【個】夕映えの海を眺めて
竜城・陸 2021年12月17日
遠い洋上に、沈む夕日を追いかける船影を見る。
夕刻に発つのだからきっと、あれは投網漁の船だろう。
日々、人々の暮らしは改善して。
今ならきっと、より多くの人を、土地を、抱えることもできるのだろう。
取り戻せるかは、また、別の話として。
場所:
訓練区画・船着き場内 桟橋
書き込み可能:
#ルクス・アクアボトル
#竜城・陸
1
竜城・陸 2021年12月18日
お願い。……それは、勿論。
何故かこういう時ばかり世話になってしまってるんだから、その分、俺にできることがあるなら何でも言ってよ。
……実は未だに、「友人」の線引きがよくわからないでいるんだけど。
でも、信頼していない人にこんな胸の裡を明かしたりはしないよ、俺は。
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
(ふふっと、耐えかねたように笑みを漏らして)
そう、ありがとう。……でも、恩着せがましい言い方をしたけれど、気にしなくていいのよ? 私はただ、好きで貴方とお喋りしているだけだもの。
だから、ええ、これはただのお願い。一向に、断ってもいいのだけれど――
(言いながら。手を、貴方の頬の方に伸ばす。ゆっくりとした速度、避けるというほどのこともなく届かないだろう手の動きは、続く言葉と共に)
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
私と話す時は、「それ」、切り替えて。
動揺される度に傷つかれたんじゃ、遠慮なく話せたものじゃあないわ。
ねえ、いいでしょう、陸――?
(そんな、甘やかな)
(甘えて、ねだるような声色の、「おねだり」)
竜城・陸 2021年12月18日
動揺させるようなことを言わなければいい、ということにはならない?
(なんて、とても大袈裟に。それこそ、明らかに冗談と判るような調子で、言ってみせてから)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(伸びてきた手を受け止めるように、自身の空いた手を伸ばして、)
……正直に言えばね。
俺は、君を傷つけるという方が嫌だけど――
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(目を閉じて、)
――――でも、君には通じないんだよな。
(口の中で、)(呟く。古き時代の詞で、数節)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(隣で戦っていた時も)(向き合って話していた時も)
(いつだって、彼女は同じように、当たり前みたいにそこにいてくれた)
……これでいいかな?
(手と手が触れれば、)(手袋越しにもわかる、ひやりとした感触)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
ふふ。――意図せず漏れたものくらいは、ね。
(奢るつもりはない。自分とて『それ』だけが本領というわけでもない――対峙すれば、別の力とやらを問うまでもなく別の結果となるだろうことは自分で分かっている)
(それに――別段少しくらい冷えたって、構わないのだと、そう口にはしないでおくけれど)
――そうね……
(指先に伝わる冷気を、感じると)
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
えい。
(手を、引く)
(小柄な女の、軽い体だ。当然の結理として、引きよせるのではなく自分が動いて)
(――有り体にいえば、そのまま抱き着こうとするのである)
竜城・陸 2021年12月18日
本来的には漏らさずにいられるのが一番なんだけどね。
その為に、最近はあの状態で過ごしているわけで――――
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
え、
(“ ”の――竜の自意識に於いては)(“咄嗟の反応”が出来ない)
(それでも当然、上背もあり、しっかりと地面に根を下ろしたかのような尾があり、大きな翼がある身が)
(自身より幾らも小柄な女子に手を引かれただけでよろけるようなことはなく――)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(結果がわかっているのなら、避ければいい――という話もない)
(“すでに手が触れている”状態だ。この場合、この竜は当然のように、感情的動揺による魔力の暴発を抑えることに全神経を傾ける)
(それが、相手の身を傷つけることのないように)
(――結果として)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(竜を中心に渦巻くような、細かな氷晶を伴う風が吹き抜けたろう)
(海くらいは凍ったかもしれないし)
(倉庫の扉くらいまでは凍てついたかもしれない)
え、と、あの
(身動き一つ取れない)(所在なげに挙げた手の行き場もない)
(そもそも、彼女が何を意図しているかもわからない)
…………ルクス? その、何か……
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
………………あら。(辺りの被害は、予想以上だったらしい)
(それを悟ったように、少しだけ驚いたような声を漏らして、)
…………ふふふ。
『動揺しなければいい、ということにはならない?』なんて、言ってあげようと思ったのだけれど――
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
(柔らかな――柔らかすぎるくらいの肢体を、無防備に預けながら)
(するり、するりと、背に腕を回す。――殊更にゆっくりとした、相手が身動き取れないのを分かって舌なめずりするような動き)
(悪戯っぽい瞳が、間近で見上げて)
よく出来ました。
……魔法を使って、まるでこれからかわれる準備みたいに備えて、それでいて相手を傷つけないように必死になって――
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
かーわ、い。
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
ふふ、それに、嬉しいの、おねだりを聞いてくれて。
だからこれは――――
ささやかな、お礼ね。
(そう、囁いて)
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
(ぎゅう、と)
(ほほえましい、しんあいのハグ)
竜城・陸 2021年12月18日
それ、無理難題を言っている自覚はあるんだろうね?
(なんて、平静を装って言ってはみるけれど)
(それ以上は、奥歯を噛んで、口を閉じて)
(自身の魔力の統制を保つことに意識を傾ける)
(目を閉じないのはこの間の痛手を経験したからだけれど)
(目を閉じないから、間近で見上げる異色の双眸がこちらを見上げるさまも克明に見えてしまうし)
(いくら魔力の制御に意識を割いていたって、自分のそれとは及びもつかないくらいに温かい肌の感触も、柔らかい――何がとか考えたら絶対にどうにかなりそうなので思考を打ち切って)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(両腕は結局何処にも行けないまま、宙をさまよっていた)
……、お礼、でこんなことをするものではないよ、ルクス……。
(溜息交じりにやっと言った言葉にも、力はない)
(“添い遂げる人だけにするべきだと思う”なんていう、旧い世界の、旧い常識は、彼女の生きる世界にも、彼女の生き様にもきっとそぐわないだろうから)
(こんなのは、ただの、筋違いな忠言か)
(でなければ――面映ゆさを誤魔化すための方便でしかない)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
(少しだけ、伸びをする――押し付けられる身体と共に、目を開いて見つめられていた瞳がほんの少し、近付いて)
(別段、キスしようというのでもない。距離を詰めた紺と赤が、間近で紫を覗き込み――微かに、細められて)
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
無理難題に応えようとする男の子って、可愛くて好きよ?
(なんて。悪戯な囁きが、息のかかるほどの距離から)
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
(―――――したかと思えば。抱き締める腕を解いて、至極あっさりと、熱が離れて)
――――あら。お礼でない方が良かったの?
(なんて。何一つ変わりもしない、悪戯な声と視線を向けた)
竜城・陸 2021年12月18日
――――……、
(ぐっと近づく距離に、目を閉じなかったのは半分くらい意地だったかもしれなかったし)
(そうでなければ――――もしかしたら、を考えるのは不毛だ。打ち切った)
(囁かれた言葉に、)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
…………、
(開きかけた口を)(閉じて)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(離れていく熱を追うように動いた手は半ば無意識だったのだろう、中途ではっとしたように止まって、)
(そのまま、下ろした)
…………いいや。
お礼じゃなかったらもっと困ってたよ。
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
ざぁんねん。つれないのね。
(と、いう返事は)
(悪戯っぽく笑いながら――そして、視線を、露骨なほど、下ろされた手に向けて、告げて)
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
さて。それじゃあリフレッシュしてもらえたところで――
(休憩は終わりにしましょうか、くらいのことを言いかけて)
(辺りを見て)
(あっ、って顔)
竜城・陸 2021年12月18日
余計に疲れたような気がするんだけど……??
(なんて口ばかりは文句めいたことを言ってみせつつ)(下ろした片手を不自然にもう片方の手で――当然水筒は持ったままだ――隠し)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(不自然に途切れた言葉に首を傾げつつ、同じように視線を巡らせて)
ああ、…………うん、後始末しなくちゃな……。
(小さく息を吐いて)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(目を閉じて、口の中で呟く、数節の古き時代の詞)
(――開いた瞳は、淡い菫色をしていたろう)
(そして、)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(一瞬の後には)
(凍り付いた港の様相など、まるで何もなかったみたいに)
(痛いほどの静寂は破れて、いつも通りの、潮騒寄せては返す、夜の海の音が戻ってくる)
(――もしかしたら)
(周囲に立ち込める魔力が、“熱”を帯びていたように感じられたかもしれない)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(また目を閉じて、)(少しの沈黙)
(開いた瞳の色は、いつもと同じ朝焼けの色)
……これで問題ないかな。熱くなかった?
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
(へえ、と)
(驚いたように目を瞬かせて)
――凄いわね。私の触れてきたものより濃い神秘、古い魔術。……これが私の知らない貴方の片鱗なのかしら(興味深げに目を細めて)
ともあれ、ええ――ありがとう。これくらいなら問題ないわ?
(無効票)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
……ふふ。興味深いものも見られたし、そろそろ行くわ。
「差し入れ」、ちゃぁんと飲んでね? 当分は冷めないわ、文字通りの魔法の瓶だから。……貴方の熱に比べたら、ささやかなものだけれどね(なんて、ウィンク)
竜城・陸 2021年12月18日
そんなすごいものではないけどね。魔術とすら言えない。
(呼吸をしたのと同じ程度)(それこそ先の魔力の暴発を、人為的に、“光”の権能で為したというだけの)
(――とはいえ)
(旧き時代の魔術・呪術・口伝や詩歌・伝承の目指したものの結実がかの神――“ ”の権能である、とするなら)
(あながち、間違った感想ではないのかもしれないけれど)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
あ、……う、ん。
勿論、それは、有難く――……うん。
(ちょっと間近で見てしまった彼女の唇の艶とかそういうものが頭を過ってしまって)(かぶりを振った)
……あとで戴くよ。作業の合間にでも……(勇気が出たら……)。
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
かもね。私はもろに近世の魔術師に倣った魔法使いだから――ええ、参考にはならないけれど。
でも、――うん、そうね。綺麗だったわ(くすりと、含みなく笑うと、踵を返して)
(演出継続)
ルクス・アクアボトル 2021年12月18日
ふ、ふ。……味の感想、楽しみにしているわ?
(なんて。計算されたギリギリ見える角度で自分の唇に触れて、冗談めかして投げキッス一つ残して。そんな仕草を当たり前のように、歩き去っていくのでした)
竜城・陸 2021年12月18日
近世の魔術は魔術で覚える必要がありそうな気はするんだけどね。
……何にせよ自分の力を持て余さなくなってからかな。
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(綺麗だった?)
――、(何か、言いかけて)……、そう。
(結局、短い、曖昧な相槌ひとつだけ)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
と、……ああ、それは、勿論。
ただあまりまともな感想は期待しないでよ? こういうものを表現する語彙に乏しくて――……
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(つい視線がその仕草に向けられてしまって)
(ふるふると大きくかぶりを振って、)(その背中を、溜息と共に見送った)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
――……。
(すっかり暗くなった水平線)(西の海へ、振り返る)
(在るべき世界であったなら)
(この視線のずっと、ずっと先に、故国たる場所があったはずの)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
(目を閉じて)(旧き言葉を、呟いて)(開く)
…………父上。
(淡い菫色の双眸が、海の向こうを透かすように見遣る)
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
いつか、ぼくは、貴方の手を離れます。
貴方の定めた法に従えないものは、人として在ることはできないから。
貴方の元にいることは、できないから。
もう、そうしないと決めてしまったから。
でも、
――――でも――
(無効票)
竜城・陸 2021年12月18日
…………今少しだけ、
その背中を追っていたい、と、思います。
いつか、
(演出継続)
竜城・陸 2021年12月18日
(目を閉じて)(開いた)
(朝焼け色の瞳を、真っ直ぐに向ける)
――――――その背中を、越える覚悟ができるまで。
竜城・陸 2021年12月18日
(波の向こうから返る声など、ない)
(だからこれはただの決意だ)
(踵を、返して)
竜城・陸 2021年12月18日
――――さ、あと少し頑張らないとね。
(浮かべた笑みも、いつも通りに)
(己の戦地に備えるべく――)