私立MM学園

【個】祭りの中で、一目

竜城・陸 2022年10月16日
別に公式の学園行事というわけでもないが、食品類の流通管理は青のクラスの領分である。
それぞれの出店を訪っては、状況を確認して、時には追加の材料を手配して。

そういう感じで縁日を巡っていたさなか、出会ったのは――


#十桜・ひとめ
#竜城・陸





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十桜・ひとめ 2022年10月16日
(浴衣に身を包み、立ち並ぶ出店を眺めながら歩いていく少女)
(人が大勢行き交う中、少女が避けようとすらしないのは、見目麗しいその姿に人々が見惚れ、自然と道を開けてしまうからで)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
(あとはそう。両手に綿あめ、間に咲き誇るのは満面の笑み)
(単純にこの少女が楽しむことに夢中になっているだけだった)

(ちょうど、綿あめを一口食べようか────というところで)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
(はっ)

(と、彼の姿を見止めたものですから)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
陸──────!

(大きめの声量(※当人比)で名を呼びながら、一瞬のうちに彼の目の前へ跳んでいけば)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
────我と、もう一度戦いなさい。

(びし、と綿あめを突きつけたのでした) (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
ん、

(名を呼ばれた気がして)(そちらの方へ視線を向ければ――)
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竜城・陸 2022年10月16日
……おや、ひとめ?
(最初に目に入ったのはわたあめのほうだが)(まあ、声や周りの反応を見れば間違いはしない)

うん、いいけど。 (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
ええ、そう…………駄目だと言われても絶対────
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
──────え?(あれ?)

いいの?
(思わず素のように聞き返して) (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
いいも何も、トライデントだと俺、本気出せないからね。
いつもの1/10も出てないよ。
その状態で戦っても、ちゃんと向き合ったとはいえないでしょ。

……ま、だから、君がやりたいなら構わないよ。
中で戦うより大変だとは思うけどね? (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
(じゅうぶんのいち──────?)(あれで?)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
ふふ、ふふふふ──────

(なるほど、それは確かに……あれだけ挑まれても全てを返してしまうわけだ)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
俄然、やる気に満ち溢れてきたわ。
こんなの初めてよ、陸。

────今ここで、あなたと交わりたいぐらいに。 (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
誤解を招くような表現をしない。

ここでは――というか今日はダメだよさすがに。お祭りの最中でしょ。
あまりうるさくしたくもないし、俺も仕事あるし。 (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
間違ってないのだからいいじゃない。
所詮物事の解釈なんて人それぞれ……でしょう?
(あなたが言うみたいに、ちょっとだけ理屈っぽいことを言ってみて)

────そうだと思っていたから……いいわ。許してあげる。
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
………仕事?こんな中で?
あなたもお祭りに遊びに来たんじゃないの? (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
仮に間違ってなくてもダメです。
(こっちはいつも君が言うみたいに、“自分のわがまま”を言ってみせて)

あ、やっぱり怒ってたんだ……。
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竜城・陸 2022年10月16日
遊ぶ時間は別で取ってあるから。
その為にも仕事をする時間は真面目に仕事をしないとね。

ま、丁度一段落ついたところだ。暇がないわけじゃないけど。 (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
遊ぶために仕事をするの……?どうして?
(ずっと遊んでいたらいいのに。そんなことを表情で語っていた)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
まあ!そうしたら、我とデートが出来るということね!

(この少女にとって、“暇がないわけじゃない”それはイコールで“今なら存分に一緒にいられるよ”と同義であった) (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
君の世界の常識と俺の世界の常識が違うからかな……

というのはさておいて。
遊ぶために仕事をするというとちょっと違うんだけど……俺は仕事も好きだし、遊ぶ時間も大事にしたいんだ。
やりたいことは好きなように全部やるつもりなの。
だから、どちらもやる。それだけ。
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竜城・陸 2022年10月16日
……そうだね。
デートというわけではないけれど、付き合うのは吝かではないよ。
俺も一人で回るのは少々寂しいしね。 (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
(やりたいことは、好きなように全部やる────)

(それはもう、まさに己の思想そのままで)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
……ふふ、強欲ね。あなたも、我も。

(そうした共通点が乙女心には嬉しいのだった)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
我がデートだと言ったらデートなのよ。
(だから、はい。と片っぽの綿あめを差し出して)

じゃあ……陸はどこに行きたい?
あなたの願いを優先してあげる。 (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
はいはい。
“友達同士の”でいいのなら、そうだね。
(拘泥はせず、素直に渡されたものを受け取って)

俺は祭りを見ているだけで楽しいからね。
君がやりたいことに付き合うよ。 (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
もう……素直じゃないんだから。
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
見てるだけで────?

どうして?こんなにたくさんお店があるのに。
遊ぶのだって、食べるのだって、いくらでも出来るじゃない。 (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
素直な気持ちですけど……。
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竜城・陸 2022年10月16日
どうしてって。……そうだなあ。

色々理由はあるけれど、一番は、楽しんでる人の笑顔を見るのが好きだから、かな。
皆が幸せそうにしていて、その中に自分もいるというだけで、十分満たされてしまうというか。 (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
楽しんでいる人の笑顔は、確かに我も同じように思うけれど──────
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
あなたが楽しんで笑っていた方が、我はもっと満たされるのよ。

(きっとみんな、あなたと同じように考えている。だから、あなたもたくさん楽しんで、たくさん笑った方がいいのよ)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
ねえ陸。そうしたら我ね────あの型抜きっていうのやってみたいわ。
(あっちの方にあるやつ。と指を差して)

難しいってすごく聞くのよ。試してみたくないかしら? (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
それはそれで、重々理解しているんだけどね。
(これでも楽しんで笑っている方なのだけれど、なんて言いながら)

(――でも確かに、今ですら、完全に自分をその中には置いていないな、とは思う)
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竜城・陸 2022年10月16日
型抜き。
……いいよ、やってみようか。
俺も初めてだけど、難しいと聞くとちょっとわくわくするね。 (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
(さて、難しいと聞くそんな店に誘ったのは、ここで自分が上手くやれば彼を悔しがらせることが出来ると思ったからで)

(つまるところ、トライデントでの意趣返しであったのだが────)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
──────うまくいかないわ。

(難易度別に、様々な柄の種類。かわいいと感じた蝶を選んで、難易度はもちろん一番難しいもの)

(ひとめ当人からすれば、弱い力を強めて型を抜いていくというのは存外難しく────割りすぎてしまうというよりも、逆に割れなくて何度も突いてしまうが故に、削る箇所が異なることで変な形で割れてしまうのだ)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
ねえ、陸。あなたの方はどう?

(と、隣で同じような姿勢で取り組む彼の様子を伺った) (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
ん――?
(と、顔を上げたこちらの手元には、まずは簡単なものからと、あまり難しい箇所のない桜の花の型)
(細くなっている場所もなく、特に難しいこともないそれは綺麗に花の形に仕上がっていて)

簡単なものらしいから、こんなところじゃないかな。
(そちらは? なんて、首を傾げて) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
──────、
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
……………あなたより難しいものだから、時間がかかっているのよ。

(誤魔化した)
(ちょっと隠した手元には少し歪に割れたそれがあった) (無効票)
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竜城・陸 2022年10月16日
そう? ……じゃあ、できたら見せ合いっこしようか。

(とか、言いながら)
(今度はもう少し難しい、イルカの型を注文して)
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竜城・陸 2022年10月16日
(手つきを見ていれば、随分と“慣れた”調子であることはうかがえるかもしれない)
(――この竜は、異様に覚えが早いのだ) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年10月16日
ええ……ええ、そうね…………

(なんとなく分かっていたことだが、想像以上に彼が上手いことに流石に焦りを覚えていた)

(できたら見せあいっこ。本来それを申し込んで焦らせるのは自分であったはずなのに──────)
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十桜・ひとめ 2022年10月17日
──────見ていなさい、陸。きっとあなたを驚かせてあげるわ。

(そんな焦りを抱いてなお、強気の宣言をするのがこの少女の性なのであった) (無効票)
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竜城・陸 2022年10月17日
? ……うん。
じゃあ、できたら教えてね?
(そんな内心など露知らず、そんなようなことを言えば自分の手元に目を落として)
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竜城・陸 2022年10月17日
(――ちらりと視線で窺った先)

(少女が懸命に手元に目を落として、奮闘している様を見遣れば)

(小さく、嬉しそうに笑ったのだった)
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竜城・陸 2022年10月17日
(――たとえ、同じ気持ちではなくたって)

(俺だって、君が楽しそうに笑っているほうが、もっと嬉しいんだから) (▼)
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十桜・ひとめ 2022年10月17日
ええ、もちろんよ──────

(自らの指先に視線を落としたまま、真剣に。一生懸命に。短く言葉を返して)
(勉強ですら真剣にやろうとしない、いつもの彼女の姿からは考えられないほどに集中していた)
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十桜・ひとめ 2022年10月17日
(────さて、何度目かもわからない「まだよ」を繰り返して)

(ようやく見せ合いっこが出来たのは、結局ずっとずっと後の話となるのでした) (▼)
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