戦技研究部

第10試合:聞こえないオト、見えないモノ

緋野・氷織 2022年10月9日
ステージ:学園校舎
戦  場:武道場

開始位置が被った。
戦いが始まるには、それで十分だった。

聞こえない音が響き、見えない物に惑わされる。
二人の戦闘は、そんな不思議な戦いとなる。

#十埼・竜
#三光・蜜味




🐝 演出終了 📡
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三光・蜜味 2022年10月9日
ダッテ、オナジイチニ、イタンダモノ。

アナタ、レンラクヤク。

ツブセバ、ミンナ、ラクニナル、ネ?
                 、、、、
(翅の高速振動――それが、ミツバチ1万匹分)

(それらは共振反応を起こして、音の波の中にあるものを破壊する)

(後十数秒、放置すれば――――)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(蜂に囲まれた者は、全身の細胞を揺さぶられ、熱されて、沸騰して、命を落とすことになるだろう)

      マレボルジェ
(――――“蜂熱地獄”と名付けられた、奈落の底と同じように)

https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=31194 (無効票)
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十埼・竜 2022年10月9日
(圧倒的、暴力的な“波”の真ん中で、掲げた腕が、何かを掴むかたちをとって)
(それを、思いっきり、振り下ろす)


(――――この場にある、“波”のかたちを変えてやる。)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=10387
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十埼・竜 2022年10月9日
(強すぎる電波は時として、渡り鳥の方向感覚や行動すら狂わすという)(まして、小さな生き物たちの感覚器官への影響はどれほどだろう)

(ミツバチへのそれは、蜂群崩壊症候群と呼ばれる。)

(一万匹もの、一糸乱れぬ羽音たち。ここに在る火力は十分だ)
(その群れを、音を乗っ取って切り崩す!) (無効票)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(三光・蜜味が使役する蜜蜂は、全て彼女自身が産んだ子達だ)

(それぞれに自我と個性があり、女王の指揮で一個の生物として動く)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(――――が)

(トライデントに置いて、蜜蜂の軍勢は「蜜味の能力の一つ」として解釈されている)

(リソースを使って再現された蜂の群は、意のままに操作できるが、個を持たない。普段は進言や提案をしてくれる“じいや”も、暴走を止めてくれる“メイド長”も、リソース管理を厳密に行ってくれる“金庫番”も存在しない)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(故に)

――――ハ?

 、、、、、、、、、、、、、、
(自分の軍勢を他人に支配される、という経験が)

(三光・蜜味にはなかったし)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(それは)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(――――――女王のプライドを揺るがすのに、十分な事態でもある)

(大きく翅を広げ、腰を落とし、前傾姿勢になって、両腕はだらん、と脱力して)

(ぶわ、と小さく浮かび上がって――十埼を凝視している)

(無感情、無表情などかけ離れた――敵意と殺意に満ちた表情で) (無効票)
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十埼・竜 2022年10月9日
(――――ぱらぱらぱらばらばらばらばらばらばらばら!!!!)

(天井から、壁から、女王の命令を失った蜂たちが雨のように降り注ぐ)

(その黄色と黒の雨の向こうに見えた顔と、放たれる殺気の“波”に)
……ぅぇ、げほっ……
(耳鳴りと吐き気を凌駕した、恐怖を覚える)
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十埼・竜 2022年10月9日
……喧嘩売ってきたのそっちじゃんか!(恐怖を誤魔化すように吐き捨てて)
(ミツバチってのは音声コミュニケーションが有効だ。女王様の声が聴こえなくなったやつへの命令はぼくでも割り込める!)
(切り崩した群れがぼくのハッキングを喰らい、さっきよりよほど乱れた羽音を立てながら、ぼくと女王蜂の間にぐわんと持ち上がって盾になる) (無効票)
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三光・蜜味 2022年10月9日
ジ、ジ、ジ、ジ、ジ、ジ

(声ではなく、音)

(通常、蜜蜂は発声機関を持たない。牙がないから、威嚇音も出さない)

(だからそれは、羽音による威嚇である)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(――――蜂の群に対して、あちらが出来て、こちらが出来ないこと)

(すなわち、フェロモンの散布)

(身体から発したフェロモンを、翅による風で、盾となった群に吹き付ける)

(それは、外敵の襲来を告げるフェロモンであり、【逃げろ】【散れ】という意味合いを持つ)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(――――なぜなら、凶悪な天敵、がこれから迫るからである――――)



(――インセクティアの手足は、硬い甲殻に包まれている)

(まして蜜味のそれは、異様に固く、鋭く――故に、『普段は人と触れ合うことが出来ない』としている代物だ)

(触れば、皮膚を裂き、傷つけてしまうから)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(――――言い換えるなら)

   (他者を傷つけるための武器としては、非常に有効な武器となる)

(加速し、向こう側に居る十埼の顔面と喉をめがけて、両手の爪を立てて突っ込んできた) (無効票)
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十埼・竜 2022年10月9日
(聴こえてくる、ひときわ険悪な羽音に悟る――――ああもうこれ会話が通じないやつだ。身構えた矢先に)
(蜂たちの盾が、ぱっと散った)

え、

(当然ながら、ぼくのセンサーはフェロモンなどの“物質”を聴きとれない。ただ、その寸前に蜂たちが発した反応は感知した)
(それもまた、恐怖によく似た音で――――その正体を、ぼくはすぐに崩壊する盾の向こうに見ることになる。)
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十埼・竜 2022年10月9日
(迫る、うちの寮のインセクティアより数倍凶悪な、刃のような指先!)
うわぁっ!!
(思わず悲鳴を上げながら仰け反るように退き、半ば転びながら距離を取って)
(散った蜂を呼び集め、その視界を塞ごうと顔面に放つ) (無効票)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(空を切った両腕が、床にめり込んで、べきべきと音を立てて砕く)

(ぶらり、と空中に浮かび上がると、ゆらりゆらりと揺れているところを見るに、肘から先の甲殻部分は、頑丈さもさることながら、かなり重量があるらしい)

(細かく機敏な動きは苦手だが、叩きつける際には凶器となる)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(顔に迫る蜂共に、蜜味は口を開いて、息を吐いた)

(身体から放たれるフェロモンを、至近距離でぶち当てる)

(――――そうすれば、「音」で正気を失っていた蜂の群は、「本能」による従属を再開する)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(すなわち)

(現存する蜂の全ての支配を取り戻し、全てが一斉に尾から針を出した)

(蜜蜂の毒針は内臓と一体化しており、刺せば自身も死ぬが、抜かない限り、延々と毒を吐き出し続ける)

(――――タクトを振るように指を動かすと)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(蜜蜂達が一斉に、十埼に向かって、群がっていった) (無効票)
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十埼・竜 2022年10月9日
(見ればわかる。腕力でどうにかって相手じゃない。その上向こうは空が飛べて、ぼくから取り返した集団で襲ってくる)
(迫る蜜蜂たちを、彼女を、どうにか――――)

(――――耳の奥の羽音と)
(熱さえ伴うような共振と)
(彼らが一瞬示した、“恐怖”が)
(むすびついて。)
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十埼・竜 2022年10月9日
――――――。
(口を開く。声を火種に、この音の“波”を弄り増幅する)

(ジジ、ジジジジジジジ)
(ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ)
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十埼・竜 2022年10月9日
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ
             (それは、120ヘルツの羽音である。)
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ
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十埼・竜 2022年10月9日
(本能的な忌避と恐怖に促されて、天敵の姿を思い描いたなら)
(それはもう、そこにいるのだ。)

https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=26118 (無効票)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(自然界の蜜蜂において、天敵は多い)

(昆虫界の王者、オニヤンマ)

(同族すら喰らう狩人、オオスズメバチ)

(基本的に打つ手はない。スズメバチが、数匹であれば斥候を殺す術はあるが、見つかったら負けで、戦うべきではないのである)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(それでも、女王の指揮の元、鍛え抜かれた兵隊であれば、抗うことが出来る)

(本来の蜜味の群ならば、意思疎通の元、死を恐れずに立ち向かうだろう)

(しかし)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(この場は)
 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
(命を捨ててまで守らねばならない巣ではなく)
 、、、、、、、、、、
(サナギも卵も存在せず)
 、、、、、、、、、、、、 
(種をつなぐための女王蜂は)
 、、、、、、、、、、、、、、、、、
(巣をこしらえてから新しく選べば良い)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(――――極めて本能的かつ、現実的な対応として)

(その羽音を「本物」だと認識した瞬間、蜜蜂の群は一斉に霧散して)


(――――――逃げた)
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三光・蜜味 2022年10月9日
――――――ハ、ァ?

(ぽかん、としたのはまさに“捨てられた”女王である)

(従うはずのものが従わず、戦闘の余波で空いた隙間から逃げていく)

(あるいは、混乱して、やたらめったら壁にぶつかっていく)

(…………何より)
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三光・蜜味 2022年10月9日
…………ギ、ギギギ………………。
 、、、、、
(蜜味自身も)

 、、、、、、、、 、、、、、、、、、、
(十埼の発する音を、本能的に忌避している)

(そこに存在する人間という実体を見ているのに――その羽音が重なるだけで)

 、、、、、、、、、 、、、、 、、、、、、、、、、、、
(近寄るべきではない、天敵だと、脳が認識してしまっている)
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三光・蜜味 2022年10月9日
.


(その感情のことを)

            、、
        (人は、恐怖と呼ぶ)


.
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三光・蜜味 2022年10月9日
(――――――蜜味が、あり得ない、と思ったのは)
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三光・蜜味 2022年10月9日
――――ア?

(我に返った時、数歩、後ろに下がっていたからだ)

(無意識の内に、後退していたからだ)

(知らず知らずの間に、逃げていたからだ)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(その屈辱を、どう表現しよう)

(まるで親の敵を見るような目で、十埼を睨めつけて)

(けれど、それ以上前に進むことが出来ない)

(握りしめた爪が、自身の甲殻を貫いて、ぼたりぼたりと血が流れた)

(――――――翅を、広げる) (無効票)
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十埼・竜 2022年10月9日
(羽音を唄い、突き刺さるような感情を聴きとりながら、ぼくは安堵する。)
(目の前の脅威が全て逃げ去り停止した、そのこと以上に、)



(――――ああ)
 、、、、、、
(信じてくれたね。ぼくのこと。)
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十埼・竜 2022年10月9日
(羽音は奏で続けられている。)
(それの存在を信じてしまった、ぼくらふたりに)
(大きな、大きな、影が落ちる。)

(それは正しく天敵だ)
(このギガース(えさ)に満ちた巣箱を襲いに来た略奪者だ)
(黄色と黒の甲殻に身を包み巨大なあぎとをがちがちと鳴らす、褐色の翅が震えれば突風が武道館を巡る)
(大きな複眼が、華奢な彼女をひたりと狙いを定めている)

(身の丈をはるかに超える、バケモノみたいなオオスズメバチが、少年の背後に出現している。)
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十埼・竜 2022年10月9日
(彼女の拳から滴る血を、目に焼き付けながら。)
……こういう戦いしかできなくてさ。ぼく。

(そして、スズメバチは、ミツバチに襲い掛かる。) (無効票)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(実在するから認識する、のではなく)

 、、、、、、、、、、
(認識したから実在する)


(そのシステムに気づけぬまま、スズメバチの具現化を許した女王蜂は――――)
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三光・蜜味 2022年10月9日
――――――ス。

(小さく、つぶやいた)
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三光・蜜味 2022年10月9日













                              』
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三光・蜜味 2022年10月9日
(その内容は、耳ざとい者なら理解できただろう。襲い来るオオスズメバチに対して、蜜味が選んだ手段は)
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三光・蜜味 2022年10月9日
.
 、、
(逃走だった――――蜜蜂1万匹)


(偵察と斥候に飛ばした分も含めて、蜜味がこの試合で使えるリソースは、全てミツバチ達の生産と活動に割り振っている)


(戦っても勝てない――――プライドと、現実を秤にかけて)


(――――今回は、現実を選んだ)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(ぶち、と音を立てて、右肘から先を自切して、オオスズメバチに投げつけて)

(自分は、窓に向かって飛行して、叩き割って逃走を選ぶ)

(残った蜂の数はたかが知れていて、戦闘に使うには心もとない)

(何より――――――)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(――――逃げた)


(その事実は、心に刻まれて、もう消えない)


(一方で)
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三光・蜜味 2022年10月9日
(残された右腕は、ビクビクとうごめいて、放っておけば『何か』が中から這い出てきそうな、そんな気配を感じ取れるだろう) (🐝 演出終了 📡)
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十埼・竜 2022年10月9日
(鋭い爪でがりがりと掻き毟るような、呟き。)
(……返す言葉もない。ぼくは今ひどく醜悪なことをしてるんだから)

(本当は逃がさないつもりだった。ぼくがひとりでも数を減らせるなら、そうしたかったけれど)
(目の前で一番怖いものに食べられてる姿なんて、見たいわけがない)
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十埼・竜 2022年10月9日
(オオスズメバチはぼくらが思い描いた本能のままに、囮の腕に食らいつき、ぼくが怯えたその甲殻の腕をばきばきと噛み砕いて)
(武道館に湧きだすギガースも本能のままに捕らえては噛み付いていた)
(……巻き込まれないうちに、ぼくも外に出る。あいつを野放しにしとけば、自動的にポイント稼いでくれるだろうし)
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十埼・竜 2022年10月9日
(今から何か行動する、まして移動してどこかに加勢するリソースは残ってない)
(物陰に座り込み、荒れ果てた武道館の中の断続的な羽音を聴きながら)

《お待たせ。あとごめん、これで最後の通信になりそう――――》 (🐝 演出終了 📡)
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三光・蜜味 2022年10月9日
【トライデント:第10試合】

      【武道場の戦い】

          【勝者:十埼・竜】
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