【日記】2022.12.20 気付いていたけれど
リオーネ・クア 2022年12月20日
エジプトを奪還した。
クフ王との戦いで、彼は多くの言葉を遺していった。
ディアボロスでは奪還した後のエジプトの民は守れない。
エジプトの多くの技術を奪っても、新宿島に結界を展開するのがやっとなのだから。
七曜の戦の意味を知らない。
この戦が終わった後、エジプトディヴィジョンだけが人々を守れたと思い知るのだ。
……わかっては、いるんだ。
今、俺達のしていることは根本的な解決ではない。
刻逆が起きた理由がわからなければ、仮に全ての世界を取り戻したとしてもまた刻逆が発動して繰り返しになることは容易に想像がつく。
俺達には情報がない。
情報を得る手段がない。
情報を得ようと、相手を問わず情報収集している人もいるみたいだけど、いい結果は出ていない。
それはそうだ。
これもクフ王が言っていたことだけど、許されている情報は断片の王すら限定的だ。それは、持つ情報を許すことができる存在がいるということで、そんな存在なら情報を他の者に持たせることも無いだろう。
もしかしたら俺達エゼキエルの出身者がエゼキエルの決戦の結末を知らないことと同じ理由なのかもしれない。
このままでいいのか。
良くないと気付いていたけれど、手段がないんだ。
俺は、出来ることを精一杯、するだけだ。
0