私立MM学園

【個】ある日の授業風景

霧雨・龍雅 2021年8月17日
気が付けば世界は様変わりしていて。
けれども、日々はこれからも続いていく。

授業の開始を知らせるチャイムが鳴って、先生が教室へとやって来て。
生徒たちの喧騒がおさまってから少しして、一人の男の子が手を挙げて。

「先生。教科書を忘れました」

これはそんな日常の一コマ。

書き込み可能
#霧雨・龍雅
#愛染目・未来




演出継続
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
(「近くの子に見せてもらいなさい」という先生の言葉に従って、彼は周囲を見渡して。サングラスの奥の双眸が、とある女の子を視界に収めました)
お願いしても、いいかな?
(それはつい数日前に少しだけお話をした、同級生で同クラスの女の子でした)
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愛染目・未来 2021年8月17日
‥‥‥あ!(この前、ちょっとお話した子だ。ツノとか尻尾とか、翼とか。それに目を隠すようなサングラスがとても気になっていた。)
いいよいいよ。どうぞどうぞ(ガラガラと机をくっつけて、中心に教科書を広げた。)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
ん。ありがとう。
(素直にお礼を言って、自分のノートを広げて準備万端。それを見届けた先生は、早速授業を始めていきます。今日この時間は理科の授業。気体とか、液体とか、固体とか。そんな内容です)

…………
(真面目に先生のお話を聞こうと思いますが、地頭があんまり良くない彼にはちょっと難しかったようで。すぐに集中力が切れてしまいました)

……
(ちらり。愛染目さんの様子を伺います)
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愛染目・未来 2021年8月17日
(‥‥‥ちらっちらっ。授業には集中しないとなのですが。隣の彼が気になります。目線が見えないのでなおさら。)
(つの。はね(椅子に座りにくそう。私より大きいし)。じー。)

‥‥‥っ。(サングラスに隠されてよく見えないが、いま目があった気がして慌ててそらす。)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
(おや、今少しだけ目が合ったような。けれどもすぐに視線を逸らされて、彼は少し怪訝そう)
…………

(視線を正面へ戻すと、先生が熱心に板書をしている姿が見えました。話しかけるなら、そう、今)
ねぇ。
(ひそひそ、こそこそ。隣にだけ聞こえるように気を付けて、小さな声を掛けます)
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愛染目・未来 2021年8月17日
‥‥‥‥‥‥(私はちらちら見てなんてないですよー、真面目に授業を聞いてますよー、と正面を向いて真剣に聞くフリ。)

‥‥ぴっ!?(ガタッ。ちょっと揺れたかも。)
な、なに?(ひそひそ。は、話しかけてきた‥‥)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
(ちらり。正面を盗み見ますが、こちらのことに先生は気付いてない様子です)
……この前、大丈夫だった?
尻もちついたり、急にうずくまったりしてたけど。
(グラウンドで出会った時のことを思い返して、彼はそう問いかけます)
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愛染目・未来 2021年8月17日
あ、ああ‥‥う、うん。‥‥‥ちょっとヘンタイさんがいたからびっくりして‥‥。大丈夫だよ。私強い子だから。ありがと。

‥‥‥(じー。つの。強そう。ドラゴンっぽい?)(‥‥はっ。またつい目線が。慌ててそらす。)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
そっか。元気そうだったけど、やっぱりちょっと心配だったから。
うん、それを聞けて安心した。
(声量も抑揚も小さいけれど、その言葉に偽りはありません。少しばかり力を抜いたように肩を落として)

…………
(じぃ、っと感じる熱烈な視線。またすぐに逸らされましたけど、その視線の向き先は……)
気になる?
(そっと自分の角に右手の指を這わせて問いかけます。そういえば、以前会った時も、なんだか角に興味がありそうなそぶりでした)
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愛染目・未来 2021年8月17日
‥‥‥ん。ありがと。(いい人(?)だなぁ‥‥胸でっか!とか言わないし。)

‥‥あ、あっ、えっと!‥‥えと、ちょっと。ほ、ほら、しっぽとか羽とかもね。邪魔じゃないかなー、とか。(自分はツノはもう諦めが付いたけども。慣れたらちょっと可愛いし。カーディガンの中に隠したしっぽと羽は邪魔でしょうがないのだ。)

(あと。堂々と出して平気なのかなぁ、とか。)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
(どういたしまして、と小声で返して。先生の様子をうかがいます。大丈夫、まだこっちには気付いていない。多分)

ん。
そうだね。邪魔、というより……ちょっと、不思議で大変かな。
今まで自分の身体に無かった部分だから、色んな物や人にぶつけちゃいそうになるし。
でも、悪い事ばかりじゃないよ。
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愛染目・未来 2021年8月17日
‥‥そっか。(やっぱり、私と同じであの日突然生えて来たんだ。まるで生まれたときから生えてたみたいに。)
(なるほど、大きいとそういう心配もあるんだ‥‥)

‥‥‥?(そろそろこのひそひそ話が迷惑になってないか心配になってきて、ノートの端に「なんで?」と書いて見せます。何か、良いことがあったの?)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
ん……
(もう一度先生の方をちらりとうかがいます。今はまだ大丈夫そうですが、なるほど、用心するに越したことはありません。見せてもらった言葉に返すために、自分のノートの隅っこに言葉を書きます)

『空を飛ぶことが出来るから』
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愛染目・未来 2021年8月17日
わぁ‥‥!(ぱぁ、と顔が輝きます。何それ素敵。自分の羽は小さくて、飾り以外の機能があるとは思えません。)

『すごい!もう試した?』

(そんな素敵機能があるなら、自分の羽も悪くないと思えるかもしれないのだけど。)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
…………
(愛染目さんの表情が輝く様子に、ちょっとだけ眉が上がります)

『うん。まだ全然上手く飛べないけど、高くてすごかった』
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愛染目・未来 2021年8月17日
(えー、すごいなぁ。いいなぁ。)
『いいないいなー。高いとこ平気?』

‥‥‥‥。(楽しそうだけど。大変さも、あるよね。この人は、受け入れられてるのかな。)
『じゃあ、羽が生えてきて良かったって思う?』
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
『高いのは平気だよ。でも風が強くて、落ちないようにするのが大変だった』
『もっと練習して、慣れていかないといけないなって思ったよ』

…………
(そうして。返ってきた言葉に、はた、と手を止めます)

ん……
(手にしたシャープペンのノックを顎に当てて、少しだけ考えて)

『全部良かった、とは言えないと思う』
『やっぱり、この身体は自分のものじゃないから』 (無効票)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
『でも』

『俺の名前、龍雅なんだけど』
『空を舞う龍のように雅な人になって欲しいって意味らしいんだ』

『名前の通りのことが出来るようになったのは、少しだけ、嬉しいかなって思う』
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愛染目・未来 2021年8月17日
(そんな、言葉を読んで。)

(いいなぁ。私も、ドラゴンだったら良かったかな。お空飛んだりとか、炎吐いたりとかもかも?きっと、戦いにだって役に立つもんね。)

(えっちなことが得意、なんて種族よりずっと良い。) (演出継続)
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愛染目・未来 2021年8月17日
‥‥‥あ、あれ。(ぽろぽろ。ノートがよく見えません。)

(いいなぁ、って思ったのはきっとドラゴンのことだけじゃなくて。きっと、龍雅くんにも失ったものはあって、きっと龍になったのだって良いことばかりじゃなくて、)

(でも、こうして堂々と受け止められてるのが、何よりすごくカッコよくて、いいなぁって。)
良いなぁ、龍雅くんはカッコよくて。
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
…………
(珍しく。それはもう本当に珍しく、彼は目に見えて動揺しました。そわそわと落ち着きのない様子で、愛染目さんを見おろして)

(そっと、ハンカチを差し出しました)

(気の利いた言葉なんて、思い浮かばなくて。それでも、彼女のことを放っておけなくて。それが、今の彼に出来る精一杯でした)
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愛染目・未来 2021年8月17日
あ‥‥わ、わわっ。(自分が泣いてした事に遅ればせながら気付いて。)

あ‥‥ご、ごめんね、ごめんねっ。(そっと差し出されたハンカチを目に当てます。)
あ、あはは‥‥(ちょっと誤魔化すように笑って。)

『ありがと。もう大丈夫』
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
ん。
(突然の涙に面食らいましたが、書き足されたその言葉に安心して)

(――いえ)

(やっぱり、ちょっとだけ心配で)

『こんな風になって、不安な事とかたくさんあるかもしれないけど』
『俺は愛染目の味方だから』
『何かあったら、言ってね。大丈夫になるまで、助けるから』

(そう書いて返して) (演出継続)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
(はた、と視線を正面に戻して。さすがに気付かれてしまったのか、先生と目が合うのでした)
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愛染目・未来 2021年8月17日
(その言葉に、またちょっと涙が出てきて。)

(何を書こうか、ちょっと迷って‥‥はっ。授業。)
(先生が怪訝な目線でこっちを見ている‥‥!!)
(あ、あわわ。私のせいで龍雅くんが授業ちゃんと聞いてない罪で起こられちゃうかも!?)

『授業授業。集中しないと!』
(と、いまさらながらガシガシとノートを取っていく。)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
(一瞬だけ硬直して。けれどもサングラスで表情を読めないのを良い事に、何事もなかったかのように視線を落として黒板の内容をノートに書き写していきます)

(教科書を見るフリをして、隣のノートを見て)

『ちょっと、お話しすぎちゃったね』
『でも、愛染目とお話できてよかった』

(そう書いて、またノートの書き写しに戻るのでした)

(その後の彼の様子を傍目から見ると、それはそれは真面目に板書を写していたように見えたでしょう)


(授業の内容は、結局あんまり理解できませんでしたけど、ね)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
(そんな、数ある日常の一コマ。ある日の授業風景でした)
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霧雨・龍雅 2021年8月17日
【〆】
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