【卍】 青之卍奪戦 絶氷闘鬼 【卍】
竜城・陸 2022年7月7日
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─━==卍奪戦 第壱試合━==ニニニ==━─ ─━==ニニニ==━─━==ニニニ==━─
“蒼海番長”竜城・陸
VS
“鬼門の姫”錣吹・しとら
─━==ニニニ==━──━==ニニニ==━──━“万物創造神殿”ニライカナイ==━─
🧊 特殊ルール 🧊
【 破壊の後には創造がある 】
壊れたものは、イマジネーションによって即座に新たな創造物に変じます。
破壊と創造を繰り返したものほど、その存在は強固になっていきます。
――幾度文明が、歴史が、世界が亡びに瀕しようと、人がまた立ち上がるように。
弛まぬ歩みと創造の結実こそが、頂点たるに相応しい力を与うだろう。
────────────【 七月九日 二〇〇〇 開戦 】
6
錣吹・しとら 2022年7月9日
『2021/8/20
今日もグラウンドが穴だらけになった。
何を言ってるのかわからねえが緑の番長が主犯らしい。
アタシはブラックな現場に来たんじゃなかろうか』
錣吹・しとら 2022年7月9日
『20::.:.:.:../20
今日::.:.:.:..ドが穴::.:.:.:..なった。
何::.:.:.:..るのか::.:.:.:..ねえが緑::.:.:.:..犯らしい。
アタシは::.:.:.:..に来::.:.:.:..なかろうか』
錣吹・しとら 2022年7月9日
(前のページと同じように白紙になると指定した場所が崩壊し、今度は氷で修復される。
ページが捲られるごとにそれが繰り返される。)
(時には体育館が、時には廊下。一度に校舎全体に罅が入ることも)
(そうして破壊と再生を繰り返すたび、さかしまの校舎に馬鹿げた量の魔力・呪力が天井無しに渦巻いていく)
錣吹・しとら 2022年7月9日
文字通りアタシの一年。
ニライカナイなんて目じゃねえ、作って壊して文字通り血の通ったアタシの分身。
関羽にぶつけた即席の奴なんか目じゃねえ最強の一撃だ
錣吹・しとら 2022年7月9日
ぶち抜けるもんならぶち抜いてみろぉ!
(コンクリートと呪氷が混ぜ合わさった隕石の如き巨大な学園が落下する)
. ガクエンテンゴクオ
百鬼家工落成式――皆伝・嶽園天獄落としぃぃぃぃぃぃいいいいいいぃいい!!!!!
(無効票)
竜城・陸 2022年7月9日
――そう、それくらいしてくれなくてはね。
(語調は、平時より柔く)(けれど、声音は平時のそのままに)
竜城・陸 2022年7月9日
(かつて、この新宿島へ降り立った時)
(竜城陸という少年は、いくつもの枷と楔と掟で縛られて、ヒトの形を保っていた)
(そして、それを破っているがために、本来の力を発揮できずにいた)
(既に半ば形骸化しているとはいえ、それは今でもこの魂を縛るものとして存在し――)
……ああ、そうだな。
君がこれまでの日々の結実を賭けるというのなら。
僕
――“俺”もそうすべきだろう。
竜城・陸 2022年7月10日
望み通り、見せてあげるよ。
其は――
竜城・陸 2022年7月10日
――遍く熱を奪い、全てを砕く厄災の業。
(紡ぐことばに応ずるように、)
静寂と停滞齎す弥終の氷獄、天涯満たす星滅の終響。
(青い鉱石が淡く光を灯し、)
竜城・陸 2022年7月10日
(卍器に引き取られていた力、)
(世界から火が消えることはなく、風が潰えることはなく、大地が腐ることはなく、水の流れが留まることはなく、)
(――光が、絶えることはないように)
(生きている限り世界への影響を生み出し続ける、自身の力を――卍器から全て、自身の身体へと戻し、)
・・・・・・
(神秘そのものとしての力を揮うことを赦す)
(――それが、竜城陸が扱う段に於いてのみ発揮される、この卍器の機能である)
竜城・陸 2022年7月10日
(――自身に宿る力のすべてを受け入れたその状態で、)
(無尽に生み出され続け、膨れ上がり続けるそれを――)
竜城・陸 2022年7月10日
父上。
(――――縛り付けている“枷”へ、触れる)
貴方は、部屋から出てはいけない、と初めに言いましたね。
――だけど。
そうしなければ見えない世界が、今、俺をヒトたらしめている。
竜城・陸 2022年7月10日
(ぱきん、と)(何かの割れる音)
次に、笑ってはならないと言った。
(――否。友と、家族と、心から笑ったことなんて、もう何度だってある。)
怒ってはならないと。
(――否。“それ”は自身が復讐者たる根幹である。)
悲しんではならないと。
(――否。それがなければ、怒りを抱くことなどありはしなかった。)
――喜びを抱いてはいけないと。
(――否。生きて歩く、喜びに満ち溢れたこの日々が、自身を生かしているのに?)
竜城・陸 2022年7月10日
人と目を合わせてはいけないと。
(――否。目線を合わせてくれる人たちがいたからこそ、歩み始められた)
人に話しかけてはいけないと。
(――否。言葉を交わしてくれる人々の存在が、自身を繋ぎとめる絆であり)
人に触れてはいけないと。
(――否。躊躇いなく触れてくれる人がいたからこそ、強くなろうと、守ろうと願えた)
人と共に生きることを望むことは許されないと、言った。
(――否。)
(ヒトであれ、神であれ、人と共に在らなければ、存在などできはしない。)
竜城・陸 2022年7月10日
(“何も持ってはいけない”)
(――否。この両手に余るほどの大切なものが、力をくれる)
(“何を為すこともならない”)
(――否。成したこの歩みを、誰かが肯定してくれる)
(“何かを想ってはならない”)
(――否。想うからこそこの歩みは、決して止まらない)
(自身を縛る)(自分の力を縛る)(その鎖を――)
竜城・陸 2022年7月10日
. ・・・・
(ひとつずつ破壊して)
・・・・
(自分を規定する新たな理を、創造する)
(“破壊と創造を繰り返したものに、相応しい力が宿る”)
(――破壊するモノが形あるものでなければならないとも)
(――創造する場所が“この世界”でなければならないとも)
(“ルール”は規定していないのだから――――)
竜城・陸 2022年7月10日
(――――“破壊と創造”を重ねた分だけ、)
(“竜城陸という存在”は、そこに宿る力は、この戦場の恩恵によってその威をいや増して――――)
竜城・陸 2022年7月10日
(――――ちらりと)
(視線が、何もないどこかを見る)
(――目あった、と感じたかもしれない誰かは、)
(悪戯っぽく笑って「ごめんねなんて唇を動かしたのが見えるかもしれないが、さておき――)
竜城・陸 2022年7月10日
さて、待たせたねしとら。
(膨大なまでに膨れ上がった力が、周囲に散った灰と氷晶――“破壊の産物”を束ね、巻き込んで、)
(――深い海のような青光の槍を、形作る)
(それは、自身に宿る二つの力を合一と為して作り上げたモノ)
(――誰かから学んだ錬気の基本、「異なる二つを混ぜ合わせてひとつと為す」技術体系)
(――誰かから盗み取った陰陽の思想、「陰なる氷水と、陽なる光輝を合一と為して根源へ至る」魔術理論)
(そして――――)
竜城・陸 2022年7月10日
(――――一番近くで見続けた“英雄”の)
(因果を断ち、運命を斬り伏して勝利を齎す、という、その逆説を束ねた)
(“竜城陸”のこれまでの歩みの結実として成した、青き極光)
貫け――
竜城・陸 2022年7月10日
【
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=31790 】
ノーザン・ライト
――“天涯の極光”――!!
(“破壊と創造”を繰り返した結果として、平時のそれを大きく凌駕するまでに強大な力となって)
(真向から、形成された巨大な学園を貫かんとして放たれる――!)
(無効票)
錣吹・しとら 2022年7月10日
(自身の結晶に向けて放たれた青い輝き
それを目の当たりにしてしとらは――)
…………………………ハッ
錣吹・しとら 2022年7月10日
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!
そうよ、それよ!
そんくらい見せなきゃあ祭りに挑んだ意味がねえ!
錣吹・しとら 2022年7月10日
さあ廻せ、輪廻!あいつ等に出来ることがアタシ達に出来ねえはずがねえ!!
(しとらの背後で輪廻が輝きながら回転を始める。
かつて一度だけ放たれたその力。
『前進するものに力を与える』とは異なる力、『前進するための力』を与える輝きが放たれる)
錣吹・しとら 2022年7月10日
(押し返され崩壊する嶽園と、それを再生させて押し込む執煌武装の間で板挟みになり、負担ではじけ飛びそうになる体を抑えながら)
――――――――いっけえええええええええええええええ!!!!
(身体の奥底で何かが砕ける音を聞きながら、嶽園をさらに強化させて陸向けて押し込んだ!)
(無効票)
竜城・陸 2022年7月10日
(――――不意に、)
(『前進するための力』を与える輝きが――明らかに、目に見えて、衰えたことに)
(彼女は――或いは、見ている者たちは、気付いたかもしれない)
竜城・陸 2022年7月10日
(けれどそれは、すぐに本来の輝きを取り戻す)
(代わり、竜の髪紐に括られた卍器に宿る光が目に見えて薄れた)
(……目がよければ)
(それに指先で触れた竜が、小さく口の中で何かを呟いたのは見えたかもしれない)
竜城・陸 2022年7月10日
(「ダメだよ」「今日は、これ以上君の力は借りない」)
(……そんな、風に)
竜城・陸 2022年7月10日
(押し込まれるそれを押し返すように、深青の光が輝きを増す)
(無尽に生み出し続ける力を全て、術式の維持と強化に回して――――)
竜城・陸 2022年7月10日
(――――ところで)
(術式には“核”がある。或いは、要と呼ぶかもしれないし、それこそ根源と呼ぶかもしれないが)
(視えぬ筈のそれを読み解く手法を、赤の番長に教えたのはこの竜だ。当然、その技術は自身にも備わっていて――)
竜城・陸 2022年7月10日
(だから、貫くのは一点でいい)
(――その術式の要となる一点だけを狙い、穿ち抜くべく)
(光はより輝きを増し、研ぎ澄まされて――――)
竜城・陸 2022年7月10日
(――――――そして、)
(深青の煌閃が、まるで流星のように校舎を貫いて、過ぎた後)
(一切の力を失ったそれが、“浄化”の権能によって灼き尽くされ、潰えていき――――)
竜城・陸 2022年7月10日
――――まだやる?
(指先をくるりと回し。僅かに残った灰から、氷の鳥を生み出した)
(幾度となく創造と破壊を繰り返されたそれの灰から生まれた鳥だ。サイズこそ小さいがサイズに見合わぬよくわからんほどの威圧感と力を秘めている)
(無効票)
錣吹・しとら 2022年7月10日
――――オメエ、そりゃ当然。
錣吹・しとら 2022年7月10日
――アタシの負けだよ。
(座り込んだ姿勢から後ろに倒れ込んで)
ったく、一年分でも届かなかったか……
(無効票)
竜城・陸 2022年7月10日
え、当然でしょ。
君だけが一年分積み上げたわけじゃないんだよ?
(卍器に触れて、力の回収を再開する)
越えたいなら一年で百年分くらい積み上げてくれないと。
(無効票)
錣吹・しとら 2022年7月10日
そのスカした態度が腹立つ……腹立つんだが負けたからには引いてやらぁ。
今に見とれよ……
(そしてそれはそれとして)
錣吹・しとら 2022年7月10日
ほれ(手を伸ばす)
んじゃあいつものように頼む、なんかもう脚動かねえわワッハッハヤベエ
(氷飲み込んだ時から脚の感覚ねーわと笑いながら)
(無効票)
竜城・陸 2022年7月10日
そこで怒らないでよ、だって嬉しいかい?
負かされた相手に「強くなったね」とか訳知り顔で褒められるの。
俺だったら死ぬほど嫌だけど。
竜城・陸 2022年7月10日
(呼び出した氷の鳥を適当に放す)
(ピュィーーーみたいな甲高い鳴き声を上げてその辺の瓦礫を脚で掴んで拾っていた)
最初はめちゃくちゃ怒ったのに最近慣れてきたね君?
(いいけど、と言いながら手を伸ばして抱えようと)……というか、そこからずっとだったの? 術者狙ったほうが早く終わったな……
(そんなことをする気は毛頭ないのだが、軽口のように口にして)
(無効票)
錣吹・しとら 2022年7月10日
どの道腹立つから将来的にぶちのめすって心に刻むから大差ねえよンなモン。
流石にこう何度も何度も運ばれてりゃあ慣れもするわ。
つーか急いだほうがいいぞ
(大人しくダラーンと抱えられながらある一角を指さす)
錣吹・しとら 2022年7月10日
アタシの制御離れたせいで直された部分が崩壊始めてっから。
そう遠くねえうちに水没すっぞ
ほれ急げ急げ
(他人事のように言いながら)
(無効票)
竜城・陸 2022年7月10日
じゃあ素直に言うけど、切らされるとは思ってなかった。
……この調子なら、次はフィールドの恩恵がなくても切らされるかもしれないな。
竜城・陸 2022年7月10日
風情がないなー……そういうところだよ。
(とは言いつつ、素直に抱え上げて、宙に浮き上がり――)
俺は別に水没しても平気だけど?
……まあとはいえ、見てる子たちに何かあってもいけないし――
竜城・陸 2022年7月10日
(――氷の鳥を還して、そこに宿った“創造”の力を解放する)
(自壊を始めた箇所の崩壊を堰き止めるように、建築物が、鉱山が、あらゆるものが復元されていき――――)
ま、応急処置としてはこれでいいだろ。
遺産で形成されたものなら、あとはどうにかなるだろうし。
竜城・陸 2022年7月10日
じゃ、戻ろうか。
(卍)
錣吹・しとら 2022年7月10日
おう……あ、そうだ最後に
(観客の方を見て)
錣吹・しとら 2022年7月10日
見てたかぁ!これが番長に挑むって事よぉ!!
終わっちまったら次は一年後だ!
錣吹・しとら 2022年7月10日
――気張れ!悔いの残らねえように全力出しな!
以上!!!
(言うだけ言って後は運ばれていった)
(卍)
竜城・陸 2022年7月10日
ふふ、壁の高さを見せられたなら何よりだ――皆の奮闘にも期待しているとも。
心してかかるといい。
(では行こうか――)(なんて、言いながら)
(後は遺産の導きに従って、戦場を後にする――)