第9試合:両雄、並び立ち
三隅・彩乃 2022年4月14日
トライデント:シーズン1、第9試合。
グラウンドはゴールデンプチギガースが発生する激戦区。
先にこの地の確保に成功したチームは、勝利に近づくことだろう。
そしてそのグラウンドを初期位置とする一人と。
そのすぐ近く、中庭を初期位置とする一人は。
奇しくも、師弟であった。
いざ、束の間のタイマンと洒落込もう。
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日日日・らんか 2022年4月14日
(——グラウンド
そこには鋼鉄ノ鳥が1羽。機械の両翼をはためかせながら、悠々と空を巡回するように飛んでいた)
周囲に異常なし。2人はどう?
……ハハ。サボんないでよ?
…………わかったわかった。良い部位食べていいから。
……了解。引き続き警戒にあたる。
そっちもサポートよろしく。I copy.
奉利・聖 2022年4月14日
───ざりっ。
小さな、地を踏みしめる音
(無効票)
奉利・聖 2022年4月14日
漆黒の龍骨を携え、頭上を見上げる。
『こちらスイーパー08。グラウンドにて“敵”と遭遇しました』
──如何に、師弟とて。
トライデントは真剣勝負だ。会敵した存在が誰であれ、何も変わりはしない。
(無効票)
奉利・聖 2022年4月14日
「飛行戦力……面倒だな」
石を複数拾い上げる。地対空は、飛び道具が無ければ話にならぬ。
錬気を籠め、強化。
『穿』
極大貫通──穿気功。投射物の貫通力を飛躍的に高め、飛ぶ彼女に思い切り投げつけた。
日日日・らんか 2022年4月14日
(そうしていると、グラウンドの端に立つ人影を、バイザー型ビジュアルインターフェイスである『Hawk Eye』にて捕捉した。拡大して表示されるその人は——)
……ゲッ、師匠じゃん。
(何を隠そう、私の師である男だった——)
(無効票)
日日日・らんか 2022年4月14日
(その彼が“何か”を拾い、そして投げる動作に入った。
自分の師である男について、私が知っていることはひとつ、『気』を練り自信及び物体の強化をすること。そしてふたつ、“その場にある物”を使って戦うこと——)
——!
(高速の“何か”が飛来する。それは変哲のない、何処にでもある普通の石だった——その速度以外は)
(フライトデバイスの飛行速度を強め、身体とウイングを横転させ、バレルロールのように空中を右へ左へ、更に弧を描くように縦横無尽に回転する)
いきなりご挨拶ね師匠!
……ったく、勝てる気しないなぁ!
(口振りとは裏腹に、何処か楽しげな様子で高度を落とし、彼の下へ向かった。血が沸き立つのを感じる。腰にぶら下げていたリボルバーを叩くと、2丁のマシンピストルが回転しながら手に収まった。フライトスピードを保ったまま、牽制にマシンピストルから銃弾の雨をお見舞した!)
奉利・聖 2022年4月14日
機動力が想定より高いな…認識を更新。
接近戦の方が確度が高そうだが…どう近づくか。
「御冗談を。しがない気功使いでしかないというのに」
龍骨を真上に翳すように構えて
──高速回転。
(無効票)
奉利・聖 2022年4月14日
我が身を護るような傘として、キンキンキンキンキンッ!!!
銃弾を弾く、弾く、弾く──!
『軽』『爆』
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ、、、、
すかさず、跳躍。空中を踏みつけて、再度跳躍
飛行は、向こうの分があるならば。跳ぶまでだ。
(無効票)
奉利・聖 2022年4月14日
「どうも」
下から上へ、切り上げるようなモーションで。
爆発の推進力を得たような、強烈な速度の龍骨を振るう…!
日日日・らんか 2022年4月14日
「しがない気功使いは空を駆けたりしないと思うけど?」
下からの切り上げ——!咄嗟に両翼を折り曲げ身体の前で交差させる。合金性の両翼はそれだけで強固な盾となり、龍骨による一撃を防いだ。
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日日日・らんか 2022年4月14日
衝撃でくるくると回転しながら吹き飛ばされる。
その最中に両翼を再展開して姿勢制御と角度を調整し、これ以上飛ばされるのを阻止しながらもエンジンを一際強く再燃。
相手は飛んでいるのではなく跳んでいる。それなら私のように細かな調整までは聞かないはず
それに、攻撃終了後の予備動作中ならなおさら——!
「それならあたしはしがなさすぎる気功使い!?」
さらに全身に気を回すことで身体の硬化を促し、身体を折り畳むように曲げた
んんん……はっ!
そして勢い良く、鋼鉄の銃弾が発射された。
『気』による硬化と速度が相まった状態での、錐揉み状に回転しながらの体当たりに、聖の身体に接触する間際にさらに遠心力による回転の速度を加えた回し蹴りをぶちかました
奉利・聖 2022年4月14日
「場合によっては…っ」
ガギィン!!両翼の頑丈さが凄まじい。爆気功が乗った一撃も防いでみせるのか。加えて、こちらの姿勢制御は向こうよりもやりにくい。
「するでしょう」
…あれは。肉体の硬化?
まさかもう、二成の錬気の入口に立っているのか。
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奉利・聖 2022年4月14日
「もうそこまで」
弾丸の如く繰り出されたその突進は。
…完璧に防ぐことはできない。
肉体にめり込むような体当たり、そこからの蹴り。
空中での不完全な姿勢では当然、吹き飛ばされるというもので──
「くっ……しがないと言えない練度です。お見事」
なんとか転がるように衝撃を分散させ、両の足で地を踏みしめ直してズザザザザ…と後退る
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奉利・聖 2022年4月14日
あわよくば落としたいところだが…これは存外、苦労するな。
プランの切り替えが、必要かもしれない。
『……花束生徒会長と?それはそれは…ご武運を』
チームメイトたるシエロからの通信だ。どうやら会敵したらしい。恐らく彼は、勝てないだろう。本人もそう言うはずだ。
だが───彼は己に出来ることを、最大限全うできる男だ。
彼が会長を抑えられるのならば。セカンドプランは、きっと刺さる
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奉利・聖 2022年4月14日
なんて思ってたが。
「勝てる」なんて啖呵を切ってしまったようだ。
やれやれ、男の子だな。
『凝』『斬』
踏みしめていた土に、気を通す。途端に土は密度を増し、凝縮され──それを切り取る。作られたのは、ギチギチに固められた土弾だ。
それを
『爆』
幾つも、幾つも生み出して。強烈な拳で殴りつけ続けて。
砲撃のように飛ばして飛ばして、飛ばしまくる!!
日日日・らんか 2022年4月14日
「師匠がやってる、硬気功……だっけ?猿真似だけど、それなりに形にはなってるでしょ?」
!
拳で殴りつけ、土をテニスボールのように打ち出してきた!?
「芸達者ですね、師匠!」
勢い良く身を翻す
距離を取りながら、土塊へ向けてマシンピストルによる銃撃を浴びせる
銃弾が土塊を砕き、新たなる土塊が生まれ、打ち出される
リピート
銃弾が土塊を砕き、新たなる土塊が生まれ、打ち出される
(無効票)
日日日・らんか 2022年4月14日
「キリが無いな……」
そう思うやいなや一転し、産まれ続ける土塊へと向かって行く
ウイングの肩部のハッチが開いて、中からミサイルが一基射出された
発射されたミサイルは空中で幾つかに分散し、爆炎を起こしながら土塊を全て打ち砕いた
補充にリソースが必要だから出来れば温存したかったが、師匠が相手ならそうも言ってはいられないか……!
さらにウイング背面部から3機のドローン——Sky Hawk・Night Hawk・未定Hawk——が飛び立った
飛び立った3機のドローンはそれぞれ距離を保ちながら、備えられたチェーンガンによる射撃の嵐を放った
奉利・聖 2022年4月14日
「年の功ですよ」
土の砲弾の物量で押し切りたかったが、ミサイルを持ち出されては推し負けるのも無理はない。
未だ己に及ばぬとはいえ、錬気に高性能な装備……強いな。
「…!ドローンか」
三基のドローン、そこから放たれる銃弾の嵐。
テクノロジーのパワーで一気に押し込んで来るつもりか。
(無効票)
奉利・聖 2022年4月14日
『軽』
加速。円を描くような軌道で追いすがる銃弾を振り切る。
時に切り返し、身を低くして、銃弾の網を搔い潜って。
(ジリ貧、だな…)
リソースをはまだ余裕があるが、空中というアドバンテージがある以上はこちらが厳しい立場なのは変わらない。さて、どうするか──通信だ。
『……“終わった”?了解』
“彼女”の戦闘が、終わったらしい。グラウンドに向かうとのことだ。空中戦に長けた彼女ならば…この状況を打破できるだろう。で、あれば。
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奉利・聖 2022年4月14日
プランを切り替えようじゃないか。
(無効票)
奉利・聖 2022年4月14日
───バシュッ!!!!
強烈な跳躍で、一気に上空へ飛び上がる
「そろそろ、終わりにしますか」
『重』『衝』『錬結──流星脚』
自身の重さを、極大化。落下のエネルギーを飛躍的に高め、そして。
────ッッッドォ!!
ㅤㅤㅤㅤ、、、、
空中を、蹴り叩く。
力が伝わり、まるで空気砲のように衝撃が
広範囲の面で圧し潰すかの如く、そこだけ切り取られた上から襲い掛かる!!
日日日・らんか 2022年4月14日
「……むぅ。」
それを言われると何も言い返せなくなってしまう。彼的には冗談なんだろうが、私的には冗談じゃない。“あんなこと”を聞かされて、笑ってられないじゃんか……!
銃弾の網を掻い潜り、全て交わし切る姿に流石だなと畏敬の念を送る。生身でこれだけやられたら、銃器もお手上げだな。
すると、彼の動きがピタリと止まった。誰かと通話をしているのか。
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日日日・らんか 2022年4月14日
——彼の動きが、空気が変わった。ピタリと凍りついたと思えば、彼の元へ、急激に、『気』が集まって、一瞬にして膨れ上がった。
「——これで決めるつもりですね、師匠!」
何をしてくるのか。動きを見据えて身構えた
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日日日・らんか 2022年4月14日
——膝ががくんと曲がり、強烈なバネのように飛び上がった。その強靭な脚と練られた『気』の力で空を蹴り、さらに、さらにぐんぐんと硬度を増していく。
そこから放たれるこれは——ライダーキック!
面制圧をも持つ飛び蹴りが、この身を襲いかからんと迫り来る。
どうする、どうしよう、この難関に立ち向かうか、否か……
そうして考えていた時、近くを飛んでいた蝿——崇鈴が作り出した、伝令用の1匹——が燃え尽き灰となった。
……そうか。崇鈴がやられたか。
そう悟ると、ゆっくりと目を開けて——
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日日日・らんか 2022年4月15日
——なら、ここで負ける訳には行かないな。
太陽を背にする彼の眩さに目が眩みながらも、上を見上げた
「……すみません、師匠。」
ジェットを燃やし、堕ち行く彼へと向かって行く
そして彼の姿が目前に迫った瞬間、右手に装着されたアーマーガントレットから強烈な、目を焼くほどの閃光が瞬いた
その隙に身体を横転させながら、彼の横を通り過ぎる
そしてすれ違うその刹那、彼の身体へ向けて左ガントレットに装着されていたスティッキーボムを射出。接着したスティッキーボムは、彼が地へと降り立ったその瞬間、眩い光とともに爆発した
さらに3機のドローンから小型ミサイルロケットが発射され、着弾。爆炎の連鎖反応が起こり、巨大なクレーターが誕生した
奉利・聖 2022年4月15日
「……!しまっ…」
強烈な閃光で視界を失い。狙いがぶれそうになった。
だが面での攻撃が結実すれば、大した影響も──
「抜けられ……た?」
だが向かってきた彼女は、己とすれ違い。
──何かを。何かを付けられた。
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奉利・聖 2022年4月15日
あぁ…セムテックスの手合いか。
駄目だな、引きがすのは間に合わない──着地、そして。
カッ─────閃光と共に、起爆した。
続く追撃のミサイルは、当然避けようも無く。
「……これは、してやられ、ました……」
(無効票)
奉利・聖 2022年4月15日
『こちら、スイーパー08…リソースが、切れました』
ㅤㅤㅤㅤ、、、、、
『後は、任せました』
通信の内容は、きっと聞こえることだろう。
そして、土煙の中、彼女にはうっすら見えるはずだ。
リソース切れのアウトを示すように、男が消えていくのを──
日日日・らんか 2022年4月15日
「勝っ……た……?」
電子の、分解され行くような塵となって消える彼の姿を土煙の中に見た。
——信じられない。信じられない、が、これ、は……。
「……あたしが……師匠に、勝てた……?」
そこには勝ちとは程遠い、呆然とした表情をした少女が居た。
(離脱)
奉利・聖 2022年4月15日
────さて。
プランの切り替えは、これにて成った。
後は上手く、やるだけだ。
奉利・聖 2022年4月15日
先の瞬間、多量の錬気を使用したように見せたが。
実際に使ったのはずっと少なく、放出のタイミングで殆ど自分の身に戻しただけだ。
とはいえ、彼女の攻撃に対して防御に割いた分を合わせれば、それなりに消費もしてしまっているが。
(無効票)
奉利・聖 2022年4月15日
部分的な『硬気功』でダメージを最小限に抑え、あとはレイからもたらされた偽装迷彩と、痕跡を残さず姿を消す『影気功』により。
あたかも倒されたように、この場からの離脱を図ったのだ。
さぁ、グラウンドは彼女に任せて。己は為すべきことを為すとしよう。
(無効票)
奉利・聖 2022年4月15日
離脱は成功。
正面広場の片隅にて、男は微笑む。
(無効票)
奉利・聖 2022年4月15日
「勝つのは、我々です」
(離脱)