【個】Botanist
三隅・彩乃 2021年9月20日
放課後。
秋晴れの清々しい野外。
青のクラスが管理する生産地区に、人間ふたりとメーラーデーモンとオラトリオの組み合わせ。
エンリさんに時間作ってもらえないかと聞かれたのが先週でした。
遺産製の植物があるそうで、その調査を手伝ってもらいたいそうでした。
遺産。遺産です。多くの人が旧校舎で見つけたという不思議な物ですね。
それが植物ならどんなものか気になって、そして以前お世話になったエンリさんから頼ってもらえることが嬉しくて。
彩乃は一も二もなく頷いたのでした。
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仄叢・エンリ
三隅・彩乃
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三隅・彩乃 2021年9月20日
えっと。
（天気がいいので彩乃にも一部始終が見えていました。ほぼ輪郭だけの視界でも木から落ちてきたものがエンリ当たったくらいはわかるんですよ）
大丈夫かしら……？
三隅・彩乃 2021年9月20日
ちょっと借りるわね。
（彩乃は少しだけ考えて、既に木の生えてる鉢の隅っこに枝を突き刺しました。地面に植えて万が一のことがあったら大変ですからね）
瞳子、お願い。
（彩乃の声に応じて瞳子が手を翳します。果たして枝が育つことはあるでしょうか？）
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
だいじょぶだいじょぶ、何時もの事すから（グリムを地面に下ろしてから）
ほう……（彩乃と瞳子の様子を見守る）（ただ木として高性能な木、遺産と言えど木でしか無いと言うならば木を育てる方法でそのまま育つ筈。
そしてそうで無いのなら……それは「木では無いナニカ」という事だ）
(無効票)
三隅・彩乃 2021年9月20日
（瞳子が手を翳しているあいだ、彩乃はじーっと顔を近づけています）
……育たなそう、かしら。
（挿し木ではいけないのか、それとも他の要因があるのか。瞳子の力を受けた枝に成長する様子は見られませんでした）
三隅・彩乃 2021年9月20日
（ややあってから彩乃は枝を引っこ抜き、断面に指で触れてみます。普通の断面ですね）
ううん……。
（それから何も考えずに枝の断面を幹へとくっつけました。手を離します）
あら。
（枝は落ちません。試しに引っ張ってみます）
そうなの…。
三隅・彩乃 2021年9月20日
（枝は取れませんでした）
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
何も起きない……（じっと見つめ様子を見守る）
仄叢・エンリ 2021年9月20日
なっ（思わず彩乃の側に近づき、そのまま枝に触れる）
これ、は……一体（その半端な高さに添えられた枝はしっかりと接合している様に感じた）
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三隅・彩乃 2021年9月20日
エンリさん。
（これ植物かしら、という疑問はまだ胸にしまっておくことにしました。それよりもいまは現実的な対処を考えましょう）
もしもだけど、……このまま木が際限なく育つとしたら。どこかで伐採しないといけないわ。
伐採したあとで切り株に枝のひとつでも付ければそのまま育ちそうね。
三隅・彩乃 2021年9月20日
花が咲くか実がなるかするまで木を育ててみたいところだけど。
どこまで育つかわからないし、そもそも育てられるかもわからないわね。
（彩乃はうーん、と枝を引っ張ってみます。ううーん、と枝を引っ張ってみます。抜けません。彩乃の身体能力はお察しください）
ごめんね？ グリムさんもう一度切ってもらえる？
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
グリム、頼む（任せろと一鳴きするとエンリを足蹴にするように踏み台にして、一気に切り落とす）よっと（足蹴にされるのも踏み台にされるのも既に慣れた物、気にする様子も無く枝をキャッチする）……断面は普通……（切り落とした木の幹も見るそこには切断面と木目が確認出来る）
……この短時間、どころか一瞬で再生して接合したって事すか？（その枝を彩乃にわたそうとする）
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三隅・彩乃 2021年9月20日
ありがとう。
（彩乃は受け取って、葉をぷつんと１枚取ってみました。そして幹の断面へとくっつけてみます）
もうちょっと試してみましょう。
（続いて葉をぷつんと２枚取り、その２枚の葉の断面を合わせてみました。結果はそれぞれどうなるでしょうか？）
これ、本当に再生なのかしら。
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
つっても再生……ってしか表現する言葉が見つから無いすが……（その思索の結果を眺める）
仄叢・エンリ 2021年9月20日
ふむ……そういえば、彩乃ちゃんには木って言うのはどういう認識をしてるすか？（少し思いついた事を質問をする）
自分にとっては木は何かしら物作りの一環で扱う材料、が主な認識す（だからこの木を材木として、とても使いやすい木だと判断した）
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三隅・彩乃 2021年9月20日
木、というよりは植物の認識になるけれど……。
ウィルスと並んで、私達人間とは一番遠い生態をしてる生き物だと思ってるわ。
すごく漠然とした回答になっちゃった。
（ごめんね、と小さく付け加えます）
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
生き物……すか。そこかもすね。（幹へと付けた葉はくっつき、割ってそれぞれくっつけた葉は付かずに離れる）
この木、もしかしたらその人が思う「木」という認識に最も近く、その中でとても性能の高い性質を示す……という仮説は馬鹿げてるすかね？
仄叢・エンリ 2021年9月20日
ここまでの物では無いにしろ、枝をくっつければ数ヶ月すればそのまま接合する木は確かあった筈す。生き物ってんなら傷ならいずれ治るすしね。
……ただそうなると位は、そんじょそこらの物に毛が生えた程度の筈の【無位】に収まるとは到底思えないすけど
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三隅・彩乃 2021年9月20日
人の認識に応える性質を持ってるということかしら。
……ねぇ、エンリさん。
三隅・彩乃 2021年9月20日
【無位】と認識しているから「まだ無位」なんじゃないかしら。
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
【無位】と認識しているから「無位」？それはどういう……
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三隅・彩乃 2021年9月20日
ええ、エンリさんは無位を「そんじょそこらの物に毛が生えた程度」と言ったでしょう？
だからいまこの木はただの「木としての性質がとても高性能な木」に留まってる……なんて。
（くすっと彩乃は笑い出しました。自分で言っててなかなかに荒唐無稽ですね？）
考えすぎかしら。考えすぎかもしれないわね。
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
なる……ほど？自分がまだ【無位】であるという前提条件を捨てきれてないからこの木は「無位」……いや待てそれじゃ
仄叢・エンリ 2021年9月20日
そもそも木という物に畏敬を感じ、神として崇める様な奴がもしこの木を認識したら……どうなるんすか……？（それは……かなりヤバい気がする）
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三隅・彩乃 2021年9月20日
わからないわ……。
（意思を持って喋りだし、不思議な力を振るい出すかもしれません。そこまでには至らないかもしれません。遺産としての力に限界があるかもしれませんし、ないかもしれません。でも、ひとつだけわかることは）
私にわかることはこれを受け取ったのがエンリさんでよかったということだけよ。
エンリさんなら危険なことにはしないでしょう？
（たっぷりの信頼を込めて彩乃は伝えました）
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
……まあ自分にとって木は所詮、木でそれからなんか作るもんっすからね（随分とまあ信頼されている物だと思いつつもその信頼には応えるべく）
ま、どっちにしろこいつで武器作るのは確定してんすけどね（コンコンと木を叩く。程よく心地良い響きを返してくる。こんな所まで全く持って「性能が良い」）
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三隅・彩乃 2021年9月20日
きっと期待に応えようとするいい子よ。素敵な物にしてあげてね。
（なんて彩乃は言ってしまいます。「その人が思う木という認識に最も近く、その中でとても性能の高い性質を示す」「人の認識に応える性質を持つ」彩乃はそれらの仮説を馬鹿げてるだなんて思いません。むしろ話しているうちに確信を深めていくほどです）
三隅・彩乃 2021年9月20日
そうだ、エンリさん。
（彩乃はぺたぺたと樹皮に触れてみました）
花が咲いたり、実をつけるところまで育ててみる？
切り取った枝じゃなくて本体なら瞳子の力で育つかもしれないわ。
（何が咲いて何が実ったとしても、酷いことにはならないだろうと確信しながら聞いてみます）
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
あー、お願いしてもいいすか？適度に剪定した枝とか貰いに来るかもすけど、本体、自分じゃ管理も結構手間すからお願い出来るとすごく助かるす（彩乃の申し出に快くお願いをする）
仄叢・エンリ 2021年9月20日
こんな性質持ってる遺産なんすから、これを材料にすりゃ一丁前に遺産に近しい武器を作れるかも……。だなんて調子づいちゃって、ちょっとワクワクしてんすよね、自分。（ニッと笑い嬉しそうな声色で話す）
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三隅・彩乃 2021年9月20日
（「自分じゃ管理も結構手間」）
……。
（彩乃はピコーンと何かに気づきました）
いいえ、エンリさん。
・・・・・・・・・・・
木の管理はとっても簡単なのよ。放置しててもいいくらい。
覚えておいてね？
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仄叢・エンリ 2021年9月20日
なに、そうなんすか！？（びっくりする）
た、確かに、譲って貰った人は、倉の中に観葉植物っぽく置いてあるからどけようとしたらそれが遺産だったとか、水を与えてるが正直必要があるか分からないとか言っていたす……それに自然に生えてる奴もそんな手入れされてなくても結構わさわさしてる……
そ、そうだったのか（偶然その前のなんだかんだが色々つながってしまった為すっかり信じ込む）
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三隅・彩乃 2021年9月20日
（よし、と彩乃はこっそり手を握りました。エンリにこのような認識をもたせておけばきっと管理は簡単でしょう。管理自体いらないかもしれません。彩乃は意外と強かで姑息なところがありますね）
でも置いておくのは広い場所がいいと思うからここに置いておきましょう。ここは私が管理してる場所だから大丈夫よ。
（ぐっぐっ。ここまで言えばばっちりですね）
三隅・彩乃 2021年9月20日
もし武器が完成したら私にも見せてね？
（言って、この表現じゃいけないなと思って言い直します）
触らせてくれれば十分だから。
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年9月20日
いやー、ホント助かるっす。彩乃ちゃんサマサマっすね（さっきまでの事もあってなんにも気づかないエンリ。案外ポンコツ）
ん、というか、枝だし、そこそこ作る予定っすから。
仄叢・エンリ 2021年9月20日
なんか一つ拵えるっすよ。武器に限らず、楽器とか、なんなら櫛とかそういう雑貨類でも。
遺産から作ったから遺産級になるとは限らんすからね。なんせ作る腕がこれっすから（と言いながら自分を叩く）
(無効票)
三隅・彩乃 2021年9月20日
それってつまり、スタンドライトのようにとても便利なものを作ってくれるということ？ いつも助かってるわ。
（悪戯な笑みの彩乃は、エンリの腕に大きな信頼を寄せています。毎日毎晩その恩恵に預かっているわけですからね。もちろん瞳子は毎日眩しい思いをしてグラサン掛けてますが。ファッキン。瞳子はそのへんの小石を蹴飛ばしました）
三隅・彩乃 2021年9月20日
そうそう。エンリさん。
あとでこの木の葉っぱを１枚、貰っていいかしら。
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年9月20日
おう、任せろっす。出来る範囲に限るすが、頑張るっすよ！
おーう、そこ、えー瞳子ちゃんだっけ？その天使っ子にもなんか作ってやるすから拗ねんなさんな（小石を蹴っ飛ばすオラトリオにも声を掛けておく）（グリムが自分には無いのかと言うように足をペチペチします。おめーには無いと言う脛を蹴られた。とても痛い。）
仄叢・エンリ 2021年9月20日
うっす、構わんすよ。自分、葉は多分使わんすからね。
(無効票)
三隅・彩乃 2021年9月20日
ふふ、ありがとう。何をお願いしようかしら……？
（木製のグラサンやアイマスクはさすがに無理そうですね。作られても困ってしまいますが。なので瞳子はうんと製作難易度の高いものを注文してやろうと心に決めるのでした）
三隅・彩乃 2021年9月20日
そうだ、エンリさん。せっかくここまで来たんだから何か欲しいものないかしら。
（彩乃は瞳子の手を引いて温室の中へと入っていきます。苺やオレンジを育てていますが、それ以外にも手を出してるんですよ。そして瞳子は手を引かれながらグリムへちょいちょいと手招きするのでした）
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年9月20日
お、そりゃ有り難いすね（ついていく様に温室に入ってゆく）んー、じゃあ、ここのフルーツ貰っても？グリムと一緒に喰うっすから（グリムはお、なんだなんだと言うように瞳子についていく）
(無効票)
三隅・彩乃 2021年9月20日
ええ、もちろんよ。果物くらいならいくらでも持っていっていいからね！
（はしゃいでプランターに種を落として育ててゆく彩乃がいまして、それとは少し離れた位置に瞳子がいます。瞳子は温室のなかの机の引き出しを開けました）
三隅・彩乃 2021年9月20日
（瞳子はグリムへと小さな紙袋を渡します。人見知りなのでエンリには近づきませんが、グリムならまあいいでしょう。紙袋の中身はジンジャー、ジャーマンカモミール、リンデンフラワーとその他もろもろ。葉を乾燥させて砕いて作ったハーブティーですね）
仄叢・エンリ 2021年9月20日
んじゃ、失礼してっと（取りすぎない程度、数日で二人で食べ切れる程度の量をもいでいく）
三隅・彩乃 2021年9月20日
（主な効能は……肩こりや乗り物酔いの緩和、血圧降下、血圧調整などなど）
（そして、鎮痛でした）
(演出終了)
仄叢・エンリ 2021年9月20日
（グリムは貰った紙袋の中を見てびっくり、そして喜びます。こう見えてグリムは実はどちらかと言うと女の子。がさつなエンリとはあんまり共有し難いですが、こういった物はすごく喜びます）（ぴょんぴょんと跳ねて瞳子に感謝をします）
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年9月20日
おー、なんだ？グリムもなんか貰ったんすね（グリムがやけにキュイキュイ鳴いてるなと振り向くと、何かを大事そうに抱えているグリムが近づいてくるのを見つける）ん？どした……いて、いてて、やめ、まじやめ（グリムはぺしぺしぺしとエンリの、つい今朝に毛がをした部分を叩きながら嬉しそうに鳴きます）わかった、お前が嬉しいのは良くわかったからそこ叩かないで、マジで痛いから！
仄叢・エンリ 2021年9月20日
（その後、テンションの高いグリムに引っ張られる様に温室をエンリ達は去って行きましたとさ）
(演出終了)
三隅・彩乃 2021年9月20日
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