【RP】涸れ果てた原書
四十九院・祝 2022年9月20日
涸れて枯れて嗄れ果てて
いつか、どこか、だれかの手が、夢に見る
これは思い出、記録、錆びついた悪夢
垂れ流される呪いのことは
ご じ ゆ う に ど う ぞ
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四十九院・祝 2022年9月20日
思い出される、最初の記憶。
埃とカビのにおいがする畳と、薄汚れた木の壁と格子、薄っぺらな紙のような布団、格子窓から見える、美しい月、それが全てだった
わたしは誰にも望まれず、誰にも愛されず、誰もわたしを見なかった
母という誰か、父という誰か、祖母という何か、姉という誰か
ここはわたしのせかい、2畳半のわたしの鳥籠
わたしはだれ わたしはだれ?
名前を呼んで だれかわたしを
四十九院・祝 2022年9月20日
思い出される、最初の記憶。
お日様のにおいがする綺麗な畳と、ぴかぴかな壁とつやつやな障子、ふかふかに干された布団、窓から見える、美しい月、それが全てだった
わたしはみんなに望まれて、誰からも愛されて、誰もわたしを見なかった
母という誰か、父という誰か、祖母という何か、会ったことない妹
ここはわたしのせかい、何も決められず、選べない、先の見えないわたしの伽藍洞
わたしはだれ わたしはだれ?
名前を呼んで だれかわたしを
四十九院・祝 2022年9月26日
誰かが言った、忌み児だと、生まれるべきじゃなかったと。
誰かが言った、閉じ込めよう、無かったことにするべきだと。
誰かが言った、何故生きてるの、何で生まれてきてしまったのと。
誰かが言った、あなたはだぁれ?どうしておんなじ顔をしているの?と。
わたしは言った。わたしはだれ?ここはどこ?どうしてわたしは1人なの?
四十九院・祝 2022年9月26日
誰かが言った、厭い児だと、何故男児では無いのかと。
誰かが言った、素晴らしい、きっと誰もに望まれる良妻になれると。
誰かが言った、お前は道具だ、家を繁栄させる為の犠牲だと。誰かが言った、あなたはだぁれ?どうしておんなじ顔をしているの?と。
わたしは言った。わたしはなに?わたしの価値は?わたしの意味はどこなの?