【個】Cleaning&Crisis
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
学園にも秋が訪れた。
広い学園だけあって、落ち葉の量もたいしたものだ。
それが生徒の通学の妨げにならないのは、概ねこのふたりによるところである。
#奉利・聖
#クリスタ・コルトハード
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クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
(いつも通りに掃除をしているメイド服の女。竹箒を片手に、通路の落ち葉を端へと寄せていく)
昨日掃除したばかりなんですけどねぇ……まったく
(先の見えない落ち葉掃きから目をそらして、ほかへと目を向ける)
奉利・聖 2022年10月9日
(すっかり夏の暑さも鳴りを潜め、冷たい風が流れ始めていたこの頃)
(入院生活から復帰し、学園に戻った後でもやることは変わらない)
(清掃は日々継続なのだ)
落ち葉もまた、冬の足音か……
(年月の経過は早く、その内すぐに冬が来るのだろう)
(ぼんやり、そんなことを想う)
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
(今はそれが、ちょっと楽しみだ)
(死人の肉体は相も変わらず冷たいが、瞳にはどこか小さな炎──生命の色が映る)
(明日を迎えることの素晴らしさ、即ち生きていることの喜び)
(今は、仄かにそれがある)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
(同じように掃除しながらも、気になることがある。聖の雰囲気が、前途は違う)
聖様……なにかありましたか? なんだか以前よりずいぶんと、ううん、リターナーの方にこういうのはおかしな表現かもしれませんが、生き生きとしていらっしゃります
奉利・聖 2022年10月9日
ん…そうですか?
変わったことといえば、まぁ……暫く学園を休んでいた間に少し。
(竹箒に絡まる落ち葉を削ぎ落しながら、ちょっと気恥ずかしそうに微笑む)
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
ちょっと変な表現何ですが…なんというか、そう。
案外僕も、“男の子”だった…って感じです。
(諦めの悪さ、とも言い換えられる。死人は死を受け入れたが故に、妥協や諦めに容易く舵を切ってしまうものだ)(今は違う、と言える)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
それって……えっちな話ですか?
奉利・聖 2022年10月9日
全然違いますよ!?
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
何だかこれも口に出すの、ちょっと恥ずかしいんですが。
──誰にも負けない。
そういう存在になるっていう…欲ですかね、そういう感じ。
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
ああ、なるほど……そういうことでしたか。安心半分、心配半分といったところですね
(くすくすと笑って)
それで、それはもちろん、俺にも、ということですよね
奉利・聖 2022年10月9日
心配……?
(何が心配なのだろう、と軽く首を傾げて)
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
…………
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
無論、その通りです。
現実問題、自分はまだまだですが。
それで終わりにはしない。
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
ちゃんと青春できてますかー、とか。心配です!
(穏やかな話し口とは対照的に、俊敏な動きで手にしていた竹箒を聖に向けて突き出して)
じゃ、ちょっと試してみますか? どれくらいの位置にいるのか……案外、ころっと勝ってしまうかもしれませんよ
奉利・聖 2022年10月9日
結構楽しんでますけd────
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
……なるほど。
(突き出された竹箒)(試してみますか、という言葉)
(闘争心に、火が点く感覚がある)
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
お戯れを。
ころっと勝てるような相手を番長と仰いでいた覚えはありません。
(くるり、竹箒の持ち方を変えた)
(強者を相手に勝てる、などと自惚れはしない)
(だが、負けるつもりは毛頭無い)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
ふふふ、やはり以前よりも〝男の子〟になりましたね
(竹箒を身体のまわりで何度か回して、動かしてみる。硬度はそれほどでもないが、柔軟な竹故に、クリスタの力で振り回しても簡単には折れなそうだ)
そうですね……数度も打ち合えば、十分にわかるでしょうか
奉利・聖 2022年10月9日
えぇ……では、参ります。
(腰を落とす。深い呼吸。冷たい空気とは裏腹に、取り込まれた自然のエネルギーが自身と調和し、錬気と成る)
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
(繰り出したのは小さな横薙ぎ、そして突きである)
(技巧というよりは、単純な力押しに近いそれ)
(けれども、それも以前とは威力が違う)
シッ!!
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
(理由は二つ)
(一つ 『死』による制約、即ち枷が幾らか外れていること)
(『死』は才能を殺した。今はそれが少し戻ってきている。力を効率的に流す為に体捌きと、細かな極意がある)
(一つ 錬気とは自身の生命エネルギーと自然エネルギーの融合)
(生命エネルギーとは生命力。人によってその大きさは千差万別)
(ほぼ無限に存在していると言える自然エネルギーに対し、生命エネルギーは有限だ。つまりは錬気の総量は生命エネルギーと等しいことになる)(生命力が増していることは、この錬気の量も当然増している)
(さらに言えば──生命力の純度も、これまでとは段違いなのだ)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
(受けるは、シンプルな払い。流麗な動きは、気を、力を流す。踏み込みと同時に緩く払うことで、竹箒の柔軟さを活かした鞭打のような払いが、聖の箒の矛先を逸らした)
やはり……前よりも随分と───
(無効票)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
っ……!
(払った箒を回して、先端を地面に。一度叩きつけることで跳ね上げる力を加えた突きを、中段にまっすぐ放つ)
奉利・聖 2022年10月9日
(やはり素晴らしい技術だ。まだまだ及ばない)
(必ずそこに辿り着いてやる)
むっ───
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
(しなる竹箒を利用した上手い攻撃だ)
(竹箒を片手持ちに変え、空いた手で拳を握る。手の甲で叩き落すように、先端の突きを弾きにいった)(やはり強烈な威力!)
(──よく観察すれば、うっすらと)
(半透明の膜のようなものが拳に張り付いているのが見えることだろう)
セアッ!
(自分の箒の先端を蹴り上げ、牽制の一撃を放ちつつ)
(そのまま勢いを利用して回転、次ぐ薙ぎ払いをコンパクトに放つ)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
むっ…………
(弾かれた際の手応え。ただの拳ではないことは、すぐにわかった。まず牽制は身体を横にして躱し、続く薙ぎ払いには、手を離した箒を足蹴にしてぶつける。ずしりと重い感触が返ってきて)
これはなかなか……!
(無効票)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
(姿勢を落とす。箒よりも、さらに下に。その状態から身体を大きくひねって、足元に水面蹴りを放つ)
……っと!
奉利・聖 2022年10月9日
(やはりまだ、精度がイマイチか…だがこうして戦闘に使うと、使い方がよく頭に入ってくる)
下か…!
(姿勢を低くした水面蹴り。それに対して、回避や受け流しのような手段は使わない。先ほど拳に施したように、半透明の『ブロック』を多重に展開して、蹴りの威力を弱めにかかる)
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
(彼女の膂力なら容易くブロックは壊れるはずだ。しかし、途中に障害物があった場合の威力減衰は期待できる)
(そのまま受けるには、十分!)
フッ……!!
(箒の持ち方を変え、柄を先端とするように。雨のように降る乱れ突きを放った)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
(蹴りで何かが砕けていく感触。破壊できないことはないが───)
……やりますね
(聖に届くころには、随分と威力が減衰してしまった)
(無効票)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
(身体の上に浮いていた竹箒を掴み、手首をひねってぐるんと回す。その勢いで突きを弾いていって)
っ……!
(雨を払うなら、天を穿つべきだ。回転した箒から再び手を離し、短い踏み込みと身体の捻りで作られた掌圧を、聖の胸元へと飛ばす)
奉利・聖 2022年10月9日
そちらもこの体勢で、よくぞ。
(これにはアレの精製も間に合わない)
『硬』
(肉体硬化。部分的な硬化により、効力を一点集中させる)
(それでも、なお)
重い……!!
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
(強烈な衝撃でも尚、前へ)
(掌圧を成すために使われたはずの腕へと手を伸ばし)
(一度、押すようなフェイントをかけた後)
(すかさずぐっと引っ張り、ショートアッパーのようなコンパクトな掌底を放つ!)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
(ダメージの手応えはあったが、決定打にはなっていない。手を引いて次の動きに備えようとしたところで伸びてくる手)
っ!
(振り払おうとしたところで、掴まれた。身体を捻って強引に跳ね上げさせて、掌底を躱す)
(無効票)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
この距離なら……!
(跳ね上げた身体を、聖の身体を中心にくるりと回し、密着して首に腕を回す)
奉利・聖 2022年10月9日
なんという……!
(類まれなる身体操術。縦横無尽な動きに今でも驚かされる)
(そしてルチャのような動きで、首に腕が──!
まずっ……!
(振りほどくには近すぎる。なによりこの体勢……尋常ならざる膂力を持った彼女が相手では致命的だ!)
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
ぬっ、くっ……!
(なんとか諦めんと力を籠めるが───!)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
(最後にダメ押しでぐっと力を込めて)
……ここまでにしておきましょうか
(腕を緩めて、聖から離れた)
奉利・聖 2022年10月9日
っぶは………!
してやられました……やはりまだまだですね。
(ふぅ、と息をついて)
ありがとうございました。
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
いえいえ、こちらこそ。今回は俺の得意な状況に持ち込むことができましたからね
(落とした竹箒を拾いにいきつつ)
しかし……そうですね、聖様は、
(、)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
殺し甲斐が、出てきましたね
奉利・聖 2022年10月9日
もっと鍛えないとなぁ……。
(竹箒を回収して、埃を掃い)
(無効票)
奉利・聖 2022年10月9日
…………。
(、)
奉利・聖 2022年10月9日
それはそれは。
前よりも楽しめると思いますよ。
(フル装備に、魔法。そして新たな力)
(以前よりは容易くない)
クリスタ・コルトハード 2022年10月9日
ええ、ええ、いつか聖様を壊す日が来ることがあれば……楽しみにしています
(なんて、穏やかに笑って、メイドは掃除に戻った)
奉利・聖 2022年10月9日
いつでもどうぞ。
さて……落ち葉落ち葉、っと。
(何事も無かったように、掃除に戻るのであった)