【個】郷愁の古都
立羽・アケノ 2021年11月4日
産寧坂。
またの名を、三年坂。
清水寺から石段を下り、二年坂までの緩い起伏の石畳の道を、人々はそう呼ばう。
それは、この世界の者ではない蝶の少年も、同じことだった。
#立羽・アケノ
#陽樹・春曲
1
立羽・アケノ 2021年11月4日
(VR。知らない技術。いや、立羽・アケノは知っている。朱蛺蝶は知らないだけだ。時折ごっちゃになりながら、何方にしろ己なのだから何方でも良いとも思う)(……が、それにしたってこんな完全没入型でありとあらゆる感覚が目覚ましいVRなんて、当然ながら初めてのことだ)
……すっごいなぁ、マジで京都歩いてるみたいじゃん。春曲は京都来たことあんの?
(少しだけ懐かしいあの世界のようで、機嫌が良い。それに、向こうにも京都はあったし、神さまとあの御方も其処で暮らしていた時期が長いと聞く)
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月4日
いや、俺も京都を歩くのは今回が初だな…。
勿論情報だけはよく知ってはいるけど、実際にこう…VRであれ観光地を歩くことができるってのは凄い事だな。
(そんな少年の隣を歩きながら、もう一人の生徒は答える)
アケノこそ京都には行ったことあるのか?
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月4日
そっか、春曲はねぇのか。
オレはこの世界の京都じゃなければ。……って言っても、行った、っていうか、神さまたちについて飛んでただけだからな、オレ。
(自分の脚で歩くのは初めてだよ、と付け足して、賑わう周辺の店を興味深そうに眺めていた。秋の色に染まった紅葉と、秋らしい装いの店々。VRだから寒さも気にならないせいで、何だか朱蛺蝶本来の己に戻ったみたいで、擬似的だと分かっていて、偽物だと分かっていても、嬉しくて仕方がない)
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月4日
この世界の――ってことは、別世界の京都、ってことか。
アケノが見た京都がどういった感じだったのかは想像つかないが…。
とはいえこっちの京都もなんていうか、趣があっていいよなぁ。
(お土産店が並ぶ坂を上りつつ、少年に合わせるように歩いていく)
(どことなく嬉しそうな彼の様子には、こちらも自然とフッと笑みをこぼした)
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月4日
オレの居た世界は発展した地球世界と其処から分離した妖の世界、みたいな感じで分かれてたけど、その地球世界の方の京都は此処とほぼおんなじなんじゃねぇかなぁ。
(足取りが軽い少年は、今日はずっと嬉しくってにこにこしっ放しだ。隣を、舞妓さんたちがしずしずと抜けて行く。その簪が秋の陽射しに煌めくさままで、本物みたいだ)
……あ、そーだ。オレお土産とか自分の物とか買いてぇんだけど、春曲も何かお土産買う?同居人だか同棲相手だか居るんだろ?
(微妙に合っているが微妙に誤情報)
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月4日
妖の世界か…。まぁでも確かに、京都はそういう奴は縁がありそうっていうか…。妖怪や神様も並んでこうして歩いてる事もありえたってことか…。
お土産?別にそれはいいけど…って
(VR空間でも土産物とか買えるんだろうか、という疑問が浮かんだがその後の言葉に思わず反応して)
同棲って表現はやめろ同棲は。同居人は確かにいるけどよ。
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月4日
京都はまだ多くの神々や妖が土地を離れずに残ってるから、なかなかすごい場所だと思うよ。
(実際、表世界から消えることなくずっと京都で神さまをやって居られた方も居たし、ずっと京都で人間に混ざって生きていた妖も居た。きっと、この世界にも居たのではなかろうか。それら全て、消えてしまったけれど)
この空間で土産買うと、通販で届くらしいよ。まあ、どっかの在庫が届くってことなんだろうけど。……? ふたり暮らしで片方異性ならそう呼ぶって聞いたけど。
(違った? と小首を傾げると、ちりん、と鈴の音。悪気はない)
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月4日
言われてみれば此処だけまだ昔ながらの日本の古風な都を保ってるんだもんな…。俺から見てもこう、心休まる感じがするのがなんとなくわかるし。
へぇ、そりゃ便利なもんだな…!なんていうか、お土産選びも最新技術が使われてるといよいよもって現地に行く必要なくなってきそうだ…。
うぐ、まぁ間違っちゃいないが…うちの場合は親戚(勿論嘘)なだけであって、どっちかっていうと家族付き合いみたいなもんだよ、うん。
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月4日
そう言ってくれると、何かオレが嬉しい。
(だって、まるで懐かしい故郷のようなこの世界を好いてくれるなら、故郷も好いてくれるのではないかと思うから)
でもさぁ、やっぱり現地で買うのは別格じゃん? これ!って思った物があとで届くとしても、それってその時手に取って選んだ物とは別物だろ。
……? 親戚……なら違うのか?
(こてんと首が傾く。その辺は、ちょっと理解が微妙。まあ、深い付き合いの親戚とかなら、それも家族カウントなのだろうか)(店頭に並ぶ匂い袋を手に取って、香りを探す。あの方は、確か、)(本当に匂いまで再現されていて、すごい)
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月4日
?そ、そうなのか…。よっぽど故郷思いというか、なんというか…。
(なぜだか嬉しく感じる少年の様子に?と首を傾げつつ)
まぁ、それに関してはそうなんだが…時代の進歩って怖いもんだな。
便利さに慣れてしまうとそういう感覚も消えかけそうになるぜ。
…と、とにかく!そうと決まればいいからお互い土産もん探そうぜ!
(話を遮るようにしてこちらも色々な土産物を見ていく)
(匂い袋、簪、八つ橋…色々吟味していく)
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月4日
春曲はオレの世界を知らねぇけど、此処が好きならオレの世界も好きになってくれるかもなーと思ったからさ。
(この蝶は、神さまの眷属である。つまり、土地を護る者の系譜であり、その土地を人間が大切にして好いてくれるというのは、神さまの御力になることでもある。ので、そういう意味でも嬉しいことだ)
オレもこの世界に来ちまってからワールドハッカーなんかなっちまったからなぁ……世界をハッキングして大体何でも作れるって結構とんでもねぇし、これに慣れちまうと便利さに慣れるレベル通り越してヤバそう。
(ん、と頷いて、土産物へ視線を戻す。やっぱり匂い袋が欲しい。白檀を使った、涼しげな香り。神さまではなく、あの御方の香り。あの御方は、そういう香りがしていた)
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月4日
…ははぁ、なるほどな?
んでもまぁ、いつかはアケノのいた世界での京都も見てみたいもんだよな。こういう景色、都会に住んでたらまず見慣れない景色でもあるし、新鮮なんだよ。
陽樹・春曲 2021年11月4日
世界をまるごとハッキング出来る…うちの同居人もそれに当たるが、こうも簡単に世界一つを変えるなんてそれこそ神様の所業みたいなもんだろ。
なんていうか人の感性を失いそうになりそうだ…。(苦笑い)
(なんてことを言ってるとふとアケノのほうを見て)
…ん、匂い袋か。アケノはそれ買うのか?
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月4日
その時は、地球世界の方じゃなくて妖世界の方を案内出来たら良いんだけどなー。
(きっと、驚かされて慌てたり、風景に感心したり、色んな楽しい反応を見せてくれると思う)
……神さまだって勝手に世界の理を書き換えたりなんかしねぇし、しちゃいけねぇんだよ。本来なら。帰る頃にはこの力捨てられると良いんだけどなぁ……。
(神さまの元に帰る時にこの力を持ったままで居るのは、ちょっと嫌だ。難しい顔をしかけて、ふるふるっと首を振ってなかったことにする。ちりり、と金の小鈴が耳元で音を立てた)
んー……買いたいんだけど、元の世界のとある御方の香りと近いのねぇかなって思って。白檀と何か混ざってたんだけど、……うーん。
(蝶だった頃、その香りを毎日感じていた。ずっと傍らに居たから。だが、離れて2ヶ月半。香りの記憶は曖昧になりがちだ)
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月4日
…できることならあんまり妖怪とかお化けとかが出ない事を祈りたいものなんだがな、俺としては。
(視線を逸らす。未だにこの手の怪異は苦手なのだから、妖だらけの世界とか心が持たなさそうだ)
まぁ…この力は一歩使い方を間違えたら、とんでもない事が起きるのは目に見えてるもんな…。
刻逆がすべて終わる頃には力も消えて、俺も普通の人間に戻るのかね…。(とはいえ、それはまだ先の話だろう)
陽樹・春曲 2021年11月4日
とある御方…(アケノがよく口にする言葉の一つ。おそらくは彼の憧れか、あるいは親族か。とはいえこちらとしても具体的な像を知ってるわけでもないのでうーんと考え)
俺は情報がないから想像でしか言えないけれど…。
自然物の香とかなら、こう何かの花とか…そういう感じのものなんじゃないのか…?
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月4日
あはは、それは無理だなぁ。あの世界の妖たちは人間大好きなひとが多かったし、驚かすのも好きだったから。
(可笑しそうに喉を鳴らして笑いながら、匂い袋を幾つか試してみるものの、これ!とはっきり言えるものはなかなか見当たらない)
ほんとだよ。これ結構ヤバいぞ、だって使い方によっては人の家に出入口勝手に作って不法侵入とかも出来ちまう。
(戻らない方が良いひとも、居るだろうけれど。例えば、お互い共通の友人である彼とか。でも、自分は早く立羽・アケノの魂から離れて、ただの朱蛺蝶として神さまたちの所へ帰りたいのだ)
うん、オレの神さまの大切なひと。……花の薫り……それもある、のかな? あとは白檀に秋の香り……うーん、悩む! とりあえず白檀だけでも買っちゃおうかなぁ。
……あ。春曲は何か決まった?
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月4日
貴重な情報どーもありがとー。
はぁ、それまでには怪異の類に耐性持てるようにしねぇと…。
(明らかにテンション低めの声で)
できることならしっかりと力の制御や使い方がまともな奴に行き渡ってることを願いたいな…。
陽樹・春曲 2021年11月4日
ま、迷うくらいなら一応は買っておくのも手なんじゃないか?
こういう体験ってのも修学旅行じゃなきゃできないしな。
俺は…とりあえず食い物を少しと、あとはこれか。
(片方には京都名物生八つ橋、そしてもう片方には少しお洒落な簪があった)
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月4日
春曲めちゃくちゃテンション下がるじゃん。
(けらけらと笑う声はそれはそれは楽しそうで、悪戯っ子そのもの。悪戯っ子と言うべきか、相手が苦手なのを分かっていて引き込もうとするいじめっ子と言うべきか。なお、別にいじめているつもりはない。親愛である)
ほんっとにな。ちゃんと分別のある奴が力持っててくれると嬉しいんだけど。
(しばらく悩んだものの、結局白檀の薫りの、秋らしい色に紅葉柄の匂い袋を選んだ。それと、簪にも視線が向いた。今は髪が短いが、もし長くなったら使ってみたい)
……じゃあ、これにしよっかな。匂い袋。簪はオレも欲しいなー。春曲のそれは同居人用?
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月4日
(けらけらと笑う少年に対して、はぁ、と小さくため息を溢しつつ)
あぁ、普段から留守にして家に待たせてばかりだし、土産の一つくらい買ってあげないとなって。
…アケノも簪使うのか?
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月5日
春曲やっさしー。つか、その同居人は出掛けたりしねぇの?
(簪を幾つか確認しながら)
今はまだ短いけど、此処にどれだけ居ることになるか分かんねぇし。伸びたら使いたくはあるかなぁ。前髪は切らざるを得ねぇけど、後ろはなるべく切りたくねぇし。
(紅葉。黒い羽根。蝶。金の鈴。彼岸花。見慣れていたそれらのモチーフの簪を、視線がうろうろ)
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月5日
ん?一応出掛けはするからな。つってもなかなかひとり出歩かせてもそれはそれで少し不安はあるが…。
なるほど…結構こうして見るとお前さんにあったデザインもいっぱいあるみたいだしな。
(無効票)
立羽・アケノ 2021年11月5日
随分と過保護なんだな?
(余程幼い子供か何かなのだろうか。とはいえ、そんなに幼い子供に簪なんて買わないだろうし。不思議そうに細い首を傾けると、ちりりとまた鈴が鳴った)
合うと良いけど。オレの髪赤いし、何れが良いか迷う。春曲はそのお土産、似合いそうなの探して選んだ感じ?
(どんなの? と相手の手元を覗き込む)
(無効票)
陽樹・春曲 2021年11月5日
お前はまだ会ってないから知らないけど、あれは今どき珍しいくらいに世間知らずなお嬢なんでな…。
(そう言って家で待っているであろう相方の顔を思い浮かべつつ)
ん、まぁな。参考になるかはわからんが…
(そう言って簪を見せる。複数の青の蜻蛉玉を元に、星をちりばめたような煌びやかな飾りが入った、夜空を思わせるようなデザインだった)
(🍁)
立羽・アケノ 2021年11月5日
……そんなに?
(自分も世間知らずな自覚はあるが、恐らく自分なんぞ遥かに超えているように見受けられた。そんな世間知らずな女の子が親戚って、余程良い家の生まれか何かなのだろうか。流石に、あまり根掘り葉掘り聞くのも下世話だから聞かないけれど)
おー、綺麗、っつーか結構華やかだな。蜻蛉玉も素敵だし。んー……オレどうしよっかなぁ……。
(迷って、視線がうろうろ)(うーーーーーん)
立羽・アケノ 2021年11月5日
(悩みながら簪を決めたら、じゃあ次は何処に行こうか。ふたりであれこれ相談しながら、やがてふたりは甘味を食べに店に消えて行く)(食べ終わったら、まだまだ楽しい修学旅行と買い物は続く)
(🍁)
立羽・アケノ 2021年11月5日
【〆】