ロビースペース その9
佐野・埜之子 2024年10月14日
みかん貴族の建物内に入ってすぐのスペース。
互助会の事務所が併設されている以外に、ソファー等も置いてある。元々ホテルのロビーだったのだから当然ではあるけれど。設置された掲示板にお知らせや耳より情報等が掲示されており、何より売買の情報を持っている事務員と話せる事もあって、此処に屯する利用者は結構多い。
どの事務員が居るかは運勝負だが、今日は汚れた白衣の娘が受付に座っている。愛想はないが会話自体は厭わぬ彼女は……まあ、当たりの方だろう。
欲しい情報があったり、或いは単に話し相手が欲しいなら話しかけて見れば……
「……あざらし幼稚園て幼稚園やあらへんの? 幼稚園やのに?」
ネットサーフィンしてやがる。しかも流行から半テンポ遅れだ。
・雑談RPスレッドです。
・のの子さんは常駐ですが、もしも反応がない時は居眠りしてると思って下さい。
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佐野・埜之子 2024年10月14日
……言うかまあ。ネットてどうなっとるんやっけ此処。
刻逆の兼ね合いはややこしいわ。
(別に何か探していた訳でも無いらしく、本当に漫然とマウスをポチポチやってる)
棹物・打菓子 2024年10月14日
あぁ、居った居った。用事がある時に限って会えんもんじゃからなぁ。
のの子や、ちと訊きたいことがあるんやが……む、もしかして仕事中じゃったか。
ここで会う度、いっつも食うか喋るか、あるいは食いながら喋るかしてばっかりだものなぁ。
たまにゃあ真面目に働く気になるもんかの、んはは。
佐野・埜之子 2024年10月14日
ほぁ、打菓子や。元気しとる?
用事……? 何かウチにあるん? 別に仕事中やあらへんよ。
(厳密には受付業務時間中ではあるけども利用者の話を聞くのがそれこそ仕事なので話す事は問題ないと言うのが正しいが、そんな細かな事は考えて居ないのである)
ああ、今パソコン弄っとったんはな。
(マウスの手を止めて、ちょと考えて)
……何でやったっけ?
(さわりはじめた当初の理由を既に忘れ去っていた)
まあ良えか(良いらしい)
そないで聞きたい事てなんやろか?
棹物・打菓子 2024年10月15日
んはは、ちゃあんとお仕事しないと駄目よ?
(いつもふらふらしている自分を棚上げしつつ)
聞きたいっちゅうより頼みたいっちゅう方が正しいかったかもしれんのぉ。
わし炬燵が欲しくてな。そう急ぐわけじゃあないが、寒くなるまでに用意出来たらなあと思って居るんじゃ。
ほいで、のの子顔広いじゃろ? どっかに余ってないかのぉ、いい感じの炬燵。
心当たりないなら、ここを通る連中に聞いてみといてくれると嬉しいんじゃが。
佐野・埜之子 2024年10月15日
大丈夫やよ。仕事はちゃんとしとるから。
ちゃんとしとらんでも、聞かれた時ちゃんとしとるて答えたら割と何とかなるんやてわだちさんが言うとった。
(誰だそんな余計極まる事吹き込んだ奴は)
頼みたい事。
炬燵?
ああ、炬燵。良えね炬燵。人気やわ。
人気やし扱うとる店は多いえ。バッチリや思うわ。
(椅子をコロコロ滑らせて二つ横の戸棚を開けて紙を何枚か出す)
ほら、これ冬物の目録やよ。
有志の情報提供分だけやから全部や無いけど、それでもポツポツ炬燵があるやろ?
太文字の奴がな安さ自慢の炬燵でな。
斜線文字の奴がな、襲い掛かって来るタイプの炬燵やよ。
細々した分類は……まあ、流石に店見て回った方が良えやろけど。
真堂・美波 2024年10月16日
襲い掛かってくるのでござるか……?
棹物・打菓子 2024年10月16日
おや、久しぶりじゃねお嬢ちゃん。のの子に用かの。
(目録を受け取ってから少し横に避け)
炬燵の難点は動かしにくいところじゃからなぁ。
勝手に追いかけてきてくれるなら、扱いようによっちゃあ便利かもしれんよ、んはは。
とはいえ、今はやんちゃな子よりじっとしとる子ぉの方が欲しいのぉ。
(紙をぱらぱらと捲りながら流し見て)
一つ見つけるのも難しいくらいに思っとったから、わざわざのの子を頼って来たんじゃが……
拘らなきゃ簡単に手に入りそうで、ちょっと拍子抜けじゃ。
佐野・埜之子 2024年10月16日
炬燵は襲い掛かって来るやろ?
そないで食べられた人はもう出れへんくなるん。
恐ろしい怪物やて皆言うとるよ?
(※それは出たくなくなる事の比喩です)
炬燵布団が重いんよ。
やから炬燵自体が小さい方が良えんやけど、でもそないすると複数で使い難いんがネックやねんて。後、肩まで入って足伸ばすとかも出来へんて。
そない手に入り難そうやろか?
エゼキエル行って壊れた家とか忍び込んだら割と鉄板で手に入りそうやよ? ウチの住んどったマンションの倒れた後の残骸とか掘り起こしても多分見つかる思う。
まあでも見つかるに越した事は無いんよ。
……いうて、この中に打菓子の気に入るんがあるかはまだ分からんけど。
棹物・打菓子 2024年10月18日
ほじゃねぇ、わし一人で使うわけじゃあないから少し大きめな方がいいのぉ。
まぁある程度希望に沿ってりゃあ、あとは自分であれこれ弄くって好みに合わせられるじゃろ。
要は暖かくて心地よけりゃあいいんじゃ。
それに元々は選べるとも思っとらんかったから、贅沢は言わん。
これに載っとるのを見せて貰って、そん中から選ぶとしよう。
(写し取るから書くもん貸しておくれ、と続け)
それにしても、炬燵はそんなに数あるもんなんか。
わしゃああんまり見たことがないから、てっきり希少なもんかと思っとったんやが。
佐野・埜之子 2024年10月18日
複数で使うんやね。
やったらこの対軍用炬燵とか良えかも知れへんなあ。
どんなもんかは知らんけど。
ほぁ、ほむ。そないかあ。
暖かくて心地よいのが良えんやったら冷凍用炬燵と修行用炬燵は除外やね。
(リストに何本か横線を入れてから差し出す)
別にこれをそのまんま持ってったら良えよ。メモも好きにしたって。
これ自体パソコンに入った原本を印刷した物やさかいに。
せやねえ。そないにはレアとちゃうなあ。
値段は良く知らんけど……ウチの居ったとこやと割と何処の家庭にもある事が多い? 感じ? やったと思うえ。
真堂・美波 2024年10月19日
色々あるのでござるね。拙者の故郷ではまだ行火が多うござったので、大人数で入る炬燵は新宿で初めて見たでござる。
対軍用…とは…?
佐野・埜之子 2024年10月19日
……さあ。
まあ、対軍用やねんし、そこは対軍用なんとちゃうかなあ……
棹物・打菓子 2024年10月19日
ほぉか、じゃあこのまんま貰っていくよ。ありがとのの子。
しかし……わしやお嬢ちゃんが想像しとる炬燵と、のの子が言う炬燵は、別物かもしれんなぁ。
わしが知っとるのは、戦わんし冷やさんし万難を与え来たりもせんからのぉ。
そうなると、ここに載っとるのも少々怪しくなって来るが……
まぁ、直接確かめればいいか。
(貰った紙を適当な大きさに折って懐に入れつつ)
そのあんかっちゅうのはどんなのなんじゃ。炬燵に似とるのかの。
真堂・美波 2024年10月20日
小さいのが懐炉。中くらいのが行火。大きいのが炬燵。…と思って頂ければ大体イメージ掴めるかと思いまする。
熱源は主に炭火。布団の足元に置いて暖を取る品でござるね。湯たんぽとの違いは一晩のうちに冷めないところでござろうか。
佐野・埜之子 2024年10月22日
まあ、最終人類史言うこの時代は一番歴史が進んどるらしいよって。その分色んな発明がされとる言う事ちゃうやろかなあ。ほら、ひみつ道具的な感じやの。
(物凄いてきとうな事を言っている)
まあ、実物見て選ぶんが良えんはその通りやさかいに。
それぞれの店回ったって。店長の人らもきっと喜ぶえ。めっちゃ説明してくれる思うわ。
カイロ、アンカ、コタツ……なるほどなあ。
小中大言われたら確かにそないな感じやなあ。
ほぁ? 炭火使うん?
ウチの知っとるんはコンセントで……あ、そうか。そないか。そう言うあら電気アンカて名前やった。
棹物・打菓子 2024年10月22日
物を売ろうって連中だもの、客がくりゃあ喜ぶじゃろうねぇ。
どこで買うと決めておるわけじゃあないから、ぬか喜びさせてしまうかもしれんが。
懐炉と炬燵の間……ふぅむ。大きさはなんとなくわかった気がする。
しかし、電気を使ったり炭火じゃったりするのか。
(どんな仕組みなんじゃろう、と視線を天井に向けて)
電気はともかく炭火は燃えたり火傷したりしそうじゃなぁ。
あ、湯たんぽならわかるぞ。前に使わせて貰ったことがある。
わしゃあ足は冷えんから足元を暖めるのには使えんかったが……
抱いて寝ると、ぼーんやりと暖かさが広がっていくのが気持ちよかったのぉ。
佐野・埜之子 2024年10月24日
ううん?
大抵のとこは買わんでも喜ぶえ、あのアホ共は店やること自体を楽しんどるよってに。商品説明とかさせたらその時点でノリノリやの。
せやなあ。言われて見たら炭火のはちょっと怖い。
まあ、きっちり布とか巻いて良え塩梅にするんとちゃうやろか。
湯たんぽは、朝起きた時に未だ温いのを飲むて誰か言うとったなあ。
ウチは使うた事あらへんけど。
夜の寝床が寒い時は湯たんぽやのうて弟で暖取っとったし。
真堂・美波 2024年10月25日
出店すること自体が楽しい気持ちは拙者も同じでござるね。
炭火はうっかり体が触れて「熱っつ!」という事態もあったでござろうねえ。湯たんぽのほうが安全で使いやすいかと。
弟御殿と一緒でござるか。人肌のぬくもりは心地よさそう。
棹物・打菓子 2024年10月25日
なるほど、皆道楽でやっとる感じなんじゃな。
同じ気持ち、ということはお嬢ちゃんも何か商売しておるのか。ちょっと意外じゃ。何を売っとるんじゃ。
のの子には弟が居るとは、今まで聞いたこと無かったのぉ。
あいや……初めて会った時に少しだけ聞いたかもしれん。
あぁそうじゃそうじゃ、確かくっつきすぎだと怒られたって、そんな話しとった。
なるほど、寝る時もべったりじゃったか。
佐野・埜之子 2024年10月25日
出店する事自体もやし、来た客見るんもやし、接客で良え感じに怪しい店演出するんも楽しんどるなあ。
せやけど、道楽でや何て言ったら一瞬不満げな顔した後で『なんだと!俺たちが道楽で店をやっていると思…………あ、確かに道楽だ!?』とかそない言う反応する思う。
生きた湯たんぽやよ。もう、違うけど。
後まあ、中学近づいて来た辺りで可也嫌がる様になっとった。
(嫌がらるからやらなくなったとは言っていない)
棹物・打菓子 2024年10月29日
んはは、そりゃあなんとも。
一日二日付き合う分には楽しくても、三日過ぎると疲れそうな連中じゃなぁ。
そういう調子の良さは好きやが、上手く合わせられるかどうかの。
中学っちゅうと……確か、十三かそこらか。
前にここで鍋つついとった穴掘り名人の坊や、あれがそのくらいの歳じゃったろう。
なるほど、あの年齢で生きた湯たんぽ扱いは怒られるかもしれん。
真堂・美波 2024年10月31日
はい。拙者のところはいわゆる古道具屋でござるね。骨董というほど上等ではなく、ごみにするほど壊れているわけでもなく、くらいの塩梅で。
他所と少し違うのは、何か一つ持ってきてくれれば代わりに何か一つ持って行っても良いというルールがござる。面白いエピソード付きなら尚良し。
佐野・埜之子 2024年10月31日
え、でも何時も「美人は三日で飽きるけど俺らは三日もしたら慣れて来るぜ」て豪語しとるえ?
合わせんでも案外向こうが合わせてくれるし。
ああ、やっぱりあかんねんね。湯たんぽにするんは。
でも小さい頃やったらセーフ言う事なんかあ。うーん。不便やね。大人になるんは。
美波の店はデミ骨董言う感じやよね。或いはセミ骨董。
骨董ゼミ?(違うものになって来た)
……言うか。打菓子とは可也相性良いんとちゃうかなあ。何となく。
棹物・打菓子 2024年11月2日
でみ……せみこっとう?
聞かん言葉じゃが、上等でない骨董のことをそう言うもんなのか。
のの子の言う通り、わしの好みに合いそうな店じゃな。そういう塩梅のもの、わし大好きじゃもの。
是非見に行ってみたいもんじゃが、交換か……家に何か丁度いいもんあったかのぉ。探してみんとなぁ。
大人は色々と不便じゃねぇ。
わしもね、仲良くなったもんには無性にぺたぺた触りたくなることがあるんじゃ。やが、この歳だとのぉ。
そういうのは子供の特権だそうじゃ。覚えとらんが、小さい頃のわしはきっと存分に権力を振りかざしとったに違いない。
真堂・美波 2024年11月7日
はい。なんでも良いのでござるよ。たとえば先日も小野道風の書だという額が入ってまいりましたが、持ち込んだ本人も上下がわからないという有様で。まさか横書きではないと思いまするが。
佐野・埜之子 2024年11月7日
蝉っぽい骨董品かも知れへん。
まあ、敷居が低い言う事やよね。多分、しれっと凄い名品とかが混ざっててもそれはそれで気にせえへんのやろし。
おのみちかぜ……ほぁ……
(考える)
……炙り出しとか?
(ひらめいたって顔)
子供の特権なん?
ウチ未だ振りかざすんやけど。越権なん?
……違法なんやろか。警察来るんか。そないかあ……
(ちょっと真剣な顔で考えこみ)
…………トラバサミ、いや、地雷とか売ってへんかったやろか……
棹物・打菓子 2024年11月10日
おのみちかぜ……ほぉ……
(のの子と一緒に気の抜けた返事をして)
あぶりだし……ふむ……
(炙り出しの偉い人なんじゃろうか、と心の中で呟き)
まぁなんじゃ、やはりどんなもんを置いてあるのか一度見せて貰ったほうがいいな。
なんでもいいったって、蝉の抜け殻とか持ってこられてもお嬢ちゃん困るじゃろ。
んはは、誰彼構わずやったらいかんというだけで、あらかじめ許可を取りゃあいいんじゃないか。
急に触れられたらびっくりするからの。
佐野・埜之子 2024年11月24日
セミの抜け殻。
掘り出しもんのセミの抜け殻……言うんもあるやろか?
……大昔の有名な蝉とか?
許可を取る。
なるほど、許可をちゃんと取るんやね。前もって。
(コクコク頷いて)
やったら……んー……
(考える様な顔で美波の身体をながめ回しだした)