【個】鉛でできた気球のように
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
地に落ちることが、分かっているというのに。
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#十埼・竜
#ズィーベン・フィーア
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ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
……言い方を、変えましょうか?
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ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
十埼先輩の、隣に居たい。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
十埼先輩の、特別でありたい。
十埼・竜 2022年6月4日
(カメラ・アイは、それを口にしている間も全くブレない)
(きみの表情も)
(そのまま、例えば同じクラスの誼とか、同行者としてとか、友達とか。そういう、ぼくの逃げ道を塞ぐ。)
……それはさ。(動揺を気取られないように――――実際きみの目には、そういうのが透けて見えてしまっていたとしても――――穏やかな、何時もの声音を取り繕う)
恋、だと思う?
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
私は、このようなことは、初めてですから。
恋と、それ以外の違いは分かりません、けれど……
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
「だれか」は「これ」を。
『恋』愛相談と。言いました。
(5月8日、Radio-DINO。)
十埼・竜 2022年6月4日
(――――目を逸らしたのは、こっちが先だった)
(逸らして、空を仰ぐ。)
……はは、あはははっ!(雨降り前みたいな湿った風に、笑い声を放つ。参った。完敗だ!)
(それから、額に手を当てて。)
「隣に居たい。特別になりたい。」
……で、ぼくがこう言ったわけだ。
「言えるうちに言った方がいい、好意を伝えられて困るひとなんていないんだから」
「応援してますよ。がんばって!」
(無効票)
十埼・竜 2022年6月4日
…………残酷なこと言うなあ、って、思った?
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
ええ、何せ。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
……受け入れては、くれないでしょう?
十埼・竜 2022年6月4日
(何でこういう時になって、やっと、笑ってくれるんだよ。)
(無効票)
十埼・竜 2022年6月4日
ありがとね。
きみはすごーく頼りになる後輩で、ぼくを助けてくれた恩人で、一緒に戦ったチームメイトだよ。それは絶対に変わらない。
きみの好意は、ぼくは、とてもうれしい。それは絶対に本当。
(無効票)
十埼・竜 2022年6月4日
でも、ごめんね。
ぼくは、きみに恋はできない。
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
……知っていますよ。
(……こうなることも。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
……きっと。
音楽やラジオがない時代に返したくないと言うのも。
私に触れ、どこかへと誘うのも。
それは、十埼先輩にとって特別なことではなかったのでしょう。
(……十埼先輩を困らせてしまうだけだというのに。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
……十埼先輩は、誰にでも優しいですから。
(……何故、こんなことをしてしまったのでしょうね。)
十埼・竜 2022年6月4日
(……わかってるかな)
(今きみ、きっと、今までで一番狡い駆け引きをしてるんだぜ。)
(その柔らかな棘に、気付いて欲しいと思うし)(そのままでいて欲しいとも、願う)
(無効票)
十埼・竜 2022年6月4日
そうだよ。きみみたいな子には、誰にでも。
……上級生の男子には、気を付けなって言ったでしょ。
(そんな顔して笑うくらいなら、ぼくに失望してくれないだろうか)
ああ、でも、あの時きみに叱られたっけね。「誘う方も考えろ」って……
(無効票)
十埼・竜 2022年6月4日
……あのとき、もう?
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
(視線を向けて。考えるような、無言。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
(プロムに、他の人を誘ったことを聞いた時……)
(……思ったのだろう。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月4日
……誰の誘いでも、聞くと思いましたか?
十埼・竜 2022年6月4日
(柔らかいままの視線に、責められている気が、する)
だって、きみ、さ……
(まるで自分で決めるのがニガテみたいに、外に基準を求めたがるとこがあって)(だからぼくがお願いしたり誘ったりしたら、何にも言わずについてきて)
……、
思ってたよ。正直なところ。
(きっと、これは、ぼくがきみを侮っていた。何もわからない「小学生」だって。ぼくだってほんの2年前はそっち側だったってのに。)
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十埼・竜 2022年6月5日
……。(これ以上、きみに何を言っていいのか。……言う資格があるのか。わからなくなって、口を噤む。7秒以上、放送事故だ。)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
確かに、人の頼みを断ることは少ないですけどね。
(それでも、全てを受け入れる相手なんてそうはいない。)
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ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
……こういう時、絵物語なら、涙を流すのでしょうか。
(口先だけ。)
(この“眼”は、涙腺などとうに失っている。)
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ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
(思う気持ちは初めてでも。)
(失うことはそう、特別な感情では、ない。)
(烏滸がましく。身の程を知らず。手を伸ばし。)
(結局、その手には何も手に入らない、それは。)
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ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
(何時も通りの、諦めだ。)
十埼・竜 2022年6月5日
(いつも通りの、起伏の読めない凪いだ“波”)
(――――ああ、そうだったのかも知れない)
(諦めの凪に静かに溺れているようで、ぼくは、どうしても見過ごせなかったのかも知れない)
(それを、ぼくの『役割』として。)
(ほらやっぱり、きみにとって残酷な結論にしかならないけど)
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十埼・竜 2022年6月5日
……こういうときはさ。
思いっきり男の横っ面をひっぱたくんだよ。現代日本では。
そんで思いっきり大声で叫ぶの。
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
……成程。
(十埼先輩と、距離を詰める。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
……けれど。
(そっと、手を伸ばし。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
……上級生の男性の言葉は、気を付けないといけない。
(ノイズイーターに触れないように、その顔に触れようと。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
……でしょう?
(言われたようには、しない。)
十埼・竜 2022年6月5日
(恥ずかしいけど告白しよう、距離を詰められたときに結構身構えた)
(なんだかんだ彼女の武闘派な側面はしょっちゅう目にしていて)
(思いっきりひっぱたかれたら首から上が消えるような気がして)
(何喰らってもなんとか“再演”できる程度の下準備はしていたのだ)
(無効票)
十埼・竜 2022年6月5日
(思ったよりゆっくり伸びてきた手が、やっぱり年相応にちっちゃくて。)
(そのまま、優しく、触れる。)
(…………ああもう、それ、今、言う!?)
(無効票)
十埼・竜 2022年6月5日
(手が軽くぶつかったくらいで外れるヘッドホンじゃない。白い肌のどこに触れられても、逃げない。)
………………きみさ。
(無効票)
十埼・竜 2022年6月5日
悪い女になるよ。ぼくが予言する。
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
(……何しろ。)
(傷ついて欲しくないから、立場を欲するのだ。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
そんなに、巧みではありませんよ。
(伸ばした手を、引く。)
……十埼先輩の思い人は、以前お話していた、プロムにお誘いした?
十埼・竜 2022年6月5日
いいや、なるね。才能あるもん。
(無効票)
十埼・竜 2022年6月5日
……想いってほど綺麗なものじゃないよ。
所有物だから。
(求められるままに傍にいて)(求められる価値を損ねないこと)
(与えられるものを、ぼくは呑み下しただけで)
(無効票)
十埼・竜 2022年6月5日
(…………ただ)
(“誘った”ときのぼくは、確かに)
(そばにいて、特別でいたいと、純粋に思わなかっただろうか。)
(演出続行)
十埼・竜 2022年6月5日
(――――ああ、身の程知らずで烏滸がましいな。)
(鉛の色に、陰り始めた空を仰ぐ。ここのところ、天気は不安定だ)
下、戻った方がいいかもね。降りそう。(腰を浮かせて)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
……そうですか。
(それでも……私とは、違う目を向けるのだろう。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
……お幸せに。私も、降る前には戻りますよ。
(立ち上がる気配を見せずに。)
十埼・竜 2022年6月5日
そっか。(怒ってくれたなら、まだいいと思えた)
じゃあ……(何もかも赦しはしないが、何もかも諦めた。……その眼が、一番堪える)
(また、と、言えないまま。彼女を置いて、屋上から降りる。)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
(去っていく姿から、眼を逸らして。)
(演出続行)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
(負け続けた少女の人生に。)
(また一つ、消えない敗北が刻まれた。)
(これは、それだけのお話。)
ズィーベン・フィーア 2022年6月5日
【この初恋は失恋しました】