アイグレシーカ

【個別】桜舞い散る、この日に

陽樹・春曲 2023年4月3日
四月の空を見上げれば
いつだって青と淡紅が広がっている

「これまで」の 僕らの御話が 終わって

「これから」の 僕らの御話が 始まる

#陽樹・春曲
#御廟羽・眠兎





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陽樹・春曲 2023年4月3日
(その報せが届いたのはあまりにも突然のことだった)

(ライブハウスで一台の車が止まっており、荷物を運び出しているのを見て、俺は驚いた)
(その荷物は前に見た眠兎の部屋にあったもので、引越し業者が運び出していたのだ)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
(元より押しかけでここに住んでいた彼女であったが、今こうして引っ越しが行われている理由はなんとなく検討はついていた)

(そう、来るべき日が来た、それだけだ) (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
(お出かけ用の服に身を包んで、引越し作業が進むのを見ていた彼女は、ふと、こちらの方を向いて)

ユノちゃんが戻ってくるまでの予定だったのに長引いちゃった。
もう4月になったからこれで帰るよ。
突然でごめんね?
作業が終わったら静かになるから。 (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
(引っ越し作業が勝手に進む中、話しかけた彼女に対し)

ったく、本当に突然のこと過ぎて驚いたぞ…。
そりゃユノが戻ってくるまで、とは予め聞いてはいたが…せめて帰るなら一言くらい言えっての。
こっちだってちったあ見送りの準備やらできるのに…。 (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
こういうときは猶予を持っちゃ駄目なの。
もう少し、あと少し。
先延ばしにして行っちゃうから。

だから、スパッと決めてササッと進めるの。
それにさ……。
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
ズルじゃない。
これ以上は……私が、ずっとズルをしてる。 (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
…なんていうか、その言葉は俺にも刺さるものがあるんだが。
(先延ばしにしてしまう、と言われて少しだけ心苦しくなって苦笑しつつ)

でも…そうだな。
そうやって早い決断ができるやつが、なんだかんだで一番うまく行くもんだし、な。
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陽樹・春曲 2023年4月3日
――――……
(少女の言葉にすっと口を止めて、作業中の音だけが響いていく)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
……眠兎。

まだしばらく運び出しの作業も終わりそうにないし……
…少しばかり、外歩かないか?
(そっと彼女の方へと向いて、ふっと誘いをかけた) (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
誰だって刺さるよ、
人はさ……立ち止まって、座って、心地良い現状に寝転がっていたいもの。

無理矢理立ち上がるのがうまくいくとも限らないけど……
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
(運び出しを行う声、作業の音。
黙って少し聞いていたが)

いいよ、暇だもの。
(青い尻尾をゆらりと揺らして) (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
居心地の良い場所ってのは、どうしたって手放したくないもんだ。
今までと違う何かに手を伸ばすのは勇気がどうしたっているからな。

(まるで自分に言い聞かせるように、しみじみと語りつつ)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
ここじゃどうしたって気持ちも落ち着かなくてな…
ん、それじゃ行くか。

(そう言って、彼女を連れ出してライブハウスの外へと歩き出した)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
(ライブハウスを離れた外の景色は、人の気配はまだ比較的少ない)
(刻逆の影響もあれど復興した今でも都心と比べれば人の数は抑えめだが、それでも少し歩いていけば、桜の木がぽつぽつと見え始めて)

(爽やかな風が歩みゆく二人を包んでいく)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
――しっかし、思えば去年のハロウィンの頃から眠兎には世話になりっぱなしだったな。
ユノが居なくなった時はどうしようかとも思ったが…なんだかんだ、支えられっぱなしだった。
(景色を眺めつつ、これまでの思い出をぽつぽつと語っていく) (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
暖かいお布団だって、外に出なきゃなんにもできないもの。
今日がそういうとき。
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
(彼の後ろをのんびりマイペースで歩いてついていく)
私はズルで、卑怯なんだよ、春曲君。 
そんなのさ……「チャンスだ」って思ったから押しかけたに決まってるじゃない。

だから……今までずっと居座っていたわけだし……。
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
……でも、もうおしまいにしよう、って。
新年度になったのもいい節目として。 (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
はは、お昼寝好きなお前らしいな、眠兎。
あんなにマイペースに寝てたお前もいつの間にか随分と大胆さが目立ってきて当初は驚いたもんだ。
(今にして思えば、嬉しいようなヒヤヒヤするような、何かと心臓に悪かった思い出ばかりだ)
(なんて、少しだけ笑って)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
(背中越しから聞こえる彼女の本音に、ただただ静かに受け止めて)

……そっか。
でもな、たとえ卑怯であっても…それが助けになってくれたのは、正直な話本当でもあったんだぜ。
(なんて、フォローになってないかもしれないが)

…だけど。
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陽樹・春曲 2023年4月3日
眠兎がもう終わりにしたいって言うなら。
(こつ、と足音が止まる。彼女の方へは振り向かず、背中を向けて)

――俺もそろそろ、ちゃんとはっきり言わねーとな。

あの時の、答えをさ。 (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
元々は行動力あるほうだよ?
狸寝入りして何も見ないでいる方が楽すぎて逃げることが癖になってただけ。
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
計算づくだったけど……ちゃんと目的通りになってたんだね。
(青い尻尾はまた揺れて。
彼の背中を見る)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
……やっと、ちゃんと言葉にしてくれるんだ……。
たくさん待っちゃった。
(こちらを向かない様子を。
言及することはなく。) (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
保留は悪だって言ってたしな。

…色々悩みに悩んで――…本当は十分にまとまりきれてねえけど。
これ以上、眠兎を足止めさせるわけにもいかないしな。

(すぅ…と、深呼吸をして)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
お前と出会ったあの日から…色んな事を味わってばかりだった。

眠兎と過ごす日は何かと楽しかったし…
あのライブハウスで暮らしている間の日々は、俺として感謝してる。

お前に色々支えられて…今の俺がいる。

(少しずつ、思いの丈を一言一言、口にしながら)
(ようやく、振り向いて彼女を見た)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
―――……だけど、ごめんな。

お前の想いを、愛を…俺は受け止めきれない。
お前のことをただ一途に見ることは…できそうに、ない。 (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
(そっと。
後ろをついていく足は止まった)
―――そう。

ううん。
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
なんとなく……わかってた。
(静かに、彼の前に出て、見上げるように優しく笑顔を、浮かべてみせた)

だから……大丈夫。
(いつも通り。
何を考えてるのかわからない。
そんな、ふわふわなマイペースな彼女のままで。) (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
―――……
(………大丈夫なもんかよ)

(いつも通りの表情を浮かべる彼女の顔を見て、そう言いたかった)
(だけど言ってしまえば―…きっとまた、引き止めることになってしまう)

…クリスマスのあの日から…随分と引っ張っちまった
俺も結局、ズルをしてあの居心地を手放したくなかったんだろうな。 (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
いいんだよ、大丈夫だから……。
(一日中眠気に身を任せていたときのように。
ふわふわとしていればきっと大丈夫だから、と。)

私は……あの時からどちらの答えが出てもいいって、ちゃんと思って言葉にしたから。
だから……
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
ちゃんと言ってくれたね……?
(青い瞳が潤んでいく。
なぜかわからないけれど視界は不鮮明になっていく) (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
…………あぁ。待たせちまってごめんな。

――でも…ようやく、言えた。
(この答えを出すことで、痛みを伴うことはわかっていた)
(目を伏せて、ぐっと口を紡ぐ)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
…眠兎。

こればかりは俺が自分で決めたことだ。だからお前は何も悪くない。
でもこれだけは言わせてくれ。

たとえこれで何かが変わったとしても…これまでも、これからも、俺はお前と過ごした日々を大事にするから。
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陽樹・春曲 2023年4月3日
(普段、頭に着用して愛用していた帽子)

(誰かに被せることもなかった、その帽子を)

(彼女の潤んだ顔を隠すように、そっと被せた) (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
(急に視界が隠れた。
帽子が被せられた)

……ズルいよ……。
卑怯でズルをしていた私のせいにしてくれたほうがいいのに……。
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
ねぇ、最後に約束……聞いて。 (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
いいんだよ。
…俺がそうしたかっただけだ。
(ぽん、と帽子越しに彼女の頭を優しく叩く)

……ん、なんだ。 (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
(そっと帽子をずらして)
ちゃんと、幸せになるの。
私を振ったんだから、ちゃんと。

もし、好きな子ができたらちゃんと、その好きを貫くの。
お願いね (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
……―――
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陽樹・春曲 2023年4月3日
…ん、わかったよ。

将来、お前を振ったことを思い出して常々後悔しないくらいには。
ちゃんと好きを貫いて、幸せを掴むさ。 (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
ふふ、私を振って後悔させるくらいに私も素敵な恋人見つけて幸せになるんだから。

ちゃんと幸せになってて貰わないと困るよ
(そっと、帽子を返すように差し出して)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
帰ろ?
そろそろ引越し業者の人たちも終わって引き上げた頃だし、私もライブハウスを発たなきゃだし。 (無効票)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
それはお互い様だっての。
俺だってお前には幸せになってもらわないとな。
(差し出された帽子をそっと受け取れば、それを被ることなく握って)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
そうだな…そろそろ帰るとするか。

ユノも眠兎が離れることは寂しがってると思うし、せめてちゃんと見送りはしねえとな。
(そう言うと、先程来た道を戻る形で彼女の前をそっと歩いて行く) (。)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
へへー、帰ろ。

ユノちゃんにも挨拶しないとね。
でも大丈夫!
ユノちゃんにはお料理とお洗濯と洗い物とお掃除と、
お布団への潜り込み方と色仕掛け教えておいたから!
1割も伝わってなかったけど
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
ちゃんと元気でね。
学園でもまた会えるけど。
(帰ろ、と歩き出す彼女の。) (無効票)
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御廟羽・眠兎 2023年4月3日
(目から溢れだす雫は春風がさらって、キラキラとした光に代わって誰にも見られることはなかったことだろう……) (。)
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陽樹・春曲 2023年4月3日
【〆】
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