【1:1RP】始まりの日に【21/08/15】
鮫嶋・汐 2021年8月15日
壁に沿うようにして設けられた大小様々な水槽に、ガラス越しにこちらを見つめる無数の魚たち。
店長の拘りか、水草や水槽周辺機器も充実している。
シフトに沿って出勤して、接客をして、餌をやり、水槽の掃除をして―― 高校生から始めたこのアルバイトも、もう4年目を迎えていた。
『刻逆』以降も以前も変わることのない、そんな日々。
そんな中で、唯一変わったことがあるとするのならば。
「お客さんが……来ない」
大学もアパートもまるっと消失した今、カウンターで半ば干からびている大学生アルバイトの彼にとって、アルバイト先が唯一の「所属先」であった。
何時間見ていても飽きないくらいに熱帯魚は好きだが――如何せん、暇なものは暇である。
以前から多くなかった客足。それが、『刻逆』以降は日に数人となってしまったのだから。
水槽と棚の並んだショップも、テーブル席が幾つかあるカフェも、面白いほどに無人。此処には魚と店番である彼しかいない。
ショップでもカフェでも誰かが訪れたのなら、喜んでカウンターから飛び出してくることだろう。
【決まり】
・1:1RPスレッドです。先着1名様のみで、どなたでも。
・キリの良いところor返信が2週間無い場合に〆
・RP推奨。メタと確定ロールはご遠慮ください
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鮫嶋・汐 2021年8月15日
(だらりとだらけながら、時計の秒針を見上げている。先ほどからちっとも長針が進んでいないのは、きっと気のせいではない)暇というか、やること全部やっちゃったし……。此処まで人が来なくなるなんて、ねぇ……。(水槽からこちらを眺めるテトラの群れと睨めっこをして、時間を潰す)
メアリック・ウルブラオ 2021年8月15日
(ある昼下がりの時分。来店者がからん、という従業員向けの鈴の音を店内に響かせた)(全身に黒い制服を纏わせた。成人なりたてといった風情の金髪碧眼の男は、人が居ないのが好都合、とばかりに端の席へと足を向ける)(着席すると、かたり、とメニューボードを引き寄せた)
鮫嶋・汐 2021年8月15日
(だらけていたところ、耳に飛び込んできた鈴の音。慌てて飛び起きると、久方ぶりの来客に期待で瞳を輝かせながら、足早に金髪の男が座った席へと向かう)いらっしゃいませ。お客さん、うちは初めてかな?(愛想の良い笑みを浮かべながら、明るい灰髪を靡かせた青年は、そっと冷たい水の入ったグラスをテーブルに置いた)
メアリック・ウルブラオ 2021年8月15日
……生憎、Couponの類は持ち合わせておらん。(回りくどく『一見だ』と言っている。嫌味ではなく、そういう台詞回しが自然と出てくるらしい)僕の顔を見て貴様も『いつもの』では通じまい。……それとも、分かるか? 僕の頼みたい『モノ』が何か。自分でも分かっていないのだが。(すました顔で水を一口含みながら、問いかけた)
鮫嶋・汐 2021年8月15日
coupon?クーポン?……ああ。なるほど。そういうこと。じゃあ、ようこそだね。アクアカフェ『Marine²』へ!(自然と出てくる台詞回しに「凄いねー」と呑気に感嘆の声を上げながらも、お仕事モードは辛うじて崩さなかった)
ゴメンね。超能力者でもあるまいし、さすがに初見さんの頼みたいものまでは分からないよ。分かったら色々と便利なんだろうけどね。カフェっぽいメニューは大体揃ってる……ハズだし、メニューを見て気になったものでも頼んでいってよ。
メアリック・ウルブラオ 2021年8月16日
そうか……ふむ。まあ、僕の食えた物など馬鈴薯程度の物だったからな……絵でも文字でも味の想像がとんと付かぬ。(ぺらぺらと、見知った形の物が無いか行き来するページに合わせて目を流す。ふと、一ページで目が止まった)『ホットドッグ』……Wurstを挟んだ食事、か。まあ……この地で同じ物が食えるかどうか、試してみるのも一興か。
鮫嶋・汐 2021年8月16日
それは、また……。何とも大変な経歴だね……。(新宿島となってから、生まれも育ちも全く異なったディアボロスが流れ着いている。自分の当たり前が当たり前でないのだと、一人で納得をしながら、「ホットドック一つ」とキッチンの方にオーダーを入れた)
ヴルスト?(聞こえた言葉に、少し首を傾げる)ってことは、お客さんは独逸とか、その辺りの国に縁があるのかな。(「あの国は有名な観賞魚器具メーカーも多いから、つい反応しちゃった」と付け加え)
メアリック・ウルブラオ 2021年8月16日
如何にも独逸である。小市民故に誇りも何もあった物で無いがな。……とはいえ、全てを失ってしまっては動揺も隠せなかったであろう。この品書きの絵一つとっても、『祖国』の残り香を感じられるのは良い事だ。どの世界にも、WurstとBierはきっとあるのだろうな。(と言うと、帽子を外して軽く笑った)
鮫嶋・汐 2021年8月17日
残っている物の方が少ないんじゃないかってくらい、何もかもバラバラになってしまったからね。故郷の面影が感じられるものは、ボクも貴重に思うよ。――さて。お待たせしました。ホットドックをどうぞ。(と、キッチンの方から運んでくる)
ヴルストとビール……発音的にはビーアの方が正しいんだっけ?
ヴルストは種類も豊富だから、ちょっと気になっていたな。2つは、定番の組み合わせだよね。本場の方に食べて貰えるなんて、何だか緊張するよ。(クスリと、釣られるようにして微笑を浮かべる)
メアリック・ウルブラオ 2021年8月19日
造り手の数だけWurstの種類は存在する。そう身構える必要も無い。僕は美食家とは程遠い安い舌の庶民故に、な。(ぱくりと🌭を一口やる。パリリとした焼き目の皮とレタスの触感がマッチした)
うむ。変わらず美味い。やはり白パン……は良いな。『岩石』の如き黒パンとは雲泥である。これは良い。……Bierが飲めぬのは残念であるが、こう昼では仕方あるまい。
鮫嶋・汐 2021年8月19日
一人として同じヴルストは作れないってことか。なんだか凄いね、それ。ありがとう、そう言って貰えるとちょっと気も楽になるよ。(メニュー表をひらひらさせつつ)
あー……。黒パン。こちらの時代でも、一時流行っていたね……。ボクもあんまり、好きじゃなかったけど……。(黒パンが流行していた時分を思い出し、天井を仰ぐ)
ボクはまだ成人していないから、アルコールの味は分からないけれど……ビールは昼間から飲みたくなるほど美味しいのかい?(若干の好奇心に、瞳を輝かせながら)
メアリック・ウルブラオ 2021年8月23日
ああ、疲労に効く薬とでも言うべきかな……。疲れていれば疲れている程よい。大地に力強く根差す麦たちの、活力と命を分け与えてくれる。
成人の暁にはまず飲み下すといい。初めは慣れぬかもしれぬが……慣れるまで飲むがいいッ!(得意げに🌭を飲み下し、水で流し込む)
あんなパンが流行るとは世も末だな。こんなに柔らかな白パンがあると言うのに。まあ、すぐに廃れたのだろうが……『当然』の成り行きだな。
鮫嶋・汐 2021年8月24日
へえ……。「酒は百薬の長」とは言ったものだね。ボクが飲めるようになるまで――あと2年もあるのかぁ……。(少し残念そうに肩を落とした)
慣れるまで、ね。確かに、慣れると美味しいとはよく聞く話だよ。参考にさせてもらうね。
なんだっけ。「健康に良い」とかで、パクチーなんかと一緒に流行っていたよ――本当に、一時の間だったけれど。行くお店行くお店黒パンばかりで、なんというか……。(その先は苦笑いで誤魔化した)
白くてフワフワの方が良いのは、ボクも同感だね。
メアリック・ウルブラオ 2021年8月28日
パクチー……。うむ、聞いたことも無い。恐らくは薬草か何かなのだろう。
健康と美食は反比例する様で、不健康で不味い物も多くあるので始末に追えん。
この店では、美味くて身体にいい物を取り揃えておいてくれたまえ。そうしてくれるならば、また来たいと思えるものだ。
鮫嶋・汐 2021年8月30日
うん、なんというか……けっこう癖のある野菜のことだよ。
確かに。不健康で不味いって、それただの苦行だよ……。ジャンクフードとか、不健康なものほど美味しいこともあるからね。
お客様の御意見、確かに受け取りました。っと。(肝心なところだけ店員ムーブを取りながら、静かに一礼して)
こんな状況だからこそ、美味しいものを食べてもらいたいから。両立できるように、試行錯誤してみるよ。ありがとう。
メアリック・ウルブラオ 2021年9月1日
うむ。……それでは、楽しみにしておくとしよう。
既存の経済形態が崩壊して、店の類はさぞ大変なことだろうが、確りとやってくれたまえ。
さて、今日の一食の礼として、僕から何か出せる物はあるかね?
僕に払える物であれば、努めて支払おう。……ああ。先に言っておくが、「何もいらない」は一労働者としては許せないがね。
鮫嶋・汐 2021年9月5日
はは。ありがとう。大変な状況だけど、なんとか保ちたいからね。
あー……。そうだね。困ったな。貨幣制度が崩壊すると、こう……ね?
(すぐには思いつかないな……とぼやきながらも、何かを思いついたのか)
あ、そうだ。なら……何時でも良いから、別のディヴィジョンで見た魚の情報とか、教えてもらえると嬉しいな。
ほら、折角別の時間軸にいけるんだからさ――一匹位連れ帰っても、ね?(と、悪戯な笑みを浮かべた)
メアリック・ウルブラオ 2021年9月8日
フム。了解した。(僅かに考える様な仕草をして、こくりと肯きながら)
……まあ、何方かと言うと『時代差』より『地域差』の方が別の生態系を産む気がしないでも無いが――海は僕も嫌いでは無いしな。
生前、余り見る機会も無かったもので。しかし、余り『大物』は期待しないで頂きたい。
お察しの通り、僕は余り泳げない物だからな。(側に置かれた帽子を被り直し、服の襟を正す)……では、まあ後払いになるが待っていてくれたまえ。
それでは、僕は失礼するとしよう。長居を失礼した。――いずれ、また。
鮫嶋・汐 2021年9月11日
クロノヴェーダの影響がどう出ているのか、つい気になってしまってね……。まあ、見かけたら、で大丈夫だよ。
(クスリと笑みを一つ零し)『大物』じゃなくても、大丈夫さ。魚であれば、ね。
(ひらりと手を振って見送る)こちらこそ、だよ。お陰で、退屈に殺されずに済んだんだからね。うん。それじゃあ、また。
鮫嶋・汐 2021年9月14日
【〆】