【個】波が攫うもの
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
周囲をぐるりと海に囲まれた世界。
海に馴染みのない出身でも、此処に流れ着いたのなら否が応でも見慣れるはずである。
此処には、あらゆるものが流れ着く。
過去の遺物、未知の道具、果ては人までも……。
だが時には、“それ以外”の事件が起きることもある。
それは、少女が一人、波打ち際を歩いている時のことだった──。
****
⚠️ 少しですが、動物・人が溺れる描写があります。苦手な方はご注意ください。
◆発言可能な人
・波瑠乃あわゆき
・先着1名様(面識の有無問わず、どなたでも)
◆○o。.(発言終了)
0
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
けほ……こほっ。
(唇から、水が零れる。相手に掴まれた手は、グローブのお陰で皮一枚緩和されたものの、冷たく、凍てる。──それでも、生きている)
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
(大きなものを凍らせた代償として、冷血卿の体は、しばし「温度」を得てしまっている――から、全く触れ得ないということはなかった、それは災い転じて福となすという奴なのだろう、多分)
(それでも、触れ続けるわけには行かない、ぱっと手を振りほどいてから、猫に目を向けて)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
……これを助けに行ったのか? キミ?
――――ああもう。
(ついでにいうと、日光の下に出てしまった。皮膚がじわじわ、焼けて行く感覚がある)
とにかく、休めるところに行こう。
頼むから、立てないなんて言わないでくれよ、キミをおぶってはいけないぞ、僕は。
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(今なお、氷の上でぶるぶる震えている子猫も、少しすれば夏の日差しで体は乾き、温まるだろう。
それは少女の腕も同様で、既にじんわりと、表面は温くなり始めている)
……そう。
(温度を求めてだろうか。すり寄ってきた子猫の頭を撫ぜながら頷く)
苦しそうなの、見えたから。
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(けほっと、再びせき込んでから、おいで。猫を抱き上げた。
小さな命は、温くて、健気に鳴いている)
ん。大丈夫。ゆっくりなら、歩ける。
(言葉通り、ゆっくり立ち上がる。氷の上で、少しよろめきかけたものの、一歩彼の方へ進んで)
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
…………面倒見れるんだろうね、その猫は。
(呆れたようにつぶやいて、ダラダラ流れ始めた汗を拭った)
焦るなよ、滑って転ぶな、猫を離すな。
(それから、この時期でも長袖に包まれた右腕を、少しだけ寄せて)
服の腕からつかむぐらいならしていい、それぐらいなら凍らない。今は。
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
面倒。(見る)
(そう。そうか。猫は、面倒を見なければいけないのか、と……今更思い至ったような顔で、繰り返す)
……聞いて、みる。
(寮って、子猫を飼っても良いのかしら。とりあえず、一先ずはそういうことにしておいて)
はい。気を付ける。
(片腕が動くようになったなら、お言葉に甘えて裾を掴んだ。
ぽたぽた。雫を伴いながら、彼の後ろを歩いて)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
スノウ。暑そう。
大丈夫?
(洋服とか。比較的薄手の少女に比べて、きっちり着込んでいるようだから)
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
誰にだよ……不安だなあ。
(歩いて、歩いて、砂浜にたどり着くと同時に)
(氷が、ざあ、と溶けて、ただの海に戻った――水温は、しばらく下がったままだろうけれど)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
(全く大丈夫ではない)
(スノウ・ドロップフィールドはかなりオーソドックスな吸血鬼の声質を持っている)
(即死はしないけれど――日光には焼かれるし)
(流れる水の上にいるだけで生命を奪われるし)
(雪国生まれで暑さも嫌いで、その上馬鹿みたいに力を使わされた)
(だが、それを恩着せがましく言うのは、貴族のプライドに反する)
(ノブレス・オブリージュを失ったら、“卿”は返上せねばならない)
(全く、冷血ではないけれど)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
…………大丈夫だよ。
(だから、とりあえずそう言った)
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
えっと、寮の、人。(寮長と言いたいらしい)
(彼が汗を掻くのを、たぶん、初めて見た。
前に、中庭で合った時も暑いと言ってはいたけれど、今みたいに汗を掻くほどではなかったような気がする)
(そして、この少年が思ったことを素直に言えないのは、さすがの少女も、多少は心得ているのだ)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(畳めない簡易的な傘なら……髪の毛を少しと、衣服の袖やスカート丈を少し“消費”すれば作れるだろう。
ということで)
少し、待って。ね?
(少年が何か言うより先に、少女の毛先と衣服が溶けて、光の粒子に変わる。
それらは手に集まって、形だけを模した日傘となった)
少し、涼しい?
(代わりにスカート丈は少々心もとなくなりましたけれど、水着で考えれば長い方長い方。
水着ではないので、水を含んだスカートは、ぺったり足に貼り付いて形が浮き上がっていますが)
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
ああ、寮住まいなんだったっけ。
じゃあ平気か……。
(案に、キミの生き物の面倒を見るのは無理だと思ってたということなのだが)
……? 何して
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
る
(生まれた傘よりも、消えた部分の方に眼が言ってしまうのは無理からぬことで)
――――んだよ本当にキミは!!!
(反射的に目をそらし)
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
はい。
誰か、動物詳しい人、いそう。
わたくし、がんばる。
(そんな彼の本意は察せられず、だが、少女は意気込みながら、お返事した。腕の中のネコも、少し元気を取り戻したようで、みゃーと続けて鳴き)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
?(急に荒げられた声。わたくし、何でだか、まったく分からない)
わたくしの力。物や体、作れるの。
スノウ、暑いでしょう?
これ、持ってる人よく見かける。使えば、ちょっと楽。ね?
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
見たよ! 他のものをコストにしてだろ!?
(傘を奪い取るように受け取って)
………………お前これ、日傘の構造知らないで、形だけ作っただろ……。
(げんなりした顔。直射日光を遮れるので、マシといえばそうなのだけど)
……ありがたく借りるけど。
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
せめて、人前で、服を使うのは、やめてくれ…………。
(猫の顔に、指を近づけて……触れはしないけど)
なあ、お前を助けたご主人、大変だぞ。
間違っても、ただの牛乳とか、もらうなよ。
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
そう。
さっきも、スノウが助けてくれなかったら、この子に「浮き」を作ってあげようと思っていた。
(ぱっと取られた傘に、目をぱちぱちしながらも、使ってもらえるのは素直に嬉しげだ)
はい。構造知らないもの、作るの、上手くできなくて……人の体なら、慣れてるから、どこでも、作れるのだけれど。
(無機物……特に、複雑な仕組みのあるものは、苦手。と肯定した)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
だめ?
そうなると、髪とか、手足使うから、少し、不便。
(実際には、ここで言えば潤沢な海やら砂やらを使えばいいのであるけれど、自分以外からリソースを使用することは許可されていなかった、から)
昔みたいに、髪の毛長かったら使いやすかった。けど、今短い。
(ちょっと不便。ね? でも気をつける。
差し出された指を舐めようとする子猫を見ながら)
スノウ、ネコ、詳しい?
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
髪だって、伸ばすの時間かかるだ――手足?
(聞き間違えか? という目をした)
服が使えるなら、そのへんのモノでもいいんだろ?
それとも自分の持ち物じゃないと駄目とか?
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
詳しくはないけど……人間用の牛乳をあげちゃいけなかったり、餌もちゃんとキャットフードじゃないと目が悪くなったりすることぐらいはしってる。
……よく知らない物を作れないってことは、この猫が怪我がしたらキミじゃ助けられないってことだろ。
やっぱり、ちゃんと詳しい人、探しておきなよ。
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
昔は、髪の毛、使ったらすぐ補充してた。
そう。手足。
凄く大きな怪我とかじゃなければ、使う事、そんなにないけど。
(事も無げに、そう説明する)
わたくしが使っていいの、自分か、わたくしのために植えられた植物だけ。ね?
使おうと思えば使えるけど……許可なく使ってはだめと言われている。
(新宿は、自分のために植えられた植物というものがないから、補充難しい。少し眉尻落として、説明し)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
目が悪くなる。それは、大変。
(言われてみれば、動物を治療したことは殆どない。とてもよく納得した)
わかった。探す。
わたくし、この子、病気、ケガ、しないよう気をつける。
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
(使った、というのに、今五体満足なんだから、治す方法はあるんだろうけど)
……先に言っておくぞ。
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
仮に、僕が大怪我をしたとしても、キミの体を使って治そうとするなよ。
(あー、と頭を掻いて)
誰の許可が必要なんだよ――だったら、花壇でも作ってみたら?
髪の毛を使うよりはマシだろ。
(指先が冷えているからか、猫の鼻が動かない)
あとは――――落ち着いたら名前でもつけてあげなよ。
猫じゃ可愛そうだろ、流石に。
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
❄☃❄
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(『どうして?』)
(驚いて、声を忘れる。
誰だって、体が痛いなら、治った方が良いはずなのに。それは、わたくしの使命なのに)
(……あからさま、しょんぼりと、した。けれど、彼が嫌なのなら……)
……はい。分かった。その時は、我慢、する。
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
かだん。
(花を自分で作る。その発想はなかった。いつだって、花は、知らない間に誰かが植えているものだったから)
わたくし、できるかしら? でも、楽しそう。
(ネコの世話に、花壇づくり。楽しそうなこと、いっぱい)
……。(名前)
どうしよう。わたくし、名前って、つけたこと、ない。
スノウ、何がいいと思う?
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
そうしてくれ。
(落ち込むなぁ、とは思うものの)
(フォローする義理はない、はずだ)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
花壇の面倒を見れないやつに、猫の面倒なんて見れるものかよ。
(とは、流石に暴論だけど)
(そもそも花壇の面倒なんて見たこと無いし)
(猫は…………)
えぇ……? 僕……?
名前つけると情が湧くんだよな……。
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(落ち込んで……いたけれど、気持ちに執着しないのは、たぶん少女の好い所。
すぐさま、ぱっと顔を上げ)
ふふ、やることたくさん。
わたくし、いっぱい勉強しないと。ね?
お花も、ネコも、おっきくなるようがんばります。(と言いながら)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
スノウ。
つけて❤
(子猫を、彼の方へ少し差し出す。
先ほどまでの様子から、触ったり抱いたりはしないだろうけど、よく見えるように)
(もう毛並みはかなり乾いていて、真っ白くて、ふわふわ。鼻の頭の一部だけアザのように黒くなっているのが特徴的なネコである。
自分の名前を考えられていることも知らず、くぁとあくびした)
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
う………………
(視界に入ってくる猫の、まあ呑気そうな顔)
(先程まで命の危機にあったとは思えないほど気楽そうで)
(……普段は使わない頭の部分を、総動員して)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
(猫の鼻を、軽くツンとつついて)
セラスチューム
……《夏雪草》。
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(にこにこ)
(この少女は、誰かに命名してもらうことはあっても、誰かに命名したことはないので、その苦労とか難しさといったものを、想像できないのだ。ネコと同じく、呑気な、期待に満ちた顔で続く言葉を待っていて)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(そうして、出てきた言葉に)
セラスチューム?(目を瞬かせながら、繰り返した後)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(鼻を突かれて驚くネコを、ぎゅぅっと抱き寄せ)
セラス。セラスチューム。
……うん、いい。とっても。すてき。
ありがとう、スノウ。
(お礼を言った)
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
…………ドウイタシマシテ。
(由来を説明するのも恥ずかしい。そもそもそんな言葉を知っていた理由は――――)
……花壇作るなら、今度、球根を譲るよ。
冬に咲く花だけど、どうせなら誰かに育てて欲しい。
(猫……セラスの鼻を、もう一度軽くつついて)
(冷たかったのだろう、ニ"ャ、と変な声で鳴いた)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
今日のお礼は――――それでいいよ。
(無効票)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(もちろん、其れが植物の名前だとは、知識の乏しい少女には考えもつかなくて)
スノウ、お花の素持ってるの?
わたくし、とても助かる。
スノウがいいなら、もらう。
(そしたら、ますますがんばらないと。ぴんと、張り切るエルフ耳)
(スノウ自身も、多少体力が戻ったのかもしれない。近くにいれば、ほんのりと冷気が流れてくるように感じられる)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
わかった。
でも、その前に、もう一つお礼したい。
(海水は大分乾いた。とはいえ、まだまだ暑い盛りだもの。
動物もいるし、今の状態でお店には入れないけれど)
飲み物か、冷たい食べ物、買ってあげる。
ね?
いっしょ、行こう?
(無効票)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
(こいつ、僕に食べ物を与えれば喜ぶと思ってないか?)
(……………………)
……わかったよ、行く。
(けど、断ってへにょりとされる方が、不快だし)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
じゃあ、今度持っていく。
(猫を連れて、スカートも短くて、買いに行くなら露天かどこかだ。海沿いを歩いていれば、なにか見つかるだろうか)
(日傘をさしながら、数歩先を歩いて)
(後日、少女に譲り渡す球根から咲く花の名前は)
スノウ・ドロップフィールド 2022年7月3日
(…………スノードロップというけれど、それは多分、口にはしないだろう)
(○o。.)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(許容されて、良かった、と、一安心)
(飲み物だと、凍ってちょっと大変かもしれない。と思えば)
わたくし、お手伝いできるから、必要なら言って。ね?
(とか、要らない手伝いを申し出るような、相変わらずのデリカシーの欠如を披露しながら)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
うん。楽しみにしてる。
(彼の後ろを、とことこと、ネコと共に行く)
(此の世界はとても便利。飲み物も、アイスすらも、販売している機械がある。だから、然程時間をかけずに丁度いいものが見つかるでしょう)
(今はまだ、其の花がどんな花かも知らぬまま──)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
(子猫と少女が、一人の少年に助けてもらった。
そんな、夏の小さな事件)
(細波の音は、変わる事なく)
(○o。.)
波瑠乃・あわゆき 2022年7月3日
【このスレッドは終了しました。】