【RP】花籠の自転車
御縁・榊 2021年11月12日
店主は何時ものように、のんびりと店番をして過ごしていた。
最近は少しずつ花を買うひとも増えて来て、以前のように、とまでは行かずとも、客足は増えた。
店主が復讐者であることを隠していないのも、客が戻って来始めた要因かもしれなかった。
💐
榊と神樂
1
咲樂・神樂 2021年11月12日
(チリンチリン、今日も今日とて愛車と共に街をゆく。秋の風が心地よく髪をなでていく。この感覚がとても好き)
(ふわり、鼻腔をくすぐるのは優しい花の香り)
あら。花屋さん?
(とりどりの彩に引き寄せられるように愛車と共に店先へ向かう。
愛車から降りて外の花をじっと見つめた)
綺麗に咲いてる……これ、なんて言う花なのかしら……
(無効票)
御縁・榊 2021年11月12日
(“榊、だれかきたよ”)(植物たちの声に顔を上げる。そのタイミングで、ちりん、と自転車のベルが鳴った。降りた自転車を引いてやって来るのは、……青年、であっているだろうか。少し迷ったが、声を聞けばなるほど間違って居なかったらしい)
いらっしゃい、お客さんかな。
これは八重の皇帝ダリアの切り花だね。その隣の鉢植えならエリカ。
(白いレースのような花弁が幾重にも重なった大輪の花を示し、それからその傍らの小さなポットに植えられたベルのようなピンクの花が沢山集まったものを示す)
(無効票)
咲樂・神樂 2021年11月12日
あら、店主さんかしら?
美しい花達を愛でさせてもらっているわ!
へぇ……皇帝ダリア。なんか凄い強そうね。なるほど、威厳があるわ。
こっちのはエリカというの……随分とかぁいらしくて乙女のようだわ(じぃと、逢魔が時の双眸が花々を映し出す)
あたし、花にはさっぱり詳しく無いのよね。店主さん。
よろしかったら、花選びを手伝ってもらえないかしら?
(無効票)
御縁・榊 2021年11月12日
うん、店主の御縁・榊と言うよ。どうぞ好きに見て行って。
(基本的に店主という肩書きに加えて己の名を名乗るようにしている男は、店番中に座っていた丸椅子にまた腰を下ろした。あまり近くでついて話すことを好まないお客さんも多いから)
ふふ、そう見える? でもその皇帝ダリア、花言葉は「乙女の真心」「乙女の純潔」だったりする。結構愛らしい皇帝でしょう。
(くすりと笑えば、男の耳は常人には聴こえぬ花たちの笑い声を捉える。“ほめられちゃった!”なんて無邪気な声。花の名前も花言葉も、花たちにとっては他人が付けた預かり知らぬもの。皇帝、の名の割に無邪気な声だった)
喜んで。どんな花、または何処に飾る、誰のために飾る花をお求めかな。
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咲樂・神樂 2021年11月12日
サカキ。……榊、ね。素敵な名前だわ。神前で、よく見かける葉っぱね。
あたしは、神樂。神前で舞われるモノの名よ。
あら、この皇帝は女帝の乙女なのかしら。随分、かぁいらし。
背筋が凛と伸びて美しいことだわ。
どんな……そうね……。
(ふ、と唇が弧をえがく)
食べちゃいたいくらい、かぁいらしい子に贈る花、がいいわね。
花の種類はさっぱりなのよ。あの子は、桜と薔薇が好きだけれど……
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御縁・榊 2021年11月12日
ふふ、何だか神前準備が整ったみたいな組み合わせになったねぇ。
(ブルートパーズの瞳を細めた男は可笑しそうに笑って、ゆるりと尾を揺らした。ぱたり、ぱたり)
女帝と想像すると、それはそれで可愛らしいものだねぇ。
おや、贈り先を随分溺愛しておいでのようだ。それじゃあ、とびきりのプレゼントにしないとね。桜も薔薇も用意出来なくはないけど、季節に合わせるなら薔薇かな。贈り先は、薔薇らしい薔薇の方が好き?
(望めば大抵の植物を用意出来る男にとって、季節なんて関係ない話ではあったけれど。11月ならまだ薔薇の時期だから、旬の花の方が良いだろう。野薔薇のように小さく可憐なものから、八重薔薇のように花弁が幾重にも重なるものまで種類は数多くあるが、所謂薔薇らしい薔薇の方が好みであるのならひとつの茎に大輪が一輪だけ咲くスタンダードも、ひとつの茎に小ぶりな花が何輪か咲くスプレーも何方も用意出来る)
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咲樂・神樂 2021年11月12日
そうねぇ、不思議だわ。
神様もびっくりねぇ。……いるのかは知らぬけれど。
ふふ。まぁね。
たいせつなたいせつな、かぁいい子よ。だからいっとう素敵なものがいいわ。
薔薇、そうね。薔薇がいい。
最近薔薇が咲いてるのをよく見かけるし……シーズン?なのかしら。
(ふむ、と頬に手を当て考える。考える間は実に瞬く間だけ)
──大輪が一輪で。
ひとつ、大きな花が咲いているのがいいわ。他の花は無くていいわね。
どんな色があるのかしら?
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御縁・榊 2021年11月12日
まあ、居ても居なくても何が変わる訳じゃないから。
(あっさりと不信心なことを言いながら、店主は椅子から立ち上がる。背中で鳥の翼にも似た竜翼がゆるりとはためいた。この翼と尾のせいで、背凭れのある椅子には座れない不具合)
なら、この店はそれに相応しいものを用意出来るよ。薔薇のラストシーズンだね、うちの花は特別長持ちするから安心して買って行って。
御縁・榊 2021年11月12日
OK、スタンダードならそれなりに色が揃ってるよ。ピンク、赤、オレンジ、黄、白、紫、あとはちょっと珍しい褐色系のものと、マーブルかな。
今だと花弁にフリルが入ってる子や、花芯が見えないくらい花弁が重なった八重の子も人気だねぇ。
(言いながら、男の手から伸びた蔦が幾つかの花用バケツに活けられた薔薇たちをバケツごと引き寄せて、手が足りなかった分は妖精たちがこぞって持ってやって来る。あっという間に空いていたスペースに色とりどりの薔薇が集まり、薔薇だけを見比べて選べる環境が整った)(どれもこれも、瑞々しく大輪の花ばかり。自ら胸を張るように凛々しく相手に己を見せ付ける花たちは、その辺の店売りの花々には絶対に負けない自負がある)
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咲樂・神樂 2021年11月12日
そう、そう。変わるものが、無い訳では無いけれど……不信心なのはよいことだわ。
まあ!本当?
それは嬉しいわ!シーズンも終わるなら、最期のひとはなを咲かせてもらいましょ。
長持ちしてくれるなんていいわ。
あたし、花に嫌われているから直ぐに朽ちてしまうのよ。
色を気軽にきいたけど、そんなにあるなんて!
花びらまで違うの?
みればみるほど、不思議ねぇ……。
どの子も美しくて、自信に溢れていて──噫。愛されて咲いているのね。花は、愛でられるからこそ咲くのでしょう?
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御縁・榊 2021年11月12日
不信心を褒められるのもなかなか新鮮だなぁ。
うちの子たちは余程水をやらなかった、とかでもない限りはそう簡単には枯れないよ。君たちは強いもの、ねぇ。
(可笑しそうに笑いながら、男の手がそっと薔薇の花弁を撫でる。緑の手、と呼ばれるそれは、触れるだけでも植物たちを喜ばせるものであるらしい。触れられた深紅の薔薇は嬉しそうに、より凛と花開いて見せた)
ほら、これがフリル。こっちが八重。これは一重。どの子もなかなか綺麗でしょ。
愛でられるコトが美しさに繋がるのなら、この子たちは俺の元からお客さんの元へ向かって、より鮮やかに花咲いて見せるってコトかな。
(波打つような縁を持つ薔薇。花弁が重なりに重なって花芯すら隠したたっぷりとした薔薇。花弁が重なることなくまるで桜のような咲き方をした薔薇。薔薇と言えども、多種多様だ)
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咲樂・神樂 2021年11月12日
うふふ!その調子よ!
楽になるわ。
そうなの、強い子達なのね。立派に胸を張って咲いている、咲くことを誇りに思っているのねぇ。
心地よさそう──あなたに懐いているのね。
薔薇なんて花弁が沢山ある花と思っていたけど……こんな種類があるなんて。このフリルという子もぽんぽんしててかぁいらしいわ……。
真っ黒で、カラスのように凛とした大ぶりの薔薇があればと思ったけれど……そうね……色で迷ってしまうから、本数を増やそうかしら……?
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御縁・榊 2021年11月12日
まあ、俺からしたら居ても居なくても困らないからなぁ。
(楽になる、とは)(相手が眺める間も、周囲の花たちはそわそわと様子を窺っていた。選ばれる薔薇たちはといえば、みんな無邪気でも優等生ばかりだ。彼女たちは選ばれる機会が多いからだろう、誰が選ばれてもそれは自分の瑕疵にはならぬと言わんばかりだ)
うちの子たちはみんな俺が育ててるからね。
ふふ、色々あって楽しいでしょ。うちは数と品質は胸を張れる品揃えだからね。
黒かぁ……うーん、普通の花に黒はないんだよ、基本的には。他所のお店で売ってたら、それは黒い水を吸わせて育てた人工品だから、あんまりお勧めしない。黒薔薇、と呼ばれるのは基本、黒に近いくらい深い赤だからね。
(言いながら、とても深く重いほどの赤を持つ薔薇を示して)
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咲樂・神樂 2021年11月13日
……だからよいのよ。
困らないのが、いちばんだわ。
榊の美しい花々たちもそう思っているのではないかしら?
……違うかもしれないけれど。
舞踏会に訪れた、姫君たちのようね。ふふ、かぁいらし。
榊は植物に愛されているのねぇ。
こんなに立派、そしてたくさんのお花は、他の花屋にはいないわ。
……あら、お恥ずかし。
黒の子は普通ではない子であるのね。造られた黒だったなんて……。
けれど、黒が赤なんてすてきだわ。
黒くなるほどあかいのは、懐かしくてとても好ましいわね。
あの子もきっと、喜ぶでしょう。
榊、その赤を中心に──そうね。
ちいちゃい……黄色の子をみっつ。
選んでもよいかしら?
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御縁・榊 2021年11月13日
……そうだねぇ、確かに困らないのが一番かもね。
(花々にとって、己の存在が特別なことは知っている。だからきっと、何においても“良く分からないけれど、榊さまが困らないのならそれが良いわ”……やっぱり)
ふふ、勿論。愛されているし、愛しているよ。だから、良いひとがこの子たちを買って行って愛でてくれると嬉しいな。
真っ青な薔薇や、虹色の薔薇なんてのもそうだね。元は白い薔薇だった子たちだよ。
(人工が悪いとは言わないけれど。でも、本来の白でもこんなに美しいのになぁ、と思わなくもない。はい、と店の者らしく頷いて、黒薔薇の名を持つ赤の薔薇の中でより大輪の花を選んで取り上げる。それから、相手が選んだ黄色の薔薇を三輪)
御縁・榊 2021年11月13日
(……四本。四本を贈る意味は「 死ぬまで気持ちは変わりません」だ。贈る相手にもよるけれど、一応聞いておこう)
薔薇、四本で良いのかい? 相手が知ってるかは分からないけど、意味としては「死ぬまで気持ちは変わりません」って意味になるけど。
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咲樂・神樂 2021年11月13日
でしょう?
花もあなたも困らないの。それがいいわ!その方がきっときっと、美しく咲くもの。
噫……そうね。あいされて咲いた花は、愛を伝えてくれるでしょう。
……眩しいほどに、咲き誇る花は美しいのだから。
あたしはともかく、あの子は大切に咲かせ続けてくれるわ。
綺麗で優しい、花竜なの。
青も虹も、白薔薇だったのね?
おめかしするのもいいけれど、白が勿体ない気もするわ。
ありがとう、本当にきれい。
(受け取った黒いほどにあかい、赫重ねた薔薇と黄色の小さな太陽のような薔薇たちを受け取って、すうと香りを楽しんだ)
ええ。この四本がいいわ。
ふふ。
──「死んでも気持ちは変わりません」にしましょう。
あたし、もう死んでるからね
(無効票)
御縁・榊 2021年11月13日
ふふ、俺のコトも花たちのコトも考えてくれるんだ?
(何だか不思議な子だ。少しだけ微笑ましく笑うのは、目の前の彼がまだ年若く見えるからだ)
花竜……へぇ、俺も植物関係の竜だからちょっと親近感。大切にしてくれるなら何よりだよ、お前たちもあらん限り最後まで美しく咲いておいで。
(花たちに、一輪一輪、そっと触れる。この手に触れ、慈しまれた花々は長持ちするのだ。どうか、この子たちが誰かの心の栄養になると良い)
花たちにとっては水を吸っただけのコトなのにねぇ。元の色が変わっちゃうんだ。
どういたしまして、お支払いは電子通貨と物々交換と労働力とどれでも受け付けてるよ。
……あれ、そっか、リターナー?
(この子も元気な屍人か。うちにもそれはそれは元気な屍人が居る。今日も多分、何処ぞでカメラ片手に走り回っていることだろう)
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咲樂・神樂 2021年11月13日
勿論よ。
大切なことでしょう?
この調子で不信心でいてもらいたいし……ずっと、綺麗な花を咲かせてもらいたいからね。
うん、喜んで大切に大切にしてくれるわ。榊のうちの大事なお花を頂くのだもの。ふさわしい子に、渡さないとね。
ナニを食らって生きるのかは、花もひとも同じなのかしら。しらずに染まり、変じてしまう──噫、いとおしいこと。
ありがと!
そうね……じゃあ、電子マネーでいい?ちょうど、かぐふぉんがあるからお支払いさせてもらうわ。
(スマホを手にして慣れた手つきで決済をすませる)……と、ちゃんと出来たかしら?
慣れたつもりだけど、たまに間違うから……。大事なお花も落とさないようしっかり抱えてないとね。
そう、リターナーよ
だから、死んでも気持ちは変わりません、ね。
この位なら変えても、お花も許してくれるでしょう
(無効票)
御縁・榊 2021年11月13日
(不信心で居て貰いたい、なんて変わった言い回しだ。まあ、どうせ自分は変わらない。くすくすと笑み零して、妖精たちに頼んで薔薇のバケツを元の位置に戻して貰いながら)
この子たちが誰かの心の栄養になるなら、それが一番だよ。
喰らうもので心と身体は作られるからねぇ、それは人も植物たちも変わらないさ。
(ピッ、と機械音がして、無事に決済が完了したことを知らせる。なお、花の中でも薔薇はお高めで、特に大サイズの大輪の花はお値段が張るため、四本でも四桁になる)
うん、出来てるよ。お支払いありがたく。
そうだねぇ、意味は全て、ひとがあとから付けたものだから。花たちは何にも怒らないし困らないよ。大丈夫。
(無効票)
咲樂・神樂 2021年11月13日
ええ!笑顔の元に、倖のもとになるでしょう。
もりもりの栄養になるわ。栄養をとるのは大切なことなのよ
(ひとにとっても、神にとってだって──それは大切なのだから)
この子達の育ちは極上ね。
故に、間違いないわ。しかと伝えてくれるでしょう。うふふ、このお店を見つけられてよかったわ!
何だか、花達に誘われたみたい!なんて……思っちゃうわね。
よかったわぁ!
うん、こんなによきものが、この位で迎えられるなら全然いいわ。
……つれて帰る時も気をつけなきゃ……桜蘭号には乗らず、押して帰りましょ。
(散らないように大切に自転車の籠に花をいれる。いれては、落ちないかどうか何度も確認して)
花たちは朗らかなのね。
ひとの子は面白いことをするわよね。花に、想いを託すなんて。許してくれるならよかった!
……言えない心も、きっと……
榊、素敵な薔薇をありがとう。
花がよりぴちぴちしているうちに、あの子に渡すわ!
(無効票)
御縁・榊 2021年11月13日
それなら何より。どうぞ、君の大切な子も美味しく食べてくれますように。
(心の栄養を。気持ちを)(“大丈夫よ、榊。わたしたち、きっと最後まで美しく咲くわ”)
誘ったのかもよ、意外とね。この子たちは、自分たちを必要とするひとたちを分かっているから。……と、そうだ。これおまけにどうぞ。長持ちさせるための栄養剤だから、花瓶の水に入れてあげて。
(これ、と差し出したのは小さなチューブケースに入った透明な液体。この男のお手製の栄養剤、という名の、花々が一番喜ぶこの男の魔力を溶かして液体にしたものである)
そうだねぇ、花たちにとってはただ咲いているだけだからね。其処に何を投影するかはそのひと次第さ。
ぴちぴち……ふ、ふふっ、そうだね。そうしてあげて。
(思わず、とても活きの良い魚のような何かを想像してしまって、手の甲でそっと口元を隠した)
(。)
咲樂・神樂 2021年11月13日
ふふ、それは間違いないわ!
とっても素直で純粋な子だから、真っ直ぐにうけとってくれるとおもうわ。
(花束をみやり、双眸を和らげる)
……枯らせてしまうあたしを、誘ってくれるなんて。粋なことをしてくれるわね。でもおかげで、託すことだってできるわね。
え?これもいいの?
おまけ……(じっと、透明な液体をみやり、ちゃぽと揺らした)
ありがとう!この子達の一番の栄養ってわけね。
ちゃんとご馳走してあげるわ!
サァビスまでしてくれるなんて、ほんと良いお店ねぇ。
花は、咲いているのだものね。樂しく、健やかに美しく。さて、あの子はちゃんと読み取ってくれるかしら。
(にこりと笑みを深めて、立ち去り際に礼をする)
また、花を迎えにこしてもらうわ!
その時はお花についてもまた、教えてね!
それじゃあ、またね
榊!
咲樂・神樂 2021年11月13日
(鼻歌交じりにご機嫌に、自転車を押しながら店を後にする。
ふうわり、薔薇が香った)
(。)
御縁・榊 2021年11月13日
(ありがとうございました、とお客さんの後ろ姿を見送って)(さて、店番を続けよう)(彼と彼の大切なひとに、美味しい栄養でありますように!)
御縁・榊 2021年11月13日
【〆】