アパート◯◯202室

【日記】2023.6.17 革命淫魔

リオーネ・クア 2023年6月17日
 俺は、淫魔という種族が得意ではない。
 堕落させる性質というのはともかく、その堕落が色欲なのがちょっとね。
 なので、革命淫魔という存在がとても不思議で仕方が無かった。でも、特に変わっていたのはロベスピエールさんで、彼がよく言っていた「同志」に相応しい存在がいるのも知っているけれど、大半の淫魔は淫魔なんだなということを思い知る依頼に行ってきた。
 そもそもクロノヴェーダは人から何らかの方法でエネルギーを得る存在で、ディアボロスと手を組む条件として人に手を出さないというのは無理があったと思うんだよ。報告書では寝るなと言われているようなものだという言い回しがあったけど、食うなと言ってるようなものだよなって俺は思ってる。だから、そういう意味では気の毒だと思うんだけど、そもそも共存が無理だったってことだよねとも思う。ロベスピエールさんには悪いけど。
 俺が依頼に行ってから、しばらくしてロベスピエールさんも倒されたという。その報告書はまだ見ていないけれど、彼は何を思い、逝ったのだろう。きっと無念だったろうな。




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