【個】金もコネも権力も何もないけど
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
新宿歌舞伎町、某ビルの地下倉庫
薄暗いその部屋の奥には、唸りをあげる発電機
そして、その前に立つのは1人の男
「よお、また会ったな。クソガキ」
#何縫・音乃
小根都・金望(
#エンデ・トロイメライ )
2
何縫・音乃 2021年10月10日
(情報を掴み、ビル内への潜入に成功することができました。
忍び込んだ部屋の奥から聞こえる発電機の音に気づきます。)
あれを制御できればいいのね……あら。
(ですがその前に立つ男の姿には見覚えがありました。)
あら、あなたはいつぞやの……あのときに更正できたのかと思ったのに、残念だわ。
(やれやれ、と肩をすくめます)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
【小根都・金望】
オイオイ、ここにいるだけでそれはヒドイんじゃないのかい?
オレだっていきなり発電機守れとか上に言われて困ってんだよ。
そりゃテメェのことは超嫌いだがな、現実見えてねぇわけじゃねぇ。
この前手も足も出なかったんだ。無闇に抵抗する方が馬鹿、ってもんだろ?
(ヘラヘラと笑うその顔は、以前よりやつれていた)
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
つうわけで、オレは何もしないから。
発電機が目当てなんだろ?好きにしてくれ。オレは逃げるからよ。
(そう言って、発電機の前から離れていく)
何縫・音乃 2021年10月10日
…………。
(訝しがる視線を向けます。お音乃としても、まだ相手を信用するわけにはいかないのです。)
前にも油断させようとして何度も騙されたもの。
はいそうですか、と従うわけにはいかないわ。
……あなた、ここから逃げた後はどうするの?
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
【小根都・金望】
用心深いねぇ、あんたらディアボロスならそんな機械簡単に潰せるだろうに。
……ア゛ン?逃げた後?そんなのしらねぇよ!!
慈悲でもかけようってか?お優しいディアボロス様だことで!
ほら、オレなんかの事よりさっさと目的果たせよ。そのために来たんだろぉ?
(徐々にイライラとした態度が滲み出てきて)
何縫・音乃 2021年10月10日
……はぁ。
(深々と溜め息を漏らします。)
あなた、まだディアボロスがどうとか気にしていたの。
卑屈な性格はまだ治っていないようね。
……まあ、以前みたく取り繕ったりされるよりはマシかしら。
こちらとしても無駄な争いはしたくないから好都合よ。
それじゃ、発電機はこちらで処理するから。
(――と、発電機の方へと歩み寄り)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
今度は説教かぁ?そういうところがムカつくんだよテメェ!!
(罵詈雑言をぶつけながら、一歩、また一歩とその場を離れ)
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
でも……そうだなぁ……
会心してやってもいいぜ……?
(ボケットの中に手を入れて)
テメェが、無事死んでくれたらな?
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
(その瞬間、発電機が爆発した)
何縫・音乃 2021年10月10日
死んでくれたら……? あなた、まさかやっぱり――
(振り向くも時既に遅く、発電機の爆発に呑み込まれる――!!)
(無効票)
何縫・音乃 2021年10月10日
けほっ、けほ……!!
(爆風に吹き飛ばされるがなんとか受け身の姿勢をとりました。
身体へのダメージは最小限となったものの、爆風で視界が遮られています。)
まんまとしてやられたわ――そうだ、彼は。
(周囲を見回します。)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
【小根都・金望】
(爆発の煙に加え、薄暗く遮蔽物の多い倉庫の中。
声や足音は聞こえても姿はもうどこにもなく)
流石はディアボロス様だぜぇ、そう簡単ににはくたばらないよなぁ!
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
そうじゃねぇとつまらねぇ……
テメェが泣き叫び命乞いするのを見ながらブッ殺してやるよぉ!!!
(倉庫内にあらかじめ隠しておいた火炎瓶を手に取り、駆け回りながら投げつける)
何縫・音乃 2021年10月10日
そう……それであなたの肥大化したエゴが満たされるのかしら。
ちっぽけだこと。
(目は既に冷め切って、投げつけられた火炎瓶をかわして男の元へと近寄ります。当然瓶は割れ、倉庫内は炎が燃え移ることでしょう。
布や糸を操るお音乃にとって炎は天敵で相性が悪いです。)
(無効票)
何縫・音乃 2021年10月10日
(そのため、お音乃の思考は“どうやって男を生存させるか”でした。)
――――あなた、自分がやっていること分かってる?
爆発に、火事。しかもこんな密室に近い地下倉庫で。
こんなの一般人なら自殺行為に近いわよ。
……死ぬ気?
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
【小根都・金望】
ハァ!?テメェらのせいでこうなったくせによく言うなぁ、オイ!
もうオレには何もねぇんだよ。コネも権力もスマホぶっ壊れた時にキレちまった。
金もただの紙クズだしよぉ、新円なんぞ出てきても使えねぇし散々だ!
新連ももうボロボロでどうしようもねぇ、テメェらのせいだよなぁ!!
(ベラベラと戯言を並べながら逃げ回る)
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
だから、一緒に死のうや……
お前が死ぬのを見届けて、オレもくたばるからよぉ!
(爆発音と共に倉庫の入り口が塞がれて)
どうだ、もう逃げ道はねぇぞ?
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
(なーんてな?そう簡単にくたばってたまるか、っての)
(こっちの棚の裏に別の入り口がある。テメェはそこで焼け死んでな!)
(そう心の中でほくそ笑み、その隠された入り口へ向かう)
(その間も炎が次々と燃え移り、辺りはあっという間に火の海になっているだろう)
何縫・音乃 2021年10月10日
もはや失うものがない――ある種、無敵って訳ね。
新円を手に入れるなんて、地道に働けばいいじゃない。
簡単に手に入れようとするから良くないのよ。
……こういう組織は、いずれ壊滅されるべきなの。
(無効票)
何縫・音乃 2021年10月10日
(封じられた入口。火の海と化した倉庫内――常人ならば避難を諦めるべき状況でしょう。)
(そして、逃げようとしている男を見て、お音乃は――)
(笑いました。)
(無効票)
何縫・音乃 2021年10月10日
結んだ糸(結果)をほどきましょう。
ちょっと手直しすれば、簡単ですもの。
(炎の中、針をすべらせます。
――――すると、あら不思議。一瞬の出来事でした。
お音乃の手直しは“火事が起こったという結果”をほどいて、元の静かな地下倉庫に戻してしまったのです。)
(視界が鮮明になった途端、お音乃はさらに笑みを深めました。)
――そんなに焦って棚の方へ向かって、どうしたの?
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
【小根都・金望】
(もう少しだ、もう少し……!)
(棚を退けて、扉を抜けて)
(そしてその扉も爆破する!)
(全ては計画通り、そう思っていた)(はずが)
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
(炎の熱さを感じない)
(煙もない。何も燃えていないから)
・・・・・・嘘、だろ?
オイ!まさか、テメェ……!
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
それしかありえねぇ、考えられねぇ、こんな、ワケのわからねぇこと……!!
クソッ、クソックソックソッ!!!
だったら、もう一度燃やせばいいんだろぉ!?
(再び火炎瓶を投げつけようと別に隠しておいた近くの棚へ手を伸ばす)
何縫・音乃 2021年10月10日
ああ、もう。おやめなさい。
(呆れた様子で糸を伸ばし、両手両足を絡め取って身動きを取れなくします。)
あなたも随分と小賢しいのね。
そうやって騙し騙し生きてきたのでしょうけれど、もう通用しないわよ。
……私の目的は済んだわ。おかげさまで、発電機は爆発で破壊されたもの。
でも、あなたがこれから外に出るのは末恐ろしいわね……。
(地下倉庫を見渡して)
拘束したまま、ここへ閉じ込めておくのも手かしら。
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
んぁっ!?……クソッ、クソォ……!
またこれかよ!結局こうなるのかよ!!
(ジタバタともがくが当然動けるはずもなく)
ガキの分際でそんなスゲェ力手に入れてよぉ!
テメェらズルいだよ!!ふざけやがって!!!
(相変わらず、ギャアギャアと喚き散らして)
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
(しかし、最後の言葉を聞いて)
へっ……?このまま……動けないまま……ここへ……?
こんなところでずっと居ろって言うのか?
お、オイ、冗談だよな……?そう言ってくれよ……なっ?
(恐怖が湧き上がる。きっと本当に出来るのだろうと。これまでの経験からそれを実感して)
何縫・音乃 2021年10月10日
そう?
前にも話したけれど、あなたがディアボロスじゃなくて本当によかったと思うわ。
そんなに権力が恋しい? そんなにお金が恋しい?
……世界にはもっと、大事なものが沢山あるはずなのにね。
(目先の利益に溺れた男を見下ろし、お音乃は呆れた様子で呟きます。)
(無効票)
何縫・音乃 2021年10月10日
さあ、どうかしら。
あなたがちゃんと改心するというのなら糸を解いてもかまわないのだけれど……。
あなたのことだから、いざほどいてもまた悪事を働きそうなのよね。
ただでさえ人口の少ない新宿島の治安が悪くなるのなんて、私も防ぎたいから……ご愁傷様ね……。
(申し訳無さそうにまつ毛を伏せて、悲しげに笑ってみせます。)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
【小根都・金望】
大事なモノだぁ?愛か?友情か?信頼か?
それもこれもぜーんぶ金とコネと権力でどうとでもなるんだよ!
悪いか!ああそうだよ悪いと思ったことも昔はあったさ!!
でもそれしかオレには無いし知らねぇんだよ!
あるモン使って何が悪いってんだよぉ……!
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
改心……?へへっ、そうだな……出来る気がしねぇや……
(暴れ疲れたのか、急に抵抗をやめて)
好きにしろよ。このまま放置するなり、ここでブッ殺すなりな。
なんかもう、どうでもよくなっちまった……
何縫・音乃 2021年10月10日
…………。
(男の声を全て聞き届けたお音乃は、暫しの沈黙の後、男へと歩み寄ります。
そのまま男と同じ視線まで腰を下ろして――、)
(無効票)
何縫・音乃 2021年10月10日
(片手を、自分の両手で包み込むように握りました。)
(演出継続)
何縫・音乃 2021年10月10日
何も無いなら、そこから自分の力で取り戻せばいいのよ。
新しいものも、これから見つければいいのよ。
なんでも手に入っていそうに見えるディアボロスだって、失ったものだってあるの。
私は、何度もあなたに騙されたわ。
けれど何も無い今、もう一度あなたを信じてみたい。
お金やコネや権力から解放されたあなたが生きている姿をいつか見たい――だなんて、駄目、かしら。
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
【小根都・金望】
……へっ?
(目が合って、手を握られて)
(わけが分からなくて、困惑して)
(無効票)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
本気で、言ってんのか?
オレはこんなヤツだぞ?それはあんたが1番分かってる筈だ。
それなのに……信じるって言うのか……?
何縫・音乃 2021年10月10日
ふふっ、そうねえ……たしかにあなたは最初からどうしようもないくらい悪党だったけれど。
お金だとか以外の価値を知らずに死んだり、これからの人生を歩むだなんて勿体ないと思っただけよ。
――嗚呼、ちゃんと罪は償ってもらうけれどね?
(にっこり、笑ってみせます。)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
【小根都・金望】
へへっ……お優しいねぇ、あんたは。
生まれて初めて心の底からそう思ったかもしれねぇ。
ああ、償えるかは、わかんねぇけどな。それしかねぇなら、そうするさ。
(演出継続)
エンデ・トロイメライ 2021年10月10日
それと……最後に、一つ。
あんたの名前、聞かせてくれねぇか?
何縫・音乃 2021年10月10日
――――音乃。何縫・音乃。
ただの仕立屋さんよ。
さ、行きましょ。
……金望さん、あなたにも見つかるといいわね。お金だとか以上の価値があるものが。
(そう笑っては、共に地下倉庫を後にするのでした。一般人の悪人の始末は、これから駆けつける警察が処理してくれることでしょう。)
(それでも、男の改心をお音乃は信じ続けるのでした。リターナーとして生きることができた衝動である、慈愛の心を以って――。)