【宿縁邂逅】妖異『伊佐々王』
眞守・天彩 5月3日18時
「伊佐々王が来るぞ!」
パラドクストレインから降りて今しばらく。そんな声を耳にしてくろきつねは駆けた。
予兆も何もない敵だという。
探すのにはひどく手間がかかった。
くろきつねは知らないが、それはそうだろう。あれは周囲に人が居なければなにも起こらない妖異である。
ひとたび人里に現れれば、状況は一転、災禍に変わるが。
「伊佐々王が来るぞ!」
そんな言の葉を耳にしたら、影を見る前にお逃げなさい。
そんな言い伝えなど、くろきつねは知らないし、知ったとしても看過しない。
腰に下げたランプから、大鎌の柄を引き出して駆ける。
あれを殺さなければいけない。たとえなにも解決しなくとも、あれが存在し続ける限り殺しに行く。
巨躯の鹿の影を踏むように、大鎌を構えて対峙した。手に持つ大鎌が光を放つ。パラドクスの力が満ちた。
…パラドクス。
正しそうな前提と、妥当に思える推論から、受け入れがたい結論が得られる事。一見矛盾しているように見えるが実は真実である主張や状況のこと。逆説。
ディアボロスの能力にこの名前を当てた者は性格が悪いと思う。
歴史を改竄したクロノヴェーダに、歴史を改竄して取り戻そうとするディアボロスが、矛盾しているようじゃないか。
――――そうだとしても、俺は止めない。
=====
ダイスを用いた宿縁邂逅のスレッドレイド戦。
どなたでも、何人でも、動けるまで。くろきつねは行動不能になるまで止まりません。
【ルール】
◆敵:妖異『伊佐々王』 設定▷
https://writening.net/page?f74JFf
・回避値:90(「妨害」を受けない限りは固定)
・攻撃行動:PCから3回攻撃行動を受けた場合、攻撃。対象は攻撃行動をして来た対象をダイスでランダムに選択。
・HP【??】
・HPの開示、状況によって行動変容あり。変容時はメッセージでお知らせ
◆参加者行動選択
・攻撃(ダイス目が宿敵の回避値上回ったら一撃)
・支援(次に攻撃するPCのダイス目に+20。累積可能。)
・妨害(宿敵の攻撃行動まで、宿敵の回避値を−10。累積可能。)
・回復(宣言したPCのHPを+2、ゾロ目の場合は+3)
◆参加者
・HP【5】、【0】になった時点で行動不能
・連続行動はできない(敵・PCの行動が1度が挟まれば同日行動可能)
・攻撃ができるPCは「この場に居るPC」のみ。支援・妨害・回復はこの場にいないPCでも可能。
1
眞守・天彩 5月12日23時
(大鹿の脚が跳ねる──ごぷり──その闇が現れるのが、2度目だったからだろう──ごぷり。
深淵の色をした闇。陽光に関係なく周囲を染める色。1度目、それに捉えられたことを覚えているのだろう、地に脚を着けぬよう、跳ねるように大鹿が動く。
──ごぷり。
闇がぐわ、と喰らいつくかのように伸びた。呼ばれた声に、送られた言葉に応えるように、大鹿の脚へ。
それは魂まで侵食せしりと蝕む呪。ダァン!と大鹿が地駄を踏むように脚を鳴らすが、闇の支配域は早々外れそうになかった)
【妨害:藤白・叶。伊佐々王の回避値90→80(伊佐々王の次回攻撃時まで継続)】
眞守・天彩 5月12日23時
【攻撃】
(ヒュッ、と息を飲んだ。自分が怪我をするのは当たり前だ、痛い、苦しい、辛い、でも自分のせいだからいい。
──じゃあ、付いて来てくれた人が怪我をするのは?……、……かんがえてなかった。
俺より強いから、きっと大丈夫。期待と信頼と楽観が混じった感情だけで、いっしょに来て、と頼んだ。考えなかったツケが今そこにある)
(口の中が乾いて張り付くようだ。叫び出して追い縋ってしまいたかった。でも今そうしたら、きっと、…今はするのはそれじゃないだろ。って言うんだろうな。
逡巡は数拍。大鹿の目はこちらを向いていない。再び縛られた脚。
──することはひとつだ。大鎌を強く握る)
眞守・天彩 5月12日23時
【判定】80>70……回避。
(袈裟斬りするかのように大鎌を振る。ずっと狙っているのは頭と首だ。大きな体躯に数時間対応出来るとも思えない。急所を狙え。言われたのはいつの日だったか。
先ほど斬りつけた傷口を狙う。…捉えられそうだ、と思ったその時、ぐるんと大鹿の頭がこちらを向いた。)
(息を飲むが方向を変える余地も余裕もない。そのまま振り抜くが、大鹿はこちらへ向きを変えるかのように直進して避けられてしまった。
…それでも、先程蹴られたあなたから、目線が外れてよかった、と戦場の最中安堵する。)
十七夜・華子 5月12日23時
【支援】
(そこに彼女は居ない)
(それどころか、きみがどこにいるかも知らないまま天使は日常を謳歌する)
(平穏の最中、ふとした瞬間)
(大丈夫かな、と。元気かな、と空を見上げる)
(遠くても、虹の彼方まできみの無事を願っているよ)
眞守・天彩 5月15日11時
(ちりん。と音がした。みどりの加護の残滓。空を飛ぶ綿毛の蒲公英。キラキラ光る硝子の翼。きみの目は綿毛じゃなくて春咲く黄色の花を思い出す。明るい色が、見つけるとなんだかうれしくなる。
いってきますの言葉。終わった後にきっと言ってくれるおかえりの言葉。
きっと笑って。
きみが笑うのがあたりまえになった日々が、俺は時々、泣きたくなるほどうれしい。…きみの前で本当に泣いたりしないから、内緒だよ。)
【支援:十七夜・華子。次に攻撃するPCのダイス目に+20】
眞守・天彩 5月15日12時
【攻撃】ダイス目+20
(大鹿は未だ闇色に四肢を絡め取られている。動けるとはいえ、最初の時より動きはよほど鈍い。
夜よりもいと深き闇が、怖いどころか心強く感じるのは、こうして手助けしてくれるからだろうか。)
──『空を飛びたいんだ、方法を教えてくれないかな』
(もう一度きみに似た隣人にお願いする。ふわりと綿毛が空を流れる。)
「そう?うん、いいよ。いこっか」
(ちりん、ちりりん、と涼やかな音とともに、導かれるように身体が浮いた。トンッ、と宙を蹴る。そのまま空を駆け上がっていく。大鹿に向かって。)
眞守・天彩 5月16日21時
【判定】80>68+20……命中!
(大鎌の半透明の刃が、硝子の粒子をまとって煌々と光る。
空を蹴る。まるで足場があるかのように駆け上がっていく。大鹿の頭上ではなく、今は真正面から向かっていった。
大鹿がダァン!と跳ぶように頭を跳ね上げるのを、スレスレのところで交わす。これもまた、幾度も見た動きだ。
狙うは首。幾度も交わされながらもずっと同じ位置を斬りつけている。
妖異は生き物ではないかもしれないけれど、それでも血を流すのだから、急所は同じだと思って。)
────────────!!
(確かな手応え。大鹿の断末魔のような叫び。噴き上げるような血の中、……血塗れの目が、光った)
伊佐々王【HP:1】
眞守・天彩 5月16日21時
【伊佐々王:このあと消ゆることなかれ/範囲:戦場攻撃】
(伊佐々王の首から流れる血飛沫は止まらない。建造物よりも大きな体躯を持つ大鹿から流れる血は、まるで雨のようだった。
べたつく血が、赤から黒へと変わっていく。酸化としてはあまりにも早く、大地を黒へ染め上げる様は…まるで呪のようだった。
血塗れの目が同じ血色の輝いていた。
血塗れの角がバチリ、と光を孕むように瞬く。
ダン、ダン、ダン、と血を流す大鹿がそれを感じさせないほどに力強く足音を立てる。)
(血塗れの角が瞬く。呼応するかのように血で染まった大地もバチバチと黒い光を孕み────黒い雷が戦場全てに落ちた。まるで災いのようだった)
【攻撃】
対象/戦場内にいるPC4人全員(眞守・天彩、朔・冥夜、藤白・叶、茜來・雪璃)
ダメージ:3。回避行動可能。
回避成功:伊佐々王の出目<PCの出目の場合
眞守・天彩 5月16日21時
【眞守・天彩:回避行動】
眞守・天彩 5月16日21時
100>44……回避失敗。
(光を孕んでいく角を一番間近で見ていた。あれは危ういものだ、というのは肌ですぐに察せた。身を守ろうと大鎌を構え、……どうやって?という絶望に似たものを感じる。
視界の限り、空と大地が、黒い光で満ち溢れようとしていた。
────ダァン!!と大鹿の足踏みにも似た落雷の音が響いて、身体に衝撃が走った)
眞守・天彩【HP:5→2】
藤白・叶 5月16日23時
【回避行動】(一撃が大鹿へと届き笑みを深めたが状況は即座に変わり。警戒体勢をとろうとして──)
朔・冥夜 5月17日16時
(大鹿に蹴られて吹き飛んだ身体を受け身を取ろうと地に突き刺した刀を支えにするが、強い衝撃にくらくらと視界が霞む。身体中が軋んで痛む、即座に態勢を整えられない不甲斐なさに――くそ、と悪態をつく間もなく次に動き出す地鳴りの足音。バリバリと弾ける音と共に呪いのような黒い塊、雷が容赦なく落ちるのを視界に留める)
朔・冥夜 5月17日16時
【回避行動】動け、――動け、動けよ……!(儘ならない身体と喘鳴と共に黒狐を探す。仲間を探す。どうせ無様に当たるならば誰かの盾に為るほうが余程良い。)
茜來・雪璃 5月17日17時
【回避行動】
よし、当たっ……っ!(大鎌が首を捕らえたのを視認。こちらの手が届かない訳ではない。このまま畳み掛ければ…なんて考えは甘かったと知る)
反則だろ…それはっ!(手負いの獣の地団駄、血塗れの角に呼応する異常な色彩の落雷。視て解る。一瞬の判断の遅れが命取りになる、)そんなの…わかってるっ!!(それを理解していてもなお、無理矢理に味方の気配を探り展開するは神樹の盾)
……間に合えっ!
(間に合わずとも、少しでも緩衝材になれと祈り、願う)
奈丹樫・ねむれす 5月18日08時
【回復⇨天彩】(祈りを、祝福を。持ちうる力のありったけを込めてただ、願う。)
──帰ってきてね、天彩ちゃん。また一緒に庭でお話、しよう?
(共に立つ人々と同じ様にあれないのは、歯がゆいけれど。それでも、届くのならばせめて。)(送り込むのは、夜に連なる眷属。星の煌めきを纏う夜色の狼が、きっと君を癒しに走るだろう。)
眞守・天彩 5月18日22時
【藤白・叶:回避行動】100>23……回避失敗。
(空が蠢いていた。さながら天に祈り降り注ぐ光にも似ていた。似ているのは地を焼く光というだけで、それはディアボロスを焼き尽くそうと落ちてくる黒雷だったけれど。
あなたは戦乱の中には居なかったかもしれない。あなたは闇へと言葉を送り、天へ祈ることで奇跡を起こせるのだから、視界に入れば事足りる。
けれど、身を硬くしたあなたにも落ちた。
…視界全てを覆い尽くし落ちてきたのは、禍々しい黒雷も同様であったから。)
藤白・叶【HP:5→2】
眞守・天彩 5月18日22時
【朔・冥夜:回避行動】100>57……回避失敗。
(体高だけであなたの2倍以上ある大鹿の蹴りは苛烈だ。遠くに蹴り飛ばされるのも道理であり、その痛みが続くのも道理だろう。
あなたが体勢を整えるより早く、黒雷が迫りきていた。
ヒュゥと笛のように喉が鳴る。動けと念じた足が歩を進める。前を向く先に、大鹿の姿とその頭上を“飛翔”で留まるくろきつねの姿が見える。
――辿り着く前に、手が届く前に、ダァン!と黒雷があなたに落ちた。)
朔・冥夜【HP:4→1】
眞守・天彩 5月18日23時
【茜來・雪璃:回避行動】100>62……回避失敗。
(響く黒雷の音。戦場一面に広がる光景。それが自身に降り注ぐと理解した上で、あなたの手から展開された盾。
刹那の判断。けれど無意識ではなく、覚悟の上での判断だ。神世の樹由来の盾は、あなたではなく、戦場で戦う他者のところへ。愚かだと誰が笑おうか。
事実、誰1人として新宿の海へ流れることはなかった。
…他者を優先して自身に盾を展開せず、黒雷を生身で受けたあなたが新宿の海に辿り着かなかったのは、ただ、幸運だった故かもしれないけれど。)
茜來・雪璃【HP:5→2】
眞守・天彩 5月18日23時
【回復】
(はじめに、掌を合わせたくなるような存在感のある、盾が見えた。一度受けた黒雷は身を焼いた。けれど2度目以降がないのは、この盾のおかげだろう。
次に、こちらに向かい手を伸ばす人の姿が見えた。どう見ても自分より状態が悪そうで、走らなくていいと叫びたくなった。
けれど声が出ない。雷を受けたのは一度きりなのに、ジクジクと蝕むように身体が痛む。【飛翔】を維持できなくて地に落ちてしまいそうだった)
(――ふわり、と何かに包まれて目を剥く。今まで居ただろうか、気付かなかった。それに、どうしてだろう、…戦場で遭うのに、これが危ういものだと思えないのは。
夜色の毛皮に灯る星の色は、なんだか見覚えがあるような気がして、つい気を許してしまった。
星屑、ひとつ。ふたつ。みっつ。煌めくその光に、いつしか身体は楽になった)
眞守・天彩【HP:2→4】
眞守・天彩 5月18日23時
【攻撃】
(未だに地響きのような黒雷は続いている。またいつ貫かれてもおかしくなく、…それは、自分以外の誰かにも類は及ぶだろう。
大鹿の一番近くに居るのは自分だ。黒雷の起点は、おそらく、あの角。
…致命傷にならずとも、せめて、止められれば…!
消えかけの【飛翔】の効果をもうちょっとだけ持ってくれ!と祈りながら、空を駆けて大鹿に迫る)
眞守・天彩 5月18日23時
【判定】90<95……直撃!
(狙うは首ではなく、角。もしかしたら首を狙えば落とせたのかもしれないが、そんなことを考える余地はなかった。
縛る闇と降る光を、焔纏う剣技を、神樹の盾を、与えてくれた人達にこれ以上の怪我がないように。戦場に置いては甘い考えだとしても、それを捨てることは出来なかった。
それを捨てると、…新宿の海に2度と流れつけない気がするから。超えてはいけない一線だと、頭ではなく肌で感じていた。)
(大鎌を振るう。
バキッ──!と鈍い音がした。細工物めいた大鎌の刃が、黒雷を纏う角を刈り取った音だった)
…………。
(大鹿は叫びどころか、鳴き声ひとつ上げなかった。ただ、血塗れの目が、こちらを見た)
【伊佐々王:このあと消ゆることなかれ/発動停止。以降、条件を満たしても発動しない】
眞守・天彩 5月18日23時
【伊佐々王:攻撃】
・対象/攻撃行動したPC→眞守・天彩(PC1人のみなのでダイスロールなし)
(血塗れの目には狂気はなかった。怒りもなかった。執着もなかった。
ただそうあれかし。と定められているかのように、頭を下げ、くろきつねに向かって突進する。
いっそ機械めいて見えるほどの感情の見えない動作。
否、ひとつだけ見えた。
「必ず殺してやる」という意思は、見えた。
それがこうして死地に立っているからなのか、ただ目の前にいるからなのか、くろきつねには考えが及ばなかった。考えずともいいと思った。)
(――――お前を殺すのは、俺だ。お前へ思うことはそれだけでいい。)
(腹にひと突き。飛ばされそうになる身体を、【飛翔】で飛ぶことで堪える。相手の攻勢の後、今が好機だ)
眞守・天彩【HP:4→3】
伊佐々王【HP:1】
奈丹樫・ねむれす 5月19日21時
【支援】(本当の、心の内を何にも包まず告げてしまうなら)(きっと 君を止める言葉しか出てこない)(やめよう だってこんなに傷ついて いたいよ きみが、かけてしまう)(でも、例えそれを告げたって、君が止まれないのも知ってしまっているから)
──護り咲き、導いて。
(少しでも傷のない様に。苦しまない様に。痛まないように。)(帰ってきて。かえっておいで。きみのこと、たくさんの人が待ってるのよ)(その想いが導となるよう、柔い月明かりをふらせるの)
藤白・叶 5月20日23時
【妨害】
(黒雷に貫かれ痛みの伴う体を無理に動かす)
(人らしく振る舞う思考は真っ先に捨てた。戦場を見渡す顔に笑みはない。今成すべきは状況把握)
(全員被弾、うち大鹿に蹴られた男は限界寸前。盾を放った女も自分と同等。少年は――光を受けて、空を駆けた。大鹿の角が折れ、少年へ殺意を向けた。ならば)
――深淵に蠢く闇、我が声に応えなさい。
(戒めを解いた敵へ、呪いを贈ろう)
眞守・天彩 5月25日18時
(黒雷が落ちなくなっても、世界はどこか黒かった。
今にも雨が降りそうな暗雲。赤から黒に変わった血飛沫が染め切った大地。色彩というものが塗りつぶされたような光景の中、淡い光が道を導くかのように照らす。
太陽のように眩くない、けれど暗い道を灯すような月明かり。花開くように咲いたその光が示す先を踏み出す。
…この光が、帰り道まで示してくれるならいいのに。戦場の最中なのに、頭の隅でそんなことを思ってしまった)
【支援:奈丹樫・ねむれす。次に攻撃するPCのダイス目に+20】
眞守・天彩 5月25日18時
(声に応えて呼び出された闇がごぷり、と湧き出す。闇が大鹿を絡めとるのは、数えて3度目。
抵抗したが2度捉えられたその闇を、もう大鹿は抵抗することがなかった。鹿の配下を産み出し、黒雷を誘引する血溜まり。それらの現象を引き起こさず、流れ出る血は大鹿の強化に使われていた。
費やされた血の強化は早々縛れるものではない、けれど、――湧き出す闇が、その身を捉える。その身に、呪いを。)
【妨害:藤白・叶。伊佐々王の回避値90→80(伊佐々王の次回攻撃時まで継続)】
眞守・天彩 5月25日19時
【攻撃】ダイス目+20
(空中に足場を得るように、ぐっと踏み締めた。崩れていく硝子のような粒子が目の端に見える。
もう一度【飛翔】を使わないともう飛べないだろう。でも今、力を借りたいのは、空翔ける綿蒲公英じゃなくて、)
──『力が欲しい、目の前の敵を殺せる力が…!』
(力を貸してとお願いする熱量ではない。燃えたぎるような殺意を抱いて、欲しいと乞う。他のみどりの隣人なら、断られてしまうかもしれない。)
「いいよ、あまいろ。なんどでも、いっしょにふるおう。」
(目の前に咲いた花は目の冴えるような紅なのに、暮れ泥む白銀を思い出す。この花の声は、凛としているのに、どこか柔らかい。懐に入れたあなたに甘い、あなたの声に似ている。)
(大鎌の刃が赫く染まる。先程より濃い赫。焔を纏う。柔らかい声の後に、鬼が嗤う。)
眞守・天彩 5月25日19時
【判定】80<41+20……回避
(大鹿のひと突き。吹き飛ばされるのを耐え、足場を作っての反転。身体を回すように大鎌の柄を振る。
ここを斬れば道は拓かれる、と導くような光。今度こそ決して逃しはないと大鹿を捉える闇。負荷が強い故に何度も呼べない、紅椿の花の隣人。
赫く染まる大鎌はそう何度も使えない。けれど好機だ、相手も弱っている、あと一撃でいい、急所に当たれ!
ザン!と刃が触れる感触。捉えた!?いや、掠めただけで、決定打には程遠い――)
……っ、くそっ!!(大鹿の背を滑るようにして体勢を整え、頭に向かって駆ける。当たらなかったのが止まる理由には、くろきつねにはならない)
白尾・真狐 5月30日21時
【妨害】
お手伝いを求める声あるところ僕もあーり!!
あと一押しだね!やっちゃえやっちゃえー!!
(ピューンと【飛翔】で空からドーンと登場!)
さあさあ、とどめの一撃やっちゃいなー♪
(空から放たれる多数のドローンの一斉射撃)
(有効打には程遠いが行動を鈍らせる程度の効果はあるかも!)
奈丹樫・ねむれす 5月30日21時
【支援】(後少し、もう少し)(あなたの手だけじゃ足りないのなら、どうか)
──夜を纏いて、駆け抜けよ。
(駆ける足が間に合うように。伸ばす手が届くように)(祈りしか積み上げられない悔しさを、僅かでもあなたへの支えに変えられるよう願って)
藤白・叶 5月30日21時
【支援】(黒い狐の少年の一撃が外れた。次の一手を打たねばならない)
(妨害か、回復か、それとも。戦場に立つ者達に余裕は多く残されていない。可能な限り効率的な一手を、)
……祈りましょう。どうか彼に祝福を。
(選択したのは少年の背を押すこと。闇へと向けていた意識を最前線にて戦う少年へ移し、天からの祝福を願う言葉を紡いだ)
茜來・雪璃 5月31日00時
【妨害】
……。(黒雷はおさまった。己が身を焼き、今この瞬間も痺れと頭に響く耳鳴りを残して)
…っ……(耳鳴りの向こう、未だぶつかり合う音が聴こえる気がする。視線を上げれば大鎌を振るう友の姿が映る。このまま呆けている暇は、無い。彼がまだ諦めていないのなら、最後までその駆ける道を作り上げろ…!)
…余所見してんな!!(鞘を支えに勢いで立ち上がる。ふわり、ゆらり、周囲で揺らいでいた紫焔蝶が花咲み始め)
『刻を喰らい、華喰らう。廻り還り、此処に咲く』
(華焔を喰らい、その巨体へ喰らいつく。友から意識を此方へ引き寄せる一手になれ、と紫焔纏う刃を一閃した)
灯楼・弐珀 5月31日02時
【支援】
……さて、ギリギリですが、どうやら間に合いましたね。
(いつの間に来たのだろうか、彼は何処からかともなく、この場へとやってきていた、…風の噂を頼りに来たのだろう。その翼も角も、既に戦闘態勢の《Διάβολος》の形態だ。)
―――天彩くんにとって、大事な事であるというのならば、出し惜しみは無しです。とっておき、使いましょうか。
(『……絵描きもまた世話にはなっておったが故、な』)
『「さぁ、帯びた熱は力に変わり、注いだ命は此処に芽吹く―――意志ある芽吹きよ、舞え、…《Φαινόμενο βλάστησης》。」』
(二重に聞こえる詠唱と共に、紡ぐ力は具現化。 そして、手元から取り出した絵に描かれている風景は、花畑。その絵からあふれ出すは、溢れんばかりの花吹雪。)
(其れは大鹿の周りを舞う、時に援護する様に、注意を引くように。」有効打とはいかずとも、意思芽吹いた花吹雪は、君達の一助になる筈だ。)
朔・冥夜 5月31日08時
【妨害】
(黒雷に撃たれ霞んだ景色に、確かに届いた燃え滾る紅焔、彼が力が欲しい、と自分に訴えたあの時よりずっとずっと強く彼に宿り紅椿は咲いている)
(ならば、)
(痺れた指先を無視して月鱗を握りもう一度、灯す焔の刃が舞い上がる。俺が指南した唯一の友へ見せられる凡てを。大鹿を薙ぎ払うような一閃)
約束しただろう、何度でも共にと。
――いけ、あまいろ、
「今」のお前なら、もう大丈夫だ。
(とん、と背を押し送り出す。最後に教えてやれる大事なこと)
眞守・天彩 6月1日22時
(ブロロロロ…!と機械音がする。大鹿の妖異が居るような時代には似つかわしくない音だった。人類の叡智。知識を繋ぎ、積み重ねられた技術の力。
…そして、新たなディアボロスが登場するだけの時間を、稼ぐこともできたのかもしれない。
バラバラバラバラ!と高らかにドローン達が射撃を行う。血塗れの大鹿の足を止めるべく。虚な顔ではあったが、どこか煩わしそうに身を震わせた)
【妨害:白尾・真狐。伊佐々王の回避値90→80(伊佐々王の次回攻撃時まで継続)】
眞守・天彩 6月1日23時
(甘い香りがした。一夜だけ咲く花の大輪の芳香。先程からずっと漂うふわりと甘い香りに、手を引かれるような心地になる。
「自分を、大事にしてね。」
…ちゃんと覚えてるんだけど、どうにも上手く出来なくて申し訳ないな。やっぱり、思ってくれたみたいには出来ないや。
でも、「お話しはひとりじゃ出来ないんだから。」そうだね、俺もそう思うよ。…帰って、あなたとまたお話したいな)
【支援:奈丹樫・ねむれす。次に攻撃するPCのダイス目に+20】
眞守・天彩 6月1日23時
(身体に纏うかのように、そこに光があった。くろきつねが瞬く。痛む身体が楽になるようだった。その光は、先程、空から落ちた冴え冴えとした光と似ていた。
ディアボロスには落ちなかったけれど、敵に落ちる様は苛烈な程で、どこか怖さを覚えるほどの鋭さがあった。誰の行使だろうか。顔は浮かばないのに…天蓋のように空との間で咲く、藤の花が思い浮かぶ。まさか。分からない。でも、…力を貸してくれることが、ただただ心強い。)
【支援:藤白・叶。次に攻撃するPCのダイス目に+20(累計:+40)】
眞守・天彩 6月1日23時
今
(…花吹雪かと思った。
紫焔の蝶の群れだと気付くまで数瞬かかってしまい、ここが戦場でなければ幻想的な光景にそのまま目を奪われてしまったかもしれない。
華やかな紫の炎を纏う蝶の群。その動きは、明確に大鹿を捉えようと向かっていた。助力だ、とすぐに気付く。そして誰が送ってくれたかも。
ひらひら飛び回る蝶は、華やかなあなたの周りに飛んでいるものと同じだと気付く。その事実を噛み締めながら、大鎌の柄を握った)
【妨害:茜來・雪璃。伊佐々王の回避値80→70(伊佐々王の次回攻撃時まで継続】
眞守・天彩 6月1日23時
(花だ。花吹雪。先程の蝶とは違い、今度こそ花だった。
けれど、今まであったどの事象とも風情が違う。──この力の行使を、知ってる。と感じて目を瞠った。
まさか。何も言わなかった。ここに来るはずが、…知ったらふらっと来そう。そんなことを思ってしまって、ふ、と息が漏れる。こんな時なのに笑ってしまった。だって、あまりにもあなたらしくて。
…熱量の使いすぎて倒れそう、だなんて、心配してあげる余裕などはなかったけれど。頭の端で、会いたいな、と思った。)
【支援:灯楼・弐珀。次に攻撃するPCのダイス目に+20(累計:+60)】
眞守・天彩 6月1日23時
(大鎌のに灯った赫い焔は、今にも離れてしまいそうだった。それもそうだろう。一撃に賭けることで最高出力を出している。
一撃を外してしまったのだから、また呼ばなければ力は行使できまい。想像しろ、思い出せ、投影しろ。そうしてやっと、形になる。
逸り、焦る気持ちで詠唱しようとして――目の端で、赫い焔と白銀が見える。幻想ではなく、現実で振るわれる一閃。
誰でもない、あなたのものだ。決定打にはならずとも、大鹿の足を留めた一撃。…あの一撃を、思い浮かべる。)
(うん、…行こう)
【妨害:朔・冥夜。伊佐々王の回避値70→60(伊佐々王の次回攻撃時まで継続)】
眞守・天彩 6月1日23時
【攻撃】ダイス目+60
(大鹿から攻撃を3度受けた。身体は決して万全とは言えないはずだ。けれど、今までにないほどに身体が軽かった。
甘い芳香に手を引かれ、光を身に纏い、花吹雪が背を押す。
一斉射撃は止まらず、紫焔の蝶は飛び交い、大鹿の脚は止まった。その脚元では赫い焔と白銀が見える)
『――力が欲しい、目の前の敵を殺せる力が!!』
(何度でも共にという、言葉に沿うように。
俺は、殺しきるまで振るおう。
この一撃が最後の一撃だという気勢を持って、何度でも。)
眞守・天彩 6月1日23時
【判定】60<75+60…直撃!
(大鹿の背を走る。様々な妨害で足取りを止められた背は、思いの外走りやすかった。支援によって身体が軽いのも大きいだろう。
飛翔は今は扱えないが、足に力を込めて飛び上がる。大鎌の赫い刃が燃え上がるように焔を増した。
頸筋。幾度も幾度も狙って斬りつけ続けた急所。
今も傷口から溢れるように血が流れ出ているが、失血で早々死ぬとも思えない。ずっと、狙っていたのは──。
振り下ろした刃が、ズブリ、と傷口から深く深く大鹿の身に突き刺さる。
それは椿の花の終わりの如く。
──大鹿の怪異の首が、ごとりと落ちた。物言わぬ骸となった目は、ただただ虚空を見つめて、意思は欠片も見てとれない)
…っ!やっ…た、……殺して、やったぞ、伊佐々王────!
眞守・天彩 6月1日23時
叫ぶように勝鬨をあげる。本懐を遂げた、といううれしさと高揚感。そして、なにより、肌感覚で分かった。
(――“俺”の未来が変わった)
別世界の俺。俺であって俺ではないきみ。幻想煌めく世界で、平和に過ごしていたきみ。
なんとなく感じていた。きみは過去の人ではない。捻れた未来。矛盾した世界線。でも確かに存在していた。未来で。
未来であるなら、俺がきみの世界を壊したクロノヴェーダを殺したら。
きみも、きみの家族も、きみの世界も壊れないんじゃないかって。あの日悔いと憎しみのまま叫んだきみは、いなかったことになるんじゃないかって、思ったんだ。
それが刻逆の日、呆然と自分の居場所が壊れて新宿が島になっていくのを見ていた俺に、力を託してくれたきみ。感謝してる。ありがとう。きみの気持ちは痛いほどに分かる。俺じゃないけど確かに重なるきみ。
眞守・天彩 6月1日23時
きみが居なかったら、きみが悔いと憎しみを託さなかったら、平和に奇跡も魔法も知らずに育った俺は、「殺してやる」とクロノヴェーダにぶつけることが出来ず、きっと膿んでしまっただろう。
でもそんな悔いも、憎しみも、無ければ一番いいんだ。
…俺が、俺にはもう言えない望みを、今度は俺がきみに託したい。
まだ定まらない未来。それでも、この事象で大きく変わったように思える。きみに関わることだから、未来視なんて出来ないけど、そう感じた。
うれしい、よかった、ああやっと報われた。そう思うと同時に、どこか空虚があった。
…この感覚を、なんと言えばいいんだろうか。
眞守・天彩 6月1日23時
ボタボタと溢れた涙が、どんな感情から溢れたのかわからない。ずっと泣いてはいけないと思っていた。泣いてしまったら、もう二度と走り出せなさそうで。
湧いてくるように涙が溢れる。ずっと抱いていた怒りと殺意は、炎のようだと思ったのに、今は海みたいだった。
海。果てのない砂辺の波打ち際を歩いているような心地がする。
押し寄せる感情に足を取られそうになって、飲まれる前に引いていく。
歩く一歩ごとに足が沈んで、砂が足の指の間に入り込み、寄せる波に足首が濡れる。
冷たい怒りと殺意と喪失感が足元を濡らすたび、はっとしたような心地になる。
大鹿を殺した!死んでしまった。もういない。これからどうすればいい?
殺してやる。何を?クロノヴェーダを。いつ終わる?世界を救うまで。救ったら、終わる?
寄せては引いていく波に翻弄されるように、心が揺れて、みたくなかったものが段々と見えてくる。
眞守・天彩 6月1日23時
ああ、俺もクロノヴェーダと同じだ。
歴史を改竄したい。
その為に敵を殺した。
本懐があるからとずっと目を逸らしていた現実。
なぁ、これは大鹿の妖異だったけれど、目の前の敵が人だとしても、殺せただろう?
――うん、殺した。
竜の花嫁が嫌いだ。クロノヴェーダに与する人類が嫌いだ。殺さないで救ってやれという時先案内人を甘いと思う。
だってあれはもうクロノヴェーダ側の人類で敵だと断じて殺して仕舞えばいいのに。それを悪いと思わない。…もう思えない。
それは現代地球の日本でなら、とても異常だ。人を殺すのは罪で、人を傷つけるのも罪で、正当な理由と大義名分があったとしても、暴力が咎められる法律と倫理がある世界。
手を出してはいけません。お話しましょう。仲良くしましょう。
そんな枠から外れたことなんてなかったし、その通りだと思っていた。
殺したい方がいいからと、刃を振るうのは、俺が育った世界では、異常だ。
眞守・天彩 6月1日23時
クロノヴェーダを全部殺したら。世界を取り戻したら。平和になったら。
俺は元通りの中学生に戻れるかな?
ーー戻れるわけないだろ。
分かってるよ。刻逆の日から3年経ってて、俺はもう17歳で、13歳からやり直しなんて出来ない。
分かってる。分かってるよ。クロノヴェーダを戦わなくても手助けする道は幾つもあって、止まれ落ち着けと声をかけてもらって、それでも止まれずに自ら血塗れになって駆けてきたんだよ、俺は!
クロノヴェーダとの戦いが全部終わって、世界を取り戻して、平和になったとしても、きっと斬り続けたこの感触は忘れられないから、
…元通りの生活なんて、できないんだろうな。
眞守・天彩 6月1日23時
すごい馬鹿な考えが、ずっと、頭の隅にあったんだ。
こうして血塗れで、平気で敵なら殺せる俺でも、父さんと母さんと別れた時の13歳のままの振る舞いで居たら、
父さんも母さんも、まっさらだった13歳の俺みたいに扱ってくれないかなって。
時を止めたみたいに、年相応の振る舞いがどうしても出来なかった。…そんなの言ったら、父さんも母さんも困るだろうな。
だって俺、こうして大鹿を殺しても、まだクロノヴェーダが憎たらしいんだ。
分かってるよ、父さんも母さんも、俺がクロノヴェーダをしていることを、続けることを喜ばない。
2人が怪我をするのも誰かを傷つけるのも俺は嫌なように、父さんも母さんも嫌だろう。俺のことを大事に思ってくれてるから。
…それでも俺は、クロノヴェーダを殺し続けるだろう。
眞守・天彩 6月1日23時
もしも、世界を捻じ曲げてあの日、刻逆が起こる前に帰って、刻逆が起こらない世界に、行けたとしたら、行きたい?
その世界に俺の大事な人たちは全員、いるだろうか。…いないだろうな。
分かってるよ。
俺たち、きっと、刻逆がなかったら、出会ってないだろうね。
じゃあ、……俺、もう、その世界に行きたいって思えないや。
大鹿の妖異を殺しても、今の世界情勢は大した変化はない。
そこにあるのは子供じみた執着と、殺意と、決意と、自己満足。
ただ俺が満足するだけのこの行為に、何も聞かずに背中を押してくれた人たちに会えなかった世界。
俺はもう行きたくない。
13歳の刻逆で色んなものが壊れて、そこから出会って、絆いで、ここまで出来たものが、俺には何も変わらなかった世界よりも大切だ。
ボタボタ溢れる涙は、何からだろうか。
…少しだけ、悪くないと思えたから、俺にしては上出来だろう。
ずっと続いていた俺の少年期は、今日でおしまい。
眞守・天彩 6月1日23時
涙を拭う。泣いてたのなんて丸わかりだろうけれど。それでもこれは、笑って言いたかった。
「…来てくれて、ありがとう」
ここに居ない人たちにも届くといい。届けに行きたい。
「――帰ろう」
帰ろう。
俺たちが出会った、刻逆の日から始まった、新宿へ。