【夏フェス】黒き龍と流れ星の剣
ノイル・リネット 2023年8月31日
──昼 屋内ステージにて
音楽祭に使われるこの広いステージを使って、突貫で《影》の緞帳を張る。
観客席に座る人達には、この日のために子供達が作っていたパンフレットを配っていく。誰が何の配役で、どんな演目があるのか分かるように。
……さて、役者もいる。道具も揃っている。そして、演出もいる。
さぁ、準備は整った。
前に出て、マイクのスイッチを入れて……開演時間だ!!
「ご来場の皆々様、本日は【Puppet】主催の演劇にお集まりいただき、誠に、ありがとうございます!」
待ち望んでいた日だからこそ、少し声を張り上げてしまったかもしれない。
「ご存知の方もいるかもしれませんが、皆様に楽しんでいただけるよう、この日のために子供達は一生懸命練習してきました。」
そういえばうちの子、なんだか張り切ってた……とか、そんな声も上がるだろう。
「主役は四人の子供達です。【Puppet】の人形達と共に活躍する姿、とくとご覧下さいませ!」
──そして、舞台の幕は上がった。
📖Cast📖
ナビゲーション:フォティア
ゆうと:勇者
あきら:騎士
みつき:僧侶
ののか:魔法使い
総監督・脚本:
#ノイル・リネット
演出:フォティア、
#虚ヶ谷・ワチカ
📖演目📖
●一日目
《プロローグ》
第一章
《旅立ち》
《王様の謁見》
第二章
《霧の森へ》
~~~~
●二日目
最終章
《決戦、黒き竜》
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⚠️お願い⚠️
・観客の皆様につきましては、ステージにあがるのはおやめ下さい。また、舞台へ声をかけるのは、『特定の場面以外』おやめ下さいますよう、お願いします。
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ノイル・リネット 2023年9月2日
♠♠♠
ノイル・リネット 2023年9月2日
《ここでライトは徐々に暗くなり、《影》の緞帳がゆっくり降りていく。
赤茶の髪の青年が一礼し、マイクを持ち、観客席の前へ出る》
「皆様、第一章及び第二章は、お楽しみ頂けましたでしょうか?」
「これから、彼らは黒き龍との決戦が待ち構えています。」
「決戦は──明日。」
「明日も、良ければ見に来てください。彼らの活躍を、どうか乞うご期待下さい!」
「それでは、彼らに暫しの休息を……」
ノイル・リネット 2023年9月2日
♠♠♠
ノイル・リネット 2023年9月3日
《開演時間。ゆっくり《影》の緞帳が上がっていく──》
《──背景は夕方。城を背に、王、臣下、村人、様々な人形達が四人を待っているようだ》
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
(人々の歓声がする。それは悪しき魔法使いを破った四人への歓声。)
ノイル・リネット 2023年9月3日
お城に戻ってきた四人は、流星の剣を手にした事により勇者と称えられます。
丸一日、祝杯を上げた彼らは、強敵を倒した傷と疲労を癒していきました。
一方で、切り札となる勇者一行を中心とした討伐隊を結成する話も進んでいます。流星の剣を手に入れたことで士気が上がり、続々と志願者が現れたのです。
数百年前は封じるしか無かった黒き龍を、今度こそ倒すのだと!!
多くの人々の意思が、ユウト達を中心に、一つに集まろうとしていました……
ノイル・リネット 2023年9月3日
《そして場面は切り替わり、朝。》
《ユウト達四人と兵士達が野原を越えていく場面。後ろからは、兵士人形が複数体歩いているようだ》
ノイル・リネット 2023年9月3日
そして、いよいよ決戦の日。
古の祠へ、ユウト達勇者一行と、王都の精鋭を中心とした複数の討伐隊が向かいます。
『黒き龍は、とても強いと聞く。若い彼らで勝てるだろうか?』
『流星の剣があるんだ。流星の剣は、本当の勇気ある者にしか振るうことが出来ない。きっと大丈夫さ』
ノイル・リネット 2023年9月3日
《野原から、彩りがなくなり、荒れ果てた場所へ変わっていく。》
《枯れた木々が舞台袖から現れ、古い石造りの祠が見えてくる……》
ノイル・リネット 2023年9月3日
祠、と言うよりも、石造りの神殿のようなその場所では、強い力が蠢いていました。
近づけば近づくほど、大きな何かがいるような、そんな感覚があったのです。
そう感じた、瞬間でした。
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
(ごろごろごろごろ…)
(雷鳴の音がします。それはまるで、獣の唸り声のよう。そして、)
(ぴしゃん!!)
(一筋の恐ろしい光が降り落ちて、周囲を閃光で満たします。重苦しい雷雲の暗さが一帯を包んでいました)
ノイル・リネット 2023年9月3日
《ユウト達の目の前へ、大きな黒い龍の人形が現れる。天井から、ゆっくり、ゆっくりと。》
《大きく体をうねらせる姿は大蛇にも思え、赤い瞳が光り、忌々しそうに来訪者を見つめているようだ》
ノイル・リネット 2023年9月3日
『オォォォォォォォォ……』
地の底から深く響き渡る声。その迫力は、邪悪な魔法使いと比べ物になりません。
「これが……黒き龍」
「あんな奴、俺達に倒せるのか?」
アキラは、じっと黒き龍を見て、盾を構えます。
兵士達も、各々の武器を……
「っ、倒せるさ! 僕らなら絶対倒せる!!」
「……! ぇ、ちょ……そ、そうよ! き、きっと私達なら倒せるわ!」
「……信じましょう、私達の力を!」
ノイル・リネット 2023年9月3日
……各々の武器を構えた四人と、兵士達は、黒き龍へ向かっていきます。
流星の剣を構えた、ユウトや仲間達が先頭に立って、立ち向かうのです。
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
(ユウトたちを先頭に、黒き龍へと討伐隊が向かっていきます。)
(きらり、きらり。輝くのは流星の剣……でも)
ノイル・リネット 2023年9月3日
先陣を切ったユウトに、アキラも続きます。ミツキは守りの祝詞を唱え、ノノカは全力で魔法を放ち、全員を援護していきます。
しかし、黒き龍の鱗は硬く、兵士の剣や弓矢だけでなく、流星の剣ですら傷付けることは敵いません。
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
(.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆ ........)
(.☆.。.:.+*:゚+......................)
(.............................................)
(煌めきが、徐々に弱まっていきます)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
(まるで、戦士たちの戦意が衰えていく様を表すかのように)
(黒き龍は嘲笑います。そうして雷が降り注ぐなか、炎を吐きました。閃光と熱が容赦なく、討伐隊に叩き付けられます)
ノイル・リネット 2023年9月3日
「「「「うわぁぁーーーー!!」」」」
ノイル・リネット 2023年9月3日
《兵士達は倒れ、ユウト達も炎に敗れ、地面に倒れ伏していく……》
《続けて兵士達が黒き龍に立ち向かっていくが、為す術もなく倒れるだけ》
ノイル・リネット 2023年9月3日
「何て、強さなんだよ……」
「このままでは、勝ち目がありません……」
何とか、それぞれ手を取り合い立ち上がった四人。ですが、戦う気力がなくなりかけています。
何か手を、そう思ったノノカは、ユウトに語りかけました。
「ねぇ、ユウト、流星の剣で、どうにか太刀打ち出来ないの?」
ノイル・リネット 2023年9月3日
「──……ぁ」
《沈黙が、舞台を制していた。》
ノイル・リネット 2023年9月3日
……龍は、若きユウトにとって強大な敵。
想像以上の恐ろしさに、言葉を失い、立ち尽くしています。
仲間達は、ユウトを支えようと言葉を投げかけ、諦めない意思を伝えようと、しています。
《黒き龍の唸り声が会場全体に響く。最後の決戦のBGMを流して……》
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
*:・゚✧*:・゚✧ *:・゚✧*:・゚✧
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
強大な敵の前に、絶体絶命の危機に直面した幼い勇者たち。
(ナレーションの少女の声ではない。第三者の声がする)
覚えていますか?
流星の剣を取り戻す戦いのとき、四つの光が輝いたのを。
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
思いは煌めき、星となる。
皆さんの力を貸してください!
『頑張れ』、それだけで良いンです!
流星の剣に今一度、皆さんの意思で光を灯しましょう!
( *:・゚✧*:・ *:・゚✧*:・゚✧)
(少女の一言で、まず一つ、光が剣へと降った)
ノイル・リネット 2023年9月3日
♠以下、観客の皆様からの声掛けを『OK』とします!!♠
♠彼らへの温かな声援を、お願いします!!!♠
閨宮・右夜 2023年9月3日
頑張れ。
やるんだろ。
永久・真宵 2023年9月3日
頑張りたまえ。
勇気を振り絞る時だ。
鶯谷・かんろ 2023年9月3日
せーの、さん、はい!
「がんばえー!!」「まけるなーー!!」「ウオオ!!おれがたおす!おれがたおす!!」
(引率フロアガイドとこどもたちのみなさんだ!!)
ハヴェン・リィ 2023年9月3日
ガンバレーーーーーーーーーー!!!!!!!(目いっぱいの応援)
ウィチカ・アイリアス 2023年9月3日
ふぁいとーーーがんばれーーー!!!!!
ガレ・ウーヴォラージュ 2023年9月3日
(通り過ぎるつもりが足を止めていた)
……頑張れ。君たちならできる。
(声援としては小さな、けれど彼にすれば珍しい、張った声。届け)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
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虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
斯くして……
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
数多の人の祈りは、心の力は、流星の剣へと宿るのです!
(幾つもの輝きが、流星の剣へと集います。それは思念の可視化。がんばれと願うその思いが、観客席から、舞台裏から、そして……)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
(同じ舞台から、流星のように剣へと宿り、輝きました)
ノイル・リネット 2023年9月3日
☆彡
ノイル・リネット 2023年9月3日
「……あ、わわ。」
「……もう! ぼーっとしてるんじゃないわよ! ユウト!」
「やってやれ、ユウト! お前なら出来る!!」
「皆さんが、ついていますからー!」
心の力は、たった一人の物でも、四人だけの物でも、ありません。
……きらきらと光る、流星の剣が、その証。
ノイル・リネット 2023年9月3日
「……、僕、は。……やっと、分かった」
「この剣は、僕だけの剣じゃない。」
「アキラやミツキ、ノノカ、」
「……そして、ここにいる皆が、たくさんの勇気をくれるんだ!」
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
(きらきらと)
(きらきらと輝く流星の剣に、最早恐れるものはありませんでした)
(幾つもの想いをまとった一撃。ユウトがそれを振るうと、流星のように光が黒き龍へと降り注ぎ……)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
(ひときわ輝く四つの輝きが黒き龍を穿つと、龍の人形はがくりと力を失って)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月3日
(たくさんの光の泡となって、ふわふわと消えていきます……)
ノイル・リネット 2023年9月3日
……そうして、長い長い戦いの末。黒き龍は倒され、世界は平和になりました。
めでたし、めでたし……。
ノイル・リネット 2023年9月3日
《……ゆっくりと、緞帳が降りていく。》
《照明も暗くなり、子供達は足早に舞台袖へと走っていった……》
ノイル・リネット 2023年9月3日
《そして……スポットライトが、赤茶の髪の青年に当たる。》
ノイル・リネット 2023年9月3日
「『黒き龍と流れ星の剣』、これにて閉幕となります!!」
「最後に、主役の子供達と一緒に挨拶させて頂くことで終わりにしたいと思います。ほら、お前らも……あー、まてまて、そんな端っこじゃなくて、真ん中まで来いよ、な?」
《舞台袖に行ったはずの子供達が、ひょっこり。ノイルのいる、真ん中あたりに寄っていきます。》
《勇者の格好のユウト、騎士の格好のアキラ、シスター姿のミツキ、魔法使い姿のノノカ。》
ノイル・リネット 2023年9月3日
《そして……ノイルは両手を上下に動かすと、緞帳の奥から、がちゃがちゃと動く音が聞こえてくる》
《一通り落ち着いたかと思えば……ゆっくり、緞帳は開いていく。舞台に、王様や悪者の魔法使い、大きな龍や討伐隊の兵隊達など、大小様々な人形達が鎮座していた。》
ノイル・リネット 2023年9月3日
「……『黒き龍と流れ星の剣』、長時間に渡り観て頂いて、ありがとうございました!!」
「「「「ありがとうございました!!!!」」」」
ノイル・リネット 2023年9月3日
♠Ende.♠