【個】メイドがあられた!
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
日も短くなってきた秋の夕方のMM学園。
校門を通って、制服を着た生徒たちがまばらに帰宅していく。
そんななか、ひときわ目立つ服装の女が───。
#クリスタ・コルトハード
#虚ヶ谷・ワチカ
0
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
(さ、さ。竹箒が落ち葉を集める乾いた音が、校門の近くから聞こえる。その箒を操るのは、学校にはふさわしくないだろう、メイド服の女だ)
……ここが終わったら、今度は校舎裏の方ですね
(ちらりと時計を見て、小さく呟く)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
(まだ指で数えられる程度しかくぐっていない校門が見えて来る。制服に乱れはないかと確かめて、少女は歩いている。)
(――おや? 誰かが落ち葉を掃いているのが見えた。…メイドさん?)
(考えながらも足は止めない。其の足音はしっかりと相手の耳にも入るだろう)
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
(メイドの耳に届く足音。視線を時計から足音の方へと移して)
おや……こんにちは。お帰りの時間ですか? あなたは、ええと、最近編入された───
(学園の生徒は、全て把握している。名前と顔も、最近やってきた生徒以外は一致しているのだが、記憶にないということは、編入者だ。記憶を辿るように視線を上げて、名前のリストを頭に浮かべる)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
メイドさんだ。
(見間違いじゃねえ。上から下までしっかりとメイドさんだ……と、少女は思う。同時に、何処かで見た顔だな? とも)
あ、ハイ。えと……メイドさんはお掃除、ですか? お疲れ様です。
わっちは…ワチカ。虚ヶ谷・ワチカっていいます。
(本当に編入したのはつい最近だから、名前をおぼられていないのは当然だろう。名乗ってぺこり、と頭を下げる。お団子を飾る白リボンが揺れた)
そっちは、ええと……
(学園専属のメイドさんだろうか。いや、というかメイドさんを雇う学園ってなんだ? 温泉になるからメイドさんもアリなのか? わっちは割と混乱していた)
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
はいっ、学校のお掃除は大切ですからね。この時期は少し目を離すと葉がたくさん落ちていて……日に二回は履いておきたいですね
(ワチカの困惑を見てくすりと微笑むと、片足を下げ、スカートの裾をちょんとつまみ上げる)
ああ、そう、ワチカ様。ワチカ様でしたね
俺はクリスタ・コルトハード。理想のご主人様を探して歩く、流れのメイドです。今は学園の一生徒でもありますが……
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
ああ、確かに落ち葉が……今が一番大変、ですよね?
冬になれば葉っぱがなくなるから、逆に楽そうっていうか。
(ウン、と頷く。…楚々とした仕草に、わ、と思わず感嘆の声を上げた。これってアレだ! 中世のヒトがよくやってるやつだ!)
俺? ……クリスタ?
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
(聞き覚えがある。がさごそと取り出した、使い跡のあるパンフレットを取り出してぺらぺらめくり)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
1!!! ば、番長さん!!?
(やっぱり!! 緑のクラスの番長さんだ!)
えっ、えっ、な、なんで番長さんがメイド!? 掃除!? えっ!?
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
(広がったスカートが、ふわりと閉じていく)
お掃除はたしかに大変ですが、きれいにできると気持ちが良いものですよ
それに、落ち葉をを集めたら焚き火をしてお芋を焼くのが待っていますから……!
(竹箒を門に立てると、軽く手のひらを払う)
俺です! さて、ワチカ様は学園には慣れましたか?
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
(番長さんがなンでお掃除してるンだ? えっ奉仕活動? なんか似たような人をわっち知ってる気がするぞ?)
(あわあわ、わたわた。失礼にならないようにささっとパンフレットを仕舞って)
確かに、綺麗になった部屋は気持ちいい、デス、けど…
――お芋! 焼き芋するンですか?
(慣れない敬語、つっかえながら。ぱあ、と瞳を輝かせた)
あ、えと……まだ慣れてない、かも、です。
温泉だったり、学園だったり…あと、いつも迷ったり。
(はは、と笑って誤魔化すように。学園は広いから、移動教室ではいつも迷ってしまう)
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
(クリスタは否定も肯定もしない。番長というのは、偉い存在だとは思っていないのだ。わたわたするワチカを見て微笑んで)
ええ、ええ、焼き芋ですっ! クラスの方にお芋を取りに行ってもらっています。ひととおり落ち葉を集めたら焼きますよ。ワチカ様もご一緒にいかがですか?
温泉は……まあイレギュラーですけど、ああいったトラブルは良く起きますね。ローションとか……
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
(この人は番長さんなのに、落ち葉を掃いてくれているんだなあ)
(不思議な気持ちだった。きっと何か特別なのだろうと思うけれど、其れでも、目の前で微笑む人は普通の少女に見えるから)
え! 良いンですか!
じゃあわっちも食べたい、ですっ! でも何もせずに食べるのもあれだから…あの、落ち葉を掃くの手伝っても、良い、ですか?
(敬語は慣れない。たどたどしく)
ろ、ろーしょん…???? えっ、ああいう事がよく起きるンですか?
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
もちろんです! ワチカ様に手伝っていただければ日が落ちる前には終われそうですね
(近くにおいてあった旅行鞄を開くと、あきらかに鞄よりも大きな箒を取り出して)
(無効票)
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
起こるんですよねぇ、なぜか。これもパラドクスによって起こっていることなのでしょうか。そういったトラブルの対処も学生全体であたっているので、大事にはなっていませんが……
あ、でもいつもそういう事件ばかりではないですよ! 学園主催でお祭りを開催したりですとか……あ、例えば、今年も来月には豊饒祭があるんですよ
(そういって差し出したのは──昨年のものではあるが──豊饒祭。青のクラスと緑のクラスが主となって開催されるイベントの、パンフレットだ)
https://w.atwiki.jp/pmms/pages/281.html
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
日が落ちたら危ない……から! 頑張りますっ。
…!?
(明らかにでかい箒が出てきたので目を疑った。いや、待て、番長ならよくある事なのかもしれない)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
なぜか。――そっかあ。わっち、其の時目をケガしてて…温泉を見れなかったのがちょっぴり残念です。
あ! でも、フルーツ牛乳は美味しかったです。
(思い出して、笑みを浮かべ)
お祭り?
(差し出されたパンフレットを受け取り、目を通す)
へえ~…! あ、緑ってことはばんちょ……クリスタさンも主催なんだ! これ、楽しそうですね!
(番長さん、と呼ぶのもちょっと失礼な気がして言い直す。……だから、という訳ではないが)
あの。
ワチカ“様”ってなんだか慣れないから……ワチカ、でいい、です、よ?
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
目を……それは残念でした……と思う暇もないほど、これから色々起こるでしょうね。ふふ
(学園にいれば、退屈することはない。そう断言できるほど、イベントごとに溢れているのだ)
青のクラスの番長……陸様が責任者、俺が副責任者といったところですね
他のクラスの方でも出店企画をすることができますから、よかったらワチカ様も出店してみませんか?
在校生の方々にワチカ様を知っていただくきっかけになるかもしれませんし
(、)
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
いえ、ワチカ様はワチカ様ですので
(様付けには拘った)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
へへへ、色々起こるの楽しみです。
なンか、今度花火大会があるって聞きました! 其れも見たいなあって。
(笑って、)
ふむふむ。そういえば陸さンとは、以前に断層で会った事があるンです。
釣竿を作って貰ったンです! 魔法使いだーって思ったら、青の番長さんだったンですね。
――出店。……わっちが出せるのは、毒くらいで……あ、でも、代謝をよくするかもしれない薬とかなら出せるかも?
……。
薬を出店するのもなあ?
(首を傾げた)
(、)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
あう。
……な、慣れるように、しマス……
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
陸様には、俺もよく獲ってきてもらっていますよ。カツオとか
毒ですか……それは俺も興味がありますが、そうですね、たとえばおもしろい毒を出してみるのはどうでしょう。命や身体に危険が無い程度で……例えば頭がぼんやりして隠していることを一つ言ってしまうくらいの毒とか!
(様付けでゴリ押せた。こくりと頷く)
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
カツオ!? あの人そんなのも釣れるの!? すご!!
わっちはもうこれっくらいで精一杯です。
(両手の人差し指で「ちょっと」の大きさをつくり、)
うン、……わっち、専攻が毒と薬だから……
――おお! 成る程! うっかり隠してる事をいっちゃう薬とか、先週何食べたかを思い出せる薬とか…!? 其れなら出せそう!
……出したらクリスタさンは買ってくれる?
(ちら、と見た)
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
さすがは青の番長といったところですね……
(それができるから番長だというわけではないのだが、そんな無茶振りをするのがこの女であり、それに応えられるのがあの男だった)
ええ、ええ、もちろんですよワチカ様。そのときは俺も立ち寄らせて頂きます。クラスの方に飲ませるのも面白そうですし
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
釣りの腕前も…番長!
ちなみに釣ってきてもらったカツオはどうしたンです? クリスタさンが捌いたンですか?
(とても純粋に疑問)
わあ、わあ!やったあ!
今から色々考えてみます!楽しみ!
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
もちろん捌きました。調理は緑のクラスの領分……それにメイドの俺にできないことはありませんので
カツオといえば江戸前ですからね、丹精込めて握らせていただきました
(寿司を握る手振りをする)
俺も楽しみにしていますよ。遊び心があるとなお良いです!
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
捌いて……えええ! 握り!? すご!
…本当にクリスタさンに出来ない事ってないんですか?
(まじまじと訊いた。まあそりゃあ、番長なんだから凄いだろうとは思ってた。けど、マジですごいのでは)
えへへ。遊び心かあ……食べて楽しいお菓子とかもいいかも。
ほら、食べたら舌が青くなる……とかいう奴。昔はよくあったけど、最近は見かけないなあ…
なんだか考えてたらわくわくしてきた!今年もやってくださいね!
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
優しく抱きしめるとかですかねー、できないこと
(あはは、と笑って)
さて、楽しみにしつつも、まずはやることをやってしまわないといけませんね!
虚ヶ谷・ワチカ 2022年10月7日
! ……。
(其れは、力加減が難しいという事だろうか。彼女は笑って言っているが、なんだか何かが悲しくて。……ほんの少し黙した)
……。わっちが、もし。少しの間、優しく抱き締めるしか出来なくなる毒とか作ったら、呑んでくれますか?
(小さく、呟いた。わっちが薬を、毒を扱うのは、誰かを助けたいからだから)
――あ! そうだった。
わっちも手伝います! お芋……の前のお掃除!
クリスタ・コルトハード 2022年10月7日
そうですねぇ、もしかしたらその場では飲まないかもしれませんが……かならず飲む時がくるような気がします
(元から持っていた箒と、鞄から取り出した箒。その片方をワチカに差し出して、にこりと笑う)
(それから、芋を持ってきた生徒と三人で、焼き芋を楽しんだのでした)