【イ】エムライブ:黄金公演〜双紫絢爛〜
黄金院・アスカ 2023年2月1日
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──焦がれ、憧憬れ、星の果て
✨ 出 演 🥀
#黄金院・アスカ #鬼叉羅魏・アンジェリカ
in エムライブ 2023.2.4.Sat. 夜
文化校舎・ミュージカルホール
◆Story
これは、いつかどこかで起こったお話。
とある小さな村に、それはそれは自信家の娘がいたそうです。
しかし、自分に敵う者などいないとある日村を訪れた旅人に挑んだ娘は、ぐうの音も出ないほどに負かされてしまったそうな。
負かした女と負かされた女。そんな所から始まった2人の関係性でしたが、いつの間にやら奇妙な友情を築きます。
しかし、2人には、互いに打ち明けられていない想いがあり──。
◆Character
✨夢想家(黄金院・アスカ):自信家の娘。かつて一匹狼に挑み、敗北した。
🥀一匹狼(鬼叉羅魏・アンジェリカ):旅人の娘。かつて夢想家に挑まれ、退けた。
●概要
本スレッドはエムライブ企画「黄金公演〜双紫絢爛〜」のパフォーマンス用スレッドとなります。
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鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(ここから先は、えーと。相対したふたりが……)
(……でも、なんか。)
(なんか、なあ。)
(違う気が、する……。)
(ううむ。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(芝居に不慣れな自分への配慮もあるかもしれない。これ、と出された人物設定が──似ているものだから)
(今、この瞬間になって、やっと、”一匹狼の娘”の)
ことば
(正しい歌詞がわかった気がした──ので、)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(やっぱり、それを口にすることにした。)
《 ──ねえ 》
《 欲しいモノはきっと あげられないの 》
黄金院・アスカ 2023年2月1日
(……まったく)
(台本も何もあったものではない──が)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
(いいだろう、上等だ)
(自分が並び立ちたいのは、そんな貴女なのだから)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
……何が言いたい!
(焦れるように、大薙刀の石突で床を叩いてみせる)
(そのまま自由に続けてみろ。そんな意思をこめたアクションで、伝わると信じて)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(きっと一匹狼だって、)
("ぎゃふんと言わす"とか、"下す"とか。さんざん聞かされてきたんだろうから)
(付き合いが長くなればなるほど、相手を鬱陶しく思うだけじゃなくなったんだろうから)
(相手が求めるような〔最高の夜〕は、きっと自分にはあげられないってことを
ただ言い捨てるようなことはできないはずで)
(あげられるものが、あるとするなら)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(首元に提げた結晶に手をかける。)
(ソレは変化して──鉄荊の絡むスタンドマイク──に、成る。
私の、魔法の杖。ひとふりして。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(自分の足元に、淡く光るステップ。
それを階段状につくりあげては、昇っていく。高く。高く。)
(ステップは歩くと共に消えていって、ただ後を追うことはできない)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(──ちら、と振り返る。)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
ここで諦めるような私と思ったか!?
(怒りを見せるように大薙刀を振るえば、それを合図とするように、舞台の奥から階段が迫り出してくる)
(星まで届くような大階段が、一段一段、次々と)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
(怒りを見せるように荒々しく。それでいて、貴公子のように軽やかに。一段一段踏みしめて、その背中を追いかける)
(大仰な舞台装置は、舞台劇の醍醐味なのだから)
(――使う予定のないセットも、準備はしておくものだ)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(諦める/ついてこれないなんて──ハナから思ってない。)
(気ままにスタンドマイクをふったり、時折くるっとまわしたりしながら)
(とん、ととん。昇る。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(振り向き、ほとんど後ろ向きに。)
(その視線の先に見えるのは)
(普段着ているドレスや制服とはまた違うつくりの……舞台に立つべくして拵えた衣装がライトに映える。
動きを魅せるためでもあるだろうマントをはためかせ、
たっぷりとした長い金の髪をきらきらと、軽やかに光の階段を昇る姿。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(やっぱりこれも、きれい)
(──高く、高く、のぼって──脚を止める。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
『わかんない。考えても──わかれなかった。』
『わかったのはひとつだけ。』
(と、やっと台詞を返して)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
(相手の脚が止まったのを見ると、大仰な足運びで、一段ほど下で足を止めれば)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
(斯様に、丁度真正面に視線が来る)
何がわかると言うのです。
(じっと、真っ直ぐに視線を合わせて)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(──私だって、”ライバル”は結局、わからないままだ。)
(考えても探してもわからなかったんだから、もう、仕方がない)
(出来るのは心を、そのまま差し出すだけ。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
きれい。
『──……、一個しかないきらきらの星なんだって、わかるの。』
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(でもここは舞台の上だから。自分だけじゃなくて、この子の晴れ舞台だから。)
(”わかったこと”を、ちゃんと、他のみんなにも見せてあげたいとも思うので)
(このきらきらを、きれいなものを、)
(みんなにももっと近くで見せてあげるためには、ここじゃちょっと、高すぎる)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(パッと、自分の足元にある足場を消して)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(ホールの最上部とも言えるような高さから、そのまま下へと落ちる。
人によってはなんでもない光景かもしれないけど、
ただ、着地しようとする素振りは一切ない。ただ、落ちるに任せて)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
ハぁっ!!?(声が裏返った)
(さんざ、台本も演技もあったものではない相手役に振り回されながらも、舞台上であることを前提に動いていた女の演技が剥がれ落ちて)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
ッの女……!!
(そう呟いたのが早かったか)
(追いかけるように、階段上から飛び降りたのが早かったか)
(自分ですらも、わかりはしない)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
(階段を蹴った勢いで生まれた推力で、落ちる彼女に身を寄せて)
(その体を、抱き止める)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
ㅤ・・・・・・・
(いつの間にやら、舞台の随分と高い所まで登っていたようだ)
(抱き止めてからも、わずかに時間があることに一心地ついて)
(袖口にくくりつけた“黄金のボタン”を地面に叩きつける)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
ㅤブラスト
“発破”!!
(“鍵”は一言。最も単純な術式)
(小規模爆発による爆風で、着地の衝撃を相殺し)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
アナタと言う人は……ァ!
(爆風が晴れた時。舞台の際の際、観客席のすぐ前に、相手を抱えて立つ女)
(観客の目に写った女の顔は、さぞや引き攣っていたことだろう)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(舞台映えする恵まれた体格に容姿、所作をもって、
高所から駆けるように飛び降り、生身/金色の腕でしっかりと抱きとめて、
観客席のすぐ近くに降り立つまでを、ずっと、一番近くで見て、やっぱりきれいで。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(咄嗟の立ち姿さえ凛としたその様子もきっときれいで。それはさぞ、観客からはよく見えるだろうと──)
あれ。
(──思ったのだけど)
(なんか怒ってんな……。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(顔、カオ。と言いたげに、指先で頬をつつきつつ)
(音楽……あ、流し始めてくれた。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(語るように、)
《 ねえ、 》
《 きれい。 》
《 ──……あげられるのは、それだけなの 》
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(これがきっと、待っ正面から向き合うことなので。)
(……誰が?私が、娘が。もう、よくわかんないけど。)
(語るように歌い終わると。)
(心を差し出し終えると。)
(あとはただ、軽く首を傾けて待った。)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
…………あのねえ。
(つついてきた指を払いのけると、己の頬を軽く撫でつけて)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
言ったでしょう。アナタの煌めきに憧れたと。
(呆れたように、困ったように。それでいて、どこか嬉しそうに)
(本心と、演技をないまぜにすると言うのは、なかなか難しいものだ)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
……ふぅ。
(と、小さく吐息する間に、空から舞うように、投げ捨てていた薙刀が降ってくる。裏方班にあとで感謝せねばなるまい)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
そう。あたくしこそは、MM学園紫クラス、黄金院・アスカ!
(薙刀の刃を、舞台に突いて。石突に飾った花を高らかに掲げれば)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
さあ、咲き誇れ──花嵐!
(魔力によって織りなされた、紫と金。無数の花弁が、舞台を舞う)
(観客席まで、咲き誇る)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=41203
黄金院・アスカ 2023年2月1日
……アナタの“きれい”に、負けたくなかったのです。貰いっぱなしは、性に合いませんもの。
だから、磨き上げた。
(――磨き上げた結果が、このザマなわけだが。そこには、目を瞑るとしようではないか)
(ねえ?)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
その言葉を引き出せたなら……はあ。これだけやった甲斐も、あると言うものですわ。
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
……、
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(へへ。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(さて、じゃああとは──……)
(口を開いて)
……。
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(言葉を全部出し尽くしたし、舞台芝居の締め方なんて知らない。……そもそももう、なんだかよくわからないし。)
(どしよ……。)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(まー……アスカに任せとけば大丈夫か。)
(あと、よろしく。こっそり口パク。)
(あとはもー、運ばれる姿勢である。信頼、丸投げ。)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
……ふっ。(と。溜め息と、微笑の狭間のような音を漏らすと)
(薙刀を軽く振って、裏方班に合図を送る)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
それでは閉幕、今宵はここまで!
次の舞台まで──ご機嫌よう!!
(“ライバル”を黄金の腕に抱いたまま、優雅に客席に向かって頭を下げ)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2023年2月1日
(花びらまみれで)(ばいばーい)
(自分を抱く"お星さま"を、自慢げに指し指し)
黄金院・アスカ 2023年2月1日
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(降り積もる花弁をかき分けるように)
(ゆっくりと、幕は降りてゆく)
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