【個】教導の対価
竜城・陸 2022年7月4日
いつぞや話した「対価」を渡す日。
随分と時を要してしまったが、これには少々込み入った事情もあり――
さておき、いつものように洋上、漂着した残骸の上に立っている。
◆場所
新宿島・洋上
漂着した軍艦の残骸
◆書き込み可能
#奉利・聖
#竜城・陸
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竜城・陸 2022年7月4日
説明したのと同じ機構だよ。
俺の工房、もとい桟橋にある個人所有の倉庫と、魔術文字を刻んで空間を繋げてあるから。
(いくらでもそこから出してこられるよ、と)
そう。この碑文を通して、俺のところからものを送れる。
――勿論、魔力も例外ではなくね。
(――細長い木片の中央を貫くように、一本の線が刻まれ。その線に付随、あるいは交差するように直線が引かれた)
(一見すれば文字には見えないものだ)
(無効票)
奉利・聖 2022年7月4日
こともなげに仰ってますけど、御身が言うと凄いことしてるように聞こえますね……。
(死人とはいえただの人だ。神とはそれこそ、スケールが違い過ぎる)
奉利・聖 2022年7月4日
なるほど……こちら、試してみることは可能でしょうか?
使い方を教えて頂ければその通りにします。
(彼の魔力が、しっかりこの身に供給されて)
(そして──使えるのかどうか。理論上問題無いはずだが、やはり変換できませんでは意味がない)
(無効票)
竜城・陸 2022年7月4日
研鑽を積めば誰でも至れるところだからね。すごいことに見えてしまっているだけだよ。
竜城・陸 2022年7月4日
ああ、勿論――といっても別に使い方は難しくないよ。
手で触れて、必要な量を念じればいいだけだ。
あとはこちらで把握して、必要な量を流すからね。
……そこを自動化する術式を組み込むのに強度が必要だったともいうね。
(無効票)
奉利・聖 2022年7月4日
(僕は至れそうにないんですけどねぇ…という表情)
奉利・聖 2022年7月4日
では、失礼して……。
(片手で護符を握りしめて)
(祈るように、念じる)
(どうせ試してみるなら、第五位階にしてみよう)
(相応の魔力を、いざ求めん)
奉利・聖 2022年7月4日
(何か───何かが繋がるような、そんな気運を感じる)
どうでしょう、来ていますか?
(無効票)
竜城・陸 2022年7月4日
そもそもが、俺の時代で言う魔術師というものは、神秘持たぬ身でも研鑽の果てに至れるものだからね。
(なんて、言いつつ)
竜城・陸 2022年7月4日
ん――ああ、そのまま術式を起動して大丈夫だよ。
(傍目に見れば何も起こっているようには見えない)
(当然だ、普段からこの竜は「無尽蔵に世界への影響――ヒトが魔力と呼ぶもの――を生んでいる)
(それを流す先を、護符を伝った通り道の先へ変えた、というだけだ)
どうかな、いけそうかい。
(無効票)
奉利・聖 2022年7月4日
────ん、ん、ん……変換は問題無さそうです。
魔法式にしっかり適合します。
奉利・聖 2022年7月4日
……凄い。今までこれほど、魔力が満ちたことを実感できたことはない。
(魔力が練れない身にとって、ありえない充足感、改めて思う)
(これ以上の魔力を暴威が如く振るう彼の、あまりの規格外ぶりに)
……使ってみます。
(深い呼吸。ここからは、己の仕事だ)
奉利・聖 2022年7月4日
(せっかく、被害を考えなくていい環境だ)
(今回はマジック・ボルトにしよう)
『────雨と雷』
(まずは濃縮。魔力の密度を限界まで高める)
奉利・聖 2022年7月4日
(回路に魔力が流し込まれた)
(続いて、式を頭の中で思い描く)
(───なんだこれ。式の難易度が違い過ぎる)
『不死身の狩人』
(維持が)(こんなにまで困難になるなんて)
『甦り、し─────』
(詠唱で励起するほどに、パズルが複数個追加されるみたいに)
(式の複雑さ、が)
奉利・聖 2022年7月4日
(───バツンッ)
奉利・聖 2022年7月4日
(魔力が霧散して、式が崩壊する)
(維持が出来なければ、こうなってしまう)
(ぶはっ)(詰まっていた息を吐き出した)
………なんと不甲斐ない。
いちばん重要な魔力を確保したというのに、最後に立ちはだかるのは己の力不足とは。
(無効票)
竜城・陸 2022年7月4日
――――、ん。
(何かが途切れるような感覚)
(流し込んだ先で魔力が霧散した――ところまで理解できて、)
……足りなかった――わけではなさそうだね。
(無効票)
奉利・聖 2022年7月4日
第五位階相当の魔力は、まったく不足なく。
不具合なども無かったので、蒼海番長殿の御業は成功しております。
……あとは僕の、魔法使いとしての技量というところです。
まさか、一段階上げるだけでここまで難しいとは。
(回路が焼けた感覚は無い。失敗だけなら、焼けつくことはないようだ)
奉利・聖 2022年7月4日
こればかりは、僕が頑張るしかないですね。
(力不足を嘆くように、かぶりを振った)
(一度、息を吐いて)
ちなみになんですが。
さっきは使う分を定量、頂きました。
継続供給、のような形をとることはできるのでしょうか?
(無効票)
竜城・陸 2022年7月4日
……ああ、そうか。
そういえば上位の位階のものは、そもそも試したことがないのだったっけ?
(話を聞く限りでは、位階が上がれば上がるほどに制御も難しくなるのだろうというのは明らかだ)
(必要な魔力量も多くなるであろうし)
流石にそれは、仕方がないことだろう。
……これからはいつでも修練ができるわけだし、少しずつ慣れていくのがいい。
竜城・陸 2022年7月4日
まあ、問題はないだろう。
弛まぬ鍛錬必ず実を結ぶのだから。
――うん? 継続的に。
どういうような形を想定しているんだい? それに合わせて術式を調整するけれど。
(無効票)
奉利・聖 2022年7月5日
えぇ…魔力を確保できない以上、試し打ちにも限界がありまして。
しかし仰る通り、確保できれば練習する機会が作れる。
ありがとうございます。
必ずモノにして、御身の苦労に見合う結果を作ります。
(深く頭を下げる)
奉利・聖 2022年7月5日
…これは最近、思い出せたことなんですが。
以前御身にもお教えした、『錬気』に関して。
生命エネルギーと自然エネルギーを混ぜ合わせるのが『錬気』であると説明しましたが…それはある意味、誤りでした。
正確に言えば、それは錬気の中でも『陽の気』と呼ばれるもの。
──そして、陽があれば陰があるというもので。
奉利・聖 2022年7月5日
この場合、精神エネルギー…即ち、魔。それと自然エネルギーを混ぜたものを、『陰の気』と呼ぶのです。
魔力が無い以上、これは僕にとっては使いようのないものでしたが。
この護符があればあるいは……それも実現できる可能性があります。
錬気である以上は、練り上げ、循環させなくてはならない。継続して供給するのが前提条件になる、というわけです。
(如何でしょうか?と伺うような視線を向ける)
(無効票)
竜城・陸 2022年7月5日
どのみち無尽蔵に溢れ出るものだ、有効に活用して貰えるのなら俺にとっても是非もない。
いつでもご自由にどうぞ。
俺の方にはデメリットは特にないからね。
君の魔術に使う分くらいなら、瞬きの間に生み出される。
竜城・陸 2022年7月5日
……へえ、成程ね。
確かに、最終段階に魔力と呼ばれ得るリソースが必要であるのに、過程の部分に存在しないのは、考えてみればおかしな話か。
陰と陽……陰陽思想の流れを汲んで形成されたものなのかな。
(まあ、“魔力”と呼称されるリソースを安易に陰の気と括るのもどうかとは思うが――それはさておき)
使えるかな……便宜上“魔力”と呼称されている俺の力って、どちらかというと自然エネルギーに近い気がするんだけど――――
竜城・陸 2022年7月5日
――――、
(陰と陽、)(……陰と陽?)
………………。
竜城・陸 2022年7月5日
――ああ、できるな。
(“使えるか”ではなく)(“使えるようにする”だ)
(魔術とは世界観で、)
(竜城陸という“世界”の在り様を決めるのは、自身の想像と、創造であるのだから)
(陰と陽)(能動と受動)(活性と停滞)
(“光”は前者で、“氷水”は後者)
(そう定義するのなら――――)
じゃあ、ちょっとそれを貸してもらえる?
(先程渡した護符を指して)
(無効票)
奉利・聖 2022年7月5日
(あれが瞬きの間に生み出される???)
(正しい意味で無限じゃないか……)
奉利・聖 2022年7月5日
あるいは最終段階も三位一体というよりは……。
まぁ、ここはまず過程を習得せねば考えても仕方ありませんが。
陽の気が主に肉体に作用する…所謂、生命に干渉する錬気であるなら。
陰の気は主に精神に作用し……加えて、『創造』を司るとか。
(どんな力が使えるのかは、分かりませんが)
奉利・聖 2022年7月5日
あ、これもできるんですか!?
そんな気はしてましたけど……ど、どうぞ。
(護符を再び彼に返す)
(無効票)
竜城・陸 2022年7月5日
そうだね、三位一体、というよりは……二つを一つに、そして根源へ至る、という。
それこそ陰陽の思想をかなり濃く取り入れているのかもしれない。
(まああちらは初めに太極があり、そこから両儀が分たれ、という方向性だが)
(ただそれは要するに「逆をすれば根源へ至れるのでは」というアプローチでもあるわけで)
竜城・陸 2022年7月5日
(受け取って)……それはそうだろう。
俺という世界の根源から生み出される力を、俺が自在に扱えなくてどうするというんだい?
……とか偉そうなことを言っておいて、ここまで完璧にできるようになったのはついこの間晴と戦ったおかげなのだけれど。
竜城・陸 2022年7月5日
ま、といっても単純な話。
俺の中に「陰」と「陽」にそれぞれ擬えられる要素を見つけて前者を選択的に分離すれば、君の世界観で言う「陰の気」に馴染む魔力になる、というだけ。
(――そして、「陰」に属するもの――“氷”の力ならば)
(完璧に制御でき、他者に一切の不利益を及ぼすこともない)
あとは護符を調整して、常に供給できるような術式を組めばいいだけだ。
(ね、簡単でしょ)(みたいなノリ)
(無効票)
奉利・聖 2022年7月5日
………そうなると、却って難しくなりましたね。
(単純な三位一体よりも、違う種類の錬気を同時に練り、完全な比率で混ぜ合わせる…こちらのほうが難しいと感じる)
(錬気と錬気で仙気へ至る…これはかなり、険しい道だ)
…練習できる機会があるとはいえ、中々すんなりとはいきませんか。
奉利・聖 2022年7月5日
随分と、お強くなられたのですね。
圧倒的な力を押し付けることもできるのに、テクニックすら身に着けてしまった。‥‥まったく手が付けられない。
(彼を相手に卍奪を狙う者は、大層苦労するだろう。今年は立候補が居ないらしいが、来年はどうなるやら)
奉利・聖 2022年7月5日
……いや、あの。理論はよくわかったのですが。
そんなにすんなりできるみたいな感じでこう……はい。
要素を見つけて認識を変えて、あっさりそうなるものなんですね…。
(次元が違う。海の様に推し量れないほどの大きさだ)
とはいえ、それはよかった。
魔法に、陰の気の習得…やり甲斐があります。
(無効票)
竜城・陸 2022年7月5日
そう? 俺はむしろ簡単だと思うけれど。
だって、その二を構成する要素のうちのひとつは共通していて、それは“自然”なのだろう?
全く形も概念も異なる三を混ぜ合わせて一を為すより、共通する要素を下に敷いた二者を合一するほうがやりやすいと思うし……
“自然”を取り込んでいるのなら、その流れをしっかり読み解くことさえできれば、扱いは格段に楽になるしね。
竜城・陸 2022年7月5日
力だけで戦うのでは、ただの災厄で終わってしまうからね。
俺は“人間”であるわけだから、技術の研鑽は怠らないようにしないと。
……それに。
この力で他者を傷つけることが怖いからといって、制御を諦めて人と距離を置くのでは何の解決にもならない。
力を完全に自分の制御下に置かなければ、リスクはいつまで経っても減りやしないのだからね。
竜城・陸 2022年7月5日
あー、……そこは俺の性質が普通の人と違うからだと思う。
“認識”が世界に作用しやすいんだ。
そしてそれが最も強く作用する世界、というのはすなわち“自分”であって――だから自分が正しく“自分”と認識している要素を精緻にコントロールすることに関しては、得意だよ。
……前は自分の中にある力を受け入れられていなかったから、うまく制御できなかったけれど。
今は、もう大丈夫。
竜城・陸 2022年7月5日
そういうわけだから、安心して任せてくれていい。
護符は調整して後日届けよう。
君の成したいことを遂げるための一助になるのなら、これ以上のことはない。
俺は、ずっと。
ひとの為にこの力を使いたかったから。
(無効票)
奉利・聖 2022年7月5日
…なるほど、確かに共通している部分がある…。
これもしっかり修練して、考えをしっかり固められれば…。
(錬気も、魔法も、超能力も。要は“認識”なのだ。彼の言うように)
大いに参考になりました。
…僕が仙気の足掛かりを掴めるなんて、分からないものです。
奉利・聖 2022年7月5日
……………。
(一通り、彼の言を聞いていた)
(なんというか、そう)
(月並みなのだけれど)
奉利・聖 2022年7月5日
“人として”
とても強くなられてる。色々なものが御身を構成して、確固たるものを為しているのでしょう。
(生ける者の輝きを。彼の中にも、見た気がする)
護符だけじゃなくて、とても良いものを見れた気がします。
(これまた、月並みだが)(励みになる)
(死せる者でも、まだ頑張れることがある)
(ひととして)(為せるものがある)
ありがとうございます。
よろしくお願いします。
(丁寧に、深く頭を下げた)
(無効票)
竜城・陸 2022年7月5日
何より最も必要なのは“できる”と強く信じることだ。
……それができるように、研鑽と、鍛錬を重ねていくといい。
それが自信にもつながり、認識の補強にもなるからね。
そう、……参考になったのなら、それこそ何よりだ。
竜城・陸 2022年7月5日
ん、……
竜城・陸 2022年7月5日
……そう見えているのなら、嬉しいことだけれどね。
でもそれこそ――君だってこれから見せてくれるのだろう、そういうところを。
(生を諦め、進もうとしないものは、)
(新たな力も欲しはしないのだろうから)
どういたしまして。
こちらこそ、いつもありがとう。
竜城・陸 2022年7月5日
さて、それでは戻ろうか?
それとももう少しくらい、修練をしていくかい?
(無効票)
奉利・聖 2022年7月5日
ん……もう少し、やってみます。
さっき言ってたことも、試してみたいですし。
(そっと座禅を組んで)
(気を練り始めたのだった)
(▼)
竜城・陸 2022年7月5日
了解、ではもうしばし付き合おうか。
……人の修練を見るのも、俺にとってはいい刺激だしね。
(そう言って、その傍らに腰を下ろして)
(しばし、その鍛錬の様子を眺めているのだった)
(▼)