょっと呆れた。きみが薬作ってあげたいのって動物園のゾウか何か?(すごくでかい生き物なのかな……)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
ふぇ。
だ、だって、でも、豊饒祭の時には間に合うようにって、其の時には渡せるようにって、
わ、(突き付けられた指に視線が留まる)
……。う。
……はい。そう、デス。コントロール…します。やります。
…。(けど、こっちだって黙っていられない。じ、と恨めし気に相手の瞳を見て)
……呼んじゃうからね。
言質取ったぞ、呼んじゃうからな! わ、わ、わっちは確かにバカだけど! そのバカに、付き合って貰うからな! わっちはラットを使うのも他人に試すのも嫌なバカだからな、しっかり見てて貰わないと駄目なンだぞ!!
あっすっごい虚ろな瞳!酷い!
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
うひゃ、
(ぴん、と額を弾かれて)
……。そっか。
良かった。……良かったあ。
(心の底からの、安堵の気持ちだった)
う。…だって、ほら。連続して飲ンじゃう場合もあるかもしれないじゃン。其の場合、何処まで連続して服用して大丈夫か、とか…
ゾウじゃないよ! 同じ学園だし! 人間だし!
(無効票)
十埼・竜 2022年11月7日
(……悲壮を纏っていた“波”が、やっとポジティブに安定したな、と感じて)
(ひそかに、ほっと息を吐いた)
十埼・竜 2022年11月7日
はいはい見てるし聴いてるよ。ついでにぼくの化学と生物の面倒も見てくれる?
何が起きてるのかわかんないのも困るしさ。
…………あのね、ぼく、相っっ(溜める)っっ当温情対応してるぜ。こんな無茶してるって生徒会や番長クラスにバレてみろよ、きみは実験室出禁だってあり得るんだからな。
十埼・竜 2022年11月7日
(豊饒祭に間に合わせたい。学園の、人間が相手。)
(連続服用するかもしれない。悩みから、護るための。)
(要らないと拒まれる可能性がある、毒。)
(…………って、何だ?)
十埼・竜 2022年11月7日
……素人考えで恐縮ですけど。
(そっとつつましやかな挙手)
相手が致死量まで連続服用することを想定してんのもどうなの……? その相手もきみ並みのバカなの?
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
てゆーか、……竜くン、すっごい、なンか、容赦ない!
(くすくす、と笑いだす。半分は上がってきた息を隠す為に。半分は本当に、おかしくて)
他の人…はわかンないけど、ラジオの時とは大違いだ!あはは!
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
化学と生物? 良いよ。一周回ってわかンなくても許してね。
毒の実験の時は都度説明するからさ。
――う゛っ。……そ、そうだよね…まあ、そう……でも出禁になるのは、困、る……ごほっ、けほっ! けほっ、…! …ごめん、ちょっと咳が。
……そうならないように見ててくれるンでしょ? へへ、竜くンサマサマだな。
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
はい。
(挙手に頷き、)
…ば、バカな訳ないじゃン! 向こうの人はー、そのー、あのー、とても賢いと思いますよ? 色々恩義があって、だからわっちはこの薬を作ったンだし。 …でも、……(目を伏せ)薬で楽になると判ったら、人って何をするか判ンないから。効果が切れる度に飲み続けるかもしれない。という想定をしています。ハイ。
(無効票)
十埼・竜 2022年11月7日
(ヘッドホンに、片手を当てて)
……大丈夫?
(“再演”が綻びかけてる?)(……やっぱり、自分に使うのとひとに使うのは、勝手が――――)
十埼・竜 2022年11月7日
(――――ふと、彼女が毒を呷った気持ちが少しわかった気になってしまったものだから)
(他人事のように嗤えない。)
十埼・竜 2022年11月7日
(要は、自信がないのだ――――他人を侵す行為に。)
(ぼくの場合は、手が届かない距離が普通になってしまったから。)
(彼女は?)
きみ、随分そいつの肩を持つな……もうひとつ素人考えっていうか、これは長いこと患者やってた立場の意見だけど。
飲みすぎ止めるの、きみの役目だからね?(一度に渡す量をコントロールしろ……!)
十埼・竜 2022年11月7日
(がた、軽く腰を浮かせて、)
そろそろここまで来ると思うからさ。保健室からの救助隊。
(散らかった薬をとりあえず瓶に戻して、ひっくり返ったものがあれば片付けていく。)
きみは、楽にしてて。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
……。
(何と答えるか、少しの間考えて)
……大丈夫じゃ、ない、かも。
(もう隠し立て出来る相手でもないと、正直なところを打ち明けた。其れでも少しだけ、笑ってみせて)
(解毒剤も毒のようなものだ)
(わっちには結局、薬は作れないのだ。……内臓をぐちゃぐちゃにされるかのような痛みが体の中を駆け回っている。喋っていないと意識を手放してしまいそうだった)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
そりゃあ、キミ。(勿体ぶって)
肩を持てるような相手じゃなきゃ作らないよ。――……そう、だね。
そうだ、…はは、竜くンの話ってすっごい参考になる。そうだよね、いっぺんにあげる必要はない訳だ…!
え、あ、……ご、ごめン。アリガト……
(霞む視界に、錠剤を片付けてくれる背中が映る。ねえ、君のための薬なんだよって言ったら、君はどんな顔するかな。怒るかな。泣くかな。ぼくの為にこんな事するなって、……言いそうだなあ。)
(聴覚が、少しずつ死んでいく。解毒剤の所為だろう、ゆっくりと音が遠ざかって行く)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
ねえ、竜くン。
わっちね、洋風ホラーは「立ち向かう事」がテーマだと思うンだ。和ホラーはね、「恐れる事」。だから多分、怪異へのアプローチが違うのかなって。
(其れは随分前に、Radio-DINOがラジオで放送した事だった。わっち、こういう事にばっかり物覚えは良い)
………。あとね。あのね、りゅうくん。…りゅうくん。
(意識が朦朧としてきた。ああ、……君の気配も、聞こえないんだ)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
ありがと。
わっちをバカにしたのは、きみだぞ。
(呂律が回っていなくて、たとえ伝わらなくても良い)
(君の姿を目に焼き付けて――わっちは数日の間、昏睡状態に陥る事になる)
(錠剤を解析した人は言うだろう。「これは五感に、――特に聴覚に影響を及ぼすだろう毒で、……」)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
..
(。)
十埼・竜 2022年11月7日
(瓶の蓋を締めて、机の上に)
(聴こえてる)
(綻びていくのが)
……もうすぐだから、がんばれ。
さっき解毒剤だって飲んだんだし、保健室のみんなは超優秀だし、さ。
(声は、最期まで聴こえているものだから)
(ぼくは少し声を張る。きみの意識を繋ぐために。)
十埼・竜 2022年11月7日
その、肩を持ちたい相手に、この大失態バレないようにしなよ。モールのスタッフルームでメソメソされんのは鶯谷さんだけでお腹いっぱいだからさ。
……こんな話で参考になったならよかったよ。薬を貰う側だったらそこそこ経験者だから。ぼく。
(きみに振り返って――――)
十埼・竜 2022年11月7日
…………っ
十埼・竜 2022年11月7日
(手を伸ばす。血の気を失った腕を掴み、背中を支えて、ぼくに寄りかからせる)
……そうだね。きみはそういうホラーとか、結構好き?
(ああ、ちゃんと、聴いててくれたんだ。)
(でもこの状況であの歌、洒落になんないんだよ)
……何?
なんだい。ワチカちゃん。
ねぇ。
十埼・竜 2022年11月7日
………………馬鹿にしたのは悪かったけど、ぼくのせいに……
(……ほんの少し)
(そういう意味とは抑揚が違ったような、気がして)
十埼・竜 2022年11月7日
(その正体を確かめられないまま)
(――――何故、そんな効用の毒だったのかも、わからないまま)
(彼女が眠る間に、この事態は“事故”として記録されるように誘導された。)
(それが、ぼくという共犯者ができる、精一杯だった。)
(。)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年11月7日
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