私立MM学園

【個】メルヴィーネの火花

ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
――暗く深く広がる 夜の空に咲く火の大輪

たった一度だけの 一瞬の煌き

忘れたくない 美しさだった

きっと 忘れたかった 思い出だった―――

書き込み可能
#ユノ・メルヴィーネ
#陽樹・春曲





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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
(二日かけて続いた、学園を巻き込んだ花火イベントももう残り時間は後わずか)
(残りの時間、最後までめいっぱい楽しむ生徒達がいる中、二人は屋台や花火に目もくれず、ある場所に向かっていた)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
…ん。ハル、ここって…。
(星と音符の柄を纏った空色の浴衣を揺らしながら、とある青年の跡をついていく。そうしてたどり着いた場所は…)

…ここって、校舎の屋上…? (無効票)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
…やっぱりな。こっちの校舎は思ってたより人はいなかったみたいだ。
(がらりと人気のない夜の屋上。普段は人が多いながらも、今夜は人がいなかった)

あぁ。ここなら打ち上げ花火ももう少し広く見れるってもんだしな。
実質今の間は俺達二人の特等席、かもな。
(なんて言えば、屋上に入って) (無効票)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
おー…とくとうせき…わたし達、だけ。
(不思議と魅力的な響きに思わずオウム返しして)

…でも…いい、ね。
普段より空が広く見えて…いっぱい見られる、かも?
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
…でも、なんでここ…なの?
下に行けば、みんなとも遊べるし…いろんなものも食べれる、よ? (無効票)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
…それは…まぁ、なんだ…。
(少女が問いかければ、少し言いづらそうに口を噤む)

………
…なんていうか、そうだな。
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陽樹・春曲 2022年10月23日
…たまには二人きりでこうして外出て話したかったから、だよ。

お互い、学校内じゃクラスも違うし…
そりゃまぁ家の中じゃ会話はするが、こういうお祭り事みたいなことがある時にお前と一緒に行動することもなかったしな。
(少し口に出すのが恥ずかしかったのか、その頬は夜の暗さの中でも妙に赤らんで見えた) (無効票)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
…………
(彼の言葉を聞いてしばらく黙った後)

…そう、だね。
ハルと一緒にどこかお出かけすること…ここ最近、あまりなかったし…。
学校じゃ、一緒に動くこともなかったし…
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
…ありがとう、ハル。
いつも私のこと…そうやって見てくれてるから。
私は嬉しい、よ?
(くす、と微笑みを向ければそう言って感謝の言葉を向けた) (無効票)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
――――
(彼女の微笑みに思わずそっと顔をそらす)

か、勘違いするなよ。
お前一人だと何かと危なっかしいからな…。
見ておかねえと何するかわからないし…。
(照れ隠しを隠しきれないまま、頬をかいて言葉をこぼす)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
…まぁでも。
学園で馴染んでる様子を見る限り、そういう心配は必要なかったみたいだけどな。

最初はどうなるかと思ったけど、友達とかも作れてるみたいだし…
ま、予め知り合いが多くいるっていうのも大きいかもしれないが。

(屋上のフェンスにもたれて、下に映る生徒達の姿を見た)
(灯りの下で今も賑やかな生徒達の声がこちらにも少し響いていて)
…学校生活、楽しいか? (無効票)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
…ふふ
(照れ隠ししてる様子にくすっと笑う)
(いつだって彼は自分のことを心配してくれてる、それが心地よくて、不思議と笑みが溢れていた)

うん。みんな、話してていい人…だから。
いろんな人と友達になれた…気はする。
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
(学校生活は楽しいか、と聞かれれば)

…楽しいよ?
私…知らないことがいっぱいあったから、それを沢山知ることができて…なんだか毎日が不思議な気持ち、なの。
テストは…ちょっと難しかった、けど。

…それに…ハルの世界のことも、いっぱい覚えることができた、し。
文化とか…歴史、とか。 (無効票)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
そりゃ何よりだな。
俺はもう何年も前から学校生活、なんてものはやってきたからそういう感覚はもう離れていったけど…。
…学ぶ場所でもあるけど、ダチと一緒の時間を長く過ごせるのはこっちのほうが多いしな。
(彼女の楽しそうな様子にフッと笑う)

とはいえ…俺も空き時間に調べはしてるものの…
結局ユノの昔の事ってのは、まだ全然情報が出ないんだよな。
(彼女は記憶喪失で昔の自分の事が全くわからない。それは彼女の出生も、その世界も、まるで情報が出ないのだ) (無効票)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
…えへへ。
ハルは…この学校とは別の学校で、昔はいたんだよ、ね?
…その学校のことも…今度は聞いてみたい、な。
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
(昔のこと、と言われればすっと空を見上げてうーん…と考える)

…うん。
今でもまったく、わからないの…。
思い出そう、思い出そう…ってしても…その事だけが、全然出てこなくて…。
(図書室で書物を呼んだりしても、その記憶が蘇ったりする感覚はなかった)
(ポッカリと穴が開いているように、そこだけが切り抜かれたような)


(ただ――)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
(「花火」)
(このキーワードを見た時、この芸術を見た時に、今までと違った感覚が過った)
(直接見た事は一度もなかったはず、なのに)


(気がつけば、このワードは知らないうちに巡っていた)
(DIABLOで「私」がたった舞台で、勝ち取ったただ一つの願い)
(願いは祭りとなって、今宵の空にも打ち上がる)

(…「私」の知らない、「わたし」が見た景色)
(その中で…「わたし」はあの花を見たのだろうか) (無効票)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
―――………おーい。

おーい、ユノー?
何ボーッとしてんだ?
(ぼうっとした様子の少女に対して、手を顔の前で振って反応を促す) (無効票)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
…!
(春曲の一声を聞いてはっと意識を戻す)

あ…ううん。
なんだかちょっと、ぼーっとしちゃって…

(何だったんだろう、と自分で首を傾げる) (無効票)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
…?いつも意味もなくぼーっとしてるだろ、お前の場合。
(やれやれ、と息をついていると、ふと遠くの方からボン、と何かが打ち上がる音が聞こえた)

…お、打ち上げ花火も始まったか。
タイムテーブル的に確かこれが最後の打ち上げかな。
(そう言うと、打ち上がった夜空の方に目を向けた)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
(――どん、と打ち上がった花火は他の花火よりも少し高く空に打ち上がり)

(それが弾けると、花火はまるで空から枝垂れるように、時間とともに光が降り注ぐ)
(…青と白の光で彩られたしだれ花火。それはまるで小さな流星群のようでもあった)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
(…あれ、虹色のしだれ花火が打ち上がるようになってるはずなんだが…もしかして失敗した…!?) (無効票)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
―――…

(打ち上がった花火に、少女はただその花火をじっと見とれていた)
(今までに打ち上がった花火とは違う、まるで流れ星のように落ちていく光の花火)
(それはどの花火よりも印象的で…彼女の目にしっかりと焼き付いていた)

…すごい…初めて見た、今の… (無効票)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
……しだれ花火っていうんだ。今のはな。
俺が昔、実家で暮らしてた時の花火大会じゃ大体締めにはあれが打ち上げられるもんでね。

大きくなってあんまり花火を直で見ることもなかったから、思い入れも薄くなってたが…あのしだれ花火だけは思い出に残ってたんだよ。
あれが一番、俺の中じゃ綺麗な花火だったんだなって。
(打ち上がっていく花火を眺めて、ふと昔の思い出に浸る)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
// (無効票)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
ハルにとっての、思い出の……
(次々と打ち上がる花火をバックに、彼の言葉を繰り返すようにつぶやいた)
(そして何より、自分でも伝わった)
(この時間もそろそろ終りが近いのだと)

……ねぇ、ハル。
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
……また…こうして、一緒に…見れる?

(そっと、小さく呟いた願い事) (無効票)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
――――……

(彼女のそんな言葉を受ければ)

…はぁ、今更何言ってんだか
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陽樹・春曲 2022年10月23日
――それくらいなら別に一緒に付き合うさ。
俺とお前の仲なんだ。
(そう言って、彼の後ろでどん、と花火が打ち上がれば―――)


…今度はもっと大きく、綺麗な花火を見にいこうぜ
(少年の後ろで弾けた花火と、その灯りに照らされた彼の笑みが――重なった) (無効票)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
―――――

――――――

―――――――……え
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
(瞬間)

(彼女の奥底で)
(何かが巡り 上がる)

(頭の中を覆っていた一面のノイズが 消え)
(何かが 復元していく)
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
「…随分…―――な。此処まデ―――も追って――はず…」

「…ねえ、■■■■。あれは 何?」

「――――――――」

「…じゃあ――――――、花火ガ見え―――行こう」

「…約束 だよ?」


「――あぁ、必ず。―――大きく、綺麗な花火を見よウ」
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
…―――

あぁ

そうだ

私は わたしは 

「わたし」 は――――――!!!!!!
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
(忘れていた記憶が芽吹いていく)

(わたしの知らない「わたし」が流れ込んでいく)

(苦しい 辛い 怖い 受け入れたくない)

(私は――歌姫なんかじゃなかった)

(私は――ユノ・メルヴィーネじゃなかった)

(私は―――…)

…………

…ハル…
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ユノ・メルヴィーネ 2022年10月23日
………ごめん…ね…

(牡丹色とコバルトブルーの双眸から、一筋の涙を流して)

(少女は、意識を手放した) (。)
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陽樹・春曲 2022年10月23日
…ユノ?

ユノ!おい、しっかりしろ!
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陽樹・春曲 2022年10月23日
(突然気絶したユノを保健室へと連れて、彼女を休ませた)

(しばらくするとなんとか意識は回復したが――)

(まるで魂が抜けたかのように、ぼうっとしたままだった)

(そして一日が経ち)


(彼女は突如として 行方をくらませることとなった――) (。)
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