【個・低速】Bardic Melody
竜城・陸 2022年2月28日
◆書き込み可能
・私立MM学園の生徒ならどなたでも、先着一名様まで
◆時間帯
休日の午後
◆場所
私立MM学園敷地内
訓練区画・船着き場 桟橋
◆
とある休日、早朝の船着き場。
――偶然に近くを通りがかったなら、
耳慣れぬ異国の言葉で紡がれる旋律が耳に入ったかもしれないし。
――もし近隣を歩いていたのなら、
西の海岸に面したあたりの空模様が目まぐるしく変わるのを目撃したかもしれない。
いずれにせよその中心地といえる船着き場へと立ち寄ったなら、
桟橋に佇む青い竜の姿は、遠目からでも容易く判別ができることだろう。
◆
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竜城・陸 2022年2月28日
まじないの一種、といえば、そうかな。
えーと……今の人に通じるかな、呪歌というものだね。特定の韻と旋律の組み合わせで魔術を編む……というもの。
……ミーレとの一件のは忘れてくれるとありがたいかな。
あれは旋律をそれに則っただけで、韻を全く踏んでいないから。
魔術としての体を成していない。
(――それでも、この竜が歌えばこそ、魔術的な効力を幾許は発揮したのだが)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年3月1日
いえ。魔術については、専門外でして。
理解を深める必要性は感じているのですが……
(視る、にしても、各々様々で。)
ズィーベン・フィーア 2022年3月1日
……あれで、体を為していない、のですか。
(十分、力を発揮していたように見えましたが。)
(……聊か、特殊な条件でしたか。)
(無効票)
竜城・陸 2022年3月1日
そうなんだ。……君には視えているように感じたけれど。
ああ、でも、下地になる知識がないと、視えていても理解するのは難しいものかな。
そうだね、俺自身に些少に効果を及ぼしたくらいのものだよ、この間のは。
自分を鼓舞する意味合いの方が大きかったしね。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年3月1日
“視”ると知る、では、大きく違いますから。
多くを“視”て、理解できる範囲を増やそうとはしていますが……
(唄や魔を“視”る、ことはできても。その良し悪しはわからない。)
ズィーベン・フィーア 2022年3月1日
……呪歌、というモノについても、学ぶべきですか。
まだ、唄うつもりであれば、拝聴しても?
(無効票)
竜城・陸 2022年3月2日
うーん……深く知りたいのなら学んでみてもいいとは思うけれど。
ただ、呪歌は多分魔術の学派としてはあまりポピュラーではないんじゃないかな……とは思うよ。
勿論、それでも構わないなら聴いていてくれても構わないし……
竜城・陸 2022年3月2日
とはいえ、ただ視て聴くだけというのもあれだろう。
俺の知っているものでよければ、軽く説明くらいはできるけれど、興味はある?
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年3月2日
呪歌に対する知識と理解そのものが、役に立つことが少なかったとして。
知らなことを覚えようとする経験と知識は、確実に糧となりますから。
ズィーベン・フィーア 2022年3月2日
勿論。竜城番長直々の説明、手間で無ければ、ありがたく。
(“視”る、だけでは、解釈に偏りが出てしまいますしね。と。)
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竜城・陸 2022年3月8日
ああ、そうだね、……それはその通りだ。
では、僭越ながら。
……まず、口伝を主として継がれる以上様々な枝葉が後世に亘って残されたであろうこと――形態を異にする「呪歌」が数多くあるだろう、ということは前提として頭に置いてもらう、として。
竜城・陸 2022年3月8日
俺の知っている、教わった呪歌は、特定の旋律に特定の韻を組み合わせることで魔術を編むものだ。
なかでも俺の学んだものは、旋律で器を作り、韻で形を与える――という形式になる。
例えば先のものは「環境に作用する」という旋律に「霧を呼ぶ」という韻を乗せようとして……雷雨を呼んだというわけだね。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年3月8日
旋律がハード、韻がソフト……と、考えるのが近いでしょうか。
(歌に限らずとも、構築と実行の構成は参考になりそうです。)
ズィーベン・フィーア 2022年3月8日
……韻を踏んでいない、という先日の物はその話で言うと。
ただ範囲を定義しただけ、ですか。
(それで、世界を動かしたと。)
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竜城・陸 2022年3月9日
ああ、喩えがうまいね。そういう感じだと思う。
ただ俺が習ったものだと、同じような効果を起こす旋律が複数あったり、似たような旋律なのに効果が全然違ったり、というのもあるのが難点かな。
この辺は口伝、かつ決まった形がない詩歌故の不便さかもね。
後世まで残るなら、伝わるうちにだんだん洗練されてきて、よりよいものだけが取捨選択されるのだろうけど。
竜城・陸 2022年3月9日
ん、いや、……旋律の器に入れる韻って、ひとりひとり違ったりするんだ。
厳密に言うと表現としては少しずれるんだけど……
魔力の多寡とか、親和性の高い自然現象――属性とか。そういうものに応じてちょっとずつ韻を変えていかないと、狙い通りの効果が出ないことが多いんだ、特に大きな事象を起こす時はね。
……起こす現象がささやかなものだったら、そういう細かい調整はいらないんだけど。
たとえばそうだな、「夜道に灯りをともす歌」とか、「旅の疲れをいやす歌」とか、そういうのは形がもう一つに定まってるね。
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ズィーベン・フィーア 2022年3月11日
個人差、ですか。
……科学と魔術の差は、再現性、と。
いつか、一恋団長に聞いた覚えがありますが……
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竜城・陸 2022年3月11日
言い得て妙だね。
後世の魔術には、同じ術式を使えばおおよそ同じ結果が出る、というものもあるとは思うけれど……
それだって術者によって、形は同じでも威力は全然違う、とかはありそうだし。
ま、そういうわけで、俺の魔力に合った韻を編むのに試行錯誤していた、というわけ。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年3月12日
それが、人へ教えることの難しさ、なのでしょうね。
個人単位の戦闘では、分かりにくいことが利点になることもあると思いますが……
ズィーベン・フィーア 2022年3月12日
竜城番長に合った韻を見つけたとしても。
それを他者に教えても、同じ結果に辿り着くことは難しい、と。
(無効票)
竜城・陸 2022年3月18日
そうなるね。
まあ、といっても今のところ人に教え伝える予定はないのだけど……。
後世にはおそらくよほど効率的な魔術が普及しているだろうしね。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年3月19日
そう、ですか?
竜城番長の技術ともなれば、求める人は多そうですが。
(無論、それが参考にならないことを承知の上で。)
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竜城・陸 2022年3月19日
技術で肝要なのは、“誰に教わったか”ではなく、“何に応用できるか”だろう?
呪歌は恐らく、魔術の分野の中では応用しづらい方にあたると思うから……進んで人に教えようとは思わないよ。
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ズィーベン・フィーア 2022年3月21日
同意しますが。
“誰かと同じである”事に価値観を見出す人も、どうやらいるようですから。
……物の見方は多様ですね。
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竜城・陸 2022年3月22日
なるほど、ね……。
まあ、そうだとするなら……こと呪歌に限ってなら、教えるのは実戦に使えるようなものではない部分になりそうだな。
どうしても使いたいというのでもない限り、だけれど。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年3月25日
尤も、私はどうにも歌という物は向いていないようで。
(最近、少し機会がありまして。と。)
それも、仮定の話です……歌というのは、難しいです。
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竜城・陸 2022年3月29日
そう難しいものではないけれどね――そうだな、たとえば。
竜城・陸 2022年3月29日
――『追憶の氷詩』
(ふわりと、冷気が満ちる。大気に織り交ざった氷の魔力が、微細な氷粒を生み出していって、)
竜城・陸 2022年3月29日
(――紡がれるうたはどこの言葉とも知れないもので)
(けれど、音として聴こえずとも、そのカタチは理解できるような)
(そんな、不思議な響き)
『冬告の白翼』
(――次いで、二節目。)
(生み出された氷粒が、ひとりでに集い、連なり――)
竜城・陸 2022年3月29日
(――――白い、氷雪の鳥を形作る)
(伸べた腕に留まるそれを、軽く指先で撫でやって)
……こんな感じ。
複雑な動きをさせたかったら、もう一、二節足すことになるけれど。
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ズィーベン・フィーア 2022年3月31日
……成程。
(氷雪の鳥に視線を向けて)
ズィーベン・フィーア 2022年3月31日
作り上げる、というよりは。そうある形を呼び起こしている。
のでしょうか。
(以前見た、竜城番長が作り上げた眷属を思い出して。)
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竜城・陸 2022年3月31日
「ものを象らせるうた」と、「鳥を象るうた」だね。それに氷の属性を載せたから、こういう形になる。
魔法陣なら陣と文字で規定し、詠唱ならことばで規定するものを、呪歌は旋律で規定し韻で修飾する、という感じ。
竜城・陸 2022年3月31日
……こう、前に俺の創ったものを見たと思うんだけどさ。
俺はどうも、きちんとした「形」を作るのは苦手みたいで。
(なんとなくー、とかでやるのは得意なんだけど、と肩を竦めて)
こういう形の定まった魔術体系を使うほうが、細かい魔術は使いやすい……というのに最近気づいたんだ。
それで、まあ、練習をね。
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ズィーベン・フィーア 2022年4月5日
形を作る、とだけ言っても様々、ですが。
一から自分で描き出す、というのは特に難しいものですから……
ズィーベン・フィーア 2022年4月5日
細かい、ですか。
(先刻の、黒雲が渦巻く景色を思い返す。)
(規模の、問題ではないとはわかりますが……)
(無効票)
竜城・陸 2022年4月5日
そうだね、そういうの全般がどうも苦手なんだ。
入力が足りてないんだと思うんだけど。
(――ほとんど家から出ない生活を送っていたのだ、そうもなろう)(と、本人は認識している)
竜城・陸 2022年4月5日
そ。……こう、「攻撃」って大雑把じゃない。
殴っても、斬っても、凍らせても、「攻撃」でしょ?
でも、「霧を生んで視界を塞ぐ」とか、「何か特定の形を取って特定の動きをさせる」とかって、限定的で。
そういうのが苦手……みたいな感じ。
剣とか槍とかはねえ、なんとなくで作れるんだけど……。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年4月10日
青のクラスであれば、例えば、農作業。
それも、何かを作る作業だと思いますが……
ズィーベン・フィーア 2022年4月10日
「攻撃」という現象は、通常、結果ですからね。
多少、意図とずれても、他者を害する結果に変化は少ないです。
(無効票)
竜城・陸 2022年4月11日
ん――? ああいや、ごめんね。
今のは魔術で、という話だよ。さすがに農作業やなにかはまた別だろう?
……そうだね。
だからまあ、「過程」を細かく決めるのが苦手、と言い換えることもできるのかも。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年4月15日
さて。魔術に限らずとも物を作るというのは難しい事ですから。
農作業でも十全に行えるのは十分に、偉大なことだと思いますよ。
ズィーベン・フィーア 2022年4月15日
竜城番長の場合、それで困らない、という要因も大きいのかもしれませんが。
(無効票)
竜城・陸 2022年4月27日
ここで俺が言っている「何かを作る」話とは別のことだよ、いう話。
お褒めに与るのは、幸いだけれど。
竜城・陸 2022年4月27日
さてね、困っていないかと言われればどうかな……。
まあ、仮に今困っていないとして、今後も困らないとは限らないからね。
備えあれば憂いなし、というものだ。
……さて、もう少し俺はここにいるつもりだけど。
まだ見ていくかい?
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年4月28日
……いえ。あまり話していても、御邪魔でしょう。
御高説。ありがとうございました。
私なりに、参考にさせてもらいます。
ズィーベン・フィーア 2022年4月28日
竜城番長が。
望んだ結果を得られることを、祈ります。
(言って、船着場から去っていく。)
(▼)
竜城・陸 2022年5月2日
そう言われるほど、大した話をした気はしないけれど……。
何かの糧になったのなら、幸いだ。
ああ、有難う。ではね、また学園で。
竜城・陸 2022年5月2日
…………さて。
なんと言っていたかな、姉上は、そう。
……『己の魂が震えるままに、その唇が象るものを』……
竜城・陸 2022年5月2日
______〆
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