第10試合:月の悪魔と剣の悪魔
三隅・彩乃 2022年4月7日
視点を変えてこちらはエリア③、倉庫周辺!
プチギガースの多いエリアですが、ここに転送された【トライビースト】のリーダーは既に脱落しております!
ゴールデンエリア出現場所の次に重要度の高いここが空のままでいるのは考えにくいですが――――
――おおっと!?
1
野々矢・一三郎 2022年4月7日
――ぶっ殺す
(今まで持っていたブラッドハウンドを消しさり)
(自然と何もない虚空から抜き放ったのは、刀だ)
(大きく、物々しく、その刀身は巨大な肉切り包丁を斜めにしたもの――あるいは、ギロチンのようにも見える)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(第九の剣、断死剣デスハートギロチン)
(肉体とともに、魂を)
(物質を、精神から断ち切る。一三郎の持つ最強の対人剣)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(刀を構えて、追撃を認識する)
(あれは鎌だ)
. ・・・・・
(なら――良く知っている)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(ギリギリの間合いを見切り)
(懐に飛び込む)
(狙いは再び、その腕)
(そこから滑らし、胴体へと)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(魂を切断するデスハートギロチンに、物理的な硬さは無意味だ)
(そこに精神が、魂がないものなら)
(豆腐を裂くように両断する)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(同様に、この殺気に飲まれたもの、拭えない心の傷を持つもの)
(心の弱いものも、抗うことは敵わない)
(そんな、死の一撃)
天城・冬樹 2022年4月7日
…………。
(ただならぬさっき。あの剣への思い入れがあるのか、はたまた)
(新たな武器は見たことのないものだ。見るからに物騒な、断頭台の刃)
(鎌の扱いはよく心得ている)
(かつての愛用武器であったそれを己の相棒のように降りぬいて)
(無効票)
天城・冬樹 2022年4月7日
(が、空を斬る)
(おかしい、鎌の間合いを完全に理解しているかのような動き)
(どうしてと思うけれど、目の前に迫る刃に)
(無効票)
天城・冬樹 2022年4月7日
(その体が貫かれる)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(斬った)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(でもまだだ)
(あの時の痛みは)
(こんなものじゃなかった)
(あの時の怒りは)
(こんなものじゃ――――)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
って、違ェ!
(はっと気がついたら、刀が消えた)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(視界の隅でサリィが、ぺけーっ!)
(両手をクロスしていた)
(って、あ!)(プチギガースだ!)
(あぶない!)(ぐさーっ!)(倒した!)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(そうだ)(試合中)
(無手の状態で、冬樹を見る)
(確実に斬ったはず。そして距離は近い)
(まだ何かするのなら、掴みかかる……!)
天城・冬樹 2022年4月7日
(突き刺さった死の刃。断頭台)
(罪業を背負い込みすぎた身には良い裁きかもしれない)
(揺らいで、消えて、そのままログアウト――――)
(無効票)
天城・冬樹 2022年4月7日
(これで死ぬわけではない。いいんじゃないか、頑張ったし)
(そんな声がどこかから聞こえたような気がした)
(ゆらりとその姿が掻き消えそうになって)
(無効票)
天城・冬樹 2022年4月7日
(でも)
(無効票)
天城・冬樹 2022年4月7日
(まだ、終われない。このまま負けたくはない)
(仮初だって、終わらないと決めてここにいるのだから)
(空っぽの器は斬られ、臆病者の魂も断ち切られたけれど)
(混ざりものはまだここにいる)
(無効票)
天城・冬樹 2022年4月7日
今のは……
(相手は無手。その構えがこちらに向かってくるのと同時)
効いたなぁ!
(その柄を跳ね上げ、顎を狙う)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
がっ!
(顎に一撃)(軽い体が上に跳ね上がる)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
……ちっ!
(だけど)(これぐらいなら問題はない)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
何だかムカつく攻撃してくる……
(両手でその体を掴みかかる)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
テメェが悪い!
(掴めば、熱だ)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(リソースの消費は)(なかなか)
(怒りに任せて振るった剣と)(変身時間による消費で)(余裕はあまりない)
(その余裕全部を)(ここで燃やし尽くす)
(魔力――熱量を、手に集中させる。その応用――)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月7日
(リソースを、握力と熱量に変換)
(掴んで焼き尽くす!)
天城・冬樹 2022年4月8日
そっちこそ……! 何に怒っているのかしらないけど、これは真剣勝負なんだから、さ!
(もう一撃、と振ろうとするが、近い距離では鎌は有効打をあたえることができない)
(無効票)
天城・冬樹 2022年4月8日
(圧倒的な熱量。焦がされるような熱)
(地獄の炎とでもいうようなその攻撃に)
そっちの……
(鎌の纏う魔力を暴発させる。辺りを飲み込むような虚ろが、その熱を吸い尽くさんと広がり始めて)
ほうこそ!
野々矢・一三郎 2022年4月8日
はっ! 真剣にはやってるっての……!(熱、熱、熱、熱)
(掴んだ部分を引きちぎる勢いで力を込める)
(この距離では、鎌は意味をなさない)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(と、思っていたのだが)
ン……だとォ!?
(魔力の暴発)(手が、飲み込まれる)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(思わぬ反撃に)(リソースが持っていかれる)
(余力以外の部分)(青の番長へと向かった味方への援護攻撃に使う分は、もうない)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(それでも)
(ここに来た意味は果たさないといけない)
(今はそう、真剣勝負だ)
(こいつとオレとのじゃなくって)
(こいつらと、オレたちの――)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
サリィぃぃぃぃぃぃっ!
(叫ぶ。ギガースから逃げていたサリィがびくりと反応して)
(その体がぼろぼろと崩れ始める)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(リソースを、戻した)
(サリィが消えていく)(完全に消えれば、変身は解ける)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(その前に)
(掴んでいた冬樹を、今ある力全てで投げる)
(その先は、ギガースがもっとも密集している地点で)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(抜刀)
――――ストォォォォオオオオオオオオオオオムッ!
(全リソースを込めて、必要なタメを極限まで短縮する)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(薙ぎ払い)
ブラスタァァァァアアアアアアアアアアアアアッ!
(放たれた一撃は、嵐)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(第五の剣、嵐風剣ストームブラスター)
(薙ぎ払えば、生命を侵食する破壊の嵐を巻き起こす)
(黒き魔剣である)
天城・冬樹 2022年4月8日
(このままあわよくば相打ちに、と思ったのだけれど)
(どうやらそうはさせてはくれないらしい)
もろともに、ポイントをってことかな。
(これほどの規模の嵐。これを飲み込みきるのはちょっと無理そうで)
やられちゃったなぁ。
(ふっと小さな笑み)
(無効票)
天城・冬樹 2022年4月8日
(目の前には大嵐。全力の状態で、これを出して敗れたなら完敗だ)
(まぁ、うん、ベストは尽くした)
(いつかあの怒りの理由は、触れてみたいところだったけれど)
(無効票)
天城・冬樹 2022年4月8日
……ありがとう。良い戦いだったよ。
(分解されつつ、ふわりと手を振って)
(またねと小さな声が宙に溶けて)
(、)
天城・冬樹 2022年4月8日
じゃ、これ餞別。
(臨界を越え、すでに三日月のような白光を放ちつつ、周囲にあるものを分解し尽くさんとする虚ろの鎌が飛んできた)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(体は限界だ)
(もうほとんどリソースは残っていない)
(サリィも消えて、変身も解ける)
(幸いにもVRだから、服が燃えることはないみたいだけど)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(時間は間に合ったか?)
(今の点は?)
(動けなくなって、ようやく周りのことに頭が入る)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(でもこれで良かった)
(目の前の敵は強敵だった)
(最後まで油断できない相手で)
(怒りで、第九の剣がちゃんと抜けていなかったら)
(ここまで良い結果には持ち込めなかったかもしれない)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
……はっ(ありがとう。という言葉に。もう怒りは湧いてこない)
(一体アレは何だったのか、自分でももうよくわからないが)
ま、結果は悪くはなか――
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(なかった。そう答えようとしたところで)――あ!?(虚ろの鎌が飛んできて)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
(直撃する)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
あ、が……て、テメェ……
(当然リソースがほとんど残ってない身では避けようもなく)
(無効票)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
やっぱ……ムカ、つ…………く……………………(同じように、消滅した)
(離脱)
野々矢・一三郎 2022年4月8日
――試合開始、3分経過――
――ゴールデンプチギガース、出現――