言の葉を嘴に
ゼキ・レヴニ 2023年10月30日
昔々、バベルの塔をカミサマがバラバラに崩したそのずっと昔から、
人と動物は「言葉」を交わした事がなかった。
太古から変わらぬその不可能を可能にした、ニュー・テクノロジー。
人と鳥が、ついに言葉を交わせる時代が来た。
叡智を授ける機械――その名は『ぴよリンガル』!
……なんていう大袈裟な広告が一時期動画サイトで流れていたとかいなかったとか。
ともかくその「ぴよリンガル」なる珍品が鐵顎圏で売られているという噂が、
どこぞからある復讐者の耳に入り――機械の四肢の男がその案内役を請け負う事になった。
待ち合わせは入り口の看板を潜ったその下、1階専門店街、入り口。
――鐵の牙に財布ごと砕かれぬよう、くれぐれもご注意を!
――――――――――――
●お約束した方との1:1RP
●〆の目安:30〜50発言程度でキリの良い所か、3週間発言が途切れたら
2
ゼキ・レヴニ 2023年11月12日
さあて、誰だろうねえ。そいつは後のお楽しみ。(正解を知ったらどんな反応をするだろう。後で工房に寄って驚かせようか、そんな悪巧みも胸の裡に、いちど立ち止まって)
ああ。混沌としちゃいるが、置いてる商品の種類で大体固まってるからねえ。
例えば――(何店舗か並んだ一画を指差し)あすこは工芸品のエリア。絨毯やら陶器の器なんかがあって……(鋼鉄の指先を段々横に動かし)器の流れで食料品、調理用品なんかのエリア。当然包丁も売ってて、その流れで刃物屋――あっちはレプリカの刀剣、土産モンだな。そうやってずうっと辿っていくと……まず第一の目的地、玩具屋サンがある。
そこに無かったらまたちょっと行って……今度は電化製品、機械部品なんかを扱ってるエリアで探してみるつもりだぜ。
(プランはOK? と、確認を兼ねて一呼吸置き)
ゼキ・レヴニ 2023年11月12日
ようし。(仰々しく頷くと)そんじゃお前さんが財布の「守護者」でもあれるように、心得を伝授して進ぜよう。
その一。油断禁物。特別、特価、本物、って言葉を信じるな。
その二。案ずるより値切るが安し。
その三。掘り出しモンは迷わず買え!
――以上!
カモでもタカでもバリバリ喰われてすっからかん、骨は煮込んでダシまで取られちまうってな鐵の胃ん中でも、心得を忘れなけりゃ何とかなるハズだぜ。
ジズ・ユルドゥルム 2023年11月14日
ふぅむ。確かにそう言われると一定の規則性がある…ような気がする。前回はまったく気づかなかった…。
しかし絨毯から模造刀剣まであるとは、本当に何でも売っているんだな。(頷き頷き説明を聞き、指さされる先を真剣に視線で追っている。…現代の学生は皆行うと言われている行事にこんなのがあったような気がする、何と言ったか…、)…社会科見学というのはこんな感じなのだろうか。ゼキは人を率いるのが上手いな、まるで引率の先生みたいだ。(すごく感心している。)
成程、玩具屋…!そこを探そうとは思わなかった。確かに若干玩具っぽい見た目だったような気がする。(うろ覚えだった。)よし、了解した。そのプランで行こう。
ジズ・ユルドゥルム 2023年11月14日
その一!油断禁物。特別、特価、本物という言葉を信じるな!
その二!案ずるより値切るが安し!
その三!掘り出しモノは迷わず買え!
(守護者の心得を伝授と言われると、修業時代の先輩とのやり取りを思い出してつい復唱してしまう。)
よ、よし。財布の守護者の心得は承知した。ダシ…、ダシまで取られるのは困るな…。(えぐい絵面を想像している。)
しかし値切るとなると、やはり値切り交渉が必要になるんだろうな。正直、交渉ごとはあまり得意じゃあないんだ。威圧なら交渉よりは得意なんだが…(一般人相手にそういう真似をするわけには…と言葉を濁す)
何か値切りの秘訣はあるか?
ゼキ・レヴニ 2023年11月17日
愛と命以外なら何でも売ってんじゃねえかな、目移りしねえように気ぃつけろよ。(あっちゅう間に一日経っちまうからな、などと)
経験から言うと、おれが人を率いっと最後にゃロクな事にならねえが……(苦笑しつつも、褒められれば調子に乗る性質で)引率の先生ぐらいならできるかねえ。
ジズ君、これが社会経済の縮図だ。よぉく見て勉強するように!(エア眼鏡をくいっと上げて)
そうな、若干な。(若干どころかそれなりに、いやだいぶ玩具っぽい気がした事は黙っておこう)
ゼキ・レヴニ 2023年11月17日
ンン゛ッ。(まさか大真面目に復唱されるとは思いもよらず、一瞬吹き出しそうになったのを咳払いと大仰な頷きで誤魔化して)
パーフェクトだぜジズ伍長。社会科見学ってより訓練になってきたなァ。(此方は此方で違うものを思い出していた)
(心得を伝授したところで、目的地への先導を再開し)
……これから取り立て屋が来たらジズ呼ぶか。(威圧で蹴散らしてくれそうだ、なんて思いつつ)
値切りの秘訣かい? まずは希望の価格より安く言ってみる事だ。
ただし度が過ぎると交渉自体を突っぱねられちまうから、丁度いい塩梅は考えにゃいかんぜ。
ジズ・ユルドゥルム 2023年11月22日
目移りしないように、だな。もちろんしないとも。任せてくれ。(何も心配いらない、といった風に胸を叩いた)
なぁに。今までの経験がそうでも、これからどうなるかは分からないだろう?今日はきっといい結果になるさ。
……社会勉強はしていくつもりだが…本当に経済の縮図なのかアレが。(少し離れた暗がりで、財布が砕け散ったらしき人がうなだれているのを視界に入れつつ)急にうさんくさんくなったぞ、ゼキ先生。
ジズ・ユルドゥルム 2023年11月22日
(心得伝授が終わって歩みが再開すれば、歩調を合わせてゼキの左隣を歩く)
取り立て…、そうか、つまりゼキはまだ…(いつぞやのやり取りを思い出しつつ、まだ借金返せてないんだなぁ…と生暖かい目で見る)
おや、守衛が必要か?なら面でも着けて工房の入り口に立とうか。(冗談とも本気ともつかない口調)まぁ、取り立て側の言い分によっては、私が取り立て側に回らないとも限らないが。
(伝授された値切りの秘訣を心の帳面にしっかり書き記しつつ)
(ふと、通り過ぎた何屋なのか分からない商店の軒先に、変な文字入りのダサいスウェットを発見する)………いいな、アレ。(顔と体の向きごと、ものすごく目で追った)
ゼキ・レヴニ 2023年11月26日
(胸を叩く様子に目を細めて)んはは、たぁのもしいねえ。
そう言われっと順調に行きそうな気がしてきたぜ。今日は今日の風が吹くってな。
(暗がりをちらと見遣る。アレッ、あいつ先週も同じとこでうなだれてたな……)
見ちまったかい、資本主義社会の暗部を……。欲に駆られてみずから破滅へ向かっていく者たち――だがそいつらの裏で、利益を享受してる奴らも存在するってこった。
(真剣っぽいトーンでそれっぽい事を言ってみたものの、頬に生暖かい視線を感じて)
いや、まだその、な! いやァあと少しなんだがな。
(どっちかと言うと破滅する方なので台無しであった)
工房の入り口がものすげえ魔除け感出そうだなァ……(しかし取り立て屋ジズからは絶対逃げ切れない予感しかせず)申し出は有り難えが、こういうのは自分の力でどうにかしねえとだよな! ウン。
ゼキ・レヴニ 2023年11月26日
ン?(君の視線の先をなぞる。そこには「守人(まもりんちゅ)」とか書かれたスウェットがあった。これはあぶない。君がまもりんちゅになってしまう前にわざと歩調を早めて、足早に店から距離を取る)
(そうして何屋なのか分からない商店を通り過ぎ、「マダム真理恵のアンティークショップ」の前を通りがかったその時だった!)
(「あら〜〜!!」甲高い声とともに二人の前に全身英国ファッションの謎のマダムが飛び出して来たのだ!)
(男は明らかに「やべっ」という顔をした)
ジズ・ユルドゥルム 2023年11月27日
(待てよ。うなだれてる彼、最初にここに来たときもああしてたような…と記憶を辿ろうとしたが、風景に溶け込みすぎてよく思い出せなかった)
私の生きていたころの…物々交換の時代と違って、今は世の仕組みも進化しているようだが。進化したからと言って皆が公平に幸せにはならないんだな。(破滅と利益か、と呟いた後、隣りにいる人物がどっち側なのかをなんとなく察した)…君の破滅が遠のくように、また工房に斧を砥いでもらいに行くよ。(あたたかい目)
ジズ・ユルドゥルム 2023年11月27日
アッ(どんどん遠ざかっていく先導する背中を見た。着いていかないわけには行かないので自分も歩調を早める)
ああっっっ(どんどん背後に遠のいていくまもりんちゅ装束を名残惜しげに見送る。きっとまた会おうと内心ひそかに決意し――)
!?!?(まもりんちゅへの未練はとびだしてきたマダムによって吹き飛ばされた)(あまりの迫力に色々な危機を感じて腰の斧に手が伸びかけ、当然今日は武器を帯びていないのでスカッッスカッッと手が空振る)
す、すごい気迫だ…!ゼキ、何者だ、彼?いや彼女は!?グランダルメの刺客か!?
(ゼキとマダムの顔を交互に見る)
ゼキ・レヴニ 2023年12月2日
(実の所、暗がりの彼が毎週うなだれる理由はじゃんけんに関係があるのだが、それを語る余裕は――多分無いな)
(なにせ今は、研ぎ依頼の優しさに温まった心を鬼にしてまもりんちゅから逃げ延びた…その矢先のマダムエンカウント中だからだ!)
いやそのなジズ、刺客だったらまだ良かったっつうか…にg(『あらあらあらゼキちゃんご機嫌よう今日はお友達と一緒それともヤダッまさかカノジョかしらあらまあ綺麗な方ねウフフお手手をヒラヒラと異国のご挨拶かしらマダム真理恵よご贔屓にね』エレガントな所作で音もなく近寄り、空ぶったばかりの君の手にすかさず名刺と飴を握らせる真理恵!)ち、違えんだマd(『それはそうと今朝いい茶葉を頂いたのよ一緒にティータイムは如何かしら勿論あたくし自慢のティーセットでねネコちゃんの可愛いのがおすすめよ青い目にピンクのストライプでねそれはもうプリティグッドよお砂糖は入れるわよね何杯かしらミルクは…』)
ゼキ・レヴニ 2023年12月2日
(装甲車も蜂の巣間違いなしのマシンガントークである! 口を挟む間も与えられず、マダムの圧倒的な「圧」によりじりじりとアンティークショップに追い込まれつつある男は、頼むどうかおれを守りんちゅしてくれ……! そんな目で君を見るのだった)
ジズ・ユルドゥルム 2023年12月5日
(相槌をはさむ隙すらないマダム真理恵のトークにひたすら宇宙を背負ってる間になすすべもなく名刺と飴を握らされる古代人)(確かに刺客のほうがマシそうだ…と宇宙を背負いながら考える。逆説連鎖戦なら必ず反撃を挟めるが、マダムのトークは相槌とか反撃とかを挟む隙もない。パラドクスだとかより恐ろしいものの片鱗を味わった。)
ハッ。(そうこうしてるうちにアンティークショップに押し込まれるゼキと目が合う。たすけをもとめる目は、まもりんちゅに効果てきめんだ!)
ジズ・ユルドゥルム 2023年12月5日
……これは失礼、マダム!(アンティークショップとマダムの間にすっと割り込む。圧にめげそうになったが背筋をぐっと伸ばし、胸に手を当て、マダムの瞳をきりっと見た)先程は名乗りもせず申し訳ない。私はジズ。ゼキは仕事仲間で友人です。(すぅーーっと大きく息を吸う)
実は我々はこの周辺に近頃不埒な輩が出没すると噂を聞きつけ自主的に警ら活動を行っている最中でその輩は全身桃色の肌に筋肉隆々さらに着衣は腰布のみという風体でマダム真理恵の商店を擁するこの鐵顎圏の秩序を乱すそれは不審な輩なのです。(大嘘である)(嘘をつくのは心が痛んだが背に腹は代えられない。自制自制自制…と頭の中で唱えながら、反撃を挟まれないよう一息で言い切った)というわけで我々には警ら活動がありますのでこれにて失礼!お茶はまた次の機会にいただこうかゼキ!!(アンティークショップ側から通路側に脱出させようとゼキの背中をぐいぐい押す!)
ゼキ・レヴニ 2023年12月7日
(獲物を引きずり込むのを阻止されたマダムは一瞬たじろいだ――が、すぐに体勢を立て直し、孔雀の羽根飾りのついたおハットを優雅に被り直すと、立ちはだかる凛々しい戦士と対峙する)(その瞬間、ふたりの間に青白い火花が散ったのが見えたかもしれなくもない……)
(そして勃発する肺活量バトル! 反撃を許さぬ肺活量プラス情報のトンチキ質量に流石のマダムも気圧され、『桃色
……?』『腰布……?』などと理解に窮した様子で単語を繰り返すのみである。貴婦人と戦士の間で固まっている男は、まもりんちゅに心の中で盛大な拍手を送った。)
しかもそいつの顔はウーパールーパーで……アッそっそうだな!
(援護射撃とかしてる場合じゃなかった。今こそ撤退の好機だ。背中を押されるまま通路に戻ると、なるたけ早足でその場から退散しつつ)
それじゃなマダム、立派に不審者退治してくっから! お茶はまた……5年後ぐらいに!
ゼキ・レヴニ 2023年12月7日
(通路を曲がり、マダムが見えなくなった所で、ふうと脂汗を拭い)
危うく喰われ……じゃねえ、何時間もお喋りに付き合わされるとこだったぜ……。
やっぱお前さんは頼りになるなァ、ジズ。マダムを肺活量で打ち負かした奴なんかきっと史上始めてだぜ。
(この礼はまもりんちゅスウェット一枚で足りるだろうか――そんな事を考えているうちに、本来の目的地に到着し)
……っと、ここがさっき言ったおもちゃ屋サンな。多分ここにあると思うからよ、探してみようぜ。
(そう言って「宝船玩具店」の看板が掲げられた店へと向かう。店前には動物型のおもちゃが幾つか展示されており、そのどれもが電池が切れかけて寂しげに痙攣している。店の中には年代も対象も様々なおもちゃが所狭しと並べられており、云十年前から売れ残っていそうな品もちらほら見かけられた。奥では1000年は生きていそうな老店主が居眠りをしている。)
ジズ・ユルドゥルム 2023年12月13日
(マダムを撒いたことを確認すると、急にガクッとうなだれてぜーぜー肩で息をし出す。大ボラをふいた精神的疲労と肺活量バトルの負傷(普通の酸欠)が効いていた)
ウッ私は…ゼキを守るためとは言え…初対面の人にとんでもない大嘘を…。(ここに枕があれば顔を埋めてゴロゴロ転がっていたであろう苦悶の表情)(…を浮かべていたが、「頼りになる」の一言でパッと顔を上げた)
し…史上初…?私が…?(まもりんちゅとしては史上初の肺活量による勝利は栄誉だった。あからさまに照れたように耳のあたりの髪を弄り) な、なぁに。運が良かっただけさ。君の助けになれたならよかった。(さっきの醜態は忘れてくれとばかりに、ふたたび背筋を伸ばす)
しかし、まさか買い物の道中であんな猛者と肺活量で闘う羽目になるとは。何が起きるか分からない……これが鐵顎圏か……。(厳しい洗礼だ…と真顔で額の汗を拭う)
ジズ・ユルドゥルム 2023年12月13日
(意図しない邂逅が起こらないよう、今度こそ脇目もふらずに進むうち、「おもちゃ屋サン」と呼び表された店へ着いた)
おもちゃ屋…。(確認するように、ビク…ビク…と動く展示品達を端から端まで眺め)……おもちゃ……屋……?(骨董品屋では…?という言外の疑問を含んだ顔で、年季の入った看板とゼキの顔を交互に見る)
中で仙人が瞑想にふけっているように見えるが、もしかしなくてもあれが店主殿なのか、ゼキ。(曇り加工なのか埃なのかは分からないが、とにかく濁ったガラス窓から店内の様子を確認しつつ)
ともかく…こうして覗いていても仕方ないな。入ってみようか。(探してみよう、という言葉に頷き、入口のドアに手をかける)
ゼキ・レヴニ 2023年12月18日
お前さん、嘘吐けねえ性分なんだなァ……。(すまなさそうに、手で扇いで酸素を送る。そよそよ……)
(そよいでるうちに何だか立ち直ってくれたらしい君の背をもう一押ししようと、拳を握って自分の胸をドンと叩き)
そうだぜ、胸を……いや、肺を張ってくれ!
猛獣ひしめくこの鐡顎圏で、お前さんは最高の初陣を飾ったんだ。この戦いは後にユルドゥルムの舌戦として鐵顎圏の歴史に刻まれる事になるだろうさ……。
(少々大袈裟に言い過ぎた気もするが、間違いではない。暫くマダムの洗礼を振り切った猛者の噂で持ちきりになるのは確かだ)
ゼキ・レヴニ 2023年12月18日
(そうして玩具店前。言外の疑問が痛いほど視線から伝わって来たが、自分も同じ気持ちなのでおもむろに頷くに留めた)
勘がいいねえ。あの爺さんは鐡顎圏の仙人って呼ばれてる、この店の店主よ。
ああ、そんじゃ……(ガコンガコンと引っ掛かりまくる、ガラス窓の嵌った引き戸を苦労して開け、店へ入る。薄く埃の臭いのする裸電球の下で片手を挙げ、クソデカ声で店主に挨拶を)
よーお爺さん、化石になってねえか!!!
(『あ゛あッ!?』耳が遠いらしい仙人が奥から聞き返してくる。ふう、と息を吐いて)
……とまあ、こんな感じよ。あとはまあ……地道に探してくかい?
(手前の陳列棚から商品を見ていく。時折、パッケージに積もった埃を払って商品名を確認しながら。)
ジズ・ユルドゥルム 2023年12月22日
ふ…。守護の務めのためなら、嘘だって吐くさ。(嘘の内容が桃色に腰布だとは思えないほど真面目な口調)(そして嘘の出来は見ての通りである)
そ、そんなにか?(まんざらでもなさそうにソワソワしている) 記念撮影とか求められたらどうしような…(大げさな部分も丸っと信じた)(ソワソワ…)
ジズ・ユルドゥルム 2023年12月22日
(そんな感じでソワソワしていた気分は、ゼキと仙人の大声バトルで吹き飛んだ)
鐡顎圏に店を構える人々は、皆何かしらの称号の持ち主なのか…?(マダムといい仙人といい…と、奥から聞こえた怒声に若干気圧されつつ独りごちる)
なるほど。化石になっていないということは分かった。(特に中身のない情報を得つつ、なるほど…という顔でうなずく) 先ほどのマダムとは大分毛色の違う店主殿だということもわかった。
…そうだなぁ、地道に探すしかなさそうだ。(うなずく)
普通の玩具屋だと女の子向け、男の子向け、知育玩具…なんていう風に区分けされているが
。……。(本来は音に反応して踊るらしき花のおもちゃが、無言で前を通り過ぎただけでけたたましく威嚇してくる) ここの区分けは…仙人殿の感性か? (威嚇されながら、ゼキとは通路を挟んで反対側あたりの棚を見ていく)
ええと…ぴよリンガル…ぴよリンガル…
ゼキ・レヴニ 2023年12月27日
キャラ濃いめの人らが揃ってるからねえ。まァ、覚えやすくていいだろ?
(棚の隙間から見える仙人はさっきの大声っきり、苔でも生えそうなぐらい微動だにしない。また居眠りを始めたのだろう……死んでなければ。)
マダムがオフェンスだとすっと、仙人はディフェンスってとこだな。
あの通り耳が遠いし……夢と現実の間をふわふわしてる爺さんだからよ、買う時に難儀するかも知らんが。マダムを乗り越えたお前さんなら楽勝dうおっ(花の玩具の威嚇に体を仰け反らせたが、何事もなかったかのように)なんだろうなァ。(手近なロボ物プラモの箱を手に取り)こいつは最近発売されたっぽいが……(プラモの下にあった、戦闘機の模型と見比べ)こっちは2、30年は経ってそうだぜ。
隙間ができたら新しいのをどんどん突っ込んでくスタイルなんじゃねえか?
(ジェンガじみた玩具の山を索引みたく指でなぞりながら)
お前さんも小さい頃は玩具で遊んだりしたんかい?
ゼキ・レヴニ 2023年12月27日
【ダイスの出目を足していき、合計50↑でぴよリンガルが見つかる】
ジズ・ユルドゥルム 2023年12月31日
覚えやすいどころか、二度と忘れないな。(先程もらってしまった名刺を取り出して眺めながら)そうだな、濃い人達が…ん、待てよ…。(ハッとした顔でゼキの方を振り返った)
もしかして君にも何か称号が…?(期待を隠し切れない目)
しかし今度は雑な嘘をつくわけにもいかんな。目を覚ます時を見計らうか…。いや、夢見心地の中で値切り交渉を仕掛けて有利に立つ手もある…のか…?(悶々)
いちおう最近のものも置いてはいるんだな。(最近見た覚えのある、キャラクターものらしき装飾過多な剣の玩具が棚から突き出ているのを避けつつ)仙人殿、見た目よりもきちんと現世の流行を把握しているようだ。
うん?……いや、覚えている限りではほとんどない。
小さい頃はずっと稽古ばかりしていたよ。武器の扱い方に、瞑想に、風と砂の読み方…。つまらん話だ。(ふ、と笑って言葉を切り)
ゼキはどうだったんだ。棒きれを剣に見立てて駆けまわったりしていたのか?
ジズ・ユルドゥルム 2023年12月31日
(会話をしながらも、目は混沌とした陳列棚に乱れ散る商品名を追っている)
ううん、ぴよリンガル…ぴよ…ぴよ…、…ム、これは…!
……違う。
「ぴよぴよドクター~どうぶつのおいしゃさんシリーズ ひよこのおいしゃさん~」だ…。(捜索を再開した)【41】
ゼキ・レヴニ 2024年1月4日
鉄腕だとか、ロボのおっちゃんだとか、借金塗れだとか……(後半にかけてどんどん小声になる)呼ばれたことあるぜ。
お前さんだったらどんな称号つけてくれっかね?(特に意味はないがサッと髪型を直した。特に意味はないが)
この店で値切り成功したって噂は聞いた事ねえんだよな。相当頑固なのか、或いは……いや。爺さんがいい夢見てそうな時に交渉するしかねえだろうな。キチンと目ぇ覚めてるとこ見たことねえし。
(突き出ていた剣の玩具を反射的に手に取る。軽く振ってみればテュイーンデデン!という効果音とともに刃の部分が派手に光った)ほんとだなあ。今の子供にはこういうのが流行ってんのか。
ハハ、そうか。何となく、お人形遊びしてたタイプじゃなさそうだとは思ってたぜ。小せえ頃から、将来の道は決まってた感じかね。
おれの方は仰る通り! ごくごく普通のわんぱく坊主さ。(玩具の剣をゆっくりと動かして君の胴を斬る真似をする)
ゼキ・レヴニ 2024年1月4日
(お医者さんごっこっぽい商品名を聞いて)惜しい!
(ふと玩具の剣に視線を戻せば、その切っ先が指していたのは――)
おっ! 来いよジズ、これじゃねえか!?
(知育玩具の間の隙間から引っ張り出した箱には、燦然と輝く「ぴよリンガル」の文字が!)
ジズ・ユルドゥルム 2024年1月6日
後半ほぼ悪口じゃないかソレ?大丈夫か、商売敵にいじめられていないか??(目に浮かんでいた期待は心配に塗り替わった)
ふむ?称号か…なかなか難しいな。(名づけの感性が無いなりに考え込んでいる)まて、もう少し考える。
ああ。私が生まれてすぐ、名前を付けられる頃にはもう…、おっと、
ぬわー やったなー。(斬る真似をされたら斬られるのがマナーとばかりに、胴を押さえて棒読みの悲鳴を上げた)
はは!今もオモチャの剣が似合ってるぞゼキ。まだまだ現役のわんぱく坊主じゃないか。
…そういえば。ひとつ思い出した。称号…とは少し違うんだが。
君の工房で斧を受け取った時に、君と君の工房のことを「炉」…。「鉱炉」みたいだと感じたっけ。
あそこは、一度はつめたくなったものをもう一度あたためて、生まれ変わらせ、
より良くして送り出してくれる場所で。
ゼキはその中心にいる人なんだと、そんなことを思ったよ。
ジズ・ユルドゥルム 2024年1月6日
でも称号としてはカッコ悪…い…な?(つられて剣の切っ先を見る)
見せてくれ!(出て来た箱を、ぐっと前のめりに覗き込みにいった)
(箱の中には、小さな液晶画面のついた、だいぶオモチャっぽい外見の機械が収まっている)
これだ!間違いない、ぴよリンガルだ!
ゼキ!!ありがとう、見つけてくれて!!(喜色満面。まだ買っていないが、小躍りしそうな勢いで喜んでいる。特に避けなければ、そのままゼキと握手してぶんぶんと腕を上下に振るだろう)
(念の為に箱の裏も見てみる。普通のオモチャなら記載してあるであろう、製造会社などは一切書いていない…)
(ついでに、当然のように値札シールも貼っていない)
よ…よし。(ごくりと喉を鳴らす)本当は今すぐお祝いしたい気分だが、まだ安心できないな。
あとは値段交渉だ。果たして私の財布は砕け散らずに済むか…。
(カウンターの奥のキッと見つめた)社会科見学も山場だな。
ジズ・ユルドゥルム 2024年1月6日
【ダイス70以下なら仙人は夢の中。71以上なら仙人が覚醒】
ゼキ・レヴニ 2024年1月11日
いやあ、このビルの連中とは仲良くやってるよ。ちょいとからかわれてるだけさ。
ハハ、いきなり言われてもか?(ごゆっくりドーゾ、と考える君に頷いて)
ジズ将軍、討ち取ったりィ!……なあんてな!(名演技?にノせられて調子づく41歳児。剣もシャキンシャキンと調子良く光る)
お前さんの斬られっぷりも中々だったぜ。ガキの頃遊べなかった分をよ、こうやってちょっとずつ取り戻してくのも悪かねえだろ。
ゼキ・レヴニ 2024年1月11日
―――。
(「鉱炉」――その言葉を聞いて目を丸くした。聞き馴染んだ響きに似たそれが、不意に君の口から発せられたからだ)
……いや……すまん。驚いた。
むかし、おれの隊が”鉱滓(スラグ)”なんて呼ばれててよ。お前さん、正反対の事を言うモンだから……。
(一旦言葉を詰まらせる。驚きが収まってくると、じんわりと胸が熱くなるような心持ちで)
あたためて、より良く……。そういう生き方が出来てるかなあ、おれ。
出来てんなら、あいつらにも、ちっとは顔向けできるなァ……(独り言ちて、煤けた天井を見上げる)
――いーや。最高にカッコいい称号だぜ。ありがとな、ジズ。
ゼキ・レヴニ 2024年1月11日
おお、おお。
(されるがまま、鋼鉄の手をぶんぶんと揺すられ)
やっぱコレか、やったな!!
(さっきのしんみり感はどこへやら、見た事ないぐらい嬉しそうな君と一緒になってはしゃぐ。怪しさ満点の玩具も、冒険の末にやっと見つけた宝の様に思えた)
……なァに、おれの教えを守れば大丈夫さ。
どんと社会に飛び出してこい!
(師匠面で君の背中をバシッと叩いて送り出す)
(カウンターの中の爺さんは、寝言でも言っているのか、白い口髭をモニョモニョと動かしている以外特段の変化はない。庇に積もった雪を思わせる眉の下で瞼は完全に閉じており、君が会計に来た事にも気付いていないだろう)
ジズ・ユルドゥルム 2024年1月17日
えっ。(予想外に目を丸くする様子が目に入る。こちらも素っ頓狂な声が出た)
………私も驚いた。初めて聞いたな、君の隊の呼び名のこと…。
スラグ…鉱滓…。本当に、「より良くなって炉から送り出されるもの」とは正反対だが…、
(なぜそんな呼び名に?と問いたくはなったが、今は一旦疑問を傍に置く)
(驚きに染まった目が、いつもの調子に戻るのを待って言葉をかけた)
少なくとも、私と……あの兜は……「より良く」してもらったさ。
君の弟子も、今まさにそうしてもらっている最中かもしれないな?
(独り言ちる様子を、柔和な視線だけを送って見守っていた。自分は、言及できる立場に無いと思ったからだ)
(もし、背負った重荷があるのなら。自分の言葉でそれがほんの僅かでも軽くなったら良いと。見守りながら、それだけ考えていた)
どういたしまして。(気安い返事をした)
君さえよければ、近いうちに聞かせてくれないか。その隊の人たちのこと。
ジズ・ユルドゥルム 2024年1月17日
よぉし。(カウンターへ向き直る)そこで見ていてくれゼキ。必ずや現代社会の荒波を乗り越えてみせよう!(背中を押され、力強く歩み出した……が、カウンター前で迷いが生じて硬直する)
(店主が夢の中にいる場合はどうやって交渉するんだ
…???)
(後ろで見守る師匠は、頭の周りを飛び交う「?」を幻視するかもしれない)
あ〜…。(考えて、) 店主どの…店主どの…
「ぴよリンガル」…「ぴよリンガル」を買い求めたい…これはお幾らだろうか…
(まるで心に直接語りかけるかのような、自分が出せる一番小さい囁き声で語りかけることにした)
(カウンター上のソロバンを、眠る仙人の手元に、ススス…と持っていく。仙人なら寝たままでもソロバン打てるだろうという謎の確信があった)
それにしても…この店はとても趣味がいいな…まるで…そう…宝箱の中にいるようだ…(心象を良くしようと褒め言葉もささやいておく。目的はさておき、お世辞ではない本心だ)
ゼキ・レヴニ 2024年1月24日
そりゃそうだ、人にこの名前を言ったのはこれが初めてだぜ……ある意味勘が鋭いのかもなァ、お前さん。
より良くなるとすれば、元々そいつ自身が変わりたいと思ってたからさ。おれはほんのちょびっと背を押してやるだけよ。
(やさしげな視線に気付けば、照れ臭そうに頭を掻いて)
ふは、スマン、つい浸っちまった。
おっさんの昔話に興味持ってくれんのかい。フフ、勿論いいぜ。あいつらの話ならいくらでもできるからよ。
ゼキ・レヴニ 2024年1月24日
(力強く踏み出して、数歩ののちに立ち止まった背中はどうしたことだろう。明らかに戸惑っている様子の君に声をかけるのは、しかしぐっと我慢した。これは言わば鐡顎圏流の試練だ。獅子は千尋の谷に我が子を落とすものなのだ……)
(――!?)
(微かに聞こえてくるこれはまさかテレパスで相手の頭にちょくせ……いやこれただの小声だな)
(一瞬奇策に思えるが、実は仙人の覚醒を防ぎつつ夢に浸透する高等技術。これは高得点ですねえ。頭の中の実況が勝手に盛り上がる)
(一方の仙人はというと、指先に触れたそろばんをフガフガ言いながらゆーーっくりと手繰り寄せると、節くれだった指でパチ……パチ………と珠を動かし始めた。永遠と思える程の時間をかけて計算を終えると、薄らと目を開け――)
(『ひゃくえんだよお』)
(そう言い遺してまた寝息を立て始めた。店への心からの褒め言葉が届いたのか、どこか幸せそうに鼻提灯が膨らんだり萎んだりしている)
ジズ・ユルドゥルム 2024年1月28日
……そうか……。(金額を聞いて重々しい様子で頷く)店主どの…支払いたいのはやまやまだが、こちらが出せる額にも限度というものが
……、…、…んっ?
(仙人の寝顔を見る)(そろばんを見る)(寝顔を見る)んっ???
て、店主どの?おーい。今、ひゃくえんと聞こえたんだが。おぉーーい。(なんとか反応してもらおうと、ふさふさの眉の下で微動だにしないまぶたの前で、手を何度も振る。しかし当然、鼻提灯がぷぅぷぅ鳴る以外に反応らしい反応はない。)
(後方で見守る師匠からは、手を振ったり鼻提灯を割ってみたりヒゲを軽く引っ張ったり、反応を引き出そうと試行錯誤する後ろ姿が見えたかもしれない。)
(しばらくの悪戦苦闘の後、諦めた様子でガマ口の財布を開き、ピカピカの100円玉を取り出した)
(それをゆっくりと開かせた仙人の手の平の上に置き、そっと握りしめてもらった)
…ありがとう、店主どの。いい夢を見てくれ…。
ジズ・ユルドゥルム 2024年1月28日
(先程カウンターに向かっていった時とは別人のように、トボトボした足取りでゼキのところへ戻って来た)
買えたぞ。(片手に持ったぴよリンガルを示し)
……ひゃくえんで買えてしまった……。(目をそらしながら)(荒波を乗り越えてみせようとか何とか言って社会に飛び出したわりに、実際はすごい優しい波だったのでとても気恥ずかしい!!)
…あっ!交渉するのをすっかり忘れてた。ひゃくえんの衝撃で全部吹き飛んでしまったよ。
ゼキ・レヴニ 2024年1月29日
(何だかションボリと戻ってきた君に、お帰りと鋼の手を挙げて、そのまま肩をぽむと叩き)
まァそう落ち込むなよ、最初から上手くいく奴なんていn――ひゃ、ひゃくえん?(聞き返す声が思わず裏返った)
……ぶはははは!! でかしたじゃねえか!
お前さん相当爺さんに気に入られたみてえだぜ、小声が効いたんじゃねえか。それかカワイイ孫にでも似てたかだな。
交渉の修行はまた今度しに来りゃいいさ。それより無事目当てのお宝が手に入ったんだ、もっと喜んでいいんだぜ、ホラ。(ハイタッチの構えを取りつつ、ふと)
……ところで、ぴよリンガルはやっぱアレか? ケレイ氏に使うのかい?
ジズ・ユルドゥルム 2024年1月31日
むむむ…。(快活に笑うゼキとは正反対に、こちらは口が「へ」みたいな形に曲がっている)そりゃあ仙人殿に気にってもらえたなら嬉しいし、ぴよリンガルが手に入ったのもすごく嬉しいさ。
でも、私が社会の荒波を一人で乗り越えるところを、君に見ててほしかったんだよ。(まだ口がへの字になっている)
(ハイタッチの構えを横目でちらりと見る)(ふっ、と破顔して、挙げられた鋼の手に自分の手を打ち合わせた)
(店内にぱちんと快音が響き、仙人の鼻提灯がひっそり割れた)
うん、そうだ。ケレイに使うんだよ。
彼女と意思の疎通に困ったことはほとんど無いが…。何を考えているのか、とか…言葉で説明してくれるわけじゃあないからな。
でもこれがあれば、彼女と話せるかもしれない。(手に入れた宝物を、大事そうに見つめている)
ゼキ・レヴニ 2024年2月2日
ンンッ。そうむくれなさんな。忘れたのかい、初っ端のマダムとの邂逅で乗り越えたじゃねえか、でっけえ荒波をよう。あの勇姿は確と網膜に焼き付けたぜ。
(真面目な調子でそうフォローしてみるものの、存外子供っぽい拗ねたような仕草を見れば、普段とのギャップについ頬が緩んできてしまい――掌の快音と同時、一緒になって相好を崩した。)
やーっぱそうか。いくら一心同体でも、鳥語までは分からねえもんなあ。おれも犬飼ってるから気持ち分かるぜ。
(玩具屋を一歩出たところで、携帯のアラームが鳴った。ポケットから取り出して画面を確認し)……やべっ、客が来る時間だ。
なァ、おれはそろそろ工房に戻るがよ、また今度、そいつでケレイ氏と話すとこ見せてくれよ。
ジズ・ユルドゥルム 2024年2月3日
忘れるはずはないッ(ギュッとなって即答。)
ジズ・ユルドゥルム 2024年2月3日
忘れるはずはないが、マダムは身体能力を問う試練で、仙人どのは精神的能力を問う試練というか。どちらも超えるところを見てて欲しかったというか。ともかく、むくれてない。
……むくれてないからな。(間を空けて2回言う)
犬を飼ってると以前言ってたっけ。君ところのワンコの言葉も分かるようになればいいのになぁ。
(古いドアが音を立てて仙人の安眠を邪魔しないよう、後ろ手にゆっくり閉めた)
おや、(アラーム音が鳴る様子が目に入る)なら、早く戻らないと。そういえば昼休みに寄ってくれたんだったな。
もちろん、使う時は呼ぶよ。これが本当に叡智の道具なのか一緒に確かめてくれ。(ぴよリンガルを示して)
ゼキ。改めて、今日は案内ありがとう。この礼は必ず。
安くておいしい店にあたりをつけておいてくれよ。
ゼキ・レヴニ 2024年2月5日
(完全にトラウマを負った顔だなァ……)
ゼキ・レヴニ 2024年2月5日
むくれてなんかねえよな、OKOK。(まるで本気に取ってなさそうに、くつくつと肩が揺れている)
体力と精神……そう聞くと偶然バランスの良い人選だったかもなァ。
ここにゃ知識やら味覚やら、まだまだ色んな試練があるからよ。今日で懲りたとは言わずに、また荒波に揉まれに来るといいぜ。
(通路に出れば鐡顎圏の喧騒が戻ってくる。声のボリュームを一段上げて)
犬版のもあるみてえだし、探してみっかな。まァ、まずはぴよリンガルのお手並み拝見って事で。楽しみにしてるぜ。
役に立てたなら何より!(礼をされるほど大した事もしていないが、次の約束を取り付けられるなら悪くない)安くてウマい店ならおれの得意分野よ、任せとけ。
――そいじゃ、またなジズ。帰り道は覚えてるな? まもりんちゅに気を取られて、またマダムに遭遇しねえようにな。
(割と洒落にならない冗句ひとつ残して、工房へと戻っていった。)
ゼキ・レヴニ 2024年2月5日
(なお、マダムを震撼させた「全身桃色で筋骨隆々の不審者」の噂は、のちのち尾鰭がつきまくって、鐵顎圏の都市伝説のひとつになったとか――)
【了/お付き合いに感謝を】