【戦】夏漣祭特別・水上マッチ
御掃除・すいすい 2022年8月20日
夏です。夏漣祭です。
そんなわけで、すいすいの稽古も夏漣祭仕様となるのでした。
プールに用意された特別ステージで対するは、『真徳蛮天流』鳳・橙。
一風変わった舞台でのお稽古が今始まる。
・発言可能
#鳳・橙
#御掃除・すいすい
1
鳳・橙 2022年8月20日
(!?)
姿を消した彼女を気にする暇もなく、直後頭上にわずか感じた気配をかろうじて捉える。
「っっっっぶねえ!!」
攻撃直後の不十分な体勢を、片手足場に付けることで支えてそのまま足を振り上げすいすいの攻撃を受け止めたのだ。
そのままでは衝撃で揺れた足場から落とされてしまうだろう。
それを避けるため、受け止めた足で熊手を払い、隣接した別の足場へと飛び移る。
「ふぅ~……。なんだぁ今の!すいすい、お前そんな早く動けたのか!」
御掃除・すいすい 2022年8月20日
大振りな一撃が受け止められる。追撃……を試みるよりも早く、橙様は別の足場へと退避した。
「ふふ、早く動いているわけではありませんよ」
そう微笑んだすいすいの姿が、再び掻き消える。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
攻撃モーションに入っていた先ほどとは違い、真っ向から相対している今ならば見えたことだろう。
すいすいが掻き消える──否。
すいすいの身体を、両手の物とは独立して稼働する光輪が吸い込んだのを。
そしてその光輪が、橙様の背後に移動を始めたのを。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
そして背後の光輪から射出されたすいすいは、その勢いのまま熊手によるコンパクトな打突を繰り出した。
「……ふっ!」
鳳・橙 2022年8月20日
(……!?どういう意味だよそりゃ!確かに気配の消え方が尋常じゃなかったけどよ!)
思わぬすいすいの高速移動――本人は否定しているが――に面喰らう。
その正体をまずは掴まねばペースを握られっぱなしになってしまうだろう。
目を凝らし、微笑む彼女を観察する。
……黒のビキニ。
いやそういう事ではなく。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
(――!)
見えた。
今度は間違いなくその瞬間を捉えた。
(そういう……ことか!)
不可思議な移動のタネは割れた。
そしてタネが分かれば対処は簡単――
「ってわけでもねえなあこりゃあ……!」
予測された出現位置からの攻撃は、そのタイミング自体が測りづらいため思った以上にやりづらい。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
幸いなのは今度は地に足がついている事。
勢いをつけた攻撃とはいえ、近接での戦闘ならば自分にもいくらか部がある。
「おぉ……らぁ!!」
突き出された打突を斜めに立てた杖でいなし、返す刀で杖の突きを腹部めがけ放った。
足場は悪くとも鬼人の力の乗った一撃、食らえば吹っ飛ぶこと間違いなし!
御掃除・すいすい 2022年8月20日
無制限のワープではない。さすがに何度も通じるようなものではないことはすいすいも理解していた。
そして、純粋な近接戦闘の技量であれば、橙様に分がある。
打突をいなされ、反撃の突きが迫る。
射出されたがゆえの勢いは、すいすいに後退を許さない。
で、あれば。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
射出を終え、未だすいすいの背後に残る光輪。それが今度は吸引を行う。
完全にすいすいを吸い込み回避をするには間に合わない。
しかし、無理やりすいすいの身体を後ろに引っ張り、命中するポイントをずらすことはできる。
「っ──」
そしてすいすいの腹部に杖が命中し、すいすいの身体は吹き飛ばされる。
プールに着水し、そして──上がってこない。
鳳・橙 2022年8月20日
「おっ……」
インパクトの瞬間すいすいの体が後ろに飛んだ。
自ら飛んだようには見えない……とすれば例の光輪か。
まったく、後ろに飛んで威力を殺すというのは武術ではよくあることだがこんな方法を使ってこようとは。
その発想に、思わず賞賛の笑みを浮かべる。
「吸いとる」という技一つだけですでに随分多芸なことだ、と。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
それでも勢いは殺しきれなかったらしきすいすいは思った通り吹き飛ばされていく。
飛沫が飛んで、水の中。
(さあさあ、まだまだこんなんじゃねえだろ……!)
わくわく、とすいすいを足場の上で待ち受けて。
……待ち受けて。
……。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
「すいすい?」
「おいおい、すいすい。」
水面に向かって呼びかける。
返事なし。
(……まさか)
「もしかして……イイとこ入っちまったのか……?」
思った以上にやりすぎてしまったのか、心配になっておそるおそる水面を覗き込み。
御掃除・すいすい 2022年8月20日
(橙様が水面を覗き込んだその直後。今まさに立っている足場が揺れ──)
(そのまま、真上に吹き飛んだ)
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
(必然、足場の下に潜っていたのはすいすいであり。上向けた掌から真上に放出された水が、足場を押し上げていた)
(吹き飛んだあと、気取られぬように自身を吸い込んで足場の下に移動していたのである。)
「……ぷはっ」
水面に顔を出し、呼吸をする。
そのまま吹き飛ばされてくれていれば追撃の好機ではありますが。
躱されていたのであれば水中のこちらが不利。
射撃による追撃。移動による別の足場への退避。
どちらの択も考慮しつつ、すいすいは掌を上空に向けていた。
鳳・橙 2022年8月20日
「……お? おおおおおおおお??????」
ぐらぐら、足場が揺れて
(まさか地震!?いやいや、違うだろう!この場面でこの揺れは――)
「どわあああああーーーーー!!!!???」
どっぱーーーーーん!
ものの見事に足場と共に吹き飛ばされてしまう。
察するのが一瞬遅れた故に飛び移るどことか足場にしがみついている始末だ。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
――上空にて――
「くぉのおおーーー……やりやがったなぁ!!!!わっはははは!!!!」
(想像以上の派手な攻撃!すました顔で大胆なことしやがる!)
こんなの、楽しくないわけがない。
ならば自分も負けていられないではないか。
派手にやろうと言ったのは他ならぬ自分なのだから!
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
そうと決まれば反撃攻勢。
未だ上昇中の足場から手を離し、一旦体だけで張り付いた状態となって今度は掌を足場に押し当てた。
「お返しだぜ…………すいすい!!!!」
――これぞ 必 殺 !!
「 『天地反逆大震動』!!(即興) 」
掌から発された超振動が生み出す衝撃。
それが上昇する足場を真っ向から打ち返し、すいすいの元へと直行便で送り返したのだ!
御掃除・すいすい 2022年8月20日
上空に橙様の姿はない。すいすい自身のようなワープがなければ話は別だが、これまでの切り結びでそういう雰囲気はない。
ということは必然的に──
「……やはり」
直後、勢いよくこちらへと打ち返される足場。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
すいすいの課題点はいくつか存在する。
それは近接戦闘の手数の少なさであり。
それは耐久力の低さであり。
そして、火力の低さであり。
それを解決するための奥の手は、溜めが必要であるがゆえに今は使えない。
これが通常の戦場であれば、この場でのすいすいの選択肢は回避一択だっただろう。
だが、今回の戦場はプールであり、今のすいすいは水中にいる。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
つまり、弾は実質的に無制限にある、ということだ。
空中を移動する光輪を水中に入れ、両手を上空に向ける。水中で水を吸い上げ、それを即座に上空へ……足場へと発射する。
名付けるならば、すいすいポンプ。
絶え間なく発射される水流が足場を押し留め……そしてその衝撃が殺されるきると、そのまま真下へと落下していた。
鳳・橙 2022年8月20日
「わっははは!そーくるかぁ!」
先ほど使用していた水弾、水中ならば更なる規模で打ち出せるだろうとは思っていた。
そしてそれを使えば自身を再び水流で押し出し、あるいは吸引して離脱するのだろうと。
しかし今日は模擬戦、すいすいの稽古。
彼女がなにかを克服するためにこの稽古に臨んでいるとするならば、その答えがこれだ。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
(しっかし……)
足場の押し合いは終わったとはいえ、あちらは地上、こちらは空中&自由落下中。
ぶっちゃけこのままでは的である。
このまま落ちながら彼女からの攻撃を凌いで懐に再び飛び込むか
それとも自分の持ちうる遠距離用の技で先に攻撃を仕掛けるか
――どちらも非常に分が悪い。
(だったらやってみるっきゃねえか……アレを!!)
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
力を足に、気合を頭に、踏ん張りを全身に、思いっきり込めて。
《 ど ん !!!!! 》
空中で音が炸裂する。
出所は橙の足の裏、振動を足の裏から発し空気を蹴った音。
それを利用し、直線的な落下をジグザクの不規則な線に変えてすいすいめがけて飛んで行った!
「うおおおおおおおお!!!!??」
そして、どうやら制御はあまり効いていない。
体一つ、体当たり気味で突っ込んでくるだろう。
御掃除・すいすい 2022年8月20日
足場は防いだが橙様は健在。
であれば、追撃を狙うべきではあるが。
水を継続して放出する必要があったすいすいとは違い、足場を放ったあとの橙様はフリーだった。
必然、そこで何かしら次の手を講じていることだろう。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
炸裂音。
次の手、その答えがこれだ。
空気を蹴り高速で突撃する。
シンプルであるがゆえに強力であり、同時にすいすいの不得手な近接戦闘へ最速で持ち込む手段。
すいすいが対策を考える時間はあまりに短い。
射撃による迎撃──却下。精密性に欠けるすいすいの射撃では高速で移動する橙様を捉えきれない。
であれば、選択肢は一つ。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
これは矛盾したような話ではあるが。
すいすいは近接戦闘が不得手であり──すいすい最大の奥の手は近接戦闘用のものである。
受け止め、そして密着した状態で……決める。
両手を広げ、すいすいはその到来を待ち──橙様が、着弾した。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
踏ん張りの効かない水中で高速飛来する物体を受け止めるのは困難を極める。
結論から言えば。すいすいは橙様を受け止め、そしてそのまま吹き飛ばされていた。
鳳・橙 2022年8月20日
(やばい、いけることにはいけたが思ってた以上に空中で動くっつーのは難しい!)
ジグザグ軌道はおそらく迎撃に対しては有効に働いたのだろう、彼女が迎え撃ってくる気配はない。
それが、逆に何を仕掛けてくるか分からないという不安ではあるが――
(いいさ、何が来ても受け止めてやんぜ……!!)
しかしここまで来たのならば男の子。
覚悟を決めて突っこんでいくほかに道は無い。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
着弾まであと3秒――
すいすいは動かない。
反撃の手段を思考しているのだろうか。
着弾まであと2秒――
すいすいは動かない。
もう迎撃に移るには心許ない、なにか策があるのだろうか。
着弾まであと1秒――
すいすいは 両手を広げた。
……何故?
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
(おいおいおい、まさかよぉ……!)
そのまさか。
なんとすいすいはこの人間弾丸と化した男をあろうことか正面から受け止めた、受け止められたのだ。
彼女はいつから力自慢になった?
受け止めるだけのパワーを隠していた?
「んなっ――」
そんなはずはない。現にこうして吹き飛ばされいる。
自分と一緒に。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月20日
「お、おい……!」
もろに食らって大丈夫なのか。
一体どういうつもりだ。
疑問は刹那に浮かび、しかし尋ねる余裕はない。
混乱の中、ひとつだけ確かに感じていたことがあった。
それもまた、次の瞬間には思考する暇もなくなっているのだろう。
御掃除・すいすい 2022年8月20日
先にも挙げたことであるが。
すいすいの耐久力はさほど高いわけではない。
そんなすいすいが、無策でこの突撃を受けただろうか。
答えは否だ。
使用したのは『体力』。しかも、かの生徒会庶務の、だ。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
かつての稽古の折、すいすいは生徒会庶務の体力をタンクの限界まで吸収し、それでもなお吸収しきれずに敗北した。
そのタンク容量一杯の体力は、いくらかをその稽古直後の回復に使用したが……それでもなお、多くの体力がすいすいのタンクに残っている。
それを自身に取り込み、あとはただ耐えるのみ。
体力を補充したところで、痛みなどが軽減されるわけではない。防御力が上がるわけでもない。
例えばこれが切断属性の攻撃であれば、斬られて出血するなりで結局終わっていただろう。
だが、突撃──打撃であるならば。耐えて、そのあとに身体が動きさえすれば、勝機はある。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月20日
ゆえにすいすいは突撃を受け止め、吹き飛びながらも、行動が可能なレベルまで体力を残すことができた。
であれば、やるべきことは一つのみ。
生徒会庶務との戦いと同様に、密着して、その体力を根こそぎ奪い取る。
橙様の身体を抱きしめるように抑え込み、すいすいは両手のひらの光輪を橙様に触れさせた。
鳳・橙 2022年8月21日
この吹き飛びながらの近接状態、
あえてこの状況を選んだ理由があるとするならそれはゼロ距離からの渾身の一撃はずだ。
はずだ、と。
そう思っていたのだが――
「え……なっ……!」
(戦闘中における行動に反映されない超速思考ではあるが)予期していた攻撃は来ず、
(無効票)
鳳・橙 2022年8月21日
代わりに彼女はなんと、そのまま自分を抱きしめたではないか。
(いいいいいいぃ~~~!!!???)
そんな状況のなか、反撃に用いる思考を割けるはずもなく。
というか、そもそも攻撃と認識できるわけもなく。
(ちょちょちょちょっ!すいすいさん!?一体なにして……あ、天国)
果たしてこの状況で冷静に抜け出し反撃できるものがいるだろうか、いやいない。
故に、光輪が背に触れたことも、そこからなにかが吸い取られていることにも気付くのに遅れてしまうのも無理からぬことなのであった。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月21日
気付いた頃には相当な量が吸い取られていて。
(――あっ、これはやべえ……)
体力には自信がある。
しかし彼女の吸い取るスピードも尋常ではない。
……だからかろうじて出来たことと言えば、密着した自分と彼女の間に自分の両手を差し込むことと。
(わりぃな、すいすい……)
彼女の胸に、超振動の衝撃を叩きこむことだけであった。
御掃除・すいすい 2022年8月21日
体力を吸う。たとえ橙様が肉体派であっても、かの生徒会庶務クラスの体力は持ち合わせていないはずだ。
であれば、吸い切れる。
抱きしめる形にしたことで腕は抑えた。
脚は水中であることを考慮しても密着していては攻撃には使えない。
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月21日
このまま吸い切れば──
「──?」
差し込まれたのは、橙様の両手。殴る、というには抑えられている腕の可動域が足りない。
指先や手首の力だけで脱出するのも困難なはずだ。
であれば、これは──
(無効票)
御掃除・すいすい 2022年8月21日
──刹那、すいすいの胸に衝撃が叩き込まれ。
その意識は、途絶えた。
鳳・橙 2022年8月21日
なんとか全部吸い取られる前に決着をつけることが出来た。
とても、とてもあぶなかった、色んな意味で。
「……っと。」
最後の一撃により気を失い力の抜けたすいすいを抱きとめて、呼吸を確認する。
普段ならこのまま担いでいってプールサイドまで運ぶところなのだが今はその余裕がちょっとない。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月21日
(まったく……おっそろしい技もってやがったな……)
そして長々抱いているのも、ちょっとまずい。
だからそのまますいすいの背のある部分をグッと押し、いわゆる「気付け」を行った。
「ほ、ほら、起きろすいすい……!」
御掃除・すいすい 2022年8月21日
「……んん」
背中を押され、身動ぎをする。
どうやら負けてしまったようだ。
「お手合わせいただき、ありがとうございました。もう大丈夫です」
そう言って、自分の脚でプールに立つ。
鳳・橙 2022年8月21日
「お、おう、大丈夫ならよかった……。俺の方こそ、手合わせありがとうな。色々と勉強になったぜ。」
すいすいから手を離して、しっかり立っている所を見て一先ず安心。
「え……と、肩は貸さなくても大丈夫か?まだ力入んねえとか……うお」
そう言った矢先、膝の力が一瞬抜けて姿勢が崩れる。
(無効票)
鳳・橙 2022年8月21日
「……っはは。言ってる方がこうなってたら世話ねえな!いやあ、さっきのは効いたぜ!」
御掃除・すいすい 2022年8月21日
「私も勉強になりました。やはり近接戦闘の手数は増やさねばなりませんね……」
ぺこりと一礼すると、プールサイドの方に歩いていき、上がります。
(演出継続)
御掃除・すいすい 2022年8月21日
「はい、私は先ほど体力を吸ったのもあって余裕があります。お返ししないといけませんね」
そうして振り返ると、橙様に手を差し伸べるのでした。
鳳・橙 2022年8月21日
「俺も距離離された時の課題がまだまだだったなぁ……」
蒼海番長との試合の時もそれが一番のネックだった。
あの場合はそれ以前の問題でもあったのだが。
(演出継続)
鳳・橙 2022年8月21日
「……ああ、やっぱそういう類の技だったのか。」
吸い取るとこまでは分かったが、還元できるかまでは判断できなかった。
うん、すっごいできてる。
「へへっ、吸われた元気を返してもらうなんざなかなかできねえ体験だな。……今度は吸い尽くされねえくらい体力つけてやるからな、またやろうぜ。」
そう言って、差し出された手を取るのだった。
御掃除・すいすい 2022年8月21日
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