【戦】Nachweisen
グスタフ・カツラギ 2022年2月19日
『なら示して見せろ。』
実にシンプルな話だ。
リスクがある、デメリットがある、危険がある。
それ相応の力がある。
戦うための力であれば、戦えると言わなければ。
守るための力であれば、守ってみせなければ。
取り戻す力であれば、どこまでも共に行こう。
ギリギリだってなんだって、常に潜り越え抜けていくものだ。
今日も、それは変わらない――。
どんなに近づいても決して触れられないものだから。
放課後、廃倉庫を模した決闘場にて。
発言可能
#グスタフ・カツラギ
#リップ・ハップ
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グスタフ・カツラギ 2022年2月19日
(どこかに転がっているであろう頭部カバーからとても明瞭な声が聞こえる。)
『征雪崩』!
(あやふやな中で明確な、大きな情報もぶつけよう。)
(無効票)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(地中からの攻撃と同様の防戦がまた終わる)
(終わりは当然次の始まり。攻撃ではなく状況の濁流、拳の乱打は凌ぎこそすれ、彼女はすでにその中だ)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(ふと思う)
(頭、なんともねーな。)
(と)
(殴打を迎え撃ったヘッドバット。不明瞭な認識のお陰で痛覚や衝撃まで朧にされたかと思ったが)
(そんなはずはない)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(使用者が周囲に与えた影響は間違いなくそこに在る)
(一向に血の一筋も垂れず、痛みも衝撃も身に覚えがなく)
(であれば)
(可能性。広がったのは気配だけ。)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(先ほどまでの攻撃には明確な影響があった)
(何もかも霧散して広がって、物理的に干渉できない何かに変貌ってしまったわけではない)
(本命を隠すためのフェイク。即席の用意周到。方向性を持たせたアレンジの独――、
リップ・ハップ 2022年2月19日
めんどくせ。
(斬りゃわかんだろ。)
(きっと思考が身体から滲んで見えるだろう)
(濁流。動きづれーな。出よ。)
(そんな調子で、彼女は流れの中に流れを作る)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(耳に届いた音は、後手からの対応に回すと一時切って捨てる。それが可能だと確信している、強者の傲慢な取捨選択だ)
(そして跳ねる。向かう先は上方、よくわからない攻撃A)
(正面切らず、迂回する。遡る稲妻の如き軌道は血液操作で用意する足場。彼女にとって宙での移動など階段を登るのと大差ない)
(よくわからないから迂回は大回りで。ルートは相手の靄の軌道から感じた経験則を基に。この角度なら対した威力にならない、この向きなら姿勢が無茶だ、それを繰り返し)
(推定背面、撫で斬る)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(人ならざる域の身体能力の結果、その刃の振りは)
(靄を目暗ましにして繰り出された貫き手と)
それ本体?
(ほぼ同着だった)
(刃と、腕と思しきものが感触の感じられない靄を抜けて)
リップ・ハップ 2022年2月19日
まこれで分かっか。
(刃を振った弧の動きを継続し、一周した軌道で上方からの攻撃Bに向けて反撃を見舞う)
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2022年2月19日
(3択、タイミングをずらして読ませずして実際はもっと複雑な押し付けなのだが)
(どうしてものの見事に圧倒するんだこの人は)
(ああもう、どこまでも羨ましい――)
グスタフ・カツラギ 2022年2月19日
(「靄」は所詮靄、物理的な干渉はできず、ただそういう色が動いているだけ)
(薙ぎ払うような軌跡が一周する頃には暴風に散らされて後も残らず)
(大きく振り抜くはずの腕の軌道が通り抜けて自らの肉体に到達する。)
(胸元のリアクターごと両断されるかと思うほどの衝撃、重いはずの体は軽々と吹き飛ばされコンテナの山をぶち抜いて――)
(壁に叩きつけられたまま、両腕と体の靄が滲んで消えた。まだ残っているのは、青い血と顔を覆った黒だけ。)
(ああ苦しい、立ち上がりたくない、このまま寝てしまいたい、でも)
(死にたくないから、起き上がれる。)
(ぼろ雑巾のような姿でも、立ち上がって前を向く。)
(無効票)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(二度目の斬撃には感触があり、しっかりと対象を捉えたことを手に伝えている)
(靄のお陰で何処を斬ったかも定かではなかったが)
(靄が晴れることでそれも認識がかなう)
(……んー。)
(視線は青い血を滴らせる身体に向ける一方で)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(思考の幾らかは手に残らない、しかし大鎌から伝わる、得体の知れない感触に)
(錯覚と言われればそれまで。その程度の、些細な何かを感じた気がした)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(本来なら欠片もそんなことを考えるべきではないが)
(そのゆとりがあると思ってしまったのだ)
(目に見える状況が、それを明白に伝えている)
そろそろ限界だろ。
(と。尋ねるように語尾が上がったりもしない)
その辺が、お前の限界だろ。
(示すのは現状までの戦果。悠然と着地した者と、壁に打ち付けられ満身創痍な者の、彼我の差)
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2022年2月19日
……。
(立ち上がって、フラリ。よろめく。)
(わかるよ、きっとそうだ。私は弱い、こんなに頑張ったところで誰にも追い付けない。追い抜かされる、先にいる君たちはもっと遠くだ。)
(ああ、ああ、ああ、なんて羨ましくて憧れてしまってそこに至りたくてでも届かなくて焦って。)
(でも僻まない、妬まない。)
(弱いのは今に始まったことじゃないから。)
グスタフ・カツラギ 2022年2月19日
(辛いなぁ先生、私はどうしてこんなんなんだろうね?)
(でも一歩ずつ。踏み出して頑張るんだ。)
……は、は、は!
いやぁ、どうしようもないですね!
完膚なきまでです!
弱いなぁ僕って、笑えちゃいますね!
グスタフ・カツラギ 2022年2月19日
(ぽろり、腕から砂のような、真っ黒い粒が零れる。)
(だんだんとそれは勢いを増して、表面が剥がれるように真っ黒な腕からボロボロと)
(表装が剥げて出てくるのは――ダマスカスのような、白黒入り混じった木目の如き模様の腕。)
(バウンサーは今、すべての武器を手放して)
(口元は、力ない笑みで笑っている。)
『武器よさらば(ヘミングウェイ)。』
【
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=25920 】
(無効票)
リップ・ハップ 2022年2月19日
(『なら示して見せろ』)
(そう言っておきながら)
これ
(彼女にとっては『現状』を示すための戦いだ)
(身体に負担をかける――負担という表現など生易しい、明確に命を削る力で高みを目指す彼へ)
(それでも所詮はこんなものだと、冷酷に突きつけるための)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(どうしようもない。完膚なきまで。望むべき言葉だ)
(きっと本心だろう)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(……どうにも、薄い笑みを浮かべる表情からは掴み辛いが)
(言葉に嘘偽りはなく思える)
(感情が、心が読み取り辛いくせして)
(ぽろぽろと剥がれ落ちる黒は、どうしてか涙のように見えた)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(だがしかし)
(どうしようもなく、完膚なきまでの結果を経ても)
(降参だという言葉は一つとしてない)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(切り傷というものは、綺麗に切れていれば切れている分だけ、治りがいい)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(まだ折れていないというのなら)
来な。
(最後の最後まで、やるだけだ)
(最初に口にしたのと同じ言葉を彼に向ける)
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(不思議だ、真っ赤な頂きは私は数か月かけてどうにかものにした上澄みをたった一時間で学びきった。)
(不思議だ、蒼い果ては私の渾身の傑作をいとも容易く扱いきる。未知の物質すら使ったのに補強までして。)
(不思議だ、白い世話焼きは教えれば直ぐに飲み込んだ。きっと今や私のこれよりも強く使いこなすだろうに。)
(不思議だ、それでも私は、覚えてもいない生まれをこれだと信じれた。きっと、私だけの強み。)
(ちゃり。口の中の牙に触れて)(笑みを浮かべる。)
(零れる声は、肉声だ。)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
『大蛇震(オオジシン)』。
(そうして、先程までとは真逆に、近づいてくる。)
(一歩一歩がただふわりと歩くようで、深く沈み込むような重さ。きっと、眼が離せない。)
(考え事も、出来るかな?)
(いささか軽くなったとはいえまだ重い腕をどうにか持ち上げて見え見えのフェイント。)
(歪とあべこべの入り混じったその技は)
(明確に人の血に戻しながら続く技に力を持たせる。)
【
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=25905 】
(無効票)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(軽やかに見えて重々しいという矛盾が一歩一歩連ねられる)
(ただじっと見据える先は背水。斬り伏せるべきもの)
(靄の端で口から零れる、傷口から身体を濡らす、彼の体液は)
(彼の起こす揺れが増すごとに、重なるごとに、科学の実験じみてその様相を変えて見え)
(最後に脳が知覚した色は、紅)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(身を屈め、左手を地に着く)
(右手は柄の中央から刃に寄って、大鎌の重心)
(左腕は正面で、右腕は背面で正中線の先に延ばし)
(ぴたりと定まった姿勢は変則のクラウチングフォーム)
(当然ソールは血で作られたスターディングボックスが支え)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(巻き起こる爆発を100%で反発する)
(向かってくるのなら望むところだろう)
(正面から肉迫し、彼の胴の右から左へ、刃を走らせに往く)
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(私の体は、こんな歪な機械化だ。)
(ぐちゃぐちゃなまま生きてきた、休む間もなく生き延びてきた。)
(だから、細い足でもこう見えて結構鍛えてあるんだよ?)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(鮮血が迸る。元より避けれぬ身、遮断すらも機能していない久しぶりの痛みに口元が歪むが)
(やはり、「骨」から先には刃は進まない。)
(その力のままに、三度、吹き飛ばされかけ)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(振るわれた鎌の柄に、するりと巻き付く様な左足。)
(腿を切らせ、膝を絡ませ、足首で柄に引っ掛け)
(器用に鎌に片足だけで張り付いた。)
・・・・・
(そのまま真っ青な血に染まり脱力した上半身は床に落ちながら、右足で連続7回の同時蹴撃!)
(頭部、腕部、頸部、腰部、脚部、どこだっていい、一矢報いる!)
『大海蛸(ダイカイショウ)』ォッ!
【
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=25906 】
(無効票)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(斬れないものは斬れない)
(現実だ。こう何度も目にすれば受け止めるのも止む無し)
(例えば青の番長の展開する魔力の壁もそれだ)
(速かろうと受け止められると踏んだのなら、この選択にも納得だ)
(揺れを伴う不可思議な歩法は、或いは次手の為だけでなく受け止めるためにも用いた一手なのかもしれない)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(そういった思考もなにも置き去りにして駆け)
(目の前に在るのは大鎌に絡みつく脚)
(再びの青と、七つの蹴撃)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(一つ二つと打ち込む毎に感じるだろう)
(熱を)
(人の持つに有るまじき体温を)
(この距離だ。肌身で感じるだろう、傷口の乾くような温度を)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(その前はどうだろうか?)
(『速かろうと受け止められる』)
(もし仮にそんな認識をしていたのなら、速さに対する認識は他より優先されなかったかもしれない)
(事実はこうだ)
(本日最速)
(決着の為? ここ一番だから? ノー)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(さらに遡る)
(地から這い出た機械腕には一手で応じた)
(殴打と再びの地中からの攻撃は都合三手)
(拳の濁流には向かってきた分に等しい数だけ)
(攻撃の密度を単身、遺産を用いた気配を重ねて、機構とパラドクスを用いてと順に増やしていった彼に対し)
(彼女は純粋に応手の速度を上げて対応して見せた)
リップ・ハップ 2022年2月20日
、・・・・・・・・
(その認識は誤りだ)
(彼女は速度を上げたのではない)
(ただ自然と、上がって来ただけなのだ)
(暖気を徐々に済ませていったエンジンのように)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(彼女の身体は闘争によって練り上げられてきた)
(この戦い、今この瞬間も同様だ)
(戦う事で彼女はそのフィジカルスペックを上げる)
(炉に入れられたように身体は熱を持ち)
(七つを七度、その全てが一つ前を塗り替える最速の防御で正確に受け止め)
(それを成した左腕は、槌で打たれ鍛造されるが如く)
【
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity?character_id=g00122 】
(無効票)
リップ・ハップ 2022年2月20日
【
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=25845 】
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(全身全霊渾身乾坤一擲、その他まぁ諸々色と表現があるが)
(端的に示せば)
(全部止められて、その一段階分上がったギアで轢き潰されたという話。)
(リップ・ハップという存在は)
(「規格外」だ。)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(ただの鉄槌なんぞ生温い、ダイナマイトの火力を一身に受けるよりもなお酷い。)
(【天晴】の火力とは別の質、【生まれ持った力】のような暴力の如きそれにいとも容易く弾き飛ばされ)
(本日何度目か、壁に叩きつけられ地面に転がる。)
(数十秒、戦場だったら明らかに致命的な時間倒れていた。)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(だがそれでも立ち上がる。)
(幽鬼のように見えるかもしれない有様で、無理矢理にでも。)
(倒れるなら、「前のめり」だ。)
(もっともまだまだ倒れ)(は )( し)( ない、)(が)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(一歩、一歩、一歩。)
(奇妙な震脚を繰り返しながら)
(彼女の前まで)
(歩む。)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
まだ……ま……だ……、私は……や、れ……
(ただ、辿り着くことはなく)
(今にも飛び掛かりそうな気構えのまま)
(気絶していた。)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(カツン。口から零れ落ちた遺産が転がって)
(どうしようもなく、決着だ。)
(その血は、赤かった。)
(無効票)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(排気の如くマスクの隙間から熱が漏れ出す)
(左の拳に残る感触は追撃の必要性を語っては来ない)
リップ・ハップ 2022年2月20日
……まだ、ねえ。
(これでもなお続けるのだろうか)
(この戦いではなく、足掻きにも似た行軍を)
(先ほどとは違い、あの歩法にもこの振動にも、思考は奪われない)
リップ・ハップ 2022年2月20日
(明瞭且つ決定的な優劣。それを示した)
(……同時に、彼女を熱くさせるだけの力を示したとも言える)
(言葉を以てでも身を以てでも、今できることは行った)
(だから最後に送るのは一瞥のみ)
(彼から流れる血潮を振り切って彼女は決闘場を後にする)
(向かう先は、この戦いを映していたカメラの向こうだ)
(。)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
(この後、誰かが来たのかもしれないし、来ないまま冷たいコンクリートの上で目が覚めたかもしれない。)
(どちらにしろ、もう一度頭を隠すまでは「黒」が顔を隠し続け)
(保健室で大目玉を喰らったのかもしれないが)
(遺産はなぜかまたその義手の内に収まっていた。)
(。)
グスタフ・カツラギ 2022年2月20日
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