【個】We are happy.
ル・タッタ 2023年10月4日
第二回わくわくトーナメント。
様々な思惑が渦巻き、無事にハッピーエンドを迎えた後。
少女たちは、もう一度出会う。
和やかなあの時とは違う。僅かな歪みを抱えたまま。
#ル・タッタ
#紫雲・朱夏羽
![]()
1
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
……ルゥ？
（軽やかに、ステップを踏む姿は。こんな状況下じゃなければ、きっと……可愛らしいと思っていただろう）
（なんで、そんなに楽しそうなんだろう……？）
そう、だよ。
危なくて、私も出来るだけ頑張って、皆と、戦って……そんな場所、で……
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
……楽し、かった？
（下手すれば、あなたの存在ごと、）
消えちゃうかも、しれなかったのに？
……だめだよ、危なかったんだよ！ ルゥ。何とか、何とかなったけれど！
（一歩、二歩、あなたに近寄って）
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
……そんな風に、言っちゃ、だめなのよ？
少なくとも、私、ルゥがいなくなっちゃったらって……怖くなるのよ？
（なんとか、伝わって欲しいと言葉を紡ぐ。）
(無効票)
ル・タッタ 2023年10月4日
あら……わたしを心配してくれているの？
うれしいわ、朱夏羽。
（近寄ろうとするあなたと対照的に、また、踊るように離れていってしまう）
ル・タッタ 2023年10月4日
──────“怖くなる”？
（ぴたり。踵を土へと下ろして）
ル・タッタ 2023年10月4日
なら、あなたが消えればよかったじゃない。
あなたが消したでしょう。ワチカを。
（そんなあなたに、人を心配する権利があるの？と）
（声音は変わらず。けれど確かに、奥底に冷たいものを感じるだろう）
(無効票)
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
そう、そうなのよ。
心配なのよ……？
（近寄ると、離れてしまう。まるで、想いが伝わっていない、ようで。）
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
──え？
（今、なんて言われたのだろう？ 私が、消えれば良かった？）
そ、それは、それは……！ で、でも、ワチカは、ちゃんと帰ってきたのよ？
だから、だから……
（胸がズキズキする。とっても痛い。痛みが、濃い青を翅色に添えていく）
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
わ、私……私、ワチカを消しちゃった、けど、ち、ちゃんと、取り戻して、それで……！
（それで、終わった。終わったと、思いたいのに。）
(無効票)
ル・タッタ 2023年10月4日
“ちゃんと帰って来た”、“ちゃんと取り戻したから”。
だからいいの？
朱夏羽は、それでいいの？
ル・タッタ 2023年10月4日
────あなたは何一つだってしていないくせに。
ル・タッタ 2023年10月4日
ええ、でもいいわ。朱夏羽。
あなたはそれでいいの。
わたしはそんなあなたが好きよ。
がんばって戦っていたわね。
一度は勝てたけど、二度は出来なかったわね。
でもいいの、あなたは消えずに平和に過ごしていたのだから。
ル・タッタ 2023年10月4日
解決の糸口を見つけたわけでも、事態を解決に導いたわけでもない。
あとはみんながやってくれたもの。
手がかりも、消えてしまった側への手助けも。
侵攻に対する防衛も。向こうへ行ってしまった人を救う繋がりも。
何もかも、みんなのおかげ。
ル・タッタ 2023年10月4日
ただ、そう──────
ル・タッタ 2023年10月4日
あなたは、運が良かっただけよ。朱夏羽。
今回はね。
(無効票)
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
（帰ってきたから良かった？ あわよくば、ワチカの存在も消えたままになっていたのに）
よ、良くないのは、分かって、分かってるのよ……！！
私でも、何か役に立てないかって、探して……探して……
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
（でも、何も出来てない。そんな心を見透かされて、今度は自分が、一歩後ろに下がってしまう）
──っ！！！
（勝ち続けられなかった。だからワチカが消えた。）
（私だけのうのうと世界にいて。そんな中、みんなが、みんなの方が"頑張って"いたんだ）
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
……どい、よ。ルゥ……
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
酷いよ、ルゥ！！ 私だって、私だって役に立とうって、"頑張って"！
"頑張った"けど、勝てなくて！
他に何かできないかって、思ってたけど、何も出来なくて……！！
どうして……どうして、そんな酷いこと言うの！？
（翅色は深い青、暗い青へと染まっていく）
(無効票)
ル・タッタ 2023年10月4日
ひどいこと…………？
ル・タッタ 2023年10月4日
ぜぇ～～んぶ、本当のことでしょう！
ル・タッタ 2023年10月4日
“がんばった、けど勝てなかった”
“がんばった、けど役に立てなかった”
“結局、何もできなかった”
ル・タッタ 2023年10月4日
──────あなたが認めたくないだけよ。
(無効票)
紫雲・朱夏羽 2023年10月4日
あ…………ぁ…………
（言葉を返せない。まるで、叱られる子供のように。口をぱくぱくして、言おうとするけれど）
（全部、本当のことだもの）
ち、違う、違う、違うの、私、私……何も、何も出来なかった、わけ、じゃ……違う、認めたくないわけじゃ……
紫雲・朱夏羽 2023年10月5日
（そう、あの時だって）（あの時？）
（お屋敷にいた時、じいやを、ばあやを）（あれは夢の中の話で）
（大切な、人を）（違う、あれは夢だ、悪い夢で）
（私が、皆を、『あの人』をころ……）（違うっ）
違うっ！！！！
わ、私は、私は、認めたくないわけじゃ……
（はらはら、と涙が零れ落ちる。）
紫雲・朱夏羽 2023年10月5日
……私、私、何も出来てない……何も、役になんて……立てて、ない……
あの時だって、そう、じいやとばあやを、『あの人』の、魂を、食べたくなかったのに……！！
私……私……あぁぁぁぁぁ！！！！
（涙が溢れ出て止まらない。すっかり沈んだ青黒い色の翅が、ゆらゆらと揺れている）
(無効票)
ル・タッタ 2023年10月5日
（ ふわり ）
（ あなたに、柔らかな感覚が降り注ぐ ）
ル・タッタ 2023年10月5日
（ ほんのりとした甘さを揺蕩わせて ）
（ あなたを包み込む ）
ル・タッタ 2023年10月5日
──────大丈夫。
ル・タッタ 2023年10月5日
泣かないで、朱夏羽。
ル・タッタ 2023年10月5日
朱夏羽は、いい子よ。
わたしは、そんなあなたが好き。
ル・タッタ 2023年10月5日
──────だから、泣かないで。
（そっと、抱きしめたまま）
（宥めるように、頭を撫でる）
(無効票)
紫雲・朱夏羽 2023年10月5日
（優しく、包み込まれる感覚。ほんのりと甘い香りがしたかと思うと）
（……そっと、その優しい温かさに包まれる）
（少しだけ、泣き声は小さく、なる）
紫雲・朱夏羽 2023年10月5日
（抱きしめられて、頭を撫でられて……少しづつ、落ち着きを取り戻していく）
ルゥ……ルゥ、こんな、私でも、まだ、いい子だって、言って、くれるの……？
（ぐす、と、ところどころしゃくりながらも、あなたに聞いてみる）
(無効票)
ル・タッタ 2023年10月5日
ええ、ええ。
いい子、いい子。
大丈夫よ、朱夏羽。
ル・タッタ 2023年10月5日
かわいい朱夏羽。
あなたは、何も出来ていないかもしれない。
役に立てていないかもしれない。
ル・タッタ 2023年10月5日
…………でも、わたしがいるわ。
わたしが、あなたを受け入れてあげる。認めてあげる。
ル・タッタ 2023年10月5日
──────愛してあげる。
ル・タッタ 2023年10月5日
だから、大丈夫よ。朱夏羽。
（耳朶から、脳髄へ）
（擽るような快楽を伴う囁き声と共に、背を擦る）
(無効票)
紫雲・朱夏羽 2023年10月5日
……っ。
（認めてくれる。愛してくれる。）
（さっきまで、目の前のあなたが言っていたことも、）
（自責の念に、かられていたことも、）
（その一言で、救われる気がした）
紫雲・朱夏羽 2023年10月5日
……。
（まるで、甘えん坊の頃に戻ったように、きゅ、と、少しだけしがみついて）
う、ん……
（あなたの囁きに、耳を傾ける。思考が、ぼんやりしてくる。でも、それもあんまり気にしない。）
（認めて、くれる。愛してくれる。こんな私でも……）
（今は、あなたに縋ることしか、出来ない）
(無効票)
ル・タッタ 2023年10月5日
（そっと、顔を寄せて）
（お互いの額をくっつける）
ル・タッタ 2023年10月5日
怖くても、がんばったわね。
苦しくても、がんばったわね。
たくさん勇気を出したわね。
ル・タッタ 2023年10月5日
あなたは、とってもいい子。
あなたは、とってもえらい子。
ル・タッタ 2023年10月5日
──────さあ、帰りましょう。
こんなところにいたら、風邪をひいてしまうわ。
（手を繋いで、一緒に）
(無効票)
紫雲・朱夏羽 2023年10月5日
（自分の額とあなたの額がくっついて）
（白銀の瞳と、ほんのり緑がかったような、不思議な紫の瞳は、互いにすぐそこにある）
紫雲・朱夏羽 2023年10月5日
うん……うん……。
（認めてくれるって、こんなに嬉しいんだ。噛み締めるように、頷いて）
そう、ね。帰らなきゃ……
（手を繋いで、あなたと一緒に帰るだろう）
（翅色を、薄い灰色に染めて。）
(。)
ル・タッタ 2023年10月5日
（──────嗚呼）
ル・タッタ 2023年10月5日
（──────わたしのかわいい朱夏羽。）
(。)
ル・タッタ 2023年10月5日
【.】
