私立MM学園

【個】黒二色。白ニ彩。

十桜・ひとめ 2022年3月27日
開会式が終わり、緩やかに喧騒が辺りに散らばり始めた。
その波の中で、色濃い二人。
揃ってその瞳を開いて、見つめ合う。

#十桜・ひとめ
#水槽・ロロ





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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(ふわりと、舞い降りるように会場に入った精霊のような少女)
(少しだけ見渡すように視線を動かしてから、目尻を下げて。一際目立つ彼の下へと軽やかに歩んでいく)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
ちゃあんと、浮気もせずに待っていて?ロロ。
(浮いた調子の声と、華やかに着飾った姿で声をかけた)
(綺麗なAラインのシルエット。やや白い薄紫色のドレスで、ハイネックと肘より少し長いハイスリーブ。ひらりと長いレースのスカートと胸周りや袖には、きらきらとしたスパンコールが散りばめられて、星、あるいは花が可憐に並び咲いているようだった) (無効票)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
(煌びやかな世界を見上げるようにあげていた顔を下ろして。……結局、目で見ているわけじゃないから、その視線に意味などないのだけど)

(かくしてやってきた、いつもと装いの違う少女に意識を向ける。装いは違うけれど、雰囲気は変わらず。むしろ、衣装によって拍車がかかっているような気さえする)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
あぁ、今日は先約があるんだからね?
他の子見てちゃ世話ないだろ?

(そう笑った男はシンプルな礼服を着ている。肌色と独特の雰囲気が合わさって、いつにも増して胡散な様子に見えるかもしれない) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
ふふ、いい心掛けね、ロロ。
そうよ、ロロ。今夜は我だけを────
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(見上げて、彼の目を見つめて)
……あなた、少し縮むべきよ。

(ようは首が辛いらしい。その差は30cm以上もあるから) (無効票)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
そりゃ失礼。
(と、頭を垂れるようにして軽く跪いて)

言っておくけど、踊るときは勘弁してもらうよ?
こっちもコサックダンスを踊りに来たわけではないんだし、さ。
(そうはいってもこの男の事だから、身長差の負担を相手に背負わせないよう立ち回るだろうけど)

ところで、
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水槽・ロロ 2022年3月27日
ドレス。

とっても似合ってるね。キミらしい出で立ちだ。
(本心から出た言葉を、敢えて包み隠さず伝えて) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
……ふふ。ええ、許してあげる。今夜だけよ?
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
あら……それは、“しっかり見て”言っているの?
(レーススカートの裾を少し上げて、腰と共にひらりひらりと振って) (無効票)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
あぁ。
目に見えずとも見えてるのだから、嘘偽りはないだろう。
(少し悪戯っぽく笑ってみせて、誠意を口にする。視線は彼女の舞うドレスを追わないが、分かったように頷いて) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
ダメよ。
(彼の顔へと手を伸ばして)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
きちんと、その瞳に焼き付けて。
(その両頬を引き寄せて。ともすれば、まるでキスを誘うほどに近づけさせるだろう) (無効票)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
……。
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水槽・ロロ 2022年3月27日
……であれば。
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水槽・ロロ 2022年3月27日
もっと笑顔でいることだね。
俺は、人の笑顔を見るのが好きだからさ?
(夢、と言おうとしたところを好きと直して。間近な彼女の表情に、にやけた笑顔でお返しをして)

(……しかしどうして、どいつもこいつも瞳に執着してくるんだろうか。とは、言葉にはしないでおいた) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
──────。
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
ふふふふっ……いいわ。ロロ。
この煌びやかな場所で、たくさんの笑顔が溢れるこの地で……
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
我をずぅっと……笑顔にしてみせて?
(顔を離す代わりに手を差し出す。こういう時は、あなたからでしょう?) (無効票)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
あぁ、

……それでは一曲、踊りましょう?
(と、差し出された手を取って。抱き寄せるようにして立ち上がる)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
(リズムとステップは、彼女が来る前に辺りを見回しておおよそを掴んだ。引くような一歩と、迫るような半歩。波打ち際の砂浜のようなステップを踏む) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
ええ。喜んで。
(手を繋いで、ステップを合わせ始める)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(あまり聞き覚えのない音楽。それに、今は二人)
(一人で踊ることはままあれど、誰かとこうして踊るのは初めてだ)

……思っていたより、思うようにいかないのね。

(彼の男としてがっしりとした体の重さが、繋がったその手からそのまま伝わるように普段通りにいかない)
(自らを羽搏かせる翼が泥や鉛で塗りたくられたように、体が重く感じて)
(花びらのように軽やかな舞が、今は鳴りを潜めていた) (無効票)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
(その様子を見て、けれどステップは緩めずに)

(翅をつままれた蝶が上手く舞えないなんて、よくあることだろう?自由気ままに飛ぶのでは、相対する俺が許さないのだから)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
……なるべく、俺の動きに合わせてごらん。
何、暫くしたら慣れてくる筈だよ。

(蝶をつかまえた責任というように、身を任せやすいように動き方をわずかに変えて) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
……合わせる。
(と、言われても。という顔をしても、上からでは見えないだろうか)

(彼が足を出せば、こちらも同じ方へ出す。もしくは足を引いて)
(そんな単純なことなのに、こうも。どうにも)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(気持ちが悪い)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
────ねえ、ロロ。
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
我に、合わせてみる気はないかしら。
(一つの問い。問いであれど、それはもうほとんど──) (無効票)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
……ほう?
(思ってもみない提案に、少し驚いた様子で。しかし、)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
いいよ。
(少しだけ、高圧的なその問いを承諾する。そう提案する以上、何か考えがあるということはズルをせずとも分かる。だから、少し――興味がわいた)

(身体に込めていた力をふっと抜いて、少女の足取りにあわせる) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
ええ、そうでなくちゃね。ロロ。
(力が抜かれた体は、こちらにとって都合がいい)
(もう一度、羽搏くことが出来るようになるのだから)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(音楽に合わせて、ステップを踏む)
(彼の海のようなものと打って変わって、蒲公英の綿毛の舞うそよ風と青空。同じ青でも、より軽快に。より流麗に)

(あなたの体も、我のものよ。)
(そう言わんがばかりに、手を引いて体を引き寄せる。一心同体とは言えないが、比翼を羽搏かせて飛ぶように)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(傲慢で不埒な行い。彼の心中など度外視した手前勝手な身のこなし)
(付いて来れない方が悪いとばかりに舞い踊る)

(それでも、あなたなら。出来るでしょう?) (無効票)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
(まるで翅を取り戻したように、軽やかに舞う彼女に付随する。それはあまりに軽いものだから、手をしっかりと繋いでいる筈なのに、感触を喪ってしまいそうなぐらい)

(波が海が、渦潮に呑み込めなかった春の嵐が、共に舞う)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
(それでもついていけたのは、彼が未来視を使えるからではなく……その身の身体能力によるところだった)

は、はは。
誰かにこうして手を取られるの、いつぶりだろうね。

(そう呟く顔は、どこかあどけない表情をしていて) (無効票)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(ああ、楽しい)

(嗚呼、愉しい)

(普段よりも数段、足取りは軽い。全身が花びらになったような)
(いつもなら、ここまではしない。歯止めが効かなくなってしまうから)
(けれども、ほら、繋ぎ止めているあなたがいるから)
(あなたが、止まり木になってくれているから)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
愉しいわ!ロロ!
あなたもほら、笑って!
(屈託のない、無垢なる春の笑顔が咲いた) (無効票)
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水槽・ロロ 2022年3月27日
――――、
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水槽・ロロ 2022年3月27日
……あぁ、勿論。
(少しだけ、忘れていた気持ちが蘇ったのもつかの間、手を取り舞うこの桜の悪魔の言うように、楽しい気持ちに笑顔を浮かべる。身体を動かすことも、手を引くことも、こうしてともに踊ることも。全部、全部――)

(楽しいに他ならず、彼女もまた心の底からの笑みを浮かべてることが伝わってくるのだから) (。)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(まだ)
(もう少し)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(まだ)
(あと少しだけ)
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十桜・ひとめ 2022年3月27日
(幾度の“まだ”を繰り返して)

(きっと)

(二人の終わりの境界線は、ぼやけていった) (。)
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