【戦】遙か緑の錬武
一之瀬・一貴 2022年3月16日
放課後のグラウンド。
広げられた空間は、遮る物は何もなく、余分な物も何もなく。
互いのあの日よりの軌跡を、今日この瞬間に刻むために。
🧹👊
#奉利・聖
#一之瀬・一貴
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一之瀬・一貴 2022年3月16日
(シンプルな力のぶつけ合い、)
(わかりやすいのは、キライじゃないと)
(ズシン、と周囲を揺るがす踏み込みのまま、)
(真っ直ぐに、その龍骨を、正面からぶん殴る!!)
(無効票)
奉利・聖 2022年3月16日
(拳と龍骨が、ぶつかって。衝撃による風が吹き荒れた)
(どちらも生物のそれの割に、鳴る音は鋼がぶつかるそれに似る)
(ギチチチ…と競り合って)
奉利・聖 2022年3月16日
(龍骨を瞬間片手持ち。空いた片腕、拳を握って錬気を宿し)
(『硬』『衝』二つの錬気を繋げて──錬結)
『地砕ノ槌』
(硬質化、衝撃浸透──拳を突き出す!)
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(拳を、ねじ込む)
(力が拮抗し、軋みを上げ、圧し折るつもりでかける圧力でも歪むことすらないそれが、)
(緩む)(いや、片手で、なら、)
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(そのまま拳を振り抜いて、第一の衝突を力ずくで捻じ伏せ)
(体勢は不十分、回避も防御も、十全には行えねえ)
コ、イヤ、ァ!!
(故に、前。腕一本を無理矢理差し込んで、奥歯を強く噛み)
(身体ごとぶつかるように、迎え入れて)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
---
(無効票)
奉利・聖 2022年3月16日
(そう、その姿勢だ。危険の最中で尚も前に出るその姿勢に、生命の熱を感じる。それに煽られて、灰ですら熱を帯びるのだ)
(ズッ……ドン!!!)(その身に刻む拳と)
(我が身にねじ込まれる、身体ごとぶつかるような衝撃!)
(惜しむらくは苦痛を感じぬことか)
奉利・聖 2022年3月16日
(この、ほぼ零距離のような格好で。龍骨は却って邪魔。手放して、からんと落ちて──さらに空いた腕で、肘を落としにかかる!!)
セェェェェアッ!!
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
グ、オ
(硬く、重い、拳大のハンマーにぶん殴られたような衝撃)
(肺の中身が絞りだされ、鉄臭さと酸っぱさが口内に滲み、)
(それでも、と前に一歩を、)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
ガッ
(肘)
(およそ人と人とが立ててはいけない音と共に)
(人体の中で、もっとも硬い刃が、突き刺さり)
(一瞬。拳が、緩み)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(零の距離から、その体重を預けるように)
(その両の手が、抱き着くように回されて、)
、、、
(捉えた)
(無効票)
奉利・聖 2022年3月16日
(──一之瀬・一貴は倒れない)
(たとえ肘が突き刺さろうとも)
(だから、きっとそうするだろうと思ってた)
(だから、捉えられても笑っていられる)
(こんなもので、彼が終わるものか!)
──おいでなさい。
(呼吸は、深く)
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(揺るぎもせず、ただ泰然と)
(いや、違え)
おう。
(大樹のような、感触に)
(脚に腰に背筋に、反り上げるように力を伝え、持ち上げようとして、根の生えたように抗する、その厚みに)
(技術か、気ってやつか、あるいは積み上げた人としての経験か、)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(そんなモノは、今はいい)
(大事なのは)
(両の腕から伝わる、その冷たい身体から溢れるほどの、)
キアイ
( 熱 だ)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(簡単な話だ)(大木ならば)
いく、ゼッ!!!
(それごと、ぶっこ抜く!!!)
(全身の力を、何より気合いを総身に満たして)
(体重ごと叩き付けるように、身体を反った、変形我流スープレックス!!!)
(無効票)
奉利・聖 2022年3月16日
(───狙いは当然、それだ)
(自身の重みを増す『重気功』)
(その効果を受けても尚、浮遊感)
(彼は越えて来る。当然のように。気合と熱で以て!)
──素晴らしいっ…!
(賞賛は惜しみなく。重みを増した分、却って威力の上がったスープレックスを)
(───ド、ォォォォンッ!!)
(まともに、食らうのだ)
奉利・聖 2022年3月16日
(莫大な衝撃が頭に伝わり、揺れて、揺れて)
(それでも呼吸は、深く。再び熱を集めて──!)
(強引な、無茶を試みる)
(両腕、そして頭)(爆発の推進力を得た『爆気功』で)
(自身のダメージを覚悟のうえで!)
ㅤ、、ㅤ、、、
(地を、叩いた)
奉利・聖 2022年3月16日
(強烈な衝撃で彼ごと、我が身よ浮かびたまえと)
(そう狙って、すかさず曲げた腕を差し込んで)
(地を、グッと掴み、勢いをつけて)
(後ろに倒れながら、我が身を掴む彼を、地に叩きつけんと──!)
ぬ、ぉ、ぉ、ぉぉおおおっ!!
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(二人分、いや二百人分の気合いと共に)
(爆音じみた一撃が、決闘場を陥没させ)
(この程度じゃ)
(終わりゃしねえよな?)
(それ疑問すらなく、確信ですらなく、当たり前の認識)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(二度の、衝撃。浮遊感)
(俺以上のダメージと共に、こいつは無理矢理に)
ハ。
マジかよ。
(ゴウリセイとか、そんなモンは欠片もない)
(やられたらやり返す、ただそれだけの、そのためだけに、)
やっぱバカだな、テメーも、よ、ぉ!!!!
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(カ、と笑みがこぼれ)(腹にグ、と力を込めて)
(衝撃、三度)
(意識が )
(無効票)
奉利・聖 2022年3月16日
お褒め、頂きっ!
(光栄です、と言い切れぬまま。ダメージはこちらも大きい故、吐き出す息には鉄が混じる。強引な肉体の稼働は想像以上に反動があり、錬気が無ければヘバっていただろう)
(それでも、やり返す価値が…あった)
っまだ……いける、でしょう。
(仕切り直しがてらに、互いの拳が届く距離程度に離れ、構えようと)
(負けん気さえあれば、立ち上がり続ける男を見つめ続けている)
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
カ、ハ。
ったりめーよ。
( 意地で、繋ぎ止める)
(短く息を吸い、吐き、膝に力を込めて立ちあがって)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(深く浸透した衝撃に、内蔵までがガタガタで)
(だからこそ)
さ、続けようや。
ダチ
(目の前の強敵に、弱いトコロは見せらんねーよなァ!)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(ふらつく足と意思を捻じ伏せて)
(拳を握って、踏み込み)(ぶん殴れ!)
(無効票)
奉利・聖 2022年3月16日
(それでこそ)
(生命の熱。死との境界が曖昧になり、捨て置かれた龍骨が哭く)
(今更、手に取る気にはならない)
無論。
奉利・聖 2022年3月16日
(叩きつけた影響が出ている腕を、強引に…意志のままに動かして)
(踏み込み、握って──拳を硬質化)
(殴られながら、ぶん殴れ!!)
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月16日
(一発。泳いだ身体で、気合いを込めてぶち込んで)
(一発。体重の乗せの甘い、今日イチに重い拳をぶち込まれ)
楽しいなァ!おい!
(肉体は限界へと一直線に向かいながら、)
(単なる殴り合いは、より重く!より早く!より強く!)
(無効票)
奉利・聖 2022年3月17日
(エンジンが加速していくみたいに、一発打ち合う度に高まっていく)
(熱が、気合が、根性が、生命の熱が…さらに!!)
まったくもって!!
(──美しさもへったくれもない、愚直な殴り合い。我慢比べのような前進。これが妙に、愉しいのだ)
奉利・聖 2022年3月17日
(揺れて、揺らされて、削られていく意識を)
(まだまだと、繋ぎとめて)
ふーっ、ふーっ……頑丈ですねぇっ!
(それでも、終わりは近づいてくる。いつ飛んでもおかしくない…!!)
(だがそれでも、もう一発!!)
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月17日
(イカれた笑いが漏れて、闘争心と勝利への意思、愉悦だけがただその炎を増して)
(苦痛も、疲労も、身体が挙げる悲鳴も、全部を全部焚火にくべて)
テメーぇ、も、な、ァ!
(言葉一つに一発と一発)
(どれほど殴り合っただろうか
(楽しい時間が、満身に満ちて、)
一之瀬・一貴 2022年3月17日
(突然。膝から、力が抜けた)
(無効票)
奉利・聖 2022年3月17日
(拳の手ごたえが、するりと抜けて)
(それもきっかけになったのだろう。勢いのまま、こちらも力が抜けて)
……終わりは来る、ようですね。
(アドレナリンで持ちこたえているような身体も、永遠ではない)
(できても、あと一撃程度。彼はどうだろうか)
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月17日
(あぁ、と理解する)
、、、、、
(楽し過ぎるのだ)
(ケンカだから、当然勝つという気概を忘れることはなく、)
(しかし、それ以上の、120%を絞り出すことを、置き忘れていた)
一之瀬・一貴 2022年3月17日
(一息、呼吸を整えて)
(崩れ落ちそうな脚は、体重を支えるだけで震える有様で)
あぁ。
俺の勝ちで、な。
(それでも)
(これ以上の、ダセー姿は晒せねえ!)
一之瀬・一貴 2022年3月17日
(全部を込める)(ぶっ倒す)(コイツと、ケンカへの敬意と)
(何より。テメーの意地を通し、気合いを貫くために!)
(逆脚で、砲弾のように己を打ち出して)
おっ、らぁぁァ!!!
ワンパン
(全身ごと、不格好なまま、正面からの最後の一撃をお前に)
(無効票)
奉利・聖 2022年3月17日
おや。言いますね。
(一層、深い呼吸。──周天錬気。一瞬だけ、三倍の効力を宿る錬気を成す)
(迎え撃つように、腰を落とす)
奉利・聖 2022年3月17日
(踏み込み、そして拳の突き出し)
(そのそれぞれに、『爆気功』による超推進を重ねる)
(そして)
(これは、偶発的なものだが)
奉利・聖 2022年3月17日
(熱き闘争が、生命の熱を呼び。一時『死』を鎮めた)
(それは、一部の代償を破却することになり──思わぬところで『ㅤㅤㅤㅤ』が戻って来たのもあり)
(高まる。この拳は、極限まで…!!)
奉利・聖 2022年3月17日
(迫る砲弾のような拳に、打ち合わせるように──!)
ゼェェェェェェェェアッ!!!
(吼える。そして───貫くような拳を、彼に!)
(無効票)
一之瀬・一貴 2022年3月17日
──────ハ、ハ、
一之瀬・一貴 2022年3月17日
(拳を、ぶつけ合わせたまま)
一之瀬・一貴 2022年3月17日
(俺は「引き出して」)
(こいつは「越えた」)
(交わされたその熱は、どんな言葉よりも雄弁で)
一之瀬・一貴 2022年3月17日
ちく、しょー、め
一之瀬・一貴 2022年3月17日
(子供のような悪態と、ただただ悔しいという想いを胸に)
(そのまま、崩れ落ちるようにゆっくりと倒れていった)
(。)
奉利・聖 2022年3月17日
(拳に伝わる、熱量で)
(なんというか、伝わったのだ)
(あぁ、これは───先を行ったのは……)
奉利・聖 2022年3月17日
(結果は、その先を語った)
(立っているのは、こっちだった)
(拳はしばらく振るえそうにも無いくらい、損耗が激しく)
(熱のような痛みを訴え───)
奉利・聖 2022年3月17日
…………。
、、
痛み?
(今、一瞬感じたのは───)
(考える間もなく)
奉利・聖 2022年3月17日
………やりきった。
(疲労困憊。地面にへたり込むのだった)
(。)
一之瀬・一貴 2022年3月17日
【このケンカは終了しました!】