闇空市場『みかん貴族』

自分のためでは無いのであれば

佐野・埜之子 2024年8月24日
 気付いた事が幾つかある。
 相手の事。それから自分の事。
 相手の事は、推測だ。当たっているかどうかは分からない。けれど、それを言うなら今までのほぼ全てがそうで。それでもそれが本当にそうなら、何もしないでいる事は出来ない。……どうして? どうしてだろうか。でも、そう思う。
 間違いだった場合は考えない。それで怒らせたなら謝れば良いのだ。丁度今話している相手にそう教わった事がある。
『先ず、お前がそうやって具体的な説明を避ける気遣いをする様になった事が驚きだよ』
「うん」
 携帯電話越しに聞こえる、揶揄う様な口調。
 小ばかにする様な口調だが、どうせ何時もの露悪なのでスルーする。
『……と、兎も角まあ。私が言えるのは……』
「うん」
 案の定気まずそうに少し慌てて本題を進め出した。彼女のこの辺りの挙動は本当に理由が良く分からないのだけど、ともあれ何も変わっていない。であれば、相談を持ち掛ける事も昔と変わらず正解だろう。少なくとも埜之子はそう思って居る。こう言う事を相談するならば彼女だし、今欲しいのは一歩以上引いた第三者からの感想なのだから尚の最適だ。
「……」
 一通りの問答を終えて携帯を切る。
 怒られなかった。約束を破ったのに、それについては何も言われなかった。条件を果たすまでは顔を出すなと言われたし、通話ならセーフ等と言う裏道を許してくれる段階では無いのも知っていた。だからこれは許されない事だ。相談内容を優先してくれただけで実際には激怒しているかもしれないし。何となれば既に見限られている可能性も高いだろう。それを思うと喉の奥でミキサーの刃がガリガリと回って居る様な、そんな不快感と痛みの錯覚が込み上げて来る。
 けれど、それでも。全て承知の上で電話をした。
 だって気付いたのだ。自分の事。それは自分の都合だ。関係を喪いたくないとか、嫌われたくないとか、怒られたくないとか、もっと単純に失敗したくないとか、そんなのは自分の損得だ。相手の事じゃない。相手の為に何かしたいと思うなら、何かできないかと考えるのなら、二の次だ。
「……うん」
 そしてそれは、相手への働きかけに関してだって同じ事。
 それで、そのせいで嫌われるとしても。それは自分の損得だ。自分の事だ。自分の都合だ。相手の事じゃない、だからどうでもいいだろう。それがどんなに恐ろしくても。


・独り言スレッドもしくは1:1RPスレッド。流れとノリで決まる感じ。
・ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)さんとのの子以外の発言を禁止します。
・こんな感じのスレッドは希望に応じて立てますので誰でも気軽に言って下さいね。




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ディアナ・レーヴェ 1月29日21時
(メフィストフェレスがの今現在どこに位置するのかと言えば、魔法と音響のせいでわかりにくいが、結局の所はディアナを中心とした座標に重なり合った上で『契約』を媒介に擬似的に存在するにすぎない。)
(ディアナの背中に、赤い衣を纏う両腕が『生えた』。同時に暴風が吹き荒れ、抱くのの子を引き剥がそうとする。そしてその腕は彼女の背に浮かぶ両の魔力翼を掴んで、上へと向かって乱暴に引き抜こうとしていた。)

(これは儀式である。今、翼はソフィの魂の象徴であり、悪魔はそれをディアナから引き剥がそうとしている)

(……だが、その儀式を邪魔する存在がここに生まれた。『子抱き地蔵』――それは仮にソフィの魂を直接地獄に叩き落とそうにも錨と成って現世に留め置き、仮にクロノスの袂に連れ去ろうにも大切に抱いて絡みつく存在としてここに在るだろう)

『ああ、やってくれる。まだそんな力が残っていたか――いや、余力を残していたのか?』
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ディアナ・レーヴェ 1月29日21時
『愉快なことだ! この娘の知る情報を元にしては、君が命を慈しむなどという殊勝な絵を作り上げるとは露も思わなかったが。まさか、弟を通じてそれを為すとはな』

(悪魔は思考する。いずれ宿縁に導かれた時のことを考えればここで娘の魂を壊さず持ち去るのはよし。どうせそう長持ちはしない、再会した先で腐った魂でも見せつけてやればと思っていたが)

『それで? 今更連れて行くな、と? ならばその忌々しい地蔵ごと連れ去るまで――』
『……ああ。それが君の狙いか? その護りごとクロノスの袂にて仮置の眠りにつかせ、僅かながらの延命を図る気か?』

(あるいはこの場で全身全霊でもって全てを砕き果てさせるという選択肢もあったのかもしれないが、やはり先の会話が頭に過る。この絶望をたっぷりと咀嚼した後、己の罪を和らげる僅かな可能性に意地汚くも縋り付く女の姿を見たいと欲が囁く)

『乗ってやるのも悪い話ではない』


『だが』
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ディアナ・レーヴェ 1月29日21時
『ただ踊らされるのも癪だ』

(その一言で、悪魔の両腕はディアナの右の翼を手放し、その両手で左の翼のみを乱暴に掴み上げた。)

(重ねて言えば現状、この翼はソフィの魂を象徴するものである。このように半分だけを持ち去るような行為は彼女の魂を真っ二つに引き裂くこととなる。魂の置き場としての色彩が強いのならば、地蔵の守りだけでそれを防ぐのは難しいだろう)

(ただ踊らされるだけになるのは癪だから、こんな最後の嫌がらせくらいは回避してみせろって。本当にただ、それだけの、底意地の悪い)
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ディアナ・レーヴェ 1月29日21時
――ぅ、ぐ…ぁ…………こ、の……ッ!!
(獣のような叫びを押し殺しながら)
(気を抜けば一瞬で消し飛びそうな意識を必死に繋ぎ止めながら)
(何度も何度もそれを取り落としそうになりながら)

(懐の拳銃に、私は手を伸ばす)
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佐野・埜之子 1月30日22時
(肩を叩かれる感触に浸っていたい気持ちを押し退けて、その背を優しく撫でる。そうされれば多少は気が落ち着くだろうと……そんな判断が出来るだけの人生経験は一体何処から用立てたのかと一瞬考えて、視界の先の弟の腕を見て少し目を細める。自分は本当に、大切な事は殆ど弟に教わったのだ)

……
(それでも、今この時は、弟に教わったそのままでは駄目だ。自分で考えなければならない。と、思う……)


(親子の語らいを邪魔しようとは思わない、ただ背を撫ぜるに専念する。ただ、まあ、聞かれる事があったら、どちらも真実で構わないと答えようとは思う。呪いだろうが歪みだろうがソフィはソフィだ。そう思う事にしている)

(さて、3カウントだ。時間いっぱい使っての描画によって『子抱き地蔵』は細緻極まる物となっている、が、パラドクスの産物に過ぎぬアレを現実に留め続けるにはもう少し工夫が必要だろう。結果を見ると同時、準備を……)
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佐野・埜之子 1月30日22時
(ディアナの叫び声。普段であれば……いや、他のどんな状況でも優先するべきその声に対し、今は只強く抱き締めるだけに留める)

…さよか。
(意識を向けるべきはディアナの翼。注視すべきはメフィストフェレスからの介入。万全を期すべきは此処からだ。吹き荒れた暴風、その程度であれば想定の内、周囲に炎が燃え盛る。あの日見た炎、あの日弟を焼いた炎、それらは既に呪いであり、画材を操れる程度には相応の物理力を持つ。吹き荒れる暴風を防ぎ引き剥がされる事を防げる程度には)

国がちゃうさかいに知らんかもやけど、地蔵菩薩はな。
(賽の河原に囚われた、つまり『親より先に死んだ罪に問われた子供』を許し救う為の存在だ。この部分をディアナの前で口にする気はないけれど、つまりソフィの魂を救う事に置いてこれほど在り方と概念が噛み合っている概念はそうない。だから)
今のこの場にメタ言う奴やのよ。

それと、ウチはな。
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佐野・埜之子 1月30日23時
自分の都合の為やったらどないな事でもする方やよ。
面の皮が、厚いん。
それに子供は好きなんよ。ソフィに逢うてからやけどな。

ふ、り、だ、や。
(教わったばかりの拙い呪術、ただシンプルに類感させる。概念の基盤である仏教を鎹に、心臓と心と魂と真髄の意味を持つ言葉で括って、仮初の実体であった『子抱き地蔵』に己の心臓を同期させる。これで多分、その存在強度と存在継続は自分が補強する事に出来る筈。その代り、万一地蔵菩薩を壊されたら自分の心臓も壊れる事になるけど。まあ、それは別に良い)

(自分のためでないと言うのは、何でも遠慮なく好きに出来て良いなあ)

好きにしいや。
ウチも好きにするさかいに。
(言うべき事と提示すべき事は全て伝え終わっている。その上でへそ曲がりのこの監督は、どうせまたぞろ意地の悪い事をするのだと言う事位分かっている。だから、後は)

(辛うじて保持していた手の中のキャンバスハンマーを)

(手放す)
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佐野・埜之子 1月30日23時
良えなそれ。中々悪う無いアドリブやん。
(最後の嫌がらせに対しての言葉。それは皮肉、では無い。本当にそう思ったのだ。だってディアナの動きに気付いたから)

ディアナ。
しっかりしいな。
(抱き締めていた態勢を少しズラす。暴風が邪魔をするから炎の物理力で己の身体を支える。当然自分の肌と肉がジリジリ焼けているけどまあそれも良いや。それよりも空けた己が両手で、その身体に手を添える)

ウチが支えるよって。
(拳銃を握れるように、取り落とさぬ様に、ちゃんと狙いを付けれる様に、外さぬ様に。支える。補助する。守る。けれど撃つのは貴女)

(先ほどまで全ての手立てを喪い、諦めきれずとも祈る事しか出来なくなって居た貴女が。貴女の意思で。貴女の力で。貴女の愛する子を守るのだ)


(ほら、『浮かせ』具合としては正に最良だろう?)


(だから『通せ』、メフィストフェレス)
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ディアナ・レーヴェ 2月10日23時
(私が今の状況を完全に理解できているかと問われれば、正直半分もできていないだろう。思考の全てが砂のように崩れていく無力感。)
(それでも一つ確かなことは、こんな状況でも未だのの子が自分の絶対的味方であるらしいということだ。狂人では? 抱きしめる腕が火より熱くて泣きたいくらいに慕わしい)

(そして、もう一つ分かっていること)
(今、ソフィは耐え難い痛みに苦しめられている)

(だってソフィは今、繋がっている私の身体と、引き裂かんとする悪魔との間で無理やりに両腕を引かれている状態。きっと痛い。すごく痛い。)
(ならばここに、決意するまでもない結論が一つ。だったら『私が手を離す』まで)
(だって私は、親だから)

うち、の……子に――!
(拳銃を持つ手の震えが、のの子の支えによって微かに和らいだ。絡み合う指の感触に微笑みがこぼれる。私は感謝と決意を込め、その銃口を私自らの胸の中央に、固く、そして強く押し当てた)
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ディアナ・レーヴェ 2月10日23時
(……ああ、死ぬ気かって思う? 大丈夫大丈夫、心臓は外すから。ちょっと肋骨と臓器の隙間を縫って背中まで撃ち貫く感じの曲芸しようとしてるだけだから。まあ、今の私が死ぬ気がないのは顔を見れば伝わるだろう)
(そう。生きる気だ。だって会話から漏れ聞こえた言葉はソフィの延命を示唆していたのだ。地蔵が何だ何の話だか今やさっぱりわからないが、とにかくのの子はやっぱり魔法使いなんだと思う。……一度は全て手放した私に、まだチャンスが残されているというのなら)

(だったら、死んでる暇がない)

(長い事使っていなかった口径広めの古い銃だけれど、弾はいつの間にかきちんと込められていた)
(私がかつて失くした思っていた『銀の弾丸』がそこにある)

――なに、してくれんのよぉぉッ!!

(引き金を引いた)
(あなたに支えられて、私が、引いた)
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ディアナ・レーヴェ 2月10日23時
(銃身は僅かに傾け、弾丸は『斜め』の軌道を描いて放たれた。直感に委ねたその銀の弾丸。私の肉体の柔らかな所を丁寧に引き裂いてブチ抜いていく。異物感に吐きそうにながらも耐えて待てば、やがて弾はソフィの右の翼の根本に大穴を開けて姿を現した。今、私は翼本体は一切損なわず、ただ身体との接合部だけを破壊した――その儀式的な意味は『手を離す』)
(激痛に声は出せなかったけど 「 ま た ね 」と口の形だけで囁いた)

(必ず会いに行く。大丈夫、それまでのの子が守ってくれてる)

(そして第一の役目を終えた弾は、余勢とばかりに真っ直ぐ敵の腕にも飛んでいった。……まあ、こちらは残念ながら輪ゴムで弾かれた程度の痛痒しか与えられないだろう。それでも当てずには居られなかった、だって私は)

「 あなたのこと、赦さないから 」

(初めて、唇だけでその呪詛を紡いだ。……初めてだ。私が復讐者として自己に根ざした怒りを明確にしたのは)
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ディアナ・レーヴェ 2月10日23時
(満身創痍の肉体に怒りという名の生気を溢れさせた執念深い女の形相に、悪魔は少し白けたように「やれやれ」と嘲る。……これもまた、次なる一手への投資だとでも思おうか)

『せいぜい、この地蔵の加護が朽ち果てるまでに、我が本体を見つけ出すことだな。果たして間に合うか、愉しみにしておこう』


(引っ張りっこは親としてディアナが『手を離した』ことで無事に子を壊すことなく終了。小さな魂は、それを包む地蔵の慈悲ごと、悪魔の懐にすっぽりと収まった。)
(そして風ものの子が起こした炎も瞬く間にその勢いを失い、次いで、すべて光が空間から奪われていく。粘ついた湿り気を帯びていた異空間は急速に乾き切り、まるで時が凍りついたかのように――)
(幕が落ちる)

『今まで通りに戦えぬ君に、どこまでのことができるか見ものだな』

(嫌味ったらしいその一言だけを残して、世界は驚くほどに淡々と、元の新宿島への日常へと還されていく――)
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ディアナ・レーヴェ 2月10日23時
(空間が嘘のように元のホテルに戻る。但し先程の出来事が夢や幻の類ではなかったことを示すかのように、二人の身体には数え切れない傷痕が刻まれていたし、辺りにはオーナーにどう土下座すればよいか分からないような大量の血痕が広がっていたけれど)

(ディアナの翼は外見上は何も変化がないように見えて、それでも、内側の空っぽになっていることがのの子にならばわかるだろう。今まで時折意味もなく落ち着きもなく不随意にピコポコ動いていたのだが、今は一切動く気配がない。きっともう二度とそういう動き方はしない。本当にそれは、ただの魔力翼なのだ)


(胸に即死しない程度の大穴を開けたディアナはギリギリ漂着は免れたらしい。彼女は支えてくれていたのの子の胸にぐったりと体重を預けている。)
(意識はある)

(ただ、怒りとも悲しみとも悔しさともつかない感情の奔流の中、歯の根も合わずに震えながら何筋も何筋も涙を零していた)
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佐野・埜之子 2月13日23時
(決める迄は幾ら悩んでも良いが、決めてからは悩まない方が効率が良い。これを言ったのはきょう子では無いな、弟でも無い……ああ、そうか幼い頃の自分か。正に手前味噌だ。……と言うか客観的に可愛げのない子供だったんだな絵に傾倒する前の自分)

(ともあれまあ、だから悩む事はない。ディアナ達の味方をすると決めたのだから、何処までも際限なく上限無く味方をするのだ。それが当然の事)

……っ!?
(けれど、ディアナが銃口を自らの胸に向けた瞬間は流石に驚いた。前後の流れから死ぬ気では無いだろうと分かってはいても、行為自体はそうにしか見えないのだからそりゃ驚く。ただ、それでも前述の考えが身に染みて居たお陰で、身体は変わらずディアナを支え続けたし)

……
(先ず顔を確認して、その表情を見て。どうも考えがあるらしいと気付いて。その作戦の元、自分の胸を銃弾でブチ抜く気なのだと理解する)

(狂人では? まあ良いかディアナだし)
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佐野・埜之子 2月13日23時
(それはそうと、ディアナがソフィの事を『うちの子』と口に出して言った事に、妙な感慨と嬉しさを感じていた。感じながら、一層力を込めてディアナの身を支えて、引き金が引かれて、銃弾が)

……!
(当てはあるのだと信じても、矢張りその身が傷つく事は。肌と肉が破壊される音は。……いや、今は横に置け。そんな事よりもディアナの顔を見て)

……うん。うん。
(再会を誓う言葉に頷き、呪詛の言葉にも頷く。認識する事、認める事、肯定する事、それぞれが思った以上に意味を持つのだと教わったから)

……ぁや、有難い話やなあそれ。
(だから、メフィストフェレスの言葉に微かに笑う。地蔵菩薩が分かたれたソフィを守る加護として機能する事を、言葉で追認した。場を支配しソフィを浚う悪魔(GM)によって、『間に合い得る』事が認められた)

良えな。やる気出るわあ。
(今まで通りに戦えないと言われたけれど)

そないなは今見たくウチが手伝うだけやよ。
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佐野・埜之子 2月13日23時
(舞台は終わり。場は劇場から日常に戻る)

治療……いや、新宿島やったら残留効果に頼った方が良えか。
応急処置だけしとこ。
(テキパキと動く。未だパラドクスによる思考正常化の効果は続いている。だからこそ今少しこの効果を継続するべきだと言う正しい判断を下す)

……
(高速で処理する他事の把握と判断、周囲の惨状はオーナ―に丸投げ(決定)。ディアナの翼は、一目で把握できたが後でもう少し詳しく調べる。ディアナが泣いているのは大問題だが応急処置を優先する)

ディアナ。
(ただ、言葉は掛けて良いと判断する)

大丈夫やよ。
大丈夫。何とかするん。ウチが何でもして何とかするよって。ディアナもそうやろ?

ううん。

ウチとディアナだけやあらへんよ。
手段は選ばん。
手が足らんよって、他も頼るし手伝わせるし相談もしよ。

なりふり構わんかったら、出来ん事なんてそないにはならんのやて。
あのヘボ悪魔に思い知らしたるんよ。
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佐野・埜之子 2月13日23時
(さあ忙しくなるぞ。其処も含めてディアナと協議して相談して決めて……二人きりで対処した方が色々と嬉しいしチャンスも増えますよと、そんな囁きをして来る詐欺師の顔が浮かんだが瞬で消し飛ばす。話にならない)

やよって、今は元気取り戻さんとな。
ソフィ迎えに行くんやから。そないな顔しとったらあかんさかいに。

(だって自分のためでは無いのだから)

(けれど、それが何よりも、自分のためなのだから)
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ディアナ・レーヴェ 2月28日14時
(『今まで通りに戦えぬ君に、どこまでのことができるか見ものだな』――なんて捨て台詞。その言葉の重みを噛み締める)

……思うように戦えないなんて、そんなことあるはずないじゃない。

(だって何かが具体的にできなくなったわけじゃない)
(むしろ、今まで無意識的にしか使えなかった魔法だって今ならちゃんと制御できるようになったくらいだ。ただ)

ただ。

人を殺すことの怖さも、仲間が、私が死ぬことの重みも、色んなことと一緒に全部思い出しちゃったって……それだけじゃない……!

(卑小な話だ。最後は居城に引きこもったとはいえ元軍人が悩むなんて、)
くだらない、馬鹿げた話。


(でも、今までどれだけソフィに自分が守られてきたかという、そういう話)
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ディアナ・レーヴェ 2月28日14時
(普段の姿を取り戻した空間で、私は大人しくのの子の手当を受けていた。……即死しそうな血管も臓器も全部避けたとはいえ、逆に言えば即死しない範囲で大量に色々ぶっちぎっている。流石にもうマトモに動けない)
(軽く咳き込んで溜まった血を吐き出す。……ああ、でも大丈夫そう。喋れる)

……いつか
あの子の声がききたい。

(不意に素朴な願望が口から零れ落ちた)
(……喪失感は今も身を刺すように冷たく在る。……だって、今朝にはあったのに、今はないのだ。不意にペコンと動いてみせるあの不思議な感触が、何もわからないのに不思議な温かみを持って身を包んでいたあの柔らかい魔力が、時々聞こえる鼻歌のような掠れた音が――ない。)
(思わずのの子の袖を掴む。……あなたが側に居てくれなかったら、私はもっと狂乱に陥っていただろう)

私の話を聞いて欲しい。
のの子に会わせてあげたい。
世界を見せてあげたい。

だから。

絶対――会いに行くの。
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ディアナ・レーヴェ 2月28日14時
(見惚れそうな確かさで、「大丈夫」と励ましてくれる力強いあなた。私の絶対的な味方。私は応えるように一生懸命に頷いて、)
うん!!
(そうしたら傷に響いて小さく呻いて、そんな自分の間抜けさにちょっと苦笑して、そうだ言う通りだ私がしっかりしないといけないと気合を入れ直して――)



(瞬間、はっと気づいて血の気が引いた。手当してくれていた手を、待って、と思わず押し留める。頭に血が昇っていた私は、大事な事を後回しにしていた)

(私)
(のの子のこと、殺そうとしたんだった)
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ディアナ・レーヴェ 2月28日14時
あの………!
(謝って済む話ではない)

…………わたし………殺………
(私は彼女とソフィの可能性とを天秤にかけた)

それに………酷いこと…………っ
(酷いこともいっぱい言った)

(どうしよう。というか謝って済む話ではない以前に、謝って彼女が喜ぶようにも思えない。あまりにのの子は――自分のしでかしたことを忘れそうになるくらい――私に献身的すぎる。)
(「どうしてここまでしてくれるの?」なんて言葉が口から出そうになって、……それは一番口に出してはいけないことだと判断して、やっぱり閉じた)

……。のの子。
(悩み果てた末に思い出したのは、スタート地点の話だった。この話は元より、私が一言『助けて』とお願いしたところから、転がりだした話)
(何が正解かなんてわからない。けれど、言うべきことが一つ)

助けてくれて、ありがとう。

(今までも、きっと、これからも)
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佐野・埜之子 3月2日22時
……ああ。
(ディアナの言葉に、少しだけ眉根を寄せる。そうか、そうだな。実際の戦闘にどう影響が出るかは未だ要確認の段階ではあるとしても、ソフィの守護が喪われた以上、ディアナに精神的な負担が掛かる様になった事だけは確実なのだ。そこはちゃんと考えなければいけない。自分は)

………うん。
(自分は。だって自分は、ディアナの)

……。
(何だ? 『何でしょうね?』 何だろうな)


せやね。
(押し退けてディアナの言葉に返事をする。こちの方がずっと大事だから)
ソフィの声、きっと可愛いえ。
必ず聞こな。
(ヘケトの神殿でのアレは……厳密にはまあディアナの声だろうしなあ。つまり自分も多分聞いた事が無い。聞きたいと、素直にそう思う)

……。
(袖を掴まれて、意識して優しく笑いかけて頷く。内心では湧きそうな邪念を押し込めるのに結構必死なのだけど、それを悟られてはいけない。抑え込み切れ)
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佐野・埜之子 3月2日22時
(悟られればきっと彼女はそれを気遣ってしまう。それは駄目だ。『え、好都合では? 引け目と恩義に託ければ貴女にも未だ目が──』五月蠅い黙れ)

ん。
(別にこれは綺麗事では無い。それでは意味がないと言う自分の我が儘だ。それでは本末転倒だから。自分が魅せられたのは『そう言うディアナ』だから。そこを柵で曲げさせたら台無しだろうが)

せやね。
ウチも本当の意味であの子に会いたい。
世界をちゃんと自分の目で見た時、あの子がどないな顔で笑うか。
……うん。見たいし、ディアナにも見せたい。
(幸い。ソフィの事を想えば邪念は勝手に薄まる。どう言う理屈かは分からないけれど。いや分かっているけど分かってない事にして流すけれど。兎も角、今はディアナとソフィの事を話すのが優先で)

会いに行く。せやね、絶対やわ。
(誓う事が一等大事だ)
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佐野・埜之子 3月2日22時
……?
(なので、力強く頷いた筈のディアナが突然動揺し出したのを見て、最初本気で戸惑った)

ん?
(取り合えず押し留めて来た手をよいしょと退けて、治療を継続しようとしながらその様子を見る。ええと、推測、演算、仮定代入、推測、演算、つまり、これは……)

ああ、そないな……
(事かあ。そう言えばそれも彼女の負い目になるのかあ。と気付いて内心頭を掻きたい気持ちでいっぱいになる。正直、そっちに関しては完全に失念していた)

うん。
(なので断片的な言葉に素直に頷いて返す)

うん。
(本気で別に良いと言うか、あれだけの強い感情をぶつけてくれた事も、自分を『自分の為に使おう』としてくれた事も、寧ろ酷く嬉しかったのだが……それを言っても絶対納得しないだろうなあ。少し前なら兎も角、今の埜之子はそれがそこそこ尖った欲望だと自覚している)
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佐野・埜之子 3月2日22時
(後、自分の絵に関する望みに対しての最初の頃のディアナのスタンスも相当似たようなもんだと思うのだけど。これも口にしたら更にややこしくなるだけな気がする)

……。
(全部とは言わない迄も、割とほとんどお互い様で相殺できそうなのに、これだ。今も真剣に悩み何が最も誠実か考えこんでいるディアナ。こう言う所、決して愚かでは無いのにその理知的さと反比例する様に妙な不器用を見せる所。きっと無邪気さや明るさとそのままイコールなのだろうこの生真面目さは)

……かわいい。

(あ、しまった思わず感情が溢れて声に出してしまった。小声だった筈だが聞こえてしまっただろうか……いや、でも可愛い。本当に可愛い。何だろうこれその感想と感情のみが只管とめどもなく湧いて来るのだが……何だっけこの現象。名前があった気がするのだけど……)

ん?
(そんな事を考えて居たせいで。その『お礼の言葉』に反応するのが一瞬遅れた)
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佐野・埜之子 3月2日22時
え、あ……ああ。
(でも流石に直ぐ理解する。その気遣いも、懊悩も、感情も、推察ばかりだけど、きっと正しいと信じる。ディアナからのその言葉と込められた想いをちゃんと余さずすべて受け取る。受け取れたと信じる)

……うん。
(パラドクスを解除する。だってきっと、此処で賢しい時分は要らないから。寧ろ、出会った頃と同じ、そしてこれからもそうあり続ける。絵の事ばかり考えて居て。こんな時に迄傷ついたディアナの姿が絵のモチーフとしてどうこうと考えてしまうクソバカのひとでなし気味の自分であるべきだ)

うん、どういたしましてやよ。
せやけどディアナ、覚悟しとかなあかんよ?
これからまた何十回でも何百回でも、そない言わせるさかいに。

(そんな自分でも変わらず貴女の為になりたいと。なると決めて居ると。そう、示すべきなのだから)
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ディアナ・レーヴェ 3月9日20時
(戦いは私達の絆であって、私達の嘘であり、私達の祝福であって、私達の呪いであった。私が隊長を未だ愛し続けている以上は戦うことを完全には否定できず、同時に、今の私は戦いに一度は背を向けた私の延長線上に在る)
(きっと、もうどちらに振り切れることも一生できない)

(もしかしたら、少しだけのの子と似た立場になったのかもしれない。……一緒に苦しむの? それはそれで、苦くて甘い味がしそう)





(…………………………ところで人のことはいえないが、のの子がさっきから微妙に私の話を聞きながら違うことまで一緒に考えている感じがする。まあ彼女は芸術のこととか考えることが多いから当然だし、寂しくなんかない、ないったらないのよ! ※まさかその複線思考すらディアナにかかわる邪念との戦いの産物であるとは思い至っていない……。)
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ディアナ・レーヴェ 3月9日20時
(で)

(治療を止めた手はあっさりよいしょと退けられた。もう一回止める。退けられる。止める。退けられる。止……読み合いではのの子の方が上なので最終的に治療継続が勝った。やらかした身としていかにして誠実であるかを悩む間にその相手に治療される珍妙な図。とても間抜けである)

!?
(っていうかいま「かわいい」って聞こえなかった?? 意図した呟きではないように見えたので全力で聞こえないフリをしたが、肩がぴくぅと動いてしまったと思う。そうなのか。今回は綺麗じゃなくて可愛いなのか。悩んでいること自体がそんな風に柔らかく許容されてしまうのか。でも知ってた。許される以前のラインで許されすぎていることくらい最初から分かっていた。)

(それでも悩むものは悩むのだ。私は、吹けば命の飛ぶ単線的価値観に――『約束』の価値観に依存しきる形で守られてきただけの私ではもうないのだから、悩むのだ)

(けれど)
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ディアナ・レーヴェ 3月9日20時
か、覚悟?

(その笑顔のほんのりおトボけたいつもの感じ。おかしみを感じるくらいに自信満々な頼もしい笑顔。まずは見惚れた。次いで意味する所が頭に入ってくると、なぜか頭がぼうっとした。耳が赤い。たぶん血流とか増えて血がじわって出てる。)

この先――。
(言葉に誘われるようにして――瞬間、白昼夢のように思い浮かんだ光景)

(近い未来)
(小さな命を泣きじゃくりながら抱きしめている私。その横で覗き込んで、ふわふわ笑っているあなた)

(……そして、遠い未来)

――。
(今よりも年を取った、落ち着いた私達の顔。どこかの家の小さな庭で、『家族皆で』お茶会をして――)

(――本当に自然な流れとして思い浮かべてしまった。数年後の己の所在すら不明だというのに。切ないくらいに都合が良い、温かな未来を想像してしまった。だってしっくり来てしまったんだもの。……胸の奥にツンとしたものを感じて、どういう顔をすればよいか分からなくなって)
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ディアナ・レーヴェ 3月9日20時
――そんなぁ、のの子ばっかりはずるいわ! 私だって120回くらいは言わせたーい!!

(そのツンとした感覚を誤魔化すように、冗談みたいにそんな風に笑った)

(守られるばかりの私ではなくて、助けられるばかりの私でもなくて、どこまでも都合の良い未来を自ら手にした私を――昨日よりも澄んだ思考で、確りと望んだ)
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佐野・埜之子 3月15日21時
(絵について、モチーフについて、視界に映る全てに関する描画する際の表現について……そう言った事柄に常時タスクが振り分けられる状態に戻って、けれどこの状態にも一つだけ物事の理解に対する利点がある。大雑把になるが故に全体を視れる、『森を視れる』……森しか視れないと言う方が正確だが)

……。
(なので、曖昧の何となくながらディアナのその表情に悩まし気な要素と、僅かならがらの苦笑の様な甘みが見えると認識して、少しだけ嬉しい気持ちになる。何でかは良く分からない。けれど何となく嬉しかった)


(それから、何となく寂しそうにも不満そうにも見えたので、治療と並行してその頭を撫でようとする。凡そ年上の女性にする事では無いのだけど、平常の状態に戻った埜之子はそんな事を配慮しない。ただ、まあ、その手つきは酷く繊細で優しいのだけど)

(『森』を大雑把に見る限り、今は触れて良いと、そう思う)
0

佐野・埜之子 3月15日21時
(治療の継続を強行できたのでそこは満足である)

ディアナはな。
良えん。思う様にしてくれたら。
それはディアナがそうとかやのうて、ええと……
(手を止めて少し虚空を見上げて考える。それから曖昧に大雑把に、けれどだからこそ全体を掴んだ言葉を脈絡なく)
そないでディアナは綺麗で、好きやの。
思う様に出来へんて悩むディアナは可愛えさかいに、そっちも好きやけど。
どっちも好きやさかいに、どうせやったら思う様にしてくれたら、な。良え思うん。

(少し首を傾げる)
ああ、でも綺麗なんも可愛えんも両方見れるんも嬉しいんかもやね?
……どっちも好きやよって、ウチはどっちでも構わへんのやけど……
んん……だから、ええと、ああ、そないか。
(目を細める。言われた言葉を幾つか思い返す、意味は分からないままに何となう納得する)

…………ディアナがどうあろうと、どないしたって、どないになっても、ウチの気持ちは変わらんのやね。
0

佐野・埜之子 3月15日21時
(己の気持ちの不変。それは、なんだろう。とても嬉しくて安心で、温かくて愛しくて、そこだけは決して●●●ない。それはとても都合が悪くて目的に反して困った事の筈なのに……けれどとても勇気が出る事実だ)

……あー。
(『求めると言う事は、拒まれるかも知れないと言う事ですよ?』何かと忠告や助言(や煽りや挑発や囁きかけ)をくれる知り合いの店長の言葉。『別に義務じゃ無いんだ。逃げちゃダメ何て事は別に無いんだぞ?』優しいクラスメイトの、弟の恋人の言葉)


うん。覚悟。
(鸚鵡返しを更に鸚鵡返しで返すという大変駄目なコミュニケーションを取って見せながら、けれどその表情はなるほど無暗と自信満々で。だってこちら側の覚悟はもう決まっている。決めてしまって居るので。後はもう行うだけなので)
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佐野・埜之子 3月15日21時
ん。
(顔を近づける。ディアナがとても良い顔をしている。どう『良い』のかと聞かれても今の自分にはサッパリ分からないけど、そんな事はどうでも良い。『良い』は『良い』だ。柔らかくて甘くて温かい夢の様に綺麗な顔だ……いや可愛いか? ああ、見る見る表情が変じて行って……なのに見ている自分の気持ちは変わらない)

ほぁ。
(触れそうな所で、ディアナの笑顔が咲いた。笑い返して位置を戻す)
120回。
120回は良えなあ。108回より多いさかいに凄い沢山やわ。
いっぱい、いっぱい、時間を掛けてくれるんやろ? 良えなあ。
(だってその間ずっと一緒に居れると言う事だ)

(そうなるかどうかは分からない。けれどそうすると決めている。決めてしまって居るのだから、揺らがない)

ディアナ、立てる?
(応急処置を終えて立ち上がる。そっと手を差し出す)

望みは叶えんとやし。
その為に動かんとやわ。やから先ずは……
(この手を取ってくれるだろうか)
0

ディアナ・レーヴェ 3月16日20時
……昔はカッコ良くなりたかったんだけどなー。その次で「綺麗」がいいなって思ってた。
でも。……今はね、どっちでも良いのかもしれないわね。
あなたが褒めて、認めて、好きっていってくれる形は幸せな私の形かも。

……。
(『のの子の気持ち』。口にされたその言葉の重みは痺れを伴うように感じられた。昨日より少しだけクリアな思考は、己の立ち位置を残酷なくらいすんなりと感じ取らせてくる。胸の奥が銃創よりも疼いて甘くて、己が今まで本当に大切に愛しまれてきたことを改めて理解した)
(ねえ。なら、私は? それは……今の中途半端な状態で半端な言葉をかけたくなくて、全てはソフィの件を――私達の納得の行く形で勝ち取ってからの話だから)

なん、て。
本当はもっと伝えないといけない事があるの。
……けど、ずっと喉に詰まったみたいになってて、全然言葉にならないの。

変わらないあなた。
もう少しだけそのままで、私を待っていてくれますか?
0

ディアナ・レーヴェ 3月16日20時
(――そして。)

(熱を帯びた思考の裏側で、冷徹に未来を思う。私のソフィはどこに行くだろう。死者の生き返りなんて叶うのか、リターナーという限られたディヴィジョンでの偶発的事象を意図的に再現する事ができるのか。私はこれから寝る暇もないほど文献を漁り調査を行う。でも。もし駄目なら。駄目だったとしたら。)

(……その時は、恐らく)
(私が望めるもう一つの未来を――もしかしたらソフィも望んでくれているかもしれないある未来を――私が口にするには、あまりに「無邪気ではない」それを――『のの子と一緒に』探す事になるかもしれないと予測している)


(ああ、そうだ。……その為に、今のうちに確定させておかないといけないことが一つあるのではないか?)

そうだわ。一つ聞きたいことがあるの。

(優しい顔から急に真剣な顔に切り替え、問いかけた)



あなたのお父さんって、大阪の辺りを取り戻したら帰還する人であってるわよね?
0

ディアナ・レーヴェ 3月16日20時
(答えを確かめると何にせよ満足して、それから差し出されたやさしい手を見つめてニッコリ笑う)

もちろん! あなたの処置が良いからスクワットだってできちゃいそうよ?
……っていうかのの子だって酷い怪我人だったのにー。ネメシス形態を経由したからか見た感じピンピンしているから、つい頼っちゃってるわ。無理しないでね?

(いつもの調子でペラペラ喋って。クスリと笑いながらその手を取る)
(力を込めて立ち上がる)

(いつもの少しだけ見下ろす位置関係。かわいい。見つめる。目を細める。優しく唇を緩める。暫くそうしていてから、不意にニッコリと力強く笑みを強め)
先ずは……日々クロノヴェーダをいっぱい追い詰めてトレインを促すこととと、たくさん調べ物をすることねっ!

あぁ、今までとは色んな事が変わってるけど、変わらないといえば変わらないんだわ。

よろしくね――のーーーの子っ!!
0

佐野・埜之子 3月16日21時
格好良えディアナも居るけど。大抵は戦っとる時やなあ。
……そない言われたら確かにそのディアナも良えし、今度一緒に戦う時はジーッと見とくな(※戦え)

でもほんまは、多分、もしも仮に、格好良うなくて可愛うも綺麗でも無いディアナが居たとして、それもウチは好きやよ。……まあ、そないな仮定は在り得へんけども。

…………ほぁ?
(少しだけ驚いた。伝えないといけない事? 伝えないといけない事? それは……いや、それはそんなにもディアナに取って難題なのか。後に回す判断をと言うだけでなく、言おうとしても喉に詰まる位に)

……
(自分は、悩んで貰える位に彼女の中で……そうか、そうかあ……嬉しい。凄く嬉しい。ただ……けれど、何となく、これを口にすると下手をすると怒られそうな気がして口を噤む。黙って幸せを噛み締めて置こう)

ん。勿論やよ。
幾らだって待つわ。やって、ディアナにお願いされたんやったら待つ事自体も凄く嬉しいさかいに。
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佐野・埜之子 3月16日21時
……。
(『これを伝えるかどうかはお前が決めろ。詳細を伏せた情報でも分かる。これはお前に取ってある意味で都合が悪い情報だ。そりゃ、都合が悪いから伝えない何てのは不誠実だよ……でも、でもさ、それ位の我儘を言って良いだろ。良くないよ、良くないけど、私くらいは『良いだろ』って言うよ。と……クラスメイトの、誼があるしさ』……頭を過る先程の電話での会話。なるほど、なるほどなあ。きょう子は本当、頭が良いのにほんまに思い切りアホやなあ……と言うか最後何を言いよどんだろう。まあ良いか)

ディアナ。
言うとくけど、可能性があるだけやよ。実際どうかは分からん。
けど実例がある以上可能性はあるん。やよって詳しい話、今度聞きに行くえ。

きょう子が言うにな。
『宿縁邂逅戦』で遡って事件が未然に防がれた事で。死亡どころかクロノヴェータ化から人間に復帰した例があるんやて。
それもウチの知り合いの知り合いやの。
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佐野・埜之子 3月16日21時
(彼女がそれを調べているのは豊太の事があってだろう。そもそも新宿島に来て長らくディアボロスとしての活動をしていなかったのはその辺りを偏執的に調べる事に専念していたからだろう。その上で、弟の事は覆せる目が無いとハッキリ言っていたのだが……けれど、『この件』は未だ吟味されていない筈だ)

(であれば……であれば、えっディアナ今何て?)
えっ。
おとん?
え? ああ、大阪に居る筈やし多分。
ただ最終人類史とウチらの居ったエゼキエルには時間差? 言うんがあった筈やさかいに、そこはどうなんやろ? とは思うけど……
そ、それがどないしたん?
(何だろう、何かはよく分からないけど妙に気持ちが浮つくというか、何か謎の焦燥感を感じる。なんだろうこれ)
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佐野・埜之子 3月16日21時
(手を握って)

スクワットは止めとこな。
(【現心一手】の使用無しでは最速かつ最硬の態度でピシャリと言って)

ウチは、そないやね。
何や内側は痛いけど、傷は塞がっとる? ん? そうでもあらへん?
まあ動けはするえ。動けるんやったら大丈夫やろ。
(雑い事を言いつつ何時も通り痛覚の信号を無視する)

クロノヴェータを追い詰める。調べ物をする。
(どっちもあんまり熱心にやってなかったなあ)
……うん。やらんとやね。
(でもやらないと。そう素直に感じるのは、我ながら本当に……ええと、なんだっけ、まあ良いか。どっちでも一緒だ)

うん。今迄と同じやよ。
そないなで、よろしゅうになディアナ。
(握ったその手の熱があれば、何だって出来るだろうから)
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ディアナ・レーヴェ 3月24日21時
見てくれるのは嬉しいけれど敵の攻撃もちゃんと見ましょう避けましょう。(真剣)
(「見るけど避けない」パターンもありそうだから困る)

……ありえない仮定でもないのよ? 本当は――(…そう。特にきっと新宿島に来る前の期間まで遡れば、幾らでも)――のの子の知らない後ろ暗い本音だっていっぱいあるんだから。
綺麗どころか目を背けたくなるような私だってきっといるわ。
……あなたにはいつも綺麗で可愛い私を見ていて欲しい、けれど――(嬉しそうに微笑んでいる)そうでない私も……ふふっ、だいたい許してくれちゃうんだろうなー?
(甘やかされている、本当に)

ん、ありがとう! その時になったら……きっとまた困らせちゃうと思うんだけど、でも、待っててね。
待つのは少ーしだけにできるよう頑張るわ!
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ディアナ・レーヴェ 3月24日21時
(その『情報』を伝えられた時、私は反射的にのの子の両肩を掴もうとしていた)!?(傷口に響くのも構わず興奮気味に)えっ――えっえっえっえっ、本当!? 本当にそんな事が起こるの!? ち、ちょっと待ってこんがらがってる詳しく――あっ詳しくは今度聞くのか、ごめん、私慌ててて、ごめん、でも……ッ
~~!!(感情が行方不明になるほど極まって、とりあえずのの子をめちゃくちゃハグしようとしつつ)
あは、はははっ! 最高! 大好き! そっか、隊長がクロノヴェーダ化しているからこそ、『宿縁を断ち切る戦い』に挑めば運命を変えることができるのね!
そうすればソフィが生きている状態が正史となって、あの悪魔の手元からも消失するっ! やだ私、なんでこんな簡単なこと気づかなかったんだろう――!

(でもひとしきり喜んでから、はっと気づいて首をぶんぶか振って深呼吸。まだ『可能性』。浮かれるべきではない。分かっていたけど、ついね?)
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ディアナ・レーヴェ 3月24日21時
(呼吸を整え、目元を擦って、それから静かに呟いた)
ソフィも。隊長も。生きてくれるかもしれないのね。…一緒に――(「一緒にまた暮らせるかも」とまで欲望がもたげたが、流石に苦笑して言葉を切った。そういう自分本位は後にしろ)

(そして)
……『私の為に何年も頑張って、助けてくれたあのソフィ』は、ありえなかった歴史の一つの分岐として吸収されていくのね。
(この解決策でも、その事が少しだけ寂しくはある。けれど。それは必ずしも悲劇だけではないと思えた)

(狭間に消えるあの娘の位置付けの、その噛み砕き方は……当初の想定とは前提条件がズレたが、やっぱり一周回って先ほど覚悟した未来と変わらないかもしれないと私は思う)

……ん? ああ、お父さんの件はね――
(話そうかと思ったが、やっぱり照れ笑いにくしゃっと言葉は消えて)

ひーみーつ♪ 情報は十分よ、ありがと!
(我ながら『不純ねえ』なんて思いながら、上機嫌に片目を閉じた)
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ディアナ・レーヴェ 3月24日21時
えっハイ。(素早すぎるピシャリに素直に小さくなりつつ)

それ動けるは動けるけど最後に部屋の敷居またいだ辺りとかでゆらーって倒れるやつ!!
……って、まあ私達は大抵の傷は休めば治るからね。それでも今日くらいはしっかり休んでくれると……ブン殴った身として心が休まるわ。
(お願いね、と念押しする口調は軽いが顔は真剣。……冷静ではなかったとはいえこの細い身体にあんな殴打をしてしまったとか、私のバカバカバカ! 変な痕が残らないと良いのだけれど!)


(繋いだ手から腕を、腕から胸を、胸から顔を、繋がる全てを今一度しっかり視界に収める。のの子だ。ぜーんぶのの子。嬉しくなってニッコリ笑う)

(あのお風呂でお話していた頃は、この手を繋いだまま一緒に地獄に落ちようと思っていたんだ。なのに今はその手で共に未来を掴もうとしている。不思議だ。負ける気がしない)

(とびっきりの綺麗な顔で「うん!」と笑って、目を見てもう一度頷いた)
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佐野・埜之子 3月25日22時
避けるんは得意やあらへんねんけどなあ。あんまり焦ると転ぶし……
(呑気に頭を掻いているので、ディアナの懸念は大当たりである)

ウチの知らへん後ろ暗い本音。そないなは……
(聞きたいなあ)
……んー。
(見たいなあ)
ほぁー……
(叶うならばぶつけられたいなあ)
……許す許さん言う話にもならへん思うなあ。
せやけど、どうあれディアナはディアナやて思うんは間違いあらへんよ。
(結論としてはこう、結果的に無難な言葉に纏まる。内訳はさて置き)

ううん。別に一生かて待つよって、焦らんでな。
頑張り過ぎて転ぶんが一番あかんて弟も言うとったし。
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佐野・埜之子 3月25日22時
うん。
(両肩を掴まれながら、特に驚いた風も無くディアナを見返す。これ位の反応は流石に予想の中の一つだ)
ほんまやよ。
どれ位『遡るんか』がある程度曖昧なんやと思うてきょう子は言うとった。
後は運と、もしかしたら意志と、それから縁やて。
(ハグされながら、それで死角に入っただろう顔に何とも絶妙な表情を浮かべている。まあ、言って本当に良かったと思う。ディアナが喜んでいるのが勿論一番の要素だが、それとは別に……なんだろう、こう、スッキリした。伝えてしまったのだから、この話はもうディアナが主体だ。自分は勿論手伝うし必要とあればキャスティングボードも奪い直す気だけれど、それでもやはりこの事に相対するべきはディアナだ。うん、言って良かった。スッキリした)
……。

(これで良い)

ディアナが嬉しいんやったらウチも嬉しいえ。
うん、ウチも好きやよ。
(すぐに自然と笑顔になってディアナの言葉に応える)
0

佐野・埜之子 3月25日22時
実際、可能性があるんは大きいん。
ゴールが分かってんから、そこを目指せば良えんよ。
ゴール有無とか位置を探してキョロキョロするんがのうなる分、良え結果になる可能性は段違いやて、きょう子が言うとった。

(少し目を細める、ディアナは優しい。少なくとも自分に対してはそうだ。だから、きっと自粛するだろう彼女に代わってこれは自分が言葉に出さなくてはならない)
うん、そないやよ。
ソフィと、その父親と、これからもずっと一緒に居れる。その可能性があるん。そこが一番のゴール。
(ハッキリ明言しなくてはいけない)

目指すべきは、そこやの。
(じっと目を見てそう言う。パラドクスにも頼らず、この時ほんの数秒だけは。それだけに専念する)



……『その記憶』も残るんとちゃう?
少なくともきょう子に聞いた限りやと、人間に復帰した人はその辺覚えてても不思議が無い態度やったて聞いたけど。
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佐野・埜之子 3月25日22時
まあ、でも乗っ取られとったて感じにも聞くし、詳細はほんま聞かんと分からんなあ。
(頭を掻く。分からない事は山積みだ。でも、だからこそ)
今はどうせやったら良え方に考えといたら良えんよ。
どっちにしたってやる事は違わんねんし。



おとんの件は……
(じっと聞いていたので、肩透かしを食らってキョトンとする)
……?
ま、まあ、秘密やったら分からんでも秘密やねんし分からんのが正しいんやろけど……
(何故かちょっとどぎまぎしながら大人しく頷く)
……
(でも、ウィンクをしたディアナが綺麗だったのでまあ良いか)


あー、そう言うたらそうやねえ。
休んだら綺麗に治ってもうて痕も残らへんのやなあ……(シュンとした顔)

……まあ、帰ってから休むえ。じっくり……
(先ほど殴り飛ばされた部分を撫でながら何か噛み締める様に)
0

佐野・埜之子 3月25日22時
……。
(ニッコリ笑ったディアナに合わせてニッコリ笑い返す。そう言えばそうだ、こういう時はこう笑うのだ。それを、もう何年ぶりかに思い出した気がした)

(地獄で良い、それも嬉しい)

(地獄でなくても良い、それも楽しい)

(別たれたとして……いや、それを別たれたと定義するのは他者の勝手だ。自分は別たれない。そう決めている)

(どう言う結果に辿り着こうともだ)

ま、せやけど。うん。
(うん)


(でも何て言葉は無い。だって言っただろう)

              、これが正解やよ。

さ、行こなディアナ。先ずはオーナーに丸投げしに行かんと。
(取り繕いすら無くそう言って、その手を引いて歩き出す)

(行先は結局何処か)


(何処でも良い。そう決めた)
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