私立MM学園

【個】止まらないために

リヴィア・メルビル 2024年5月20日
もう先のない世界、その淵にて。
幾度目かの夢の影を屠った赤い少女は、休まらない休息をとる。

そこへ訪れたのは……?

#御塞蛇・夜明
#イドラ・メルビル




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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
(氷の剣を手に襲い来る黒い影)

もぉ……しつ、こいっ!!
(肩で息をしながら剣を躱し、お返しに”侵蝕”の力を乗せた炎で穿つ)

(侵蝕の影響で自分の中に力が流れ込んでくるのを感じながら、霧散していく夢の影)
(小休止、休めそうなところは……あった!)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
(物陰に身を隠し、息を整える)
(見れば服も汚れだらけ、疲れも結構溜まっている)
うぅん……らしくないなぁ。

あとちょっと、あとちょっとだけ……!!
(気持ちばかり先行して、身体はもう追いついていないのでした) (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

(ギィギィと)

(金属の軋む音を立てながら)

(車椅子が廊下を進む)

(血色の悪い蒼ざめた四肢の黒髪の少女を乗せて来る)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

(しゅぅしゅぅと蛇の鳴くような声)

「メルビル」

(貴女はその鳴き声の意味を不思議と理解できる)

「影を踏んでも脚が痛むだけよ」

(その眼差しはひたすら暗く、悲しんでいるのか、憐れんでいるのか、少なくとも喜んで居ない事しかわからないでしょう) (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
…………っ!!
(鼓動の音がうるさくて、近くに来るまで気付けなかったけれど)
(しまった、新手……!?)(振り向いた先に、いたのは)

え、と、貴女……は……?
(少なくとも、影ではない)
(不思議な声音、けれど言っていることは読み取れて)
(……いいや、なんで私の名前を知って、) (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「夜明よ」 「御塞蛇・夜明」 「貴女は知らなかったみたいだけど」

「貴女の事は名前だけ知ってる」

「それ以外は知らない。初めましてね」

「もうすぐ世界が終わるこんな時に」
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「“ドリーム”」「敵に回すと面倒な相手ね」

「貴女の力の都合上、正面から討つ以外は無いのかしら」 (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
夜明さん、だね。はじめまして!
えへへー、けど名前を覚えてもらってるってことは、私もそれなりにゆーめーじん、かな?
(にししと笑って。今まで余裕がなかっただけに、疲れの色も滲むけれど)

……あの黒い影、そんな名前だったんだ。
襲ってくるから何とかしなきゃ!ってやってたけど、ちょっと疲れるかも。
疲れちゃうのを抜きにして考えれば、戦う前に終わらせることもできなくはないけれど……
でもそれは、あんまりやりたくないかな。
(存在そのものを侵食してしまえばいいけれど)
(こちらへの負担も馬鹿にならないし) (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「人が消えていけば残った人間の名前くらい覚えるわ」

「まだ生きて居たのね。珍しい名前よ、貴女」

「そう。でも何かや誰かを気遣っても。もうこの世界に貴女を気遣う余裕は無いわよ?」

(ぎぃぎぃと、見えない何かが少女の車椅子を押して、少女の元から「ふわり」と何かが跳ぶ。リンゴのイラストの紙に包まれたキャンディのようです)

「精々これぐらいね。他の生徒からのもらい物なんだけど、あげるわ」 (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
……そっかぁ。
ちょっと残念、かな。
(人が消えて)(この世界の今と、その言葉が意味するところは、自分でも容易に想像がつく)

(目を伏せたところで、なにかが跳んできて)
(キャッチするとそれは、キャンディだった)
……ふふ、ありがとね。
この世界はもう、先がないし。どんどん崩れて、私達も消えてっちゃう。
だから、どうにかしたいなって思ってさ。
心中する気なんて、全然ないんだから。
(その果てでどうするかも、心には決めているけれど)
(まだ、踏ん切りがついていない) (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「向こうの連中は手強いわよ」

「それは連中の劣化品のドリームを相手してれば分ると思うけど。なんせ完全体だから」

(だからここで疲れているわけにはいかないわよね。と)

「噂だともう二人や三人、向こう側に漕ぎついて居るようだけど」

「でも、それはもう私達の事は忘れてしまったかもしれない」

「消える気が無いなら生きるしかないわね」 (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
あ、やっぱりね。
じゃあ……もしやるなら、やっぱり私も本気じゃなきゃダメなんだろうなぁ。
(少なくとも、連戦で疲れているようでは拙い)

向こうに行けた人もいるんだ。
生きていたいし、向こう側にも行きたいけれど……どっちか、なのかな。
(此方のことを忘れてしまうのは、寂しい気もして)
……だめだなぁ。答えは出したはずなのに、まだ迷っちゃってる。 (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「忘れると決まったわけじゃ無いし、此処に居てもただ消えるだけよ」

「貴女は向こう側へ行って、何かしたい事はないわけ?」

「――忘れてくれた方が何かと都合がイイと思うのだけどね」

「私の事なんか覚えられて居ても困るし」 (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
それはね、そうなんだけどさ。
……実はね、向こう側の私がどんななのか、まだわからないんだよね。
私がいるかもしれないし、もしかしたら妹かもしれないし。
もし、あの子なら……その時は、あの子と一緒にいたいかな。
(自分がバックアップである以上、それは許されないけれど)

ちょっと前にさ、背中を押してくれた子がいるんだよね。
だから進もうって思って、でもそれも忘れちゃうのは……なんだか、寂しいなって。
私は私で、ここで生きてる。
それが、バックアップだったとしてもね。
でも……だから。生きた証じゃないけど、忘れたくないな、って。 (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「そう……そういう関係のバックアップも居るのね」

「じゃあ、戦わないで話だけしてみたら?」

「情で後れを取れば勝てるものも勝てはしない」

「そんな暇があるなら、残った時間で向こう側の貴女に遺言でも残せばいいのよ」 (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
まだ、わからないけどね。
話をしてみるのも、もちろんいいのかも。
あっち側の私がどうであれ、ね。

でも……情で後れを、ってのはそうなのかも。
遺言なんて、辛気臭いけどさ。
しなきゃ、いけないのかなぁ……
(溜息ひとつ)
(少しばかり遠くを眺めて、これからのことをぼんやり考えて) (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「貴女の命だもの、貴女の好きなように使えばいいわ」

「貴女が話せば貴女の話した記憶は残る」

「乗り気じゃないのね……。貴女がその調子じゃ向こうもすぐやる気にはならないだろうし、その時が来れば貴女は行動するわよ」

「貴女が気づかなくても。最終的には貴女のやりたいようにね」 (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
……そう、だね。
私はあの子といたいし、生き延びもしたい。
それに、生きた証も残したい。
ふふ、やりたいことだらけだなぁ……

その時になったら、なんだろうけどさ。
まだもうちょっと、考えてみようかな。
……あ、でもでも。もし向こう側があの子で、ずっと腑抜けたままなら。
そこはお姉ちゃんとして、びしっと示してあげなきゃね!
(うだうだ考えそうになるのを飲み込んで、にっこり笑うのでした) (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「そう……でも、私が先に向こう側の貴女に出会ったら殺すわね」

「自己紹介して敵か味方が確かめる暇なんて無いし」

「貴女の事を知って居るのも敵と間違えない為ですもの」
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
…………そ、か。
でも、そうなっちゃうよね。
(それも道理で、否定できない)

じゃあ……私は。
夜明さんより早く、辿り着かないとだね。
(結果がどうであれ)
(その時には、決断しなきゃいけない) (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「迷って居る暇はないかもしれないわ」

「逆に私の向こう側に出会った時は殺してくれて構わないけど――」

「私は逆に出会いたくないわね。向こう側の私なんて」

「……向こう側の自分と仲良くしたいなんて人、初めて見た。考えた事も無かったわ」 (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
けっこう、あっち側の自分を殺したい!ってひとが多いよね。
ここの意味を考えれば、そうなっちゃうんだろうけどさ。
(道が違えば、向こう側を知れば。自分もそうなる可能性は大いにあるわけで)

でも……あの子はあの子だから。
私はあの子を救えなかった。だから、なのかもね。
(再び窓の外へと目をやって)
(夜明けさんの隣へと、腰を下ろす) (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「やめて」

(貴女が腰を下ろすと。辺りにざわざわと気配が這い周ります)

(それはドリームの気配ではなく。獣や蛇や蟲や、もっと矮小で忌まわしく、嫌悪感を催すような不浄で好ましくない何かの群れ)

(その姿は視えませんが。そう言うモノと対峙した時に感じるような嫌な感覚がぞわぞわとする蟻走感があるでしょう)

「私は、貴女とは違う」

「そうやって……許そうとするから」
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「私達が此処にいるのよ!」

「なによ? なんなの? 相手は妹だからどっちが生きて居てもイイっていうわけ!?」

「できれば仲良くしたいって!?」

(シューシュー声はそのまま。けれど不思議とそこには叫びが読み取れる。強い怒りを感じ取れるでしょう)

「…………向こう側を求めて命を落とした箱庭の仲間を、貴女はどう思うの?」 (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
……!!
(ぞわりとする気配)(得体が知れないだけに、身体が強張って)
(すこしだけ、夜明さんから離れる)

だろうな、って。
(自分が少数派なのは、わかっているつもり)
(夜明さんの刺々しい雰囲気だって、それを裏付けているから)
けど……
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リヴィア・メルビル 2024年5月20日
【イドラ・メルビル】
…………!?
(強い怒りに気圧されて)(続く言葉が出なかった)

……私は、さ。
あの子と一緒にいたい。それだけなの。
一度取りこぼしたもの、なのにね。
強欲で傲慢で。手が届きそうだからって求めちゃう。
でも……願っちゃいけない、のかな。

願いって、誰しも持つものだと思うしさ。
それは、あっちを求めて掴めなかったみんなだって、きっと同じ。
私の手が届くなら、助けてあげたかったけれど……
(できなかった。感知もできなかった)
(自分の小ささを、嫌と言うほど思い知る) (無効票)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「出来ないから、貴女は此処に居るのよ」

「貴女がそんな生ぬるい願いに縋ってるから傍に居られなかった」

「誰かを助けるなら、他の誰かを代わりに殺せるくらいの気持ちが必要になる事もある」

「歴史は覆らない」


「貴女じゃ向こう側に勝てない。無駄よ。どうせ消えるわ」

(音を伴わないのに、吐き捨てるように、拒絶するように言葉は感情を込めて聞こえるでしょう)
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赤薙・夜明 2024年5月20日
【御塞蛇・夜明】

「さようなら、情けない人」

「精々『夢』にやられないよう頑張りなさい」

(辺りの嫌な気配が消え。速足で、今は車椅子に乗ったまま貴女に背を向け「何か」から逃げるように進み出しました) (無効票)
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リヴィア・メルビル 2024年5月21日
【イドラ・メルビル】
……それは。
それだけは。ちょっと許せないかな。
歴史は覆せない。あの時の私は、あの子を守れるだけの力もなかった。
けど、今なら……今はそうじゃないから。

それだけは否定してほしい、かな。
(じわりと燃え広がっていく冷たい炎)
(それが外部に漏れ出ようとして)
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リヴィア・メルビル 2024年5月21日
【イドラ・メルビル】
…………あ。
(炎は形とならず、彼女の背を見送るのでした)

誰かを殺せるだけの気持ち、かぁ…… (💠)
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赤薙・夜明 2024年5月21日
【御塞蛇・夜明】

(通路の向こうで不意に沸き出すドリーム、誰かの『夢』)

(それが見えない気配に絞め殺されては消え、やがて静かになる)

(車椅子は一度も貴女を振り返る事が無いまま。ギィギィと音をたてそこを去ってゆきました) (💠)
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